気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 本当に100話記念がこれでいいのか、と思ってる人です。どうも。
 今回の内容としては、ただうちの馬鹿達が天の神へと手を伸ばすだけの話です。そして、堕とす。
 最短最速最善を第一にして



天の神打倒RTA【100話記念】

 

 

 

 

 

 俺、黒耀 勇斗は何故か英霊の座に名を記録された。そんな偉大なことはしていないんだけどな。

 最期は自分でもカッコ悪いと思うし·······なにが、無抵抗は許されないだ。無抵抗に諦めてんじゃねぇか。

 

 そんなことを考える時間はない。後悔先に立たずって言うしな。現状を把握しよう。

 英霊の座に登録され、自分のスキルとか諸々を確認したまで良かった。クラスは突っ込み所が多いが、今はスルーしかない。

 

 そして今は·········なんだコレ?どういう状況だ?

 抑止力に召喚されたまでは理解出来る。だが、この流れてくる情報はなんだ?

 世界の危機?天の神?頂点(バーテックス)?どれも知らない、知りたくない単語だ。

 

 そして、一番理解出来ない光景が目の前に広がっている。

 

「ふッ!はッ!セイッ!」

 

「王の威光を受けるがいい!」

 

 視界一杯に広がるマシュマロのような生物。そして、それを一瞬で片付ける俺と瓜二つの英霊&感覚で違うとわかるシャルルマーニュの偽物。

 

「―――、加勢するしかねぇな······。」

 

 理解するのを諦め、この危機を打破することに集中する。

 ステータスは貧弱だが、一応村正の疑似サーヴァントということになっているため刀を取り出せる。

 

 三つある中の一つを発動する。

 

「うぉらぁ!!」

 

 マシュマロを真っ二つにしたと同時に刀が粉々となり、空気中に溶けていく。

 村正が保有する“様物”、或るいは試し切りとも言えるもの。武器の力を自由自在に引き出せる。一撃で壊れる程の力を振り絞ることも可能だ。そんなスキルを俺のクラスとスキルで真似たのが今の一撃だ。

 無事成功、っと。

 

「時間がねぇぞ!シャル!」

 

「この場でいくら倒そうが無駄だ。よって、俺は東北地方へと向かう。」

 

「了解した。ンじゃ、俺は九州と中国四国を担当する!」

 

 この二人、面識があるのかサクサクと話を進めていく。しかも、今の状況に正確に対応してやがる。正直、なにを知っているのか聞き出したいが、そんな時間はないように見える。

 

「お前は近畿と中部を担当してくれ!」

 

「はぁ?俺が?」

 

 この担当という言葉はその地域の人々を守れということだろう。いや、まぁ·······俺は担当しないけどな?

 

「言っとくが、俺は世界を守る戦いだから召喚に応じただけだ。人間がどうなろうが知ったこっちゃねぇ。」

 

「安全地域は四国、諏訪、北海道、沖縄だ!護衛しながら運んでくれ!」

 

「あっおい!俺の話聞いてたか!?」

 

「護衛終了次第、この場で待機する。お前達も自身の役目が一段落したら此処に来るがいい。」

 

 シャルルマーニュが言う此処とは、熱田神社のことだろう。俺が召喚されたのもここだった。

 というか、俺の話全く聞かねぇ奴らだな。全無視で自身の担当地域へと行きやがった。既に追いつけない距離が出来ている。

 

「ったく、俺は―――」

 

『平和を求める心が同じであれば、皆いつかは分かり会える。』

 

 脳裏にシャルルマーニュの言葉を思い出す。

 

「はぁ〜、しょうがねぇ·······」

 

 重い足を上げ、悲鳴がする方向へと全力で走る。二人程のスピードは出ねぇが、一般人よりは速いぐらいのスピードで走る。

 

「ぃ、いや·····来ないで·····!」

 

「八重垣。」

 

 両手で力一杯振るう。地に亀裂を作る程の斬撃を生み出し、女性へと迫るマシュマロを斬り裂く。

 

「おい、女。立てるなら立って、諏訪に走れ。」

 

「―――は、はいっ!ありがとうございます!」

 

 目の前の光景が余程信じれなかったのか、数秒思考が停止していた。再起動した後に俺の言葉に従い、諏訪方面へと走っていった。

 

「次」

 

 この後もマシュマロに襲われている人々を近畿から諏訪へと向かう道中で助けていった。

 誰も彼もがマシュマロに対して恐怖し絶望して命を請いていた。だが、一人だけ違う者もいた。

 

「······こっちか」

 

 諏訪に近づいてきた頃。少女のような泣き声がした方へと向かう。そして、今までとは違う光景を見た。

 

「―――私が時間稼ぐから速く逃げて!!」

 

「で、でも足が震えて······」

 

「えっぐ、ひっく·····!」

 

「ハリーアップ!!」

 

 マシュマロの前に仁王立ちしている少女と泣いている子供を守るように立っている少女。察するに、泣いている子供を守るまでは良かったが、恐怖で足が震えて逃げれないのだろう。

 ·········あの仁王立ちしている少女はなんだ?

 諦めを知らないような瞳。最期まで汚れを弾くであろう崇高な精神。

 

 カッコイイな。そう思ってしまった。

 

「嬢ちゃん、離れな!」

 

「っ―――!?」

 

 俺の声に反応したのか、後ろへと飛ぶ。マシュマロから数歩離れた瞬間、剣群がマシュマロをズタズタにしていく。そして、活動終了。

 

「ほら、さっさと諏訪に走んな。」

 

「あ、アナタは······」

 

「そんなことはどうでもいい。さっさと走りやがれ。次はこう上手くいかねぇぞ」

 

 勇敢な少女からは憧れを抱いているような瞳で見られるが無視無視。今はそんなことをしている余裕はない。

 

「わ、わかりました。え、えっと·····ありがとうございました!」

 

「ぜっったいにまた会いましょ!」

 

 泣いている子供を担ぎ、諏訪へと走っていった。

 それにしても、あの少女カッコ良かったな。いや、なに十歳ぐらい歳下の少女にこんなこと考えてんだ。早く次に行かなければ

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから、日を跨いだ早朝。俺は生存者がこれ以上いないことを確認した後、言われた通り熱田神社へと向かった。

 

「おっ、来たな。」

 

「それでは、作戦会議といこうか。」

 

 俺が来た頃には、あの二人は神宮の中で寛いでいた。まぁ、俺より強いのは戦い方からしてすぐ解る。状況把握能力も

 そんな彼達なら、現状について俺より知っているだろう。ここは素直に作戦会議に参加しておこう。

 

「その前に質問いいか?」

 

「何でもするといい。」

 

「先に自己紹介だろ。ちなみに俺は御影 士郎だ。」

 

「俺は見ての通り、シャルルマーニュだ。と言っても中身は別物だがな」

 

「········俺は黒耀 勇斗だ。」

 

 俺に瓜二つなのが御影 士郎。そして、中身が別らしいシャルルマーニュ。ん〜、クソデカ情報がまた入ってきやがった。

 

「一つずつ疑問点を消していく。だから、俺の質問には正直に答えてくれ」

 

「了解」

 

「いいだろう。」

 

 現状把握は何事よりも大切だ。生前の行動を振り返って、だがな。

 

「まず一つ。御影は英霊、サーヴァントか?」

 

「おう。別世界では五年後に英雄として名を遺すことになってるぞ。」

 

 未来からの英雄か。少ない部類だが、ありえる話だろう。

 あの強さからすると、ハイサーヴァントに分類されるのではないだろうか。両腕ならシャルルマーニュといい戦いをしそうだ。

 

「俺に瓜二つなのは?」

 

「お前が元だからだ。」

 

「もう少し詳しく説明してくれ」

 

「お前の霊基が空っぽになった後に俺という自我が産まれただけだ。記憶喪失みたいなもんだな。」

 

「あ〜·······だいたいわかった。」

 

 五年の間になんらかの原因で俺が記憶消失して、その後に御影が産まれた······多分そんな感じ。

 

「じゃあ次、シャルルマーニュに質問するぞ。」

 

「シャルルマーニュのスペックとガワが同じだけの別人だ。なにを王勇と示すかすらも違う。」

 

「おい、俺の質問内容を先読みすんな」

 

 なんだこの王様。未来予知並の正確さで俺が言おうとした質問の答えを言ってるんだが?千里眼でもついてんのか?

 

「はぁ······じゃあ次だ。」

 

 この後二時間程質疑応答を繰り返した。内容をまとめると

 

・今、人類は天の神という元ガイアに攻撃されている。目的は人類滅亡。

↳対抗するため、アラヤが俺達を召喚し、人々を守るための壁を築いた。

 

・本来ならば、勇者がバーテックスに対抗するために誕生するのだが、俺達に勇者へと充てるリソースを全て割いたせいで勇者は誕生しないそうだ。しかし、沖縄と北海道はアラヤ以外からのバックアップで勇者に近い者が誕生しているようだ。

 

・俺達がすべきことは二つ。天の神を討ち滅ぼし、人類史を存続させる。

 

・天の神は中々姿を表さない。よって、ずっとバーテックスを殺すことでおびき寄せる必要がある。

 

・これから俺達がすることは防衛。御影が四国、諏訪が俺、北海道がシャルルマーニュだ。そして、最も重要な英霊召喚。喚び出す英雄は建速須佐之男命。そうでなければ、勝ち目がちょっと低くなる、らしい。

 

「よし」

 

 シャルルマーニュと御影は触媒にならないよう外へと出る。触媒は此処、熱田神社だ。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 轟音と共に大気の流れが中心へと向かう。思わず、体が持っていかれそうになったがなんとか堪える。

 そして、何者かがその場に立っている。何者········物?

 

「――セイバー、建速須佐之男命。世界の危機を感じ参陣した。このような形での現界に申し訳ないと思うが、存分に振るってくれ。幾らでも力を貸そう。」

 

「草薙剣·········」

 

 どうやら、疑似サーヴァント的な現界のようだ。いや、それでも神霊であることは変わりない。

 

「無事召喚出来たみたいだな」

 

「ふむ、これが草薙剣か」

 

 召喚が終了したのを感じ取ったのか、御影とシャルルマーニュが入室してきた。

 

「パスは神樹に繋がっているようだな」

 

「あぁ。私はそこの者に喚ばれはしたが、応じたのは神々へだ。っと言っても、力は貸す。心配せず、存分に振るえ。」

 

「俺はもう宝具に登録されてるし、お前が使えよ。すげぇ役に立つぜ」

 

「········わかった。俺が振るおう」

 

 正直、俺には荷が重いと思うがしょうがない。それより、御影の宝具になんで登録されてんの?

 

「それでは、各々位置に向かうぞ。俺は連絡時以外北海道を離れない。もし、完成しているバーテックスが攻めて来た場合はそちらで対処しろ。」

 

「了解」

 

「気乗りしねぇが······わかった。」

 

 ここは素直に防衛しておこう。さっさと天の神倒して英霊の座に戻って、一生寝よう。いや、分霊だから本体の方は今頃ぬくぬくしてんのか?してたら、一発殴ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数十分。道中のマシュマロを駆除しながらも、諏訪に無事到着した。

 壁を乗り越え、壁内に入る。そして、住宅街が見える場所へと移動········する最中のことだった。

 

「んっとこしょ、どっこいしょ」

 

 一人の少女が鍬で大地を耕していた。どんな時代錯誤だと思ったが、少女は至って真剣に農作業していた。

 ん、ちょっと待て······なんか見覚えがあるな。

 

「ふぅー·······ん〜?」

 

 少女が鍬を地面に刺し、手から離して一息つく。顔を上げた為か、集中を解いた為かは知らないが、どうやら俺に気づいたようだ。

 あちらも俺に見覚えがあるのか、首を傾けながら唸る。

 俺は少女の顔を見て、つい昨日のことを思い出す。

 

「あ〜〜!!!」

 

 やべっ、バレた。

 バレる前に離れようとした瞬間、少女が思い出したのか俺へと猛スピードで近づいてくる。正直ちょっと怖い。

 

「んっんっ。エクスキューズミー、アナタのお名前は?」

 

 喉を何故鳴らしたのかは不明。一応意味があっているが、何故ここで英語を使ったのかも不明。

 結構個性が強い子みたいだな。

 

「俺の名前は黒耀 勇斗だ。」

 

勇斗、昨日はほんとに助かったわ。ありがとね!」

 

 いきなり呼び捨てなことが気になるが、今はスルーしよう。 

 

「たまたま通りがかっただけだ。感謝すんなら、自分の運にしな」

 

「私の運、サンキュー!」

 

 素直でよろしい。

 今の時代、状況でここまで気持ちのいい馬鹿は初めて見る。周りの人達からすると、凄く有り難いだろうな。

 

「それでお前の名前はなんて言うんだ?」

 

「あ、自己紹介がまだだったわね。私は白鳥 歌野!フレンドリーな関係を築いていきましょ!」

 

 そう言い放つと左手を俺の方へと差し出してきた。

 ··········まぁ、いいか。一先ず、暇な時間はコイツを手伝うことにしてやろう。

 

「あぁ、いいぜ。お前を支援しよう」

 

「しえん?·······つまり、私と農作業を?!」

 

 鼻息を荒くしながら、顔を近づけてくる。顔がいいため、直視出来ず視線を歌野から外す。

 

「なんでも手伝ってやるぞ。」

 

「や―――」

 

「?」

 

 俺から距離を取り、拳を握りワナワナしている。

 

「――やったぁ!!」

 

 余程嬉しかったのか、小ジャンプを繰り返しぴょんぴょんしている。目の保養になって、心が浄化されていくのを感じながら畑に目をやる。

 見た感じ、先程まで歌野はよく畑で見るボコッとしている部分を作っていたようだ。畑の半分程が完成している。

 

「喜ぶの良いが、早く行動しないと日が暮れちまうぞ。」

 

「えっ?あ!こうしちゃいられないわね。それじゃあ、早速始めましょ。」

 

 歌野から鍬を渡された。そして、歌野は鍬を渡した後、すぐ畑に置いてある自身の鍬へと歩いていった。

 あれ、作業の説明は?一応、俺は農作業初心者なんだけどな。ここは、歌野のやり方を見て学ぶしかないようだ。

 

「んっとこしょ、どっこいしょ」

 

 鍬でボコッとする予定の周りの土を砂浜で城を作るかのように盛る。そして、それを鍬で押し固める。

 よし、やり方は解った。こっからは俺の農家としての才能がどれ程なのかにかかっている。

 

「っ·····、·····!」

 

 既に解されている土を盛り、鍬で押し固める。歌野はスッスッとやっていたが、あの綺麗なボコッを作るのは初心者には厳しい。

 

「うっし······」

 

 歌野の三倍の時間を使い、ようやく納得いく形が出来た。後はこれを歌野が作っているボコッに繋げればいいだけだ。まぁ、歌野の方が先に来るだろうが

 ふぅー········頑張ろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「··········」

 

 夜。壁の上に登り、マシュマロ共の行動を観察する。

 死ぬということは理解不能の怪物ではなく、行動理念がある生物ということは昨日把握している。つまり、なんらかの弱点がある筈なんだ。

 

 観察し始めて早二時間。ずっと、そこらを漂っている。標的である俺を無視するということは、索敵範囲を狭いということを意味する。

 

 昨日のことを思い出す。ずっと追いかけられていた人々········あれは人の走力では見つかった後、索敵範囲外に出ることは不可能だということ。英霊ならば可能だが、人間には無理だろう。俺はギリギリ可能だ。

 

「はぁー、成果なしか。」

 

 村正製の刀を射出し、視認している全てのマシュマロを殺していく。殲滅したのを確認し、壁を伝いながら降りる。もし、飛んで降りると足がバキバキになるため絶対にしない。

 

 安全確保は終了した。次は人が密集している市街地へと足を運ぶ。

 人の数が減少しようと犯罪は起こる。なんなら、以前よりも高い確率で起きる。犯罪を起こした人間は対処が面倒なので見つけ次第殺し、マシュマロに投げ入れることにしている。その後、マシュマロも殺す。

 

「称号剥奪、っと」

 

 称号剥奪。俺が保有しているスキルの一つ。これによって村正のスキルを擬似的に発動させることが可能だ。まぁ、クラスの影響もあるがな。

 

 効果は至ってシンプル。殺した者の称号を自身につけれる。この称号ってのが曖昧だが、つい先日人を殺した時は“人間”という称号を。マシュマロを殺した時は“天蓋”という称号を得た。

 

 天蓋、仏の威信の象徴。何故そんな称号をマシュマロが持っている?これに関しては本当にわからない。今ある情報では答えには辿り着けない。

 

 

 

 

 

 

 

「········」

 

 ゴミ出しの帰り道。俺は結界の基点である諏訪大社に訪れていた。ここには神樹の一部が露出している。これを壊されると壁が崩れ、全員死ぬだろう。よって、俺は念の為寝るときはこの場所で寝ることにしている。

 

「先客か」

 

 数名の子供達が神樹に寄りかかり寝息を立てて眠っている。多分、身寄りがない子供達だろう。

 別にここで寝るのは問題ないんだが、このままでは風邪を引いてしまうだろう。

 俺が着ていた黒の羽織を脱ぎ、全員にかかるように被せる。

 

「········」

 

 俺がこの子達の親を救えなかったことに負い目を感じてる訳ではない。そうあるべき運命だったんだ。これで俺に責任を問われても知らぬ存ぜぬを繰り返すだけだ。

 子供達から離れ、全体が見えるように隅へと移動する。どうやら、今日は寝れないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝になった。子供達は今だ寝ている。それ程疲れ、休息を必要としているのだろう。

 俺は見るのを止め、外へと出ようとした時だった。扉が外から開けられる。

 

「!?·········」

 

「········」

 

 少女が大きな鍋を持ち、入ってきた。俺の存在に気づいたのか、視線が子供達と俺の顔を行き来している。

 この子、またまた見覚えが········泣いてた子を守ってた子か。

 

「怪しい者じゃねぇよ。もう出ていくからそんな警戒すんな」

 

「ぇ、あ、ぃ、いえ大丈夫、です。」

 

 めっちゃ警戒してる。これはさっさと出ていった方がいいな。

 少女の横を通り抜け、外へと歩を進める。

 

「ぁ、―――あの!」

 

「んっ?」

 

 丁度、外へと出た時だった。後ろから大声で引き留められた。

 

「ご飯、一緒に·····」

 

「気持ちだけ貰っとくよ。あんがとな」

 

 羽織は布団代わりに預けておくか。

 通り抜ける際、少女の腕を見たが骨が薄っすらと見えた。最近満足に食べれてないのだろう。

 ダメ元で歌野に相談してみるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日も今日とて畑で作業している歌野を見つけた。農作業を中断させ、今朝見た光景について歌野に話す。そして、ここで採れた作物をそういった子達に上げれないか聞いてみた。

 

「ふふっ。勇斗って人に勘違いされやすいでしょ。」

 

「急にどうした?」

 

 話の論点からずれ、何故か俺の弱点を的確についてくる。この話で、どうして俺の弱点がバレたのか······。

 

「顔、すっごく怖いのに他人にはすっっごく甘い。中々友達出来ないタイプでしょ?」

 

「ぐぅ······!」

 

 その攻撃は俺に刺さる。生涯の親友は一人しか出来なかったな··········くそぅ。

 

「もう少しムッとしてなければね〜」

 

「そういう質なんだよ。」

 

 いつの間にか、この顔が定着してんだ。表情筋はどっかに旅行行ったんだと思う。

 

「ほら、スマイルスマイル!」

 

「·········こ、こうか?」

 

 なんとか自分なりの笑顔を作る。やってる自分でもわかるがとてもぎこちない。

 

「ぷっ―――アハハ!」

 

「笑うんじゃねぇ··········。」

 

 一度堪えたが、堪え切れなかったのか腹を抱えて大爆笑している。正直言って殴り飛ばしたいが、大人なので我慢します。

 

「こっ、これからよ····ぶふっ。」

 

「いつまで笑ってやがる········ほら、さっさと続きすんぞ」

 

「お、オッケー······はぁ、はぁ。」

 

 笑い過ぎたのか呼吸が乱れている。俺を笑った罰だ、罰。

 

 食料危機問題か·········。今は少ない漁業の人達しか海に行っておらず、漁獲量もぼちぼちだ。その程度の量では諏訪全域の人々をお腹一杯にするには不可能だろう。

 

 そこで、歌野がしてる通り栽培植物でなんとか補うとしているが実るまでに時間がかかるし、完全に人手不足だ。

 滅気ずにしている人もいれば、自身の田畑を放棄し恐怖に打ちのめされている人達もいる。

 

 歌野はまだ小学生だ。そんな身体で無理をすれば、ぽっくりと逝ってしまうだろう。そうなってしまっては本当に詰むような気がする。

 

 まぁ、俺の前ではいつも通りは必ず来ない。それが停滞打破。俺のスキルの中で一番使い勝手が悪いが、影響力が凄い。最悪の状態からでも、なんとか復帰出来る可能性を持っている。

 

 だが、なにも行動しないのは違うな。さくっと説得してやるか。←説得に二日かかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 説得から一週間が経ったある日。いつものように壁からマシュマロを眺めていたら、二人から聞いていたバーテックスに酷似している生物が向かって来ているのを発見した。

 先制攻撃で刀を射出すると、突き刺さり破損させる。だが、マシュマロが集まっていき、破損部位が瞬く間に治った。

 

「修復機能持ってんのか。めんどくせぇな········」

 

 壁を伝いながら壁外へと降りる。

 推測するに、バーテックスがここに辿り着くのは後四分程度。まぁ、妨害しなければの話だがな。

 

「草薙剣、受けてみやがれ」

 

 体内から草薙剣を取り出し、バーテックスへと駆ける。針のような部位からの攻撃を草薙剣で迎撃し、真っ二つにする。

 

「―――終いだッ!」

 

 草薙剣を思いっきり振り上げる。振り上げた軌道と同じように斜めに割かれる。

 バーテックスに異変が生じる。突如として膨れ上がり、爆発した。そして、マシュマロが溢れ出てくる。

 

「ちっ·······逃がさねぇぞ!」

 

 刀を射出し、マシュマロを殲滅していく。溢れ出たマシュマロを一匹残らず殺していく。

 

「よし、戻るか」

 

 他の場所からマシュマロが来る前に壁を登り、壁内に入る。あれだけ、マシュマロを消せば天の神とやらも来るだろう。まぁ、来るとしても農作業は続けるがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 草薙剣を体内に戻し、さっきまで農作業していた畑へと帰ってきた。だが、先程と違い歌野だけでなくもう一人少女がいる。どうやら、歌野となにやら話しているようだ。

 

「あ、勇斗。この子、みーちゃん!私の専属商売相手よ!」

 

「へぇ〜、遂に専属の―――あれ?」

 

「!」

 

 この子、諏訪大社で会った子&泣いてた子を守ってた子じゃねぇか。どういう巡り合わせだよ。

 

「ど、どうも。藤森 水都、です。よっ、よろしくお願いします!」

 

「大丈夫よ、みーちゃん。こんな顔してるけど、良い人よ」

 

「こんな顔ってどういう意味だ、こら。」

 

 がっちがっちだが、お辞儀して挨拶してくる。歌野と違い、しっかりとした子だな。

 水都の手にはここで収穫されたであろう野菜が籠一杯に入っている。結構な重さなのか腕がプルプルしている。

 

「ほら、持つぞ。」

 

「い、いえ、大丈夫です····っ!」

 

「落として無駄にしたくなきゃ、さっさと渡しな」

 

「は、はい·······」

 

 渋々といった感じだが、籠を渡してくれていた。

 

「んで?何処に運べばいいんだ?」

 

「あっ、今案内します」

 

「どうどう?優しいでしょ?」

 

「うっ、うん」

 

 なんか二人がコソコソ話しているが、上手く聞き取れない。にしても、コレ結構重いな。早くしねぇと腕がプルプルし始めるぞ。

 

「んじゃ、前歩いてくれ」

 

「わかりました」

 

「私は農作業しとくわ」

 

 どうやら、歌野は農作業を続けるようだ。そんな歌野を置いていき、水都が歩く後ろをついていく。

 この後、俺が料理したり羽織を返して貰ったりしたがそれはまた別のお話で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから二日後。俺は壁外に立っていた。

 

「デッケぇ········」

 

 目の前に佇んでいるバーテックスを見る。以前来たバーテックスに比べ物にならない程大きい。だいたい壁と同じぐらいの大きさだろうか。

 

「火球か」

 

 小さな火球がいつくも俺へと放たれるが、刀を射出することで全て誘爆させる。ついでに何本か本体へと飛ばす。

 

「かってぇ······!」

 

 射出では少しも傷がつかなかった。今度は草薙剣を持ち、接近する。その間、火球が飛んでくるが刀を飛ばして誘爆。

 

「うぉ、―――らぁ!!」

 

 草薙剣を振り上げる。切断とまではいかなかったが、深い溝を作る。マシュマロが傷口へと向かうが、刀の射出で阻止。

 

「もう、いっぱぁぁつ!!」

 

 草薙剣を振り上げた位置から振り下ろす。今度は切断出来た。そして、マシュマロが溢れ出てくるのは予測済みだ。刀の射出で殲滅していく。

 

「おっ、倒れたな」

 

 左半分が消えたことにより、体勢を崩したようだ。右側に寄っていき、最終的には地面へと倒れ伏す。

 

「ほら、トドメだ。」

 

 草薙剣を使い、バラバラに解体していく。溢れ出るマシュマロは刀の射出で殲滅。これにて処理完了。

 

「今回はちょっと強かったな。」

 

 以前に増して硬度も技の威力も段違いだった。もし、火球が直撃すれば即死は免れないだろう。それに、あれを壁へと放たれれば壁は壊され、そこから突破される。それだけは避けないといけない。

 

「よし、戻―――」

 

「―――。よっ、もう終わっちまったか?」

 

「御影か·······どうした?」

 

 壁内に戻ろうとした瞬間、轟音と共に御影が到着した。周りを見渡した後、先程まで纏っていた歴戦の戦士のような圧を消し、俺へと話しかけてきた。

 

「いやぁ、獅子座がこっちに来たもんでな。もしかしたらこっちにも、と思って急いで来たんだが········心配無用だったな。」

 

「獅子座·········火球飛ばしてくる奴か?」

 

「おう。アレが天の神の奥の手だ。」

 

「つまり、結構余裕がなくなってきてるってことか。」

 

「そうだな。所で、そっちにめっちゃ明るい中学一年ぐらいの少女いる?」

 

「どういう流れでそうなった?」

 

 なんで真剣な話から人探しの話になってんの?しかも、犯罪臭がするぞ。

 

「まぁまぁ。それでいるのか?」

 

「········中一じゃねぇが、歳が近い奴ならいるぞ。」

 

「おっ、そりゃあいい。天の神倒したら、高知県に住んでる郡 千景って奴に会ってくれるよう言っといてくれ。」

 

「わかった。」

 

「ンじゃ、俺はシャルの様子見に行ってくる。アンタは俺が戻ってくるまで警戒を解かないでくれ」

 

 そう言い放ち、目で追いかけれない程のスピードで飛翔した。

 にしても、犯罪じゃなくて良かった。まぁ、御影のことだし何か理由があんだろうな。詮索は止めておこう。

 

 御影に言われた通り、警戒は解かず壁の上で周囲を見渡す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――空が紅く染まった。

 

 あれから数十分の出来事だった。突如として空が北の方から紅く染まっていった。

 北海道でナニかが起きている。そう思い、壁から降り北海道へと全速力で向かう。

 

 宮城を通過した後からだろうか。空に太陽を象った物?が浮かんでいる。それへ無限の色彩で輝くビームのような物が向かうが盾のような物に防がられる。どうやら、もう応戦しているようだ。

 

 場所は青森と北海道の県境。ここからなら、後一時間で行ける。だが、それでは遅い。

 

 草薙剣にある称号を俺に一時的に付与。身体能力が飛躍的に上がる。これで一時間を数十分まで縮める。

 

「―――遅れた!」

 

「これで集合だな。」

 

「時間稼ぎは終わりだ。今度はこちらから打って出るぞ」

 

 俺は草薙剣、御影は刀、シャルルマーニュはジュワユーズを構える。目標は天の神。コイツを堕とせば、俺の役目は終了だ。さっさとやっちまおう。

 

「俺は遠距離を潰す」

 

「ならば、俺は盾と針を」

 

「んじゃ、俺は鋏をやろう。」

 

 各々標的を決める。これで混戦を少しでも軽減出来るだろう。

 

「全軍、――戦闘開始ッ゛!!!」

 

「―――!」

 

「刀は―――投げるもんだぁぁ!!!」

 

 シャルルマーニュの合図と共に天の神へと飛翔する。射出した刀を踏み台に更に飛ぶ。そして、鋏へと草薙剣を振るう。鋏は別れ目から真っ二つになる。

 

 俺が飛翔した瞬間、御影が矢を射出している口へと刀を投げる。矢を砕き、御影がまたもや見えないスピードで口へと迫り、手に持っている草薙剣で跡形もなく斬り刻む。

 

「砕け散れッ!」

 

 シャルルマーニュの左腕に五大元素が集束していく。そして、盾目掛けて放たれる。盾は一枚では防ぐのが不可能と理解し、視界にある全ての盾を束ねる。だが、いとも容易く全て砕け散る。

 

「勇士達よ!」

 

 シャルルマーニュの背後に擬似勇士が出現し、針へと向かう。次の瞬間には何十もの針が全て切り落とされていた。

 

「とった!!」

 

「!――御影!一旦下がれ!」

 

「ッ――!?」

 

 御影が天の神へと草薙剣を振り下ろそうとするが、シャルルマーニュが後少しの所で制止を呼びかける。それに反応し、草薙剣を止め下がろうとするが―――

 

「ぐぅ·····っ!」

 

 弾き飛ばされた。

 俺には何も見えなかった。天の神からは何も放たれていない。

 弾き飛ばされた御影は空中で体勢を整え、俺達がいる地上へと戻ってくる。

 

「重みを感じた·······!?」

 

「なんだ、今の?」

 

「目視不可の全体攻撃だ。俺が一度喰らった感覚としては、重力の塊のような物だった。致命傷にはならないとしても、アレを突破しなければ奴へとは攻撃出来ない。」

 

 重力の塊········突破するには、並大抵の攻撃では届かないな。此処が使い時なのかもだ········お別れは、いいか。

 

「いや、お前ではない。此処は俺の見せ場だ。」

 

「シャルルマーニュ·······わかった。ここは頼んだ」

 

「自信は?」

 

「必ず道を切り拓く。その間に貴様達は――」

 

「わかった。俺と御影で必ず仕留める」

 

 俺の言葉を聞き、静かに頷く。そして、御影へと視線を向けた。御影もナニかを承諾したのか、静かに頷く。

 

 ―――ジュワユーズが光り輝く。

 

「千変万化の我が剣を此処に」

 

 その言葉と共に俺達も準備を始める。

 

「―――真髄、解明

―――完成理念、収束

―――鍛造技法、臨界」

 

 固有結界は出来ずとも、体内で剣を収束させるなんて朝飯前だ。ん、この感じ·····御影の中からも―――

 

「幻想の色彩、幻想の物語

されど―――」

 

 シャルルマーニュから悪を滅っさんと世界を照らす程の輝きが溢れ出る。

 

「―――其処に至るは数多の研鑽

―――此処に至るはあらゆる収斂

築きに築いた刀塚―――」

 

 ―――刀を打つ音が聞こえる。

 

「縁を切り、定めを切り、業を切り、我をも断たん都牟刈村正。

―――縁起を持って宿業を断つ。」

 

「我が剣、我が勇士は君臨する!」

 

 十三の聖剣が天の神へと向けられる。今こそ我らが王勇を示さんとばかりに昂ぶっている。

 

「「即ち―――!」」

 

 停滞していた時間が進む。

 俺達は英雄ではないけれど、今を全力で歩く人々の背中を押す者だ。であれば、命を賭ける価値がある!

 

「―――宿業からの解放なりッ!」

 

 全てを炉に入れ、俺の手に一つの刀が握られる。

 

王勇を示せ、遍く世を巡る十二の輝剣(ジュワユーズ・オルドル)ッ!!」

 

 十三の聖剣が重力の塊を切り裂きながら突き進む。

 これが色変わりの聖剣―――ジュワユーズの真骨頂。

 そして、遂に天の神へと届く。こっからは俺の仕事だ。

 

「―――この“一振り”で仕事納めだッ!!」

 

 コレを振るえば、俺は死ぬ。

 草薙剣を束ねたこの剣は神剣の域を既に超えている。そんな代物を振るえば死は免れない。でも、いいんだ。

 

 ―――好きになったんだ。しょうがねぇよな。

 

「いや、アンタの仕事はここまでだ。」

 

「はっ―――?」

 

 さっきまであった刀がいつの間にか御影の手にある。

 

「破却、―――収束」

 

 地面に刺されている御影の草薙剣が粒子となり、俺が創り出した刀へと入っていく。

 その瞬間、先程とは比べ物にならない程の炎が吹き出す。それにより、御影の身体が右腕から焼き爛れていく。

 

「コレが、俺の―――」

 

「待て!御影 士郎ッ!!!」

 

 駄目だ、駄目だ!御影は死んじゃ駄目なんだ!

 お前が死んだら、誰が皆を―――

 

「―――都牟刈、村正だぁぁぁぁ!!!」

 

「ぐっ――!」

 

 振り下ろす。たったそれだけの動作で立つのが困難な程の突風が吹き付ける。

 

「――セイヴァー!!!」

 

 あと数秒で途切れるであろう意識の中、叫ぶ。

 この後の世界に御影が······!救世主が必要なんだ······なのに、なんで俺、なんかの――ために―――!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突風に飛ばされ意識を失ってしまったが、ようやく御影を見つけることが出来た。

 崩れかけな肉体で、静かに佇んでいる。

 

「―――シャルは先に逝っちまったか。最高にカッコ良かったぜ」

 

「御影、お前·······」

 

 俺に気づいたのか、ゆっくりと確実に言葉を紡ぐ。

 

「これで俺達の役目は終わった。後はアンタが皆を導いてくれ·······」

 

「ソレは、お前がしろ·······俺は人なんてどうでもいい。」

 

 それは俺の仕事ではない。救世主たる御影の仕事だろ。

 

「それでも」

 

「!」

 

「人に失望しながらも、アンタは来てくれた。それは、アンタが“それでも”と言えたからなんじゃないか?」

 

 ··········俺は、召喚に応じた。綺麗なこの世界を救おうと。でも、その時俺は人々を―――

 

「俺はもうすぐいなくなる。こっからはアンタが決めることだ。」

 

「俺が無茶苦茶にするとは考えないのか?」

 

「しないだろ。だって、アンタは―――」

 

 自信満々な子供のように口を開く。

 

「カッコイイからな!」

 

 その一言を最期に肉体が完全に粒子となり、風に乗って飛んでいった。遺された俺はただ、そこに立つだけしか出来なかった。

 

 青い空を見上げる。溜め息をつき、歩き出す。

 

「―――カッコイイじゃねぇか·······ちくしょう·····」

 

 

 

 

 

 

 

 





 皆さんのお陰で100話までこれました!本当にありがとうございますっ!これからも宜しくお願いします!
 そして、100話にしてようやく名前が明かされましたね。えっ?滲んでて読めない?ふぉふぉ、そういう時は裏技を使うんじゃよ。

人気投票をしようっ!←バカに付き合って下さい。お願いしますっ!

  • シャルルマーニュ
  • 御影 士郎
  • ⬛⬛ ⬛⬛
  • 結城 友奈
  • 東郷 美森
  • 犬吠埼 風
  • 犬吠埼 樹
  • にぼっ······三好夏凜
  • 乃木 若葉
  • 上里 ひなた
  • 高嶋 友奈
  • 郡 千景
  • 土居 球子
  • 伊予島 杏
  • 白鳥 歌野
  • 藤森 水都
  • 乃木 園子
  • 三ノ輪 銀
  • その他(北野とか柚葉とか)
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