「もう……朝か」
少し太陽が出てきた時に起きるのがオレの日課だ
夜は魔術を、朝は筋トレをしていつも鍛えてる
家では道場で出来たんだけど今は泊まらせてもらってるんだから外で広い場所でも探してみるかな
「とりあえず動ける場所を探しつつ、ランニングしてくるか」
ランニングを兼ねて動ける場所を探したらちょうどいい広さの場所があったのでそこで体を動かしてきた
再びランニングしつつ屋敷に戻ると
「おはようございます正騎さん、朝は早いのですね」
と荀緄さんが朝食を作っているところだった
この家には何人かの侍女、いわゆるメイドさんが何人か働いていた
けど荀緄さんは自分で料理をすることが多いらしい
そうだ、この国の料理を知ることも出来るしお手伝いしようかな
「おはようございます、荀緄さん。オレお手伝いしますよ」
「正騎さんは客人ですのにお手伝いなんて申し訳ないですよ」
「オレ料理を好きでよくしますし、せっかくなのでこの国の料理も覚えたいんです」
「確かに料理が好きで作れる種類が増えると嬉しいものですね〜。そういうことならわかりました!」
ということで朝食の手伝いをしつつこの時代の料理について教わったんだ
「あれ、今日のご飯いつもより美味しいわね」
と荀彧が言ってくれた。美味しいと言われると本職じゃないとは言え料理人として喜ばしいことだ
「正騎さんが手伝ってくれたのよ。手際がとってもいいし、いろいろ助かっちゃった」
「それ、本当なの……?」
……なんか顔が険しくなったな
おかしいな、さっきまで楽しくご飯食べてたのに
「ああ、そうだけど」
「変なもの入れてないでしょうね!」
「なんでだ!料理に使う素材以外入れるわけないだろ!」
料理に関しては本気なんだからそんなことするわけないじゃないか!
これも料理を教わった人達がみんな凄かったからなぁ
父さんに母さん、それに桜さんとみんなレベル高くお店開いたり本とか出してもいいんじゃないかと思ったこともあるし
「男のくせに料理が出来るなんて……、けど本当に美味しいし、なんか複雑な気分だわ……」
荀彧がなにやらブツブツ言ってるけど結局は食べてくれてるしきっと美味しいんだろう
美味しくなかったら食べないからな、うん
「ところで正騎さん、今後はどうされるのですか?」
「今後……ですか?」
といきなり荀緄さんが聞いてきた
確かに今は行く先もないしかと言って歴史通りになるか分からないのに無闇に行動する訳にも行かない
だけどこの世界がどういうものか情報が欲しかったり自身の目で確かめてみたいというものもあった
「他の国から来て行く宛はないのですよね。なら暫くはこの家に泊まっていきませんか?」
「何を言ってるのですか母様!!」
ありがたい提案とそれを否定する声だった
「桂花、正騎さんは異国から来てこの先行く宛もないのですよ?この国の文化や文字がわからなければ不便でしょう。それに桂花を助けて頂いたのに一泊だけじゃ恩返しにもならないと思うの」
と荀緄さんが自分の考えを言って荀彧も納得いかなそうな顔をしていたけどその意見が正しいと思ったのか
「くっ……、わかり…ました……」
と返事をしていた
そうだな、まずはある程度のことを知っておくべきだろう
そうして知識を身につけた後に世界を見に行けばある程度何とかなるとは思う
これからお世話になるし文字や文化など教えて貰えるんだ。オレが手伝えることは何でもしていかないとな
それから午後に荀緄さんの授業が始まったんだ
「これがこの国の文字なのですが読めますか?」
と言って本を渡されたんだけどここは中国なんだから漢字しか載ってなかった
さすがに少しだけしか読めない……
「そうですね。……少しならなんとか」
父さんと母さんが世界を旅したことあってその時に行った国の文字とか教えてもらったからな
なんとか少し読める程度だけど
「それから少し聞きたいのですが、荀緄さんは荀彧のこと別の呼び名で呼んでますよね?あれはこの国の風習か文化か何かですか?」
「あら、正騎さんの国には真名は無かったのですか?真名はですね、本人が心を許した証として呼ぶことを許した名前なんです」
「ちなみに許されないで真名を呼んだらどうなるんですか?」
「例え斬られても文句は言えないほどの失礼に当たります。」
そんなのがあるのか……なんていう初見殺しだよ
今ここで聞けて良かった……
とこんな感じでいろいろ教えて貰ったりしてるんだ
そして夕飯は手伝いをしたりしてる
「まさかまた手伝ったの?」
「そうだよ。なにも手伝ったりしない訳にはいかないからな」
オレが手伝ったり出来ることは限りがあるからな
出来ることは片っ端からやっていかないと
「ふん。……やっぱり美味しいのは納得いかないわね」
「ふふっ、ほんと仲良さそうで。出会ったのが正騎さんで良かったわ」
「仲良くありません!」
また否定されたよ
オレとしては初めて会った人なんだし仲良くはしたいんだけど
とこんな感じで荀家での居候生活が始まったんだ