気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

169 / 210

 今回は二人同時ということで前編後編にわけます。
 やっぱり夏凜と若葉はこれしかないだろ!ということでこれにしました。シャルルと御影と⬛⬛がいるけど結果は予測出来ませんね。
 シャルルは弱体化するし、御影は〜·······余裕の一位かな。⬛⬛はステータスが勇者以下だから負け確定だろうな。おっと、これは俺目線の予想なのでどうなるかはわかりませんよ?

 ⬛⬛=村正(呼び名だけです)



勇者王決定戦【番外】前編

 

 

 

 

 六月に入り、暑さが夏に近づいている·······のは別にどうでもよくて。どんなに暑くなろうとも勇者部の活動はある。もちろん今日も

 

「さて、今日の議題だが······」

 

「わかってる、わかってる。って、何度も確認しなくていいわよ。」

 

 この小さな部室に夏凜と若葉を除く、計二十人がいるという時点で物理法則を無視しているが、ここはあえてのスルーを選択。今はそれが本題ではない。

 

「二人が喜びそうなもの······」

 

「若葉は〜·····うどんか?」

 

「食べ物のような消耗品ではなく、形や思い出として残るのがいいと思いますよ。」

 

「やっぱ、それが一番だよな〜······全く思いつかないんだが?」

 

 高嶋が頭を悩ませる間に御影が案を出すが、ひなたに反対を受け断念。再度思考するが、いい案は浮かばず

 

「こういうときは、好きな物を渡すのが一番じゃないかしら?」

 

「夏凜ちゃんの好きな物·······煮干しとサプリ?」

 

「若葉はうどんと骨付鳥だな。」

 

「どっちも食べ物系じゃねぇか。」

 

 郡が名案を出すが、結城と珠子が二人の好きな物をあげると、どちらも食べ物だった。それに、村正が苦言を呈する。

 

「私からは海の恵みを、と思ったがこれも食べ物だな。止めておこう」

 

「釣りならば俺も同行しよう。行くときは声をかけてくれ」

 

「わかった。」

 

「ちょい、ちょい。話が脱線しちゃてる」

 

「おっと、すまない。」

 

 棗が海の恵み·····海産物を贈るという案を出すが、これも食べ物なので中止。そんな言葉にシャルルが釣りならば俺、と言わんばかりにどこからな取り出した帽子を被る。そんな二人を本題に戻すために雪花が修整する。

 

「········こうなったら、二人に聞いた方がいいんじゃないですか?」

 

「そうだね。結局思いつかなくて何もあげれない、ってことになるよりはそっちの方が良いかも」

 

「これまで告知なしだったけれど、今回ぐらいは事前に知られてもいいかもね。」

 

 一つもいい案が出ないのを見計らって小銀が直接二人に聞こうと席を立つ。

 確かに、プレゼントを用意出来ずに誕生会を迎えるよりは断然いい。そう思い、小学生組は銀の意見に賛同する。

 

「であれば、早速向かうとしよう。」

 

「若葉ちゃんの驚く顔を見たかったですが、しょうがないですね。」

 

「それじゃあ行こうかっ!·········何処に?」

 

「高嶋先輩········。」

 

「二人は剣道場にいる筈よ、高嶋さん。」

 

「そ、そうだよねっ!」

 

 小銀の意見を採用し、各々席を立ちドアへと向かう。その際、一番ドア二近かった高嶋が元気一杯に号令をかけるが、ドアを開けた瞬間動きを停止した。どうやら、行き先がわからなかったようだ。

 後ろに続いていた赤嶺が恩人を思わず、呆れた表情で見る。えへへ、と照れてる高嶋に郡が助け舟を出す。

 

「剣道場、鍛錬········ちょっと待ってくれ」

 

「はいっ。」

 

「どうかしましたか、士郎さん?」

 

 気を取り直し剣道場へと向かう高嶋に御影から待ったがかかる。そんな彼にいつの間にか隣にいた杏が問いかける。

 

「二人の誕生会はレクリエーションをしないか?」

 

「レクリエーション······内容は?」

 

「もしかして·······」

 

 何故、剣道場と鍛錬からレクリエーションが出たのか。気になり過ぎて夜眠れなくなるため、内容を御影から聞き出すことにする。どうやら、西暦組はなにか解っているようだ。

 

「勇者王決定戦·····息抜きって形で若葉が提案したんだ。ルールは·······ひなた、説明頼む。」

 

「「勇者王······!?」」

 

「未来の農業王はここにいるわよ。」

 

 シャルルと村正は勇者王と聞き、ある蜘蛛殺しの蝙蝠を思い出すが胸の内に収めておく。

 

「わかりました。」

 

 説明を聞くため、席から立っていた皆が先程まで座っていた席に再度座る。それを確認した後にひなたが黒板に内容を箇条書きで書いていく。

 

「勇者王決定戦とは、言わば王様ゲームとバトルロワイヤルを合わせたようなものです。以前行ったときは丸亀城全体をフィールドとして使いました。」

 

「「王様ゲーム!!」」

 

「王様ゲーム·······ってなに?」

 

 ひなたの説明を聞き、息を荒くすら園子s。そして、王様ゲームという単語に聞き覚えがない友奈。

 

「簡単に言うと勝者が敗者に命令する、というゲームです。」

 

「命令って?」

 

「それはもちろ―――」

 

「はい、静かにしてねー」

 

「??」

 

「友奈ちゃんは知らなくて大丈夫よ。」

 

 いらん情報を友奈へと伝えようとしたため、ひなたは風先輩の手によって場外へと押し出される。

 

「バトルロイヤル······ということは戦い合うんですか?」

 

「このメンツだと御影の一人勝ちになっちまわねぇか?」

 

「そう上手くいかねぇよ。前の結果は杏が優勝だったからな」

 

「「「「ええ〜〜!!!?」」」」

 

「ほう······。」

 

 若葉か御影と思ったが、杏は予想外だな。それとも、まだ御影が建速須佐之男命に置換されて全然時間が経ってなかったのか。いずれにせよ、強敵だとは思うが

 

「杏も隅に置けませんな〜。それで?なにを命令したの?」

 

「ちょっと······好きな小説の再現を·····」

 

 雪花が杏に近づき命令の内容を聞きに行く。それを少しもじもじしながらもボソボソと喋る。

 

「どんな、どんな〜?」

 

「壁ドンを······」

 

「ビュオオオオ!!!」

 

 小園子が畳み掛けるように杏を問い詰める。杏が俺達に聞こえない程度の声量でなにか言ったかと思えば、中園子が奇声を発する。

 

「士郎、まさか······アンタ····」

 

「違う!違う!俺と千景は卒業証書貰っただけだから!!」

 

「卒業証書·······なるほどな」

 

 あの箱の中に入ってた卒業証書はそういうことか。ようやく、合点がいった。

 

「ルールはわかったが、結局どうするんだ?やるのか?」

 

「誕生会にバトルロワイヤル······喜ぶ、····わけ····」

 

 各自二人の戦闘時の姿を思い浮かべる。

 ·········まぁ、うん。

 

「やろうか。」

 

 全員が頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの会議から一週間が経過した。俺達勇者部は土日を利用し、小学生組が訓練の時に利用していた廃校舎に来ていた。

 

「こんな所来てなにすんのかしら······掃除?」

 

「この規模を一日で済ませるだろうか。」

 

 さぁ、今回のターゲットが来ました。早速仕掛けて行きたいと思います。

 御影と共に二人の前に向かう。

 

「着いたようだな。」

 

「よっ。」

 

「士郎か。他のみんなは何処だ?」

 

「アンタらがいるってことはみんなもいるってことよね?」

 

「それはすぐわかるとして······まずは誕生日おめでとう。」

 

「むっ·····そうか。もう六月だったな」

 

「私達の誕生日とこの廃校舎、なんか関係あるの?」

 

 まぁ、そう言われるのは予想していた。こんな場所で誕生を祝うとか正気の沙汰じゃないもんな。

 

「二人のために今回は、“勇者王決定戦”!これをやろう!!」

 

「はぁ?」

 

「それは······まさか!?」

 

 運んで来ていたホワイトボードにデカデカと書かれている文字を手のひらでバンッと叩く。

 

「ルール説明はシャルに任せる」

 

「了解した。」

 

 ホワイトボードをひっくり返し、書かれている注意点とルールを読んでいく。

 

「舞台は此処、廃校舎だ。しかし、廃校舎の中で戦闘することは禁止とする。当然、故意の破壊行動もだ。」

 

「結構広いわね······」

 

「勝利条件は最後の一人になること。負けを認めるor本来の武器で致命傷となる攻撃を受けると失格だ。」

 

「本来の武器······レプリカを使うのか?」

 

「あぁ。若葉と夏凜はこの木刀だな。勇者服へと移行してくれ」

 

「わかった。」

 

「変身してからやるのね」

 

 御影から木刀を受け取り、スマホを操作する。すると、二人は花弁に包まれいつもの戦装束になる。

 

「その木刀が折れたとしても、負けを認めなければ戦闘を続行してもいい。」

 

「それ、村正ぐらいじゃない?続行するの」

 

「大丈夫だ。私も友奈程とは言わないがある程度は修めている。」

 

 アイツは絶対に負けを認めないだろうな。まぁ、俺もだが。最終的にはfate顔負けの殴り合いするわ。

 

「そして最後だが······これは俺と村正だけの規則だな。俺は勇士、魔力放出、宝具を一切使用出来ない。村正はオンオフ可能のスキルは使用しない。」

 

 言うて、アイツがオンオフ出来るスキルって称号剥奪ぐらいだから意味ねぇんだよな。オフにしても、人間が霊的存在に戻るだけだし

 俺は魔力放出以外出っ放しだからな。

 

「まぁ、流石にアレされたら厳しいしね。」

 

「スタート開始はいつだ?」

 

「それはひなたが合図する。」

 

「今、合図送ったぞ」

 

「そうか·····んっ?」

 

 今、合図送ったって―――

 

<勇者王決定戦開始ですっっ!!!

 

 古びたスピーカーによって開始の宣言がされる。それと同時に御影の服装が袴になり、その手には木刀が握られている。

 俺が霊基を変更している間に迫り、胴体目掛けて木刀を振るう。

 

「ハッ――!」

 

「惜しいな。些か速度が足りなかったようだ」

 

 近くに置いてあった木刀を持ち、紙一重で防ぐ。だが、この場にはあと二人―――

 

「こういうのは厄介な奴を真っ先に落とすのが重責ってね!」

 

「同感だッ!」

 

「三人だとしても結果は変わらない。」

 

 ほぼ同時に放たれる二刀と一刀の渾身の一振るいを弾き、距離を取る。

 

「最初からトップスピードだな」

 

「そうでもしなきゃ倒せないわよ」

 

「わかってる、が·······そろそろ皆が来る時間だな。俺は一旦引く」

 

 どうやら御影は撤退するようだ。正直めっちゃ有り難い。このままやれば100%負けていただろう。

 

「士郎、私から逃げれるとでも?」

 

「もちろん。てことで―――ッ!」

 

 後ろに飛んだ瞬間、若葉の居合が御影を襲う。辛うじて防ぐが、あの状態で撤退は出来そうにないな。じゃ、俺はここらへんで―――

 

「········」

 

「アンタもよ。」

 

 足元に木刀が突き刺さる。どうやら、夏凜のようだ。

 さて······非常に不味いことになった。俺では夏凜に勝てない。負けることもないが······出来れば戦闘は避けたい。

 

「さぁ、やりましょ。とことん付き合ってもらうわ」

 

「········いいだろう。どちらか一方が欠けるまでやろうではないか。」

 

 誰か、助けて········。

 

 

 

 

 

 





 補足
・防人組はいません。そもそも呼ばれることはないです。もう限界です(人が多すぎるんや)ほんっと、すみません。
 次回は若葉の誕生日に上げ·······ようと思ったんですが、予想に反して凄い量になったんで全部一斉に上げます。

人気投票をしようっ!←バカに付き合って下さい。お願いしますっ!

  • シャルルマーニュ
  • 御影 士郎
  • ⬛⬛ ⬛⬛
  • 結城 友奈
  • 東郷 美森
  • 犬吠埼 風
  • 犬吠埼 樹
  • にぼっ······三好夏凜
  • 乃木 若葉
  • 上里 ひなた
  • 高嶋 友奈
  • 郡 千景
  • 土居 球子
  • 伊予島 杏
  • 白鳥 歌野
  • 藤森 水都
  • 乃木 園子
  • 三ノ輪 銀
  • その他(北野とか柚葉とか)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。