シャルル達には悪いですが細々とした戦闘はぶっ飛ばします。その分ほのぼの成分をがっとり摂取していきましょう!士郎も楽しんでいきなっ!
※時系列は85話の翌日からです。
花結いのきらめき【1】
先代勇者でカチコミした翌日。俺達勇者部はいつものように部室に集合していた。
風先輩と樹がいそいそと写真を黒板へと貼っていく中、手が空いている俺達は談笑していた。
「またオセロしたいね〜」
「ふむ、中々いい息抜きだったな」
「次はみんなでやってみたいねっ」
「園子とシャル無双になりそうだな·······」
とりあえず角を取ればいけるってことがわかったからな。次は全ての角を取りに行くとも。
※後日、しっかり園子にボコボコにされた。
「思ったりより奥が深そうね······」
「なにアンタは調べてんのよ」
興味深そうに液晶を眺める東郷を不思議に思い、夏凜が煮干しを咥えたまま覗き込む。そこには、オセロの全てというwebサイトが開かれている。
「盤上遊戯を調べているの。昨日のように友奈ちゃんが負けるようなことは阻止しなきゃ······っ!」
「な、並々ならぬ執念ね·····!」
有利状況へと進むテクニック。相手が置きにくくなる置き方。思考の読み方などを猛スピードでメモ用紙へ羅列していく。ついでにテクニックを技術とする誤字報告をする。
「アンタら〜、今日の活動内容発表するわよ〜」
「プリントです」
「ありがと〜、樹ちゃん♪」
樹からプリントを受け取り、黒板前に椅子などを移動する。一通り目を通すと、どうやら海岸掃除についてのようだ。
「そんじゃ、始―――っ!?」
「わっ!?」
ほんの一瞬目を無意識に瞑る程の光が部室を満たす。
「なんだ、今の······?」
「シャル、なんかやった?」
「いや、なにもしていないが」
視線が一斉に俺へと向けられるが、俺は無実だ。魔力放出でさっきのようなことは出来る。だが、ほんの数秒となると話は別だ。
―――樹海化アラームが鳴り響く
「「「―――!?」」」
「全員構えろ」
霊基を換装し、ジュワユーズを握る。
頭はパンク寸前だが、なんとか冷静に判断する。ここで一番していけないのはパニックの伝播だ。一人でも保てればなんとか立て直せる。
「構えろ、って言われてもアタシ達にはスマホないわよ?」
思わず額を結構な勢いで叩く。
それは盲点だった。だが、スマホがないということは樹海化に巻き込まれるのは俺のみ。流石に神樹もそこまでバカじゃない。
―――花弁が舞う。
世界が一変し、神樹の結界内へと·········
「あれあれ、みんなは〜?」
「···········消えちゃったな」
「どうなっている·······?」
変わらず俺、銀、園子は教室にいる。
確かに樹海へと移る合図である花弁は舞った。にも関わらず俺達は教室にいる。はっきり言って意味がわからない。なら、行動するしかないな。
「―――え、あっ、シャルルマーニュさん?」
いつの間にか立っていた巫女のような女性を無視し、扉へと歩く。そして、扉を開けようとするが――
「硬いな。ならば――」
ジュワユーズに五大元素を収束していく。
絶対破壊の一撃を扉に放つのはやり過ぎとは思うが、今回ばかりはしょうがない。ぶっ壊してでも出るぞ。
「ハ―――ッ!」
轟音と共に扉へ衝撃が走る。だが、傷一つもついておらず、開く気配は全くない。
「かっっっ、たっ!部室の扉ってこんな硬かったっけ?」
「う〜ん········扉も日々生き残るために成長してるのかな〜?」
「コレはその範疇を超えているぞ」
全員巫女のような女性をスルーして扉の様態を確認する。
絶対破壊って信じてた一撃を防がられるのはちょっと悲しいな··········。
「あのー、皆さん?出来れば私の話を聞いて欲しいのですが·······」
「あっ、ハイ。すみません」
「すまない、一度試さないと気が収まらなかったのでな」
正直、無視したのは本当にすまないと思ってます。でも、それより優先することがあったからしょうがないよね!
「貴方はだぁれ?大赦の巫女かな?」
「正解です。やっぱり若葉ちゃんの子孫ですね」
乃木 若葉に親しい関係の巫女·····まぁ、該当する人物は一人だな。
「·······上里 ひなたか」
「ご存知でしたか。」
「ちょっ、アタシご存知ないけど!?」
ご存知ない銀には園子が説明してくれると信じてるので、俺は目前の過去の人物に質問しよう。
「この空間は神樹の結界内か?」
「はい。もっと広く言うならば、この世界全体が神樹様の結界内です」
「世界全体········俺達を呼んだ、ということか?」
「そこからは皆さんが戻ってきた時に話しましょう」
「むっ。ここにいない他の者もいるのか?」
呼んだのは俺と銀と園子だけだと思ったが、どうやら他の皆もいるのか。俺達とは違う場所に出されたんかな?
「結城 友奈さん達は交戦中です」
「俺が出る」
その言葉を聞いた瞬間席を立ち、先程解いた鎧を纏う。銀と園子も俺が立ったのを見て、続けて立つ。
アイツらはスマホを持っていなかった。死んでしまう可能性が多いにある。
「落ち着いてください。彼女達にはスマホを返していますし、いくら戦おうとも影響はありません。」
「それって満開しても問題なしってこと〜?」
「そうです」
それなら死ぬ可能性は限りなく零に近いだろうが―――
「それでもだ。俺は出るぞ」
ここでじっとは出来ない。友達が命賭けて戦うのならば、俺も命を賭けなければ。
「駄目です。シャルルマーニュさん、貴方は絶対に駄目です」
「何故だ?」
俺を名指しで言うのならば、それ程の理由がある筈だ。
「神樹様からの神託です。」
「神託、って神樹様のお告げみたいなやつ?」
神樹からか·········いや、それでもだな。
足を止めず、扉へと進む。そして扉に手を――
「死にますよ」
届かなかった。俺の手は空を切り、地面に着いている。一瞬理解出来なかったが、両腕にある重みで理解することが出来た。
「一先ず落ち着こう、シャル。ここはみんなを待つしかない」
「動かないでね〜」
「·········」
完全にキメられてる。腕力がどうこうの話ではない。どう足掻いたとしても二人が怪我するだろう。その時点で俺の負けが確定している。
「あ、おとなしくなった」
「意気消沈してるように見えるんですが?」
ジュワユーズを離し、床の温度を感じる。毎日綺麗に掃除してるからばっちいとは思わない。流石、東郷さん!
床の偉大さを感じながら十分。黒板前が輝き出し、徐々に人の形を成していく。光が収まるとそこには樹海へと飛ばされた勇者部の面々が立っていた。
「······あっ、戻ってきた。祠もない教室に戻ってくるなんて、ってシャルくん!?」
「皆、無事そうでなによりだ」
「アンタは無事じゃなそうね」
ようやく銀と園子から解放され立つことが出来た。鎧を解き、いつもの制服姿に戻る。
「シャルル君には後で話があるとして·······そちらの方は?」
なんで······?俺なんも悪いことしてないのに。
東郷の言葉によって気付いたのか、俺から視線を外し上里 ひなたに注目する。
「皆さん、お役目ご苦労さまです。私は上里 ひなたと言います」
「上里!?大赦の中でも最高の発言力を持つっつていうあの········上里家?」
「あぁ〜!言われてみればそうだった!」
「あ!本当だ、上里ってそういう苗字だ。基本的な所を見落としてたよ」
「乃木と上里が大赦のツートップでしょうに······」
気付いてなかったのか········いや、まぁこの年代だし、自分の家のことぐらいしか知らないのはしょうがないか。
「樹海で私たちに声を飛ばしてくださったのはひなたさんですよね。助かりました、ありがとうございます」
「言われた通り力を使ってもリスクはなかったわよ。色々説明してほしいんだけど?」
「はい、そのつもりなんですけど·······今、少し驚いてて······。声も性格も一緒なので」
風先輩に詰められてたじろいでいるのはではなく、友奈を見てたじろいでいる。声も性格も一緒······それは
「高嶋 友奈にか?」
「友奈さんもご存知でしたか·········もしかして、現代では有名人なんですか?」
「御影 士郎の勇者御記を読んだだけだ」
「士郎さんの·····そういう···こと、ですか·····。」
なにかを察したのか顔を暗くし、床を見る。
やべっ、ちょっとこれは無神経だったかな··。
「落ち込んでるとこ悪いけどちょっといい?」
「あ、はい。すみません、ちょっとショックなもので」
「いや、構わないけど·········アンタらの話聞いてるとアンタが御影 士郎と面識あるみたいな物言いだから·······」
おっと、盲点だったな。俺が知っているだけで、皆にとっては謎だらけだ。しっかり説明しないとな、特に友奈。
「言い忘れてましたね。私は約300年昔から来たんです」
とりあえず今回はここまでです。次回で諸々の説明を出来たら、と思ってますが·········いけるか?まぁ、なんとかなる筈っ!
シャルルマーニュはお留守番な。
人気投票をしようっ!←バカに付き合って下さい。お願いしますっ!
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シャルルマーニュ
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御影 士郎
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⬛⬛ ⬛⬛
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結城 友奈
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東郷 美森
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犬吠埼 風
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犬吠埼 樹
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にぼっ······三好夏凜
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乃木 若葉
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上里 ひなた
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高嶋 友奈
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郡 千景
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土居 球子
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伊予島 杏
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白鳥 歌野
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藤森 水都
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乃木 園子
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三ノ輪 銀
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その他(北野とか柚葉とか)