真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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37話

 

私から誘ったけど今日は正騎と出かけるのよね

なんでこうなったのかしら

昨日の仕事中確か理央に

 

「そろそろご自分のお気持ちに素直になってもいいんじゃないですか?明日のお仕事は引き受けますので正騎さまとお出かけになってみてはどうでしょう。少なくともどういうお気持ちなのかわかるはずですよ?」

 

なんて言われたわね

その後は仕事に集中出来なくなって、あいつと会ったからそのまま誘ってしまったんだわ

私はあいつに何を求めてるの?どう思ってるの?

それさえわかればいいのだけれど……

 

時間よりちょっと早いのにもう門の前にいる

普段通りに見えるけど何かぎこちなく待ってるし、緊張してるように見えるわね

 

「全く、変に考えすぎなんだから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日は真上から少しだけ傾いてる昼を少し過ぎた頃

ちょっとした待ち合わせの為にオレは城の門の前である子を待っている

髪型も服装もいつも通り、そういえばどうして出かけることになったんだっけ

あれは確か昨日理央が

 

『正騎さま。急で申し訳ありませんが、正騎さまは明日はお仕事お休みなのでゆっくりしてくださいね。それと自分に素直になってみてください。あなた様のことはあなた様が一番よくわかるはずですから』

 

って言ってきたんだったよな

後ろの言葉はどういう意味だったんだろう。自分に素直に……オレは自分の気持ちに嘘をついてたり、遠ざけたりとかそういうことをしてるのか?

まぁその後桂花に会って

 

『私も非番だから明日は私に付き合いなさい』

 

って言われたから付き合うことに

誘われなければ料理の研究やら街に出て食材を見て回ったり作ってる服を見たり、後は釣りに行ったりといつも通りの休みを過ごしていただろうからちょうど良かったが

待ち合わせの時間と場所を決めて待っているが時計なんてないから大体の時間が感覚で合わせたんだが、想定よりも早めにきたからもう少しで桂花が来るはず……けど緊張してきた、いや、いつも通りになるんだ、落ち着け

 

「待たせたわね」

「いや、オレもさっき来た所だ」

 

デートで先に待ってた方の定番の台詞言ってしまった

それにしても桂花がいつもよりかわいく見える

デートっていう単語に意識してしまったのかな

 

「どうしたのよ、行くわよ?」

「えっ、あっ、悪い。行こっか」

 

と、桂花に呼ばれて意識を戻して歩き出す

特に用はないって昨日言ってたし、本当に2人で街に繰り出すみたいなものに

だが、念の為に聞いておくか

 

「桂花、どこか行きたい場所とかあるか?」

「特には考えてないわ」

「じゃあオレがよく行く茶屋があるんだそこに行ってゆっくりしないか?美味しい甘味物もあるし落ち着けるからこれからどうするか話せるし、そこにいるってのもできるからな」

「いいわよ、それじゃ案内お願いね」

 

自分でもお菓子等は作るが、やっぱりほかの店で食べるのは勉強になるからな

今風で言うカフェがあり、そこがゆっくり出来るところだからついでによく甘いものの研究をさせてもらったりしに行ってたりする

場所も大通りにあって城からあまり離れてないっていう距離的にもちょうどいいし、せっかくだから話しつつゆっくり行こう

 

「正騎と桂花じゃないか、こんな所で会うなんて奇遇だな」

「一刀、見回りご苦労さま」

 

今日は一刀が大通りを中心に警邏をしていたのか

前までは割合は頭に入れてたけどまだ復帰したてだからどちらかと言うと警備隊の雑務をこなしつつ、桂花の元にも手伝いに行ってたりしているからまだ警邏は前よりも少ない状態だ

 

「げっ」

「げってなんだよげって」

「私は会いたくないからそう言ったまでよ」

 

相変わらずな反応だな

この対応になるのも当たり前になってるよな

 

「見たところ二人っきりだな、もしかしてデートでもしてるのか?」

「なっ!お、おい一刀!」

「邪魔して悪かったな、俺はもう行くよ」

「お前だって華琳や凪とかとデートしてたじゃないか」

 

前に見かけたんだ

というか春蘭秋蘭姉妹、華侖、香風、警備隊の3人、他もろもろ……いろんな子といたのを見た気がするんだけどもしかして何人ともデートしてんのか?

影で種馬と呼ばれてるのを聞いたことがあるが……これは悪口じゃなくて事実かもしれなかったのか

 

「あんた華琳さまだけじゃ足らずにほかの女の子にも手を出してるの!?この種馬!変態!色情魔!」

「ちょっ、やめろ!こんな所でそういうこと言うんじゃない!ていうか正騎も何言ってんだよ!」

「事実を言ったまでだ。それにお前から動揺させることを言ってきたからな」

「あれはいろいろな事情があったんだよ!」

「言い訳するんじゃないわよ!この万年発情男!!」

 

デートだなんて生まれてしたことがないって言うのに、頭の中で浮かんだだけでちょっと意識してしまうことをその相手がいる時に言われたんだ

まぁちょっとしたイタズラだと思え

それにしても……オレが女の子とデートしてるのか

恋愛とかそういうのは自分とは関係ないと意識したことがなかったが、やはりなんかソワソワというか変だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程のひと騒動が終わり、一刀と別れやっと店に到着

 

「ここだよ、中に入ろうか」

「見た目も雰囲気もいいわ、見る目はやっぱりあるわね」

 

お菓子とか食べ物やお茶だけでもなく見た目と雰囲気が良くてお気に入りだ

だからよくオレも来るんだよな

それにしてもオレのセンスがズレてるとかじゃなくて一安心だ

 

「おや、衛宮さまいらっしゃい。仲達さま以外と来るなんて珍しいですね」

「いつも理央がそばにいる訳じゃないですよ。いつも頼んでるものを二つお願い出来ますか?」

「はい、もちろんです。どうぞごゆっくりくださいね」

 

常連になりつつあるし、警備隊でいろいろ回ってたからオレの名前は知られてる

何かと街の中じゃ有名人扱いだからな

 

「何よ、理央とはよく来るわけ?」

「あの子は基本オレと一緒にいるだろ。だからここに来る時も一緒にいることが多いだけだよ」

「ふーん、それとさっき北郷が言ってたでぇとってどういう意味かしら?」

「えっ!?えーっと、デートって言うのはその、オレたちの世界で男女で遊びに行くことの意味の言葉だな」

 

これも意味はあってるはず

恋人同士で遊びに行くなんて言えないしなぁ

 

「そう、天界も変な言葉を使うのね」

「そうだけど似たような言葉もあって間違えることも多いんだよ」

「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」

 

話してる間に来たようだ

結構良質なお茶と茶菓子でそれに合う饅頭

紅茶の入れ方はわかるけどこっちのお茶の入れ方は勉強中、それにこの店は評判がいいからどんな違いがあるかとっても勉強になるんだ

 

「確かに美味しいわね、正騎が言うだけのことはあるわ。あんたもまだまだなんじゃないの?」

「あはは、そう言われると返す言葉もないよ。けれどお茶の入れ方だってお菓子だって勉強してるんだからもっと美味しくなるようにするさ」

「その時を楽しみにしてるわ。その時は私を最初に呼びなさいよね?」

「もちろんだ。楽しみにしていてくれ」

 

こうやってゆっくり話すのもいいよな

桂花といる時は心が落ち着くっていうか居心地がいい

気を遣わなくてもいいし、自然と楽しいと思えるようなことが言える

 

「ねえ、行きたい所が出来たんだけど、今からでも大丈夫かしら?」

「ああ。今はオレが行きたい所に来たんだから次は桂花の行きたい所に行こう」

 

そうして茶屋から出て桂花の行きたい所に移動した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街から出て、都市から離れた自然広がる外に

そこは小川が流れ、とても過ごしやすそうな小さな空間

そういや街を見回ってた時に、小川の近くに行くと過ごしやすく、森の中だけどとても街から近いから子どもたちでも遊べる場所が近くにあるとか言ってたような

今は夕日になってる時間だから誰もいないけど、ここがそうなのかな

 

「いい場所だね」

「ええ、理央から教えてもらったのよ。この川も綺麗で冷たくて気持ちいいわ」

 

桂花は靴を脱いで足を川に入れてた

 

「正騎も隣に来たら?立ってるよりもいいでしょ」

「そうだな、せっかくこんな綺麗な川があるんだから」

 

オレは桂花の隣に座り、同じように足を入れる

ふと隣を見たら、桂花の顔が夕日に照らされて、その顔はいつもよりも可憐で、とても綺麗に見えた

 

どうしてそのように見えたんだろう

この子は守ると約束した大切な人……

それとは違う気持ちを感じる

でもそれがなんなのかがよくわからない……

いや、本当はわかってるはずなのに自分が分かろうとしてないだけのように感じる

これって──

 

『それと自分に素直になってみてくださいね。あなた様のことはあなた様が一番よくわかるはずですから』

 

この言葉が頭に過った

自分に素直に、オレのことはオレが一番わかる……

──あぁ、そうか。たったそれだけの事だったんだ

この世界に降りて1番初めに出会った

別れたあとも頭に浮かんだりして、再会したはちょっと口喧嘩になったが真名を預かった時は嬉しさと、大切にしないとと思った

虎牢関で死にかけた時も浮かんできたりと、オレの中ではもう大きな存在になり、守るのとは違う別の気持ちあった

ならこの気持ちを伝えないと、自分の中に閉じ込めているだけじゃダメなんだ

 

「桂花」

「何かしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──オレは、君のことが好きだ」

 

オレは桂花のことが好きになってた

たったそのことだけに気づけなかった

恐れてたんだろう、今の関係が崩れてしまうのを

それとオレ自身、恋愛などしたことがなかったから気が付かないようにしていたんだろう

 

「ねえ、正騎。私は最初あんたと会った時は男と居てとても不快になってたのは知ってた?」

「あぁ、あんな対応だったもんな」

 

懐かしい初めて会った時と助けた後に、『話しかけるんじゃないわよ!』って言われたんだっけ

助けた後に言われた時なんでだ!って口癖が出ちゃったのもいい思い出だ

 

「でも次第にあんたのことを気にかけてた。自分を犠牲にしようとして危なかっかしいし、中身なんて空っぽに見えたし」

 

知り合い、味方ならば助けなければと

そして、自分が倒れても誰かが助かればいいって思ってた時だ

今考えると自分が出来る範囲に収めてたつもりが理想がデカすぎた、あのままだと理想を抱いて溺死する、あの言葉道理になる所だった

 

「約束をした時、あぁ、これならもう大丈夫ね。ちゃんと怒って良かったとそう思えたの。だからもう気にかけてる理由もなくなったはずなのにいつもそばに置くようにしてしまった」

 

オレを信頼、大切にしてくれる人を守るために戦う、そして自分自身もみんなといられるように生きると約束をした

それからは桂花の補佐になっていつも一緒にいることが多かった

 

「自分の気持ちに素直になってもいい、ね。やっとこの気持ちがなんなのかわかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「正騎、私もあなたが好きよ」

 

想いは同じで、繋がっていた

切り出していればもう少し早くわかってたかもしれないけれど、何故か今で一番よかったなって思ってる

 

「ん……ちゅ……」

 

気がつけばとオレは桂花とキスをしていた

触れるだけの軽いもの、それでもとっても優しく、大切なものだった

 

「この先どんな事があっても、君を守り通してみせる。そして華琳に天下を取らせ平和にして君といつまでも過ごせるようにしてみせる」

「私も華琳さまに天下を取ってもらうために戦略を考えるわ。平和になったらあなたと穏やかな日々を過ごせるように」

 

最愛の人を守れるように、平和な世界にするために決意を改めて思う

オレたちはこうして恋人同士になった

 

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