ピピ。地雷原を感知、撤去作業に移ります。策戦決行、――失敗しました。不貞寝しますっ!
猫探しの翌日。平日ということもあり、普段通り授業を受けて········いたのだが、敵はそんなこと気にせず襲撃してくる。
樹海の根に並び立ち、こちらへ近づいてきている星屑を遠目で見る。
「今日も多いですね····」
「この量を以前のスペックで、と考えるとゾッとするな·······」
「完成体来るよかいいだろ。あんな硬え奴二度と相手したくねぇよ」
西暦での戦闘風景は映像で見たことはあるが、勇者システムは現在のスペックとは雲泥の差だった。精霊バリアなし、武器は自由自在に変形しない。
例えるならば······fgo初期のようなものだろうか。あれは本当に低レアしかいなかった。星五なんて奇跡みたいなもんだ。
「それでは、今回も俺が一掃しようか」
「ちゃちゃっとブチかましてやんなさい」
もうこれ、完全に作業だな。まぁ、これが一番安全だから文句はないんだが·······周りの成長を潰してるような気がしてしまう。
そんなこと思いつつ、どかーん。
「やっぱり、シャルル君はいつ見ても綺麗ね」
「それじゃあ、シャルが綺麗ってことになるわよ?」
「? そういう意味よ?」
なんか後ろで俺にダメージ来るような話してるな?綺麗じゃなくてカッコイイでおなしゃす。
「これで星屑共は·······げっ、完成体来やがった」
煙の中から登場とは·······水瓶座、中々わかってるな。でも、見分けるのに時間かかるから出来るだけしてほしくない。
「見たことない形のやつだな。よぉし、ここはタマが·········って、あれ?」
なにかを投げるような動作をしたものの何も飛ばず、自身の腕を見入る。
·········あっ、そういえば以前の戦闘で盾が砕け散ってたな。この場合······どうすんだ?素手か?いや、そんな訳ない·······よな?
「そういやそうだったな。ほれ、タマ。腕の良い鍛治師が治しといてくれたぞ」
「よしきた!そーちゃくっ!」
体内から取り出された盾を無造作に球子へと投げる。それを危なげなくキャッチし、腕へと装着。
腕の良い鍛治師········村正か?こういう形の疑似サーヴァントは初めて見るな。てことは毎回取り出してる刀は村正製······一本ぐらい盗んでもバレんか。
「これが本物の四次元ポケットか〜」
「いや、これ多分違う感じのヤツじゃないか?」
「人間技ではないわね·····」
これについては後でじっくり考察するとして、まずはバーテックスを倒すか。ついでに俺ではない俺も。
「どうにかしてここから倒せないかな?」
「ここから、ですか?」
高嶋の言いたいことはわかる。
前に出れば、奴から奇襲される可能性が出てくる。ならば、ここからバーテックスを倒すのが安全ではないか、そういう考えだろう。だが、あのバーテックスには
「あのバーテックスは水球によって遠距離攻撃の勢いを殺します。ここから倒すとするなら、水球ごと貫く程の一撃を放たなければ出来ません」
「あの水の味は最初ソーダ味で途中からウーロン茶になりましたっ!」
以前戦い知ることが出来た情報を知らない西暦組へと伝える。食レポがあったような気がするが、聞き間違いだろう。
「········よし、それなら俺が斬ってやらぁ」
「斬る?この距離から斬るって······どんだけ長い剣使うのよ?」
「まぁ、夏凜。ここは信じて待ってくれ」
士郎の手に刀が握られ、それを根へと刺す。なにかの準備をするように何度も繰り返し根へと刺していく。
「もう帰る準備していいかしら?」
「そうですね。もう帰る準備しときましょう」
「ふむ·······ならば、俺も帰る支度をするとしよう」
「ちょ、アンタら。まだ終わってないわよ?」
この感じ、西暦組が見たことある技か。なら、その破壊力も知っている筈。ここは帰る支度をするのが最善だな。
「破却、―――収束」
根に刺さっていた刀達がその言葉と共に粒子となり、御影の手で一本の刀と化す。
引き込まれるような刀身。そして、何もかも斬るであろう鋭さ。正に究極の一と呼ぶに相応しい。
「うぉ、らぁぁあ!!」
振るう、たったそれだけの動作で斬撃が生じ、障害となるもの全てを両断する。バーテックスを通過しても尚、勢いは止まらず彼方へと消えていった。これには西暦組以外言葉が出ない。
「疑似宝具か」
「ほうぐ······なんだそりゃ?」
「········いや、知らないなら良い」
無意識か·······よくこの技に辿り着いたな。てか宝具を知らないってことは魔術的知識ゼロ······つまり魔力放出なしでこの身体能力か·······ばけもんだな。
「また滅茶苦茶な奴が増えたな······いや、頼もしい限りなんだけどさ」
「男性勇者にはなにかあるのかしら?」
「腕力、かな?」
「友奈さん、それは関係ないんじゃ······」
まぁ、友奈の言う通り身体能力から違うだろうな。俺の場合はいくつかバフを盛ってはいるが、御影はこれが素の身体能力だ。存在が置換されているとは言え、流石にこれは予想外。
「さて、第二波だ。どう迎え撃つ?」
大量の星屑+射手座、蟹座、蠍座の仲良し三人組がのそのそとこちらに近づいてきている。
「蠍、蠍ねぇ·······確かに毒はある。厄介極まりねぇな」
「蠍はタマが殺る。」
「いいや、球子。蠍は私が斬る」
「わぁ〜、ご先祖様やる気だ〜」
「いや、あれはやる気というより殺る気······」
急に殺意が高まった西暦組は一先ず触れずに、作戦を練る。
俺と御影抜いて六、三、五だな。これをいい感じに別けるには·······戦力的にまだシステムに慣れてない西暦に神樹館入れて、神世紀組はこのままでいいな。
「―――いや、ここで一度試すか」
「試す、ってなにをだ?」
それはもちろん―――
「千変万化の我が剣を此処に」
ジュワユーズに輝きが灯る。全員の視線を
「無限の色彩よ。我が王剣よ。」
十二本のジュワユーズが加算。三対、計六の翼を羽ばたかせる。ここまでは問題なし。
「全て―――」
矛先はバーテックス共に。制御権に異常なく、正常に動いている。
「全て、この輝きに屈せよ―――ッ!
その名は―――」
蟹座の盾が障害として立ち塞がる。だが、その程度で止まる王勇は持ち合わせていない。
「――
世界が轟音と共に光に包まれる。
「ふぅ、終わった終わったぁ······」
消滅していくバーテックス共を眺めながら一息つく。そして、体の状態も確認する。どうやらこちらの世界でも一回は一回のようだ。
「降りよ、大天狗―――ッ!」
「きゃっ!」
「若葉さん、なにを·····っ!?」
突風が吹き荒れる。なにかに引っ張られるように風が俺を過ぎていく。
西暦時代の勇者が使用したとされる切り札。精霊を体内と入れ爆発的な火力を手に入れる。代償はあるが、この世界でならなしで行えるだろう。
「ハァー!」
「チッ······!」
切り札によって底上げされた飛翔力を用いた圧倒的な速度。一呼吸で御影との距離を縮め、その勢いのまま太刀を振るう。それを顔を顰めながら防ぐ。
「輪入道!薙ぎ払え!」
「力を貸して、酒呑童子―――ッ!」
そこへ元の大きさの倍々になった火車のような盾で追撃を入れる。今度は防がれることはなく直撃し、火車ごと樹海の奥へと―――途中で抜けたのが見えた。
西暦勇者達はトドメを刺すためか、その人影へと駆けて行った。
「仲間割れ!?」
「待て、風先輩。コレはなんかありそうな感じだ」
「なんかってなに―――」
風先輩の言葉を遮るように樹海の根へと何かが叩きつけられる。段々と散っていた木片が落ちていき、その全貌が見えてきた。
叩きつけられた人物は―――
「いったぁ·······、これが四国の大英雄·······人間じゃないなぁ。よっと、と·····」
「三人目!?」
少しバランスを崩しながらもなんとか立ち、吹っ飛んできた方向を睨む。奇しくもその顔は友奈にそっくりだった。
「―――火色舞うよ·····そうカッコつけた割には弱っちいな。ちゃんと飯食ってんのか?」
「貴方基準なら全員弱いでしょ。西暦勇者だって貴方にとっては足枷·······だよね?」
「侮辱か?侮辱だな。楽に死んでいけよ」
煽りには煽り。侮辱には腹の底から湧き上がる怒りを。
てか御影じゃん!?てことは、さっきいたのは·····あぁ、なるほど。全て把握した。さて、次にすることは·····なんだ?どうすべきだ、コレ······。
「私とわっしーで士郎先輩を援護しますっ!」
「! よぉし!俺達は御影のそっくりさんぶっ倒すぞ!」
切り札で手加減なしの状態だが、奴の戦い方は面倒臭い。弱点を突かれたら誰だって負ける可能性が出てくる。
ジュワユーズを目映きは閃光の魔盾にし、走り出す。友奈そっくりな奴は御影がなんとかしてくれるだろう。まぁ、絶対に全滅はありえない。
結構ガチに殺しに行ってるの怖すぎ········前回の恨みが高すぎる。そして御影は手加減してやれよ、大人気ねぇ。
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犬吠埼 風
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犬吠埼 樹
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にぼっ······三好夏凜
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乃木 若葉
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上里 ひなた
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高嶋 友奈
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郡 千景
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土居 球子
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白鳥 歌野
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乃木 園子
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三ノ輪 銀
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その他(北野とか柚葉とか)