真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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29話

 

「……出てきたわね。汜水関の時と言い、連中は籠城という言葉を知らないのかしら?」

「旗印は華。……先日の失態を取り戻そうと思って、華雄が独走したのではないかと」

「春蘭でもしないわよ、そういう事は」

「華琳さま、どうしてわたしを引き合いに……」

「おい、後続の部隊も出て来たぞ。旗は呂と張だってさ!」

 

今回は近づくと危ない、いや死ぬか

よほどのことがなき限りは弓を使うか

 

「華雄の独走に引きずり出された、といった所でしょうね。まあいいわ、一刀は他の部隊に通達。本作戦は、敵が関を出た場合の対応で行う!」

「分かった!四人とも、行くぞ!」

「はっ!」「まかしとき!」「わかったの!」「ああ!」

 

 

 

 

 

 

 

凪たちが前線で戦ってくれるから後ろから矢を射ながら戦況を確認することが出来る

もちろんこれは彼女たち三人の事を信頼しているから出来ることだ

視力強化出来てるからかなり遠くまで見渡せることが出来るし門前がどういうことかも見れる

 

「顔良と文醜が飛ばされた……あれは呂布か!」

 

一人で二人を一気に飛ばすか

──次は関羽さん、それに張飛が加わって二人がかり

いや、もう一人いる。あれは孫策さん

関羽、張飛、孫策と三人がかりでどう戦うのか

 

「なっ、一斉に攻撃しても通用してない!?」

 

あれはもはや英雄だろう

あの強さなら秋蘭が言ったことも大袈裟じゃないってことか

張遼が戦いに割り込んで撤退していった

今回はここまでってとこかな

呂布、初めて見た時は何も伝わってこなかったが今ではヤバい雰囲気が見てすぐにわかった

それと離れてたというのに本能が警告を告げてる

あの子は大人しそうだったけど、オレたちの世界の呂布ってどれだけ危険な存在だったんだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、偵察から報告が入ってきたんだけどそれは驚いた

だって呂布、張遼と猛将揃いなのに虎牢関が空っぽになったんだから

 

「まさかこうなりますとはね、さすがにこの事態は予想できませんでしたよ」

「やっぱり理央でも籠城してた?」

「はい。呂布と張遼という猛将が揃って将は一人もかけていません。普通なら籠城を選択するでしょう」

「じゃあどうしてこうなったか理央はどう考える?」

「そうですね……二つほど考えられます。一つは何かの策とかの準備が出来たか、もう一つは都で何かしらのことが起きたか」

 

なるほど、相手には賈詡と陳宮という軍師がいる

何かしらの準備があるってことも考えられる

それに本拠地で問題が起きれば撤退することも

 

「そっか、考えを言ってくれてありがと」

「えへへ〜」

 

頭を撫でてあげると本当に気持ちよさそうな顔をしてくれるな

見てるこっちも嬉しくなるよ

 

「いっそのこと、どこかの馬鹿が功を焦って関を抜けに行ってくれれば良いのですが……」

「さすがにそんな馬鹿はいないでしょう。春蘭でもそこまではしないわよ」

「だから華琳さま、どうしてそこでわたしを引き合いに出すのですか……」

「お姉様。いま偵察の兵から、袁紹さんの軍が虎牢関を抜けに行ったと報告が!」

「「「「…………」」」」

 

性格からしてバカだとは思ったが、まさかここまでバカだったとは

いっそ清々しいものだ

 

「…………どうかなさいました?」

「やれやれ。汜水関の時は散々言ったクセに、今度は自分が抜け駆けするとはね」

「まあ、袁紹が無事に抜けられたら、罠はないって事でいいんじゃないか?」

「そうね。たまには馬鹿に感謝するのも悪くないかもね。……麗羽が無事に関を抜け次第、私たちも移動を開始するわよ」

 

罠とかそういう考えはなかったのかな?

兵の皆さんには同情するよ……

 

 

 

 

 

 

 

洛陽の都は今は取り囲まれている

遠くから城攻めの声も聞こえるし

 

「未だに城は落とせない……か。こんなこといつまで続くのか」

 

こう考えている間にも人は死んでいく

英霊の力が使えていれば何か変わっていたのかもしれないのに……

アニメやゲームでもそうだが、こういう争い事で一番の被害者は平和に、ただ暮らしていただけの街の人々だ

何もしていないというのに、争いに巻き込まれ大切なものを失っていく……

 

「だから、戦いを終わらせなくちゃいけないんだ」

「ええ、その通りです。人々は平穏を求めている、だからこそ戦いを終わらせなければなりませぬ」

「そうだよな、星。それにオレたちは正義の味方って名乗ってるもんな」

 

オレは正義の味方、星は華蝶仮面として

……同じ扱いにしていいのか、というかあんまりしたくないんだけど

でも平和の為に活動しているオレたちが頑張らないと

 

「正騎さまー、星さまー」

「全く、どこにもいないと思ったらこんな所にいたのね」

「桂花と理央か。どうしたの?」

「付いてきなさい。軍議の時間だから華琳さまの所に行くわよ、香風を遣いに出したのにまだ来ないんだから」

「何か変化はあったの?」

「まだ何もございません……、今は戦況を知らせるだけです」

 

さすがにもう下がるところもないし、籠城してくるのかぁ

 

「華琳さま!」

「……ああ、桂花。もう軍議の時間?」

「はい。香風を遣いに出したのですが……なに、あんたが邪魔してたの?」

「違うってば」

 

隣にいただけでそういう扱いか

一刀にはドンマイとしか言えないなぁ

 

それからの報告は理央が言ってたように戦況の報告

どこの勢力も攻めてるが一進一退の状況と

話の最中、春蘭と秋蘭が華琳天幕から出てきて桂花が何をしてたか問い詰めてたけど……

理央には聞かせたくないな、この話は

 

「春蘭さまと秋蘭さまが華琳さまの天幕から出てきた……。それを桂花さまが聞こうとしたけどお二人は答える気は無い……。ははぁ、そういうご関係でしたかぁ」

「理央、今のことは忘れなさい」

「正騎さまがそう仰るなら……でもそういう関係でしてもわたしは特に気にしませんよ?」

 

頭いい子ってこういう知識もあるからな

きっとどこかで頭に入っちゃったんだろう

 

「華琳さま、ただいま戻りました!」

 

確か季衣と流琉は攻城戦に参加していたよな

 

「ご苦労様。調子はどう?」

「……全然ダメでした。上からもああも反撃されたら、手も足も出ないですよー」

「劉備さんの軍も攻めてましたけど、状況は同じようでした。今は袁術さん……っていうか、孫策さんの軍が攻めてますけど、たぶん変わらないんじゃないかと」

 

どこが攻めてもダメと来た、他に方法はないのか

 

「衛宮、天の国の知恵やあんたの武器でどうにかならないの?賊と戦ってた時みたいに門を壊したり」

「ごめん、さすがにこういう攻城戦に使えそうなのは。洛陽のはさすがにオレじゃ壊せそうにないし、壊したとしてもあの呂布が出てくるってなるとな……」

「そう、何か思いついたら言ってちょうだい」

 

何か、現代でなかったか?

もうちょっとで思いつきそうなんだけど

 

「いずれにしてもあまり時間はないし、早く決着をつけたいところだけど」

「……正騎さま、以前お話して頂いたこんびにというものは一日中開いているけれど、お店の方は時間によって働く方を決めたりしているのですよね?」

「そうだよ。さすがに休み無しで一日中働きなし、店も休み無しだから生涯休みなくってことになるからな」

 

コンビニで働いたことないけれど大体朝、昼、夕、深夜、早朝のシフト分けってところか?

これが何かのヒントになったのか?

 

「ありがとうございます正騎さま、おかげで案が1つ確証できました。華琳さま、一つ提案がありますがよろしいですか?」

「あら、理央が提案するなんて珍しいわね。いいわ、言ってご覧なさい」

「はい、桂花さまが仰ってたように今は散発的に攻撃が行われています。なので全諸侯で一日中ずっと攻め続けるのはどうでしょうか」

「…………その手があったわね、十分な効果が期待できるわ」

 

なるほど、そういうことか

コンビニからこんな作戦を思いつくとはやっぱりこの子は優秀だな

 

「一日中攻めていてはこちらが疲れてしまうだけじゃないか」

「そうですよねー」

 

どうやら周りは分かっても春蘭と季衣は分かってないやつか

居ないけど華侖もわからなそうな気がするけど

 

「確かに春蘭さまの言う通り疲れます。けれどそれは一度に攻撃すればの話ですよ。そうですね、例えば一日を六等分にするとしましょう。それで一つの隊をその六分の一だけ攻めます。するとどうなると思いますか?」

「あ!それなら敵は一日中休めないけどこっちは十分休めるね!」

「はい、季衣さま正解です」

 

今の簡単な説明で季衣は分かったようだね

春蘭は……、今度理央にお願いして勉強させてみようかな

 

「華琳、このことは華琳から諸侯に提案してくれないか?」

「その方が早いわね。いいわ、早速軍議で提案しましょう」

 

華琳なら袁紹相手でも説明できるだろう

理央が伝えると、多分あの人だからこの子泣かせると思うからオレがキレそうだし、桂花とは元々相性悪いからな

 

「理央、いい作戦だったよ」

「うむ、さすが知識が豊富で様々な思考ができるだけある」

「ありがとうございます。えへへ、頭を撫でられると気持ちよくて大好きです」

 

撫でてるときの顔かわいいな、それにとても幸せそうだ

ずっと撫でてあげたくなる

でもいつまでそうしてるわけにもいかないし

 

「もう……やめちゃうのですか?」

 

上目遣いで目を潤わせてこっちを見てくる……

一体どこでそんなずるい顔を覚えてきたんだうちの子は

 

「全く……もうちょっとだけだぞ?」

「えへへへ〜」

「正騎殿は相変わらず理央に甘いですな」

「あんた達いつまでそうしてんのよ!」

 

あれ、なんか怒られた?

頭撫でてただけなのになぁ

 

「ふふっ、どうしたのですか?もしかして桂花さまも正騎さまに頭撫でてもらいたいのですか?」

「ふっ、桂花よ。まだ素直になれないのだな」

「な、何言ってるのよ!星はどういう意味よ!」

「ならいいじゃないですか。わたしだけが堪能しますので」

 

この三人は仲がいいのか悪いのかよく分からないなー

でも喧嘩って言ってもこのレベルだし気は合うんだろう

 

 

 

 

 

 

 

それから数日、ようやく董卓軍は音を上げて決戦を仕掛けてきた

 

「報告っ!城の正門が開きました!」

「見えているわ。ならば……聞きなさい!」

 

華琳の鼓舞が始まるか、ここで気を引き締めなくては

 

「皆の者!今までよく頑張った!ここが最後の正念場!この戦いに勝てば、長い遠征を終え、故郷の地を再びふむことが出来るでしょう!けれど、もし奴らをあの城の中に押し戻してしまったら、この遠征は永劫に続くこととなる!我らが平和を、我らが天子様を、禁城を欲しいままにする逆賊どもから取り戻すのだ!総員、戦闘用意!」

 

「門より敵部隊出撃!突撃してきます!」

「……さあ、誰が私たちの相手をしてくれるのかしらね。春蘭!」

「はっ!総員、突撃ぃっ!」

 

これで勝てば終わるんだ

誰も死ななくていいんだ

 

「正騎さま、星さま、ご武運を。無事に戻ってきてくださいね!」

「理央はここで華琳さまたちと一緒にいるのだぞ。では正騎殿」

「ああ、行ってくる!」

 

この戦いを、終わらせるんだ──

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