気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 サブタイトルが全然出てこなかった·····。あっちなみに祝勝会はちゃんとありました。




違和感

 

 

 

 

 

「······はぁ」

 

 最近、何だか視線を感じる。家の中では感じないが、一歩でも外に出れば四六時中とは言わないがほとんどの時間見られている。まぁ····正体分かってんだけどな。

 

「よっ!」

 

「きゃっ!」

 

 この肉体での全力の速さで尾行している人物の後ろに回る。

 

「奇遇だな、鷲尾」

 

「ぇ、えぇ····」

 

 何故だか、最近よく鷲尾さんが俺の後を着けるようになった。たまたま、という事も考えれるが五日続けは確信犯だろ。

 

「今日もお使いか?」

 

「そう、なのよ·····」

 

「鷲尾は偉いな」

 

「これ、ぐらい····当然よ」

 

 嘘の罪悪感か、少し顔を引き釣っている。根はいい子なんです。

 

「オレもこれから買い物だから一緒にいいか?」

 

「········えぇ、構わないわ。」

 

 少し間があったけど·······もしかして俺の事、嫌い?いや、そこまで親しい関係じゃないし、この反応は妥当か?

 

「どっから行く?」

 

「昨日と同じく、八百屋から行くわ」

 

「おっけー」

 

 今日は肉じゃがでも作ろうかな。人参3本、じゃがいもをだいたい、5個ぐらい入ってるやつを2袋買えば足りるか。

 

「おっ!今日も来たな小僧!··っと鷲尾ちゃん」

 

「今日も新鮮なの頼むぜ、親父!」

 

「こんにちは。」

 

 ここは、この世界に来てからずっとお世話になってる八百屋さんだ。夫婦で経営していて、活気が溢れていて、雰囲気が好きで、野菜買う時はいつもここに来てる。

 

「なに買いに来たんだい?」

 

「今日は人参とじゃがいもだな。いいのはあるかい?」

 

「おう!それならこっちにいいのがあるぞ。」

 

 どうやらこの世界、神樹様の加護とかであらゆる栽培作物をどの季節にも育てる事が出来るみたいだ。·····これで地理のグラフ問題出たら解ける気しないんだが?

 

「おっ、じゃあこのじゃがいもで」

 

「人参はどうだい?」

 

「う〜〜ん······少し傷んでるな。」

 

 少し傷んでる。·····しゃあない、これにするか。

 

「じゃあこの人参で····」

 

 肉じゃがに入れるの牛肉、じゃがいも、人参····玉ねぎ!

 

「玉ねぎはいいのあるか?」

 

「勿論あるぞ!」

 

 その後、会計をしていつも通りの夫婦漫才を見て、空気が一段と下がったのを認識してそこから離れた。  

 

「どうしたんだ、そんな考え込んで?」

 

「このたけのこ·····どっちがいいのかしら」

 

「うーん、こっちだな」

 

 鷲尾さんが右手に持っているたけのこの方が鮮度がいいな。

 

「どうして?」

 

「たけのこは皮の色が薄いほど、鮮度がいいんだ。」

 

「物知りね·····もしかして、そういうの全部覚えているの?」

 

「おう。こういうの知り得だからな!」

 

 同じ値段なら美味しい方を買った方がお得だろ。

 

「確かに·····」

 

「じゃ、オレは隣の精肉店にいるから」

 

「分かったわ」

 

 鷲尾さんと別れて俺は隣にある精肉店に行き、人殺っちゃいましたーっていう服を着てる店員から牛肉を買い、鷲尾さんが来るのを待つ。

 

「おっ、買い終えたか。」

 

「待たしちゃってごめんなさい。」

 

「全然大丈夫だぞ」

 

「··········」

 

·····どうした?」

 

 元気がないように見えるけど·····何か気に触るような事言ったかな? 

 

「どこか悪いのか?」

 

「あっ····そういうのじゃないの····」

 

 ほっ······。

 

「?」

 

「えっと····その·····」

 

「何でも言っていいぞ!」

 

 さぁ、ばっちこい!

 

「····質問、何だけど······」

 

「おう」

 

「·····シャルルマーニュ君は一人で平気なの?」

 

「―――どういう意味だ?」

 

 ·····友達と思ってるのは俺だけ·····ってこと(突然のちいかわ)?

 

「家に帰ったら、いつも一人なのよね·····?」

 

「なーんだ、そっちか」

 

 馴れ馴れしいんだよ、このぼっちが···!って事じゃなくて良かった····。

 

「それでその·····不安じゃないかと思って····」

 

「鷲尾は優しいな。」

 

「――――!··友達なんだから、心配して当然よ。」

 

「それでもだ。()はカッコイイと思うぞ。」

 

 友達をそこまで心配して、行動に移すのは簡単に出来ない。

 

「カッコイイ······って今はこんな話しじゃなくて!」

 

「ん····あぁそうだったな。」

 

 そういや、そうだった。 

 

「いつもの感じから見るに····平気そうね。」

 

「おう!オレにはお前らがいるからな。何か困ったらすぐに相談するぜ。」

 

「えぇ。その時は任せてちょうだい。」

 

「鷲尾も困ったらすぐに相談してくれよな!」

 

「うん。」

 

 友達とは、助け合いだからな。

 

「それじゃあね。」

 

「おう。気をつけて帰るんだぞ。」

 

「うん。また明日ね。」

 

「学校でな」

 

 鷲尾と別れて、一人で家までの帰路を歩く。

 

「········家族かぁー」

 

 ⬛⬛⬛⬛(アイツ)の父さんは物心つく頃にはいなかったし、母さんは·····いい思い出はないな。――――あれ?何で俺は他人事みたいに·······自分の事だろ。

 

「――――」

 

 速く家に帰ろう·····。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家に着き、買ってきた野菜と肉を冷蔵庫に入れテレビの電源を入れる。

 

『―――先日起きた土砂崩れの要因は前の大雨だと思われます。』

 

 テレビでは敵が襲撃してきた日に起きた、土砂崩れについて専門家達が話し合っている。

 

「万人を救うか·····」

 

 俺に万人を救うなんて、崇高な意志なんてモノはない。俺は出来る限りの人々を救う。せめて···友達だけでも救おうと考えていた。

 

 だが―――シャルルマーニュの····カール大帝の力を使うには、より多くの人々を救ってみせる。

 

「それがオレ(・・)の王勇だ······。」

 

 聖騎士帝、王道踏破は発動できない。当然、聖騎士帝が発動出来ないということはジュワユーズの真価を発揮する事はどうあがいても不可能。今の時点での最高効率は敵の動きを見て、勇者と協力して瞬時に殺す。それで被害は最小限に抑えれる。

 

「――もう、こんな時間か」

 

 いつのまにか、日が落ちていた。腰を上げ、キッチンへと向かう。

 

「ちゃちゃっと作るか。」

 

 冷蔵庫からじゃがいも、人参を取り出し、皮を剥いていく。皮を剥き終えたら、水で洗い、大き目に乱切りをする。切ったのはボウルに入れておく。次に玉ねぎを取り出し、皮を剥き、くし切りにしていく。 

 

「よし。」

 

 中華鍋をコンロの上に置き、油を敷きその上に牛肉をどーんっと出す。強火にかけ、焦げないように火を通していく。

 

「·······そろそろだな。」

 

 肉がいい感じ(適当)になったらじゃがいも、人参、玉ねぎを入れていく。俺は白滝を使わない派だ。その後、水を400cc程入れて、酒、醤油、砂糖、みりんを大さじ4杯入れていく。ついでに和風だしの素も入れておく。

 

 沸騰してきたら、強火のまま押し蓋をして二十分タイマーをセットしておく。俺はその間、教科書を読んで明日の授業の予習しておく。

 

「―――――」

 

 分数の割り算か·····ケアレスミスに気をつければ問題ないな。理科は呼吸······社会は縄文時代か、小学校以降も出てきたらかな、理科と社会は····。国語は漢字だし問題はないな。

 

「おっ······時間か」

 

 二十分がたち、タイマーが鳴っている。タイマーを止め、押し蓋を外す。

 

「あとちょっとだな。」

 

 更に味を染み込ませるために、押し蓋をもう一度し、十分タイマーをセットする。

 

 

 

 

 

「······よし」

 

 タイマーを止め、押し蓋を外すといい匂いが漂ってくる。

 

「うまく出来たな·····」

 

 皿に盛り付け、米と一緒にテーブルへと持っていく。

 

「いただきます。」

 

 一人で食べるのは中学生の時からだから、寂しいとかはなかっんだがなぁー。

 

 鷲尾さんに言われて、再認識した。俺には、家族ならどこでもしている家族団欒の時間を経験したことがないんだな······。

 

 

 

 

「········」

 

 電気を消し、布団の中に入る。勉強の質を上げるにはよく寝る事が大切だ。健康な生活を心がけていのになぁ。最期は········寝よう。

 

 また、一日が終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――懐かしい夢を見た。

 

『母さん·····ずっと働いてるけど、体は大丈夫なの?』

 

『えぇ、大丈夫よ。貴方は今まで通り勉強して、良い高校に行くのよ。』

 

『·······うん。』

 

 中学校に上がったぐらいに母さんは目に見える程、パートを増やした。明らかに体に負担をかけていた。····分かってた·······わかってたんだ······!!

 

 それでも、過去の事はもう変えられない。いくら今、後悔しても何も変わらない。後悔してる時間があったら次の事に目を向けた方が有意義だ。

 

『―――母さん!見て!五教科合計498点だったよ!』

 

『······次は満点を目指して頑張るのよ。』

 

『·····うん、分かった。』

 

 ただ、母さんに笑って欲しかっただけなんだ·····。そんな辛そうな顔をして欲しくなかったなんだ····!満点··満点を取ればきっと······。結果は変わらなった。

 

 

 

 

 

 ―――――中学3年生の冬、母さんが倒れた。無茶のしすぎで身体を壊したみたいだ。

 

『··――·―···私の事は心配しなくていいわ。·―··―勉強に専念してちょうだい。』

 

『それじゃあ、母さんは――――』 

 

 ――――独りになってしまう。

 

『いいのよ。貴方にいい人生を送ってほしいの。賢い貴方なら分かるわよね?』

 

『·········』

 

『これが母さんからの最後のお願いなの。親孝行だと思って·······』

 

『·······分かったよ。絶対合格するから、待っててね。』

 

『優しい子を持てて私は幸せよ。』

 

 その後、俺は死物狂いで勉強した。そのお陰か、見事第一希望の高校に合格した。――――――母さんは合格発表を聞かずに逝ってしまった。

 

『母さん、合格したよ。』

 

 葬儀が終わった翌日、母さんがっている墓石に行った。

 

『······』

 

 泣いたらいけない。泣く事は俺にとってはただの現実逃避だ。ここで泣いたらいけない。しっかり母さんと決別しないといけない。

 

『·····また来るよ、母さん。』

 

 母さんが死んだ後、母さんの財産は全て俺の物になった。通帳を見て、その金額に驚愕した。

 

『こんな物が欲しくて俺は······俺は――――っっ!』

 

 頑張ったんじゃない。母さんを笑顔にしようと思って俺は頑張ったんだ――――――。

 

 その後、勉強は続けたが、内心メチャクチャだった。何で俺は勉強なんかしてるのかを常に考えていた。

 

 

『―――なぁ』

 

『········』

 

『おーい』

 

『·········』

 

『もしもーし!聞こえてますかー!』

 

『うるさい。』

 

 最初、会った時は俺の邪魔をするお邪魔虫だと思ってんだけどな······今の俺達を見た人は想像出来ないだろうな。

 

『おっ、聞こえてた。』

 

『何か、俺に用か?さっさとしてくれ。』 

 

『うーんと······』

 

『······』

 

『あっそうだ。』

 

『?』

 

『クレープ食うに行こうぜ!』

 

『はぁ?』 

 

 懐かしいな。最初はマジで意味が分からなかった。俺と同じぐらいの学力を持った、アイツが馬鹿にでもなったのかと疑った。

 

『いつも⬛⬛は勉強してるだろ?』

 

『それはクレープ食う事に関係あるか?』

 

『関係大ありなんだなー····これが!』 

 

『·····』

 

『いい勉強は、いい息抜きからってな!』

 

『で、どうだ、食いに行くか?』

 

『――――はぁー、分かった······。』

 

『よしっ!』

 

 断ったとしても何度でもアイツならしつこく来てただろう。

 

『早速行こうぜ!』

 

『はいはい。』

 

 ここから、俺の人生は始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 






 補足
・どっちも名前は伏せておきます。
・これが⬛⬛⬛⬛原点なようなモノです。

100話記念はなにがいいですか?

  • 天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
  • のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
  • 誰かとの√[シャルル、誰か]
  • その他(感想へゴー!)
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