真・恋姫†夢想 正義の後継者   作:シバヤ

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3話

「それよりあんたに1つ聞きたいことがあるわ!どうして私が曹操さまに仕官しようとしてるのを知ってるのよ!」

「えーっと、それはだな……」

 

そういうやそんなこと聞いてしまったっけ

ただ未来から来たって言っても信じて貰えそうにないからな……

 

「ほら!オレはさっき空から落ちてきただろ!?それで……そう!オレの国じゃ未来の事を知ってるんだ!」

 

我ながらなんて下手くそな嘘を……

でも咄嗟に考えたのだしこれしか思いつかなかったんだ

 

「それじゃあやっぱりあんたが……信じたくないわ……」

「?それってどういう…」

 

なんかこれは話が上手くいく感じか?

でも反応がなんかおかしいな

 

「未来は知ってても占いは知らないのね。今この国にはある占いが広まってるのよ。『天より二つの御使い降臨せん。一つは白き衣を羽織りし者。もう一つは異能を使いし者。』」

「天より二つの御遣い……」

「あんた空から落ちてきたし白い衣なんて羽織ってないからもう1つの方だろうけど、まさかあんたみたいな男が天の御使いだなんて……」

 

確かにオレは白い服じゃなく黒いパーカーを着てるから黒き衣の方が合ってるだろう

それに異能を使いし者って魔術のことなのか?

 

「まぁいいわ、それよりあんたが言うことが本当なら私は曹操さまの元に仕えることが出来るのね」

「あ、ああ。そうだけど」

「ならこんな所で時間を無駄にしてる場合じゃないわ!早く帰って仕官するための準備しないと!」

 

そういうと荀彧は早足で歩き出した

でもこの子以外に何もあてもないから少しついて行かせて貰おうかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところであんた、いつまでついてきてるのよ」

「えーっと、知り合いも居ないし知ってる場所もないわけだから君についていくしかなくてね」 

「ふん、そんなこと言ったって力を貸すつもりはないわよ」

 

と町に入りつつ話をしながらついていくと町の家よりも大きい屋敷が目の前に

 

「これって、荀彧の家?」

「そうよ、というかあんたまだいたの?」

「なんでだ!さっきも話してたろ!」

 

とちょっとした言い争いみたいなことしてたら屋敷から1人の女性が

 

「桂花、おかえりなさい」

「ただいま戻りました、母様」

 

雰囲気から落ち着きがある女性だな

お母様って言ってたし荀彧の母親か

見た目はそっくりで背丈は荀彧少し大きいってところかな

髪は肩までかかってる長さだけどこれってミディアムボブって言うんだっけ?ヘアスタイルはよくわからないや

って、ん?いま荀彧のこと桂花って呼んだ?どういうことだ?

 

「あら、そちらの方は?」

「あ、はい。オレは衛宮正騎と言います」

「私は桂花の母、荀緄と申します。それにしても桂花が男性を連れてくるなんて……

もしかしてお付き合いしているとか?」

「違います!!!」

 

即答されたな

会って間もないし、何よりこの子男嫌いだからな

こういう反応するか

 

「そんなに即答しなくてもねぇ、それでどんな関係なのかしら?」

 

とりあえずオレが彼女を3人組に襲われていたところを助けたことや他の国から来て行く宛がないからついてきたことを説明した。

 

「そうなのですか……、桂花を助けていただいてありがとうございました」

「いえ、オレは正義の味方を目指しているので目の前で襲わそうになっていた女の子を助けるのは当然です」

「なによ正義の味方って」

 

こんな盗賊とかいる時代に正義の味方って言われてもそういう反応になるよな

どの時代でも正義の味方を名乗るっていうのは難しいのか

 

「ダメよ?桂花、恩人にそんなこと言うのは。そうじゃなきゃあなた今頃何されていたかわからないわよ?」

「それを言われると……」

 

オレには毒を吐いてた荀彧だけどやはり母親には敵わないのかな

 

「それで正騎さん、桂花がお世話になったのですから是非泊まっていってください」

「それはありがたいのですが、いいのですか?」

 

こっちも助けられておあいこでいいんだけどな

でも何もわからない世界だから情報が欲しいし、何より今現状の事を把握できるのに安心できる場所ができるのはありがたい

 

「もちろんですよ、夕飯もご馳走しますのでどうぞゆっくりしていってください」

「それじゃあ、すみませんがお言葉に甘えます」

 

と、不意に荀彧の顔を見たらかなり嫌がってるな……

そりゃ男嫌いなのに自分の家に男が上がり込むのは嫌かもな

かと言ってお誘いを無下に断るのも失礼だと思うし

 

「私は部屋に戻ってます!!」

 

って言いながら荀彧は早足で行った

その後オレは夕飯をご馳走になった

母さんが作る中華料理とは違う味でとっても美味しかったしやっぱり料理をしてる身としてはこの味付けがどんなものなのか気になったな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか今日1日でいろいろとあったな……」

 

事故によりいきなり見知らぬ世界に飛ばされてそこで女の子が襲われてるから助けて、しかもその女の子がまさかの三国志に登場する荀彧その人

もしかしたら曹孟徳とか劉玄徳も女の子じゃないのか?

これは実際に会ってみないと分からないし……

 

「あまり考えても混乱するだけだ。あとは魔術の鍛錬だけしたら寝るか」

 

オレはいつも夜中に魔術の鍛錬をしている

魔術師は常に死と隣り合わせ、こう教わっているからいつも魔術を磨いている

いざ魔術を使う時になって魔術回路が暴走でもしたりしてそこで死んだら意味ないしいつでも扱えるようにしとかないとね

オレは目をつぶり魔術回路を意識してそこに魔力を流すのをイメージ、回路をオンにする詠唱を──

 

〈ピロン♪ピロン♪〉

 

魔力を流したらポケットの中から音がした?

この音が流れてるのなんだ?なんか携帯みたいなのだけど──

 

『あら、結構すぐ繋がったわね』

「か、母さん!?」

 

じゃあこれは携帯だったのか?でも時代を超えて通話出来るものか?

 

『そう言えばこれについて話してなかったわね。これは魔力を使って会話できる携帯みたいなものよ』

「だから時代を超えて通話出来たの?」

『普通は無理でしょうね、でも大師父の協力を得て作ったからそれも可能なの』

 

さすが第2魔法使える爺さんだ……次元が違うな

 

『それより正騎、あなたどういう状況なの?』

 

そうだ、あの後のことから説明しないと

オレは事故が起きてから今に至るまでのことを全て説明した

母さんは頭がいいし回転が速い、きっとなにかわかるはずだろう

 

『なるほどね、三国志の時代に飛ばされたということ。そして魏の軍師の荀文若と出会って、それで今は家に泊まらせて貰ってるというわけね』

「そうなんだ。あと聞きたいことがあるんだけど荀彧と荀緄の親子が女性だったなんて逸話聞いたことある?」

 

アーサー王が女性だったということもあり、偉人の全員が男性かだなんてちょっと信じられないんだよな

 

『少なくとも私は聞いたことないわ。それにセイバーは女性だったけれど、アーサー王伝説は男として語られてきたし実際に会ったりしてみないとわからないわね』

 

やっぱりそうか

とりあえずそこだけでも確認できてよかったかな

 

「そう言えば聞きたいんだけど、オレが飛ばされてどれくらい経ったんだ?こっちは今夜なんだけど」

『こっちも今夜よ、あまり時間の流れは変わらないようね。あなたが消えたあといろいろバタバタしてて、ようやく落ち着いてこうして連絡をしてみたの。士郎は別のことでまだ忙しいけど、あなたを戻す方法を探しているわ』

 

探してると言っても戻る方法がなかったらどうなるんだろう

こっちで人生を送ることになるのか?

 

『そろそろ時間ね、最後に言っておくけど聖剣は使わないこと。行える全ての手段が無理でどうしても守りたいものがある時だけ使いなさい。それじゃ、またね正騎』

 

そう言い終わると通話が終わった

それに長い話になったのか結構魔力が消費されてるのが分かった

こりゃ訓練は投影を少しだけしてさっさと寝るかな

 

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