気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 これは一体何処に向かっていると言うのだ·····!?バトルものだったのかコレはァ!?



花結いのきらめき【14】

 

 

 

 

 

 

 

 誇りを侮辱されれば、誰だってキレる。あのひなたでさえもキレるだろう。故に、俺は今からコイツを殺す。

 

「自己紹介の時間ぐらいはくれてやるよ。名乗れ」

 

「赤嶺 友奈。それじゃ――、っ!?」

 

 言葉を遮るように殴る。ガードの上からではあったが、防御しきれず最初のように根へと叩きつけられる。

 

 名前を名乗る時間はやった。だが、それ以上の保証はしていない。それにしても今のを反応するか······戦い慣れているな。

 

「酷いなぁ·····乙女の顔を殴ろうとするなんて」

 

 流石に今のは後ろで構えていた園子と鷲尾ですら、ちょっと引くレベルだ。

 

「····へぇ、今ので無傷たぁ····驚きだ。造反神からなんか貰ってんのか?」

 

「う〜ん、どうなんだろ?試してみたら?」

 

「あぁ、そうする」

 

 次は素手ではなく刀を握り締め、大雑把に振るう。刀は砕け散ってしまったが、前方の根は軒並み消し飛んでしまう程の威力だ。

 

「·······こりゃあタマげたな。タマだけに······いや、そうじゃねぇよな。どういう絡繰りしてんだ、この野郎」

 

「さぁ?」

 

 先程の一撃を受けても尚、微動だにせず立っている。見たところ外傷は一つもついていない。

 

「南無八幡·····大菩薩っ!」

 

「――っ、うわっと」

 

 突如として放たれた矢を紙一重で回避する。

 バーテックスならば、体勢を崩す程の一矢。それは人間であれば、即死を意味する。だが、赤嶺はそれ以上の一撃を喰らっても尚死ぬことはない勇者。それはつまり―――

 

「········勇者の攻撃であれば、喰らう。それがテメェの弱点か」

 

「········そうだとしたら?」

 

「久し振りに勇者システムを起動してやるよ」

 

 纏っていた袴が粒子となり消え、制服姿となる。そしてその手に握られているのは御影 士郎が本来使うであろう勇者システ厶。

 

 ―――シオンの花々が舞う。

 

「あ、駄目だこれ。それじゃあ、先に失礼するね」

 

 シャルルマーニュに渡された勇者システムのような上辺のものではなく、正しく勇者が使うように設計されたシステム。どんなに人の醜さを見ようが、その清純たる心は侵されていない。

 

「―――ふぅ、久々だがちゃんと起動したみたいだな。逃げられちまったが········」

 

 戦装束はなんら変わりない。だが、その身に宿す神性は桁違いに増えている。まぁ、それは草薙剣の影響もあるが。

 

「士郎先輩、ここはみんなの所に行きましょ〜?」

 

「ン、あぁ····そうだな」

 

 昂りまくった頭を冷やし、いつもの声のトーンに戻す。三歳年下の少女に諭される自分ではいけない。そう頭に叩き込み、スマホで示されている場所へと飛翔する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時が少し遡り、輪入道の一撃によってぶっ飛ばされた御影そっくりさん。そこへ確実に仕留める為に放たれる斬撃。

 

「全てを、―――斬るっ!」

 

 大天狗による機動力をフルに使い熟し、縦横無尽に駆け回りあらゆる方位から斬撃を飛ばす。その時点で人間業ではない。

 

「これが切り札ってヤツか。まぁまぁ、って所だな」

 

 先程までなかった左腕を出現させ、避け切れるもの以外を潰していく。射出した刀で、振るった刀で難なく弾いている。

 

「はぁぁ······!」

 

「この冷気、は―――!?」

 

 突如として漂ってきた冷気に気づいた時には遅かった。次の瞬間には氷像が出来上がり、身動一つ出来ない状態へと追い込まれる。

 

「みなさん、今ですっ!」

 

 杏の合図によって全員構える。この一撃に全てを載せるような気迫を感じた。

 ⬛⬛もこれは不味いと氷像からの脱出を図るが、少し揺れ動くのみで砕けることはない。

 

「一閃、――緋那太ーっ!」

 

「ぶっ潰せ!」

 

「首を、落す······!」

 

「勇者ぁ、パァァァンチッ!!」

 

 若葉、千景、友奈による一斉攻撃防いだとしても時間差がある輪入道によって潰される。そもそも動けない。

 

 ―――氷像が砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 霧が立ち込める中、音がした方向へ魔力放出(光)を発動しながら走る。これならば逸れる心配はない。

 そして、ようやく霧がない場所へと出る。

 

「·····血が見たくない奴は目閉じとけ」

 

「これは········」

 

 思わず走り出しそうにしている結城を手で静止し、奴の状態を確認する。

 生きているのか死んでいるのかすら怪しい男が右腕を欠損し、並々ならぬ血を流しながら立っている。

 

「過剰戦力じゃねぇか、くそっ······無様晒してる俺にどんだけ警戒体勢敷いてんだ」

 

 その目を見るにまだ闘志は消えていない。俺達が何も考えず攻撃すれば、ひと一人は持ってかれるだろう。それは何としても防ぎたい。その為の手段は一つ

 

「降参してくれねぇか?」

 

 負けを認めてくれるなら、これ以上の戦闘は避けれる。それに戦力も増えるし、一石二鳥。後は相手の出た方次第だが·····

 

「シャルルマーニュ、私は奴の降参など認めない」

 

 鋭い眼光を動かさず、俺へとそう言い放つ。刀は鞘に収まっているもののその手は柄をいつでも抜けるように握っている。

 

「········アンタ、それがどう言う意味かわかってんのか?」

 

「あぁ、ここで必ず仕留める。奴には報いは受けてもらう」

 

 その言葉は本気だった。そこに躊躇など存在せず、ただ抑え込むことの出来ない怒りだけがある。

 

「なにか勘違いしてるだろ、シャルルマーニュ。悪人は正義を語る奴らに淘汰される·······それが世界の循環方法だとその身で·······いや、お前には関係ない話しだったな」

 

「ソレは、―――ッ!?」

 

 真意を問おうとするが、突如として根へ赤い物体が激突する。それに伴い、木片が飛び散り先程見えていた姿を捉えることが出来なくなった。

 

「決着は次に持ち越しだ。今度は停滞すんなよ」

 

「ぐっ――、待て!」

 

「いや、ここは諦めろ。時間切れだ」

 

 視界が回復しないまま駆け出そうとする若葉を合流した御影が止める。渋々といった感じではあるが、足を止め樹海化が解けるのを待つ。

 

 ―――花弁が舞う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 確実に生きてた時代の差が出てますね、コレ······いや、イレギュラーからの影響か?

人気投票をしようっ!←バカに付き合って下さい。お願いしますっ!

  • シャルルマーニュ
  • 御影 士郎
  • ⬛⬛ ⬛⬛
  • 結城 友奈
  • 東郷 美森
  • 犬吠埼 風
  • 犬吠埼 樹
  • にぼっ······三好夏凜
  • 乃木 若葉
  • 上里 ひなた
  • 高嶋 友奈
  • 郡 千景
  • 土居 球子
  • 伊予島 杏
  • 白鳥 歌野
  • 藤森 水都
  • 乃木 園子
  • 三ノ輪 銀
  • その他(北野とか柚葉とか)
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