え〜っと、はい。まずはお誕生日おめでとう!
シャルルからマジもんの天才との評価を受けた二人目。そんな貴方に朗報ですっ!今ならなんと、税込み10円でシャルルが買えちゃいます!おっと、東郷さんは家へお帰りください。またのご機会でお会いしましょう。
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深夜テンションです。無視してください。
頬に雫が落ちる。
「―――。」
俺に跨り涙を流す園子。なにも発さず、ただ俺を見つめたまま瞳からまた一つ雫を落す。
あぁ、わかってる。俺の怠惰が招いた結果だ。だから、園子が思い詰める必要はない。それを伝える責務は俺にある。
まだ掴まれてない右腕を園子へと伸ばす。
寒さが限界突破した1月。そう言っても英霊の体である俺にはほとんど関係はない。なんなら、半袖半ズボンで生活出来る。まぁ、もれなく変人として見られるだろうが。
前置きはさておき。今、俺は勇者部の活動&風先輩の先生活動を終え、一人自室で携帯とにらめっこしていた。
「安芸先生が遅刻なんてな······」
先日送られたメールの内容では、大事な話をするから空けていてくれる?といったものだった。だが、設定された時間になっても安芸先生から連絡はない。
なんでかなぁ········なにか、あったか?大赦に突撃かましてもいいけど······
携帯が振動する。
「よし。もしもし、安芸先生ですか?」
電話に応答し、相手へ話しかける。念の為の確認だ。
相手の返事を待っていると、携帯から安芸先生の数段低い声が耳に届いた。明らかに安芸先生ではない。
『安芸さんの代理である春信です。今、安芸さんは急務に追われているので代わりに私が伝言承りました。』
「ん〜、それじゃあ仕方ないか······過労死しないように、と伝えといてください」
『一語一句お伝えします。』
まぁ、俺がのんびり出来るのは安芸先生のお蔭だからな。でも、どこぞの王様みたいに過労死はして欲しくない。
『それでは、伝言に移ります』
「了解ですっ」
伝言、ねぇ·······十中八九大赦関連だろうな。内容はさっぱりだが、察するに俺の処遇についてだろうか。
『では、まず一つ。大赦を牛耳っていた者達が毒殺或るいは事故死しました。』
「········上里の当主、変わりました?」
『はい。現在では上里 柚葉様が当主となり、事態を緩和へと向け指揮を取っています。』
思わず天井を見上げる。
やっぱ、初対面の時に感じた俺の感覚が当たった。
『今回の騒動で七名の方が死亡。そして、跡継ぎがおらっしゃらない赤嶺、黒耀は上里家と統合されました。』
「黒耀·······」
『どうかなさいましたか?』
「あいや、なんでもないです。続けてください」
もう俺とはなんら関係ないことだ。それに、ただ苗字が同じだけ·······そうに違いない。
『この七名の中には乃木家がおり、当主不在となったために現当主は乃木 園子となります。』
「·········そういう事かよ、安芸先生ぇ······くそっ、見境なく殺りがったな·····!」
さっきの評価はなしだ、上里 柚葉。
俺が確認した限り、乃木家当主には汚職などの穢れはなかった。真っ白·······いや、満開を知っていて尚、無視したからそう言い切れないな。それでも殺す必要はない筈だ。
『それでは、二つ目です。当主が総替わりした大赦ですが、その半数が若者と言えるでしょう。それも引き継ぎも満足に出来ていない者達です。』
「だから安芸先生が引き継ぎ作業で大忙しってことか」
『八割はそうです。柚葉様も尽力していますが、それでも人の体ですべき仕事量ではありませんね』
あの人は定期的に貧乏くじ引かないといけない呪いでもついてんのか?完全なとばっちり受けてて可哀想だな。
『最後に三つ目。これが伝言の本題であり、シャルルマーニュ様に協力していただきたい事案です。』
「出来る範囲で頼んます」
この前十二勇士達は退去した。つまり、こっから俺一人で戦わなければいけない。当然届く手の範囲が狭くなる。
『貴方はこれから乃木 園子様を護衛してください。襲撃された場合は殺しても罪に問われません。私達で処理します。』
「あー·······了解です。」
『ご了承ありがとうございます。それでは、これで伝言は終了です。なにかありましたら連絡をお願いします。』
「··········ふぅ」
携帯をベットへ投げ、椅子の背もたれに全体重を託す。体を伸ばしながら、考えることはもちろん護衛についてだ。
もう、園子は知ってんだろうな·······父親の死かぁ········俺の父さんはどんな人だったんだろ。母さんと結婚出来るってことは相当なイケメンか凄い人格者だったんだろうか。
「ん〜·······まっ、やることは変わりないな。」
日常を謳歌する。園子にはバレないように護衛しなきゃな。今からでも········今日は東郷のとこ行くとか言ってたっけ。そろそろ帰ってくる時間······やべっ!
急いで椅子から跳ね上がり、霊体化して屋根に上がる。
「·······うへぇ、明らか怪しい車が一台あんな」
友奈の家の前に黒塗りのベンツがエンジンをかけたまま停まっている。警戒してください、と言わんばかりの怪しさだ。
「あっ、友奈·······いや、違和感持ってくれよ」
確か友奈は樹、夏凜、銀とカラオケ行ってくるー!って活動終わりにはしゃいでたな。風先輩は勉強です。受験生だからな。
「さてと·····」
霊基再臨し、ちょっと威厳を出す。銀には威厳感じないと言われたが、現時点ではこれが一番威厳あるからな。
霊体化を解き、マントを靡かせながら黒ベンツの運転席横に立つ。
「もしもーし!」
窓を叩きながら、サングラスかけた運転手に話しかける。にしてもサングラス似合ってんな。
そんなことを思っていると、窓が下がってきた。
「なん―――ッ、お前は·····!」
「その反応、黒だな」
黒ベンツだけに、つってな!あ、すんません。ちょっと、自分でも寒くなっちゃったな。
「クソッ!」
俺に向けられた拳銃の銃身を手刀で歪ませ、右脚でベンツを蹴り上げる。車体ごと空中で180度回転し、上下逆転した形で地面に叩きつけられる。
「がッ!」
この程度じゃ死なねぇだろ。そもそもそんな心配をする必要はない。
地響きのような音がしたためか続々と住民が出てくる。俺の姿を見られる訳にはいかない。即座に霊体化し、家に入る。そして、さも今気づいたように野次馬気分で家を出る。
「大丈夫ですか!?」
どうやら、運転手は友奈に救助されたようだ。そんじゃ、車は俺が救助しとくぞ。
180度回転した車体をすっと起こす。住民の方々から拍手が巻き起こるが、一切無視して運転手へ近づく。
「ほら、立てるか?」
意識朦朧としている運転手へ手を差し伸べる。数秒程認識するまでに時間を要したが、なんとか俺に焦点を当てる。
「ひっ······!」
「わっ!?」
一瞬で顔を真っ青にして、友奈にぶつかりながらも車に乗り込む。そして、エンジンをつけ走り去っていった。
「っと。大丈夫か、友奈?」
「う、うん。大丈夫、だけど······」
体勢を崩しそうにしていた友奈の腕を掴み、なんとか転ばないようにしながら、走り去る車が見えなくなるまで睨む。
「·······よし。ほら、友奈。体を冷やす前に家に入ってゆっくり温まれよ。風邪引いちゃうからな」
「あっ、うん。シャルくんも風邪引かないようにね」
「おう」
それは俺に不要な心配事ではあるけど、その心意はめっちゃ嬉しい。
家に入っていく友奈に手を振りながら、俺もその場を後に―――
「シャルだぁ〜」
「ぐおっ」
唐突な背後からのタックル―――ッ!
なんとか前に倒れないように踏ん張り、持ち堪える。犯人は声からして園子だ。後ろを確認しなくてもいい。
「一緒に帰ろ〜?」
「いいぞ、折角だしな」
園子の歩幅に合わせて、駄弁りながら家へ歩いていく。
「園子、シャル!どこも怪我ないか!?」
「俺は無傷だぞ。とりあえず深呼吸、深呼吸」
「私もないよ〜」
息を荒くしながら肩で呼吸する銀を落ち着かせながら、平気なことを伝える。それにしても、さっきの音はどれぐらい大きかったのか·······。
最近、シャルがよく一緒にいてくれる。考えれる理由は二つあるけど、実質一つしかない。でも、これまでのシャルの行動を考慮するとそれも違うと思う。
一つは私への同情。父を亡くした事への、と言っても私は自分でもびっくりするぐらい何も感じなかった。どうやら、あの時に私が持っていた親族への愛情はなくなっちゃったみたい。
二つ目は〜·······
「んふふ♪」
私の三年間の努力がやっと実に········なって欲しかったな。ど〜せ、私とシャルはズッ友ですよ〜だ。
「朴念仁、鈍感、ドンファン······」
どうしてシャルはあそこまで鈍感になっちゃったのかな········緩急をつけるべきだった?いや、それでもしも嫌われたら·····
「うぅ〜·······」
想像しただけでダメージが······もう、こうなったら乃木家の財力をフルに使ってカッコイイお家を作って監禁するしか·····秘密基地も作っちゃお。
<園子ー、ご飯だぞー!
「は〜い!」
ミノさん······一番シャルと付き合いが長い。そして、カワイイ。私が持ち合わせてる形容句で言い表せらない程にカワイイ。
疲れた時はミノさんに甘えれる。あれには中毒性があると思う。シャルに甘えた時とは違う······母性、かな?
そんなことを思いつつ、ベッドから立ち部屋を後にする。
ある日の放課後。私達はいつものように部室へと―――
「悪い、ちょっとこの後行かないといけない所あっから遅れる。風先輩に伝えといてくれ」
「りょうか〜い」
たまに見せるあたふたシャル·······この謎を解く日がついに来た。シャルにばれないようにこっそりと後を追う。
そして辿り着いたのはあまり人目がない体育館裏。そこには一人の女子生徒が立っている。どうやら、この人との待ち合わせだったようだ。
「これ、って········」
人目がない場所、二人の男女········そこから導き出される答えは―――
「シャル君、好きです。私と付き合ってくださいっ!」
そっか·····そうだよね。シャルはカッコイイし、優しくて·········理想的な男性だよね·····小学生の時も告白されてたもん·······。
シャルの答えを聞く前に急いでその場を後にする。ここで、シャルがOKを出したらあの女性を殺す自信がある。そうならないためにも耳を塞ぎながら部室へと走る。
―――シャルが欲しい。誰にも渡したくない。シャルの特別になりたい。
醜悪で自分勝手な想いがどす黒くなっていくのを感じる。自己嫌悪感を抱きながら、ただシャルの部屋に歩を進ませる。
ノックもせず、扉を開ける。そこにはいつもと変わらず、机で勉強しているシャルの姿があった。
「おっ、園子か。どうした?」
「·······」
「·········園子?」
なにも喋らない私に不信感を持ったのか、椅子から立ち上がり近づいてくる。そして、綺麗な青い瞳で私の顔を覗き込む。
「どっか体調でもわる―――、んっ!?」
シャルの唇に私の唇を合わせる。初めてのキスはレモンの味ということを聞いたことがあるが、全くのガセみたい。味なんかしない。
未だ現状を理解出来ずにいるシャルをベッドへと押し倒す。更に馬乗りの状態になることで起き上がれないようにする。
再度シャルの唇を―――
「その、こ·······?」
あっ、いや、ちが······これは·····これじゃ、ない······。私が欲しかったのは、こんな怯えた顔じゃなくて······
「―――。」
ポロポロと涙が流れる。頬を伝いながら落ちていき、シャルの頬を濡らしていく。
気の迷いで済まされる行いじゃない。シャルにとっては恐怖体験だ。どう足掻いても許されない。ここは自死するしか······
―――そっと頬に手が置かれる。
「······っ、〜!」
お日様みたいに暖かい手······出来るならずっと触っていたい。でも、私にそんな資格は―――
「好きだぞ、園子。誰よりもお前のことが」
「―――え?」
そういつもの笑顔でシャルの声で聞こえた。いや、そんな筈は······だって、こんな状況で·····
「ごめんな、返事遅れちまって。お前に辛い想いさせちまった········カッコわりぃな」
「そんなことない········そんなことないよ、シヤル·······」
シャルがカッコ悪いとしたら、それは私のせいだ。シャルはどんな時だって私の憧れ·······目指すべき篝火なんだから。
「それより、シャル。さっきのって·······ほんと?」
「おうとも。俺は好きだよ、園子のこと」
「友愛じゃなくてラブの方?」
「もちろん」
〜〜っ!やった、やった!今なら、なんでも出来る気がする!あっ········でも·····
「えっと〜、さっきのキスは――、わっ!」
後ろに回された手によって頭を引っ張られる。思わず目を瞑ってしまい、体に力を入れていると唇に柔らかい感触があった。
「―――よしっ、これでお相子さまだな」
「!!?!?」
心臓の鼓動がうるさい程に高鳴る。凄くドギマギしてる。顔が茹で蛸になっていくのを感じる。でも、そんなこと引っ括めて幸福感が勝ってしまう。
「ね、ねぇ、もう一回して?」
「へっ?え、えっと、二回目は流石に恥ずいというかなんというか·······」
「じゃあ、私からするね」
「なっ、ちょっ、園子!?」
あぁ、私·······すっごい幸せ者だ。夢にまで見た関係にようやくなれた·······それだけで、もう·····。
私だけを照らしてね、シャル―――
ふむ、ブラックコーヒーが美味しい。でも、ちょっと砂糖入れすぎたな。鼻から砂糖がダバーと出まくってるわ。
シャルは頑張って受肉してくれ。じゃないと、園子が一人で逝くことになるからな。あと子供も作れない。デュランダルでワンちゃんいけるか?とりあえず、ガンバ!
え?それじゃあ、御影と上里で子供出来てんだ、って?それはまぁ、追々話題に出るんで置いときましょう。
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