気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 さて、遂に真名が剥がれ落ちましたね。fgoでやるなら真名剥奪というテキストが出てたと思います。

 気づいたらシャルルマーニュの作品が2件増えてて善き哉。もっと増えろ。



花結いのきらめき【39】

 

 

 

 真名を明かした直後。誰もが驚愕している中、村正は掌の上にある物体を見つめる。

 シャルルより剥がれた称号【幻想の騎士】。これを再度シャルルへと載せれば元通りとなる。だが、それを彼が拒むというのならそれでいい。その時は、シャルルマーニュに悪いが破棄しよう。だが、その前に―――

 

「·······やっぱ、弾かれるか」

 

 自身に着名を施そうと試みるが、結果は失敗。称号そのものから拒絶それたような気がした。一先ず、称号はしまいこの先の結末を見届けることにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如として声高く放たれた暴露。シャルルの言葉により、シャルルマーニュではない誰かというのは察していた。だが、まさかシャルルの正体が村正だったとは誰も予想していなかった。

 

「よし、誰か武器貸してくれ」

 

「神性あるのがいいだろ。勇者から借りろ」

 

「?·····お前の刀は神性籠ってないのか?」

 

「籠ってはいるが、微量だ」

 

 素材として使っている玉鋼に神性が籠もっているにはいるが、出来上がるものは聖剣などの類ではない。ただの業物なのだ。故に神性は勇者が扱う武器に劣る。

 

「夏凜、貸してくれないか?」

 

「········はぁー。ほら、上手く使いなさいよ」

 

 未だ戦闘中なため聞きたい事を飲み込み、手ぶらなシャルルへと夏凜が扱う二振りの剣を投げる。樹海の根へと刺さったそれをシャルルが抜き、双剣として構える。

 

「武器受け取ったのなら、さっさと霊基変えろ。戦闘用のがあんだろ」

 

「おっと、そうだったな」

 

 何故かジャージ姿のシャルルへを村正が急かす。いつものように戦闘用の霊基へと換装しようとするが·······

 

「·······あれ?」

 

「おいおい。何やって―――」

 

 一切変わる様子はない。彼が英霊として立っているのなら、村正が纏っているような霊基になるのだが·······変わらずジャージ姿である。

 その光景を見た村正がシャルルの隣に立つ。若干ではあるが村正の方がシャルルより()()()()()

 

「どうした、村正?」

 

「·······いや、なんでもない。そのまんまで戦え」

 

「そうだな。そうするしかなさそうだ」

 

 ジャージ姿のままで戦闘開始。何の加護もなく、星屑へ迫る。速度が誰よりも遅く、一般的な成人男性より少し速い程度。村正にすら負ける速度である。

 当然そうなってしまえば、攻撃を仕掛ける前に星屑が気づくに決まっている。

 

 彼に気づいた星屑が彼へと突進をかます。

 

「ぐぅ―――、ッ!」

 

 二振りの剣を重ねて防御するが、勢いは止まらない。両腕から軋む音が鳴り始めるが、それどころではない。痛みに負けて剣を手放せば次の瞬間にバックンだ。意地でも離せない。

 

「ハッ!!」

 

「ッ―――、うおっと」

 

 見かねた棗が星屑を一撃で仕留める。唐突に重みが消えて体勢が前に倒れかけるが、何とか踏み止まり棗へと視線を向ける。

 

「大丈夫か?」

 

「ああ、助かった」

 

「その体なら剣より槍の方が良いんじゃないかな。ちょっと使ってみて」

 

「槍か·······まぁ、馴染むは馴染むが」

 

 右腕、右手を絡ませるように構える。形に成ってはいるが、これは見様見真似の構えに他ならない。彼の技に合うものかは別だ。

 ということで実践。自身の身体能力で模倣できる部分のみで戦う。

 

「ふんっ!!」

 

 大きく口を開いて迫る星屑を横に薙ぎ払う。豆腐を切るかの如く容易く斬れた。剣よりリーチがある分攻撃を喰らう可能性が少なく、先制攻撃がし易い。攻撃は最大の防御とはこのこと。

 

 迫りくる星屑を巧みな槍捌きで次々打倒していく。およそ二十捌き切るとそれは表れた。

 

「はぁ····っ、はぁ·····っ!」

 

 呼吸の乱れ。流れ出る汗。上気した吐息。即ち体力切れ。過度な酷使によって肉体が悲鳴を上げている。これ以上いくと槍を持てなくなる程までに疲労してしまう。だが、それ以前に―――

 

「あ、やべっ」

 

 一撃で仕留めきれない。そうなるとどうなるか。それはもちろん

 

「がッ·····!!?」

 

「「シャル(くん)っ!!」」

 

 星屑による突進。精霊の守りなどという加護はないため、モロに受けてしまった。

 足が地面から離れ、宙に浮く。そのまま弾くことも出来ず、樹海の根へと叩きつけられてしまう。先程まであった痛みに劣るものの、それでも痛い。腰がズキズキする。

 

「ぐぅ、う·····っ!」

 

 星屑が離れた感触がした。そう感じ、すぐさま立とうとするも腰の激痛で上手く体を起こせない。もたもた出来ない。星屑は今にでも俺に歯を立てる。証拠に、もう大きく口を開けて俺へと迫っている。

 

 星屑の速度はそこまで早くない。友奈も風先輩も間に合う。何なら東郷の援護射撃も充分間に合う。よって、ここで彼が死ぬことは万に一つもない。だが、誰よりも速くシャルの窮地に駆けつけた()がいた。

 

 

 大きく口を開けた星屑を一閃。

 微かに残る赤い線。たったそれだけで、どれだけの速さで駆けつけたのかわかる。

 

 

「―――ローラン······?」

 

 これまで幾度もの戦場を共に戦ったシャルルマーニュ十二勇士。だが、それは俺がシャルルマーニュの霊基だったからだ。今になっても俺を助ける理由はない筈。けれど、彼は助けてくれた。なら、期待に答えるよう立たなければならない。

 

 ()()()()()()を立つ補助として根に突き刺し、腰の激痛に顔を顰めながら地面を足で踏み締める。

 彼らは覚えている。出逢ったあの日にした誓いを。故に彼の到来を心待ちにしている。そして、彼の返しに心を踊らせている。

 

「まだまだカッコつけるかぁ!!」

 

 こんな痛みなど屁でもないと屈託ない笑みを浮かべ、宣言する彼に応じるべく十二勇士はいつものように彼を中心に円陣を組む。

 

 ―――走り出す。最早、彼は疲労などでは止まらない。痛みなど感じない。ただ、目の前に広がる害あるもの全てを滅すため走る。

 

 斬って、斬って、斬りまくって。守るがために悉くを斬り捨てる。王勇に従う理由はない。しかし、それでも彼は守るためだけに剣を振るう。

 

「っぱ、硬いな!」

 

 やはり、禍々しい星屑は比類なき硬さだ。絶好調の彼であったとしても傷をつけることすらできない。十二勇士も同様に損傷を与えれない。

 反撃を喰らわないように即座に離脱。近くにいた正暦組と合流し、後方へと下がる。

 

「手詰まりだ。策あるか?」

 

「なんもないな!」

 

「元気で言うことではないだろ。このままでは一生戦い続けることになるぞ」

 

「う〜ん、そう言われてもな·····」

 

 ここで速度が落ち始めたため御影がシャルルを俵のように抱える。やはり、身体能力的には村正より低いようだ。

 

「杏ぅ、なんかないか〜?」

 

「······内部から攻撃するのはどうでしょうか?」

 

「内部か······難しいな。口を開けた瞬間ってのも狙うのは至難の技だし·····」

 

「誰かを囮にして狙うなら可能じゃない?」

 

「危険だから却下」

 

 抱えられながら口元に手を当てながら、思案する。内部なら、というのは考えていたがどうにも狙う隙がない。実用不可能だ。

 

「内部を作り出す、ってのどうかな?」

 

「内部を作り出す·······」

 

「できるのか、そんなこと?」

 

 途中で加わった園子による提案を受け、再度考える。

 内部を作り出す、というのは表面を削る。もしくは内部で破裂させる·······それだな。

 

「よし、それでいこう」

 

「マジすか」

 

「御影、このまま東郷のとこまで連れてってくれ」

 

「わかった」

 

 いやぁ、これ快適だな。最小限の揺れだから腰も痛みないし、速いしで最高。これからずっとこうやって移動しようかな。

 そんなことを思っていると、いつの間にか東郷の所まで辿り着いたようだ。

 

「ほら、着いたぞ」

 

「おう、サンキュ。·····っとと」

 

 降ろりれはしたが、体を起こす際に少し痛みが走る。そのせいか体勢が崩れそうになるが駆け寄ってきた東郷によって支えられたことで倒れずに済んだ。

 

「シャルル君、大丈夫?」

 

「おう、助かった」

 

 ジュワユーズを補助として何とか一人で立ち·······あれ?いつの間にジュワユーズを握ってたんだ?いや、いいや。それよりも策戦について話そう。

 

「東郷、スラッグ弾リーサル出せるか?」

 

「ええ、出せるわ。これのことよね?」

 

 東郷の掌に何処からともなく湧くように表れた直径1.5m程の弾丸。弾丸の中では大きい部類だろうか。生憎弾丸には詳しくない。

 

「おっ、そうそう。それとショットガンも頼めるか?」

 

「大丈夫だけど······何に使うの?」

 

「もちろんお硬い奴に」

 

 弾数は七発。装填可能なだけ詰め込んである。想定としては一匹に一発としているが、多いに越したことはない。もしも、これで仕留めきれないとなったのならまた策戦を建てなければいけない。

 

「んじゃ、説明するぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「始めッ―――!」

 

 一斉に走り出す。目標は禍々しい星屑。

 策戦は至ってシンプル。怒涛の連撃を加えてヒビを入れる。そこにスラッグ弾を打ち込む。撃破。以上である。

 ちなみに生身で攻撃&斬撃系の攻撃を扱う者は対象外となっている。つまり、棗と御影のみである。

 

「―――っ、ハッ!!!」

 

 先発として棗が仕掛ける。ヌンチャクの棒部分で十数発同箇所に叩き込む。衝撃で遠くへ吹き飛ぶが、そこは御影。追いつき、仕掛ける。

 

「貰っとけっ!!」

 

 右手で握るは抜き身刀ではなく、鍛造に使うであろう金槌。それを棗が攻撃したであろう箇所へ打ち込む。これもまた衝撃で吹き飛んでしまった。

 

 それも込みで計算済みだ。

 吹き飛んだ先にいるのはショットガンを構えたシャルルと十二勇士。十二勇士で吹き飛んできた星屑をキャッチし、シャルルがヒビが入った箇所を撃ち抜く。

 

「じゃ、お疲れさん」

 

 引き金を弾いた。

 致命的(リーサル)を意味する弾丸の威力は伊達ではなく、ヒビが入った箇所を貫通し―――破裂した。

 

 スラッグ弾リーサルとは狩猟で使う弾丸だ。射程50mと心許ないものではあるが、威力は絶大。ただ体を壊すがための弾丸かと疑う程である。実際そうだろうが。

 着弾時に内部で花が咲き誇るかのように弾頭が分散。飛び散り、内部からズタズタにするという恐ろしい効果をしている。

 

 内部で肉体が弾け飛んだせいか禍々しい星屑は消滅。やはり、内側が弱点だったようだ。まぁ、倒すには荒業になってしまったが。

 

「もう一匹行くぞ!」

 

 その後、同じようにして最後の禍々しい星屑を消滅させた。

 

 

 

 

 





 霊基なし、息切れ、身体能力村正以下······なにか妙だな。

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