樹、誕生日おめでとう。お祝いとしてこれをお納めください。
この√に入る条件としては
・シャルが同世界だと勘違いする。
・樹の身体能力が素で少し高い。
あれから四年という月日が流れ、皆それぞれの道を歩み始めた。と、言ってもシャル先輩以外大社の元で働いているんだけど········あ、いや、シャル先輩が無職だとかそういう意味じゃなくて、えっとー········
「うおぉぉぉ!樹ぃぃ!!」
樹LOVEと書いているうちわ、そして滅多に見ない西洋の鎧。
そう、シャル先輩が戦闘時の鎧を身に纏いながらうちわをぶんぶん振ってる。どういう組み合わせなんだろうか。
「うぉ、今日も出たよ。樹ちゃんガチ恋勢」
「あの格好、なに·····?」
何故か、シャル先輩は私の熱量が凄まじいファンになってます。
基本シャル先輩は本土の調査や原発復旧などをしてますが私が路上ライブをすることを何処からか聞きつけ文字通り飛んできます。最初された時は笑っちゃいました。なんならお姉ちゃんも。
「きゃぁぁぁ!今日も眩しすぎっ!!」
嬉しいを通り越して喧しいが勝るこの声援。私としてもこんなシャル先輩は見たくなかった。あのキラキラとしたシャル先輩は何処に······。
「喧しいわ!」
「いてっ!なにすんだよ、風先輩!?」
「どうもこうもありませんっ。アンタの声で樹の美声が遮られてんの!」
「すんませんしたっ」
お姉ちゃんの叩きで正気に戻ったのかいつもの声量で苦言を呈するも正論パンチに屈服。やっぱりお姉ちゃんはシャル先輩キラーを持っているようだ。羨ま、頼もしい。
「それにほら、お迎え来てるわよ」
「はは、そんなまさか·······」
「お迎えに来てやったわよ」
シャル先輩が振り向いた先にはニコニコしている花凛さんがドシッと構えている。考えずともわかる、ガチギレ花凛さんだ。
そんな花凛さんに気づいたのかすぐさま撤退準備をするシャル船場だったが、次の瞬間にはヘッドロックをかまされていた。
「ぐぅ、······そもそもどうしてここにいんだよ。花凛は大社の筈·······」
「園子の勘、以上」
「ぐ、ぐぐ·······っ、俺の人権は何処に·······?」
「サーヴァントは使い魔なんでしょ。アンタに人権はちょっぴりしかないわ」
「ちょっぴりあるのか········なら、そのちょっぴりをここで······」
「今全部なくなった」
「んな殺生なぁ〜!」
···········酷い扱いを見たような気がするが目を逸し、歌に集中する。
あのシャル先輩のことだ。きっと逃げようと思えば逃げれたんだと思う。しようしなかったのは、あの状況を楽しんでるからかな?
―――誰かが踏み締めたであろう道をなぞるようにして前へ進む。
視線を横にずらせば骨。元々は俺と同じであったろう骨がそこら中に転がっている。肉などはついておらず、どれがどんな人なのかなどは判断出来ない。
昔話などでしか聞いたことがない300年前のあの日。何億の人が死に、天に恐怖したのか。
·········いや、解ってる。俺が今、そんなこと考えなくてもいいことなど戦う前から理解している。
理解しているから克服出来る。などという事はなく、この光景から言い知れぬ恐怖、或いは絶望が胸の底から這い上がってくる。
もし、もしこの中にアイツらがいたとしたら·····俺は―――
「··········」
ドロドロに混ざった心を梳かしていく歌声。ただ俺は受けそれを入れる。
波の音に負けず
海鳥たちの鳴き声に負けず
空の美しさに勝る程の歌声を瞳を閉じ、全身全霊を以て受け止める。
「〜〜〜、――あれ、シャル先輩?寝ちゃったんですか?」
「·······あぁ、このまま眠ってたい」
砂浜で大の字で眠ろうとするが、あまりにも居心地悪くこのまま眠ることは出来ないだろう。凄くジャリジャリする。
「また、なにか怖い想像しちゃったんですか?」
顔の表情は一切変えていないというのに樹にはバレるのだろうか。園子とは違うベクトルで鋭いのだろう。
「············どうして、神樹様は勇者の力を残していってくれなかったんだろ·······ケチだよなぁ」
「神樹様に駄々こねちゃダメですよ。それにこれからは人間の力で頑張ろう、って言ったのはシャル先輩じゃないですか」
「そう、だよな·······。すまん、ちょっと甘えた」
「いいんですよ。シャル先輩は日頃から無茶するんですから」
本当に、いいのだろうか·······俺は、なにもまだ成していないというのに。こんな所で甘えて······。
「あ、今日もここまでですね」
どうやらもう時間のようだ。俺はまた本土の調査へ行かないといけない。樹は学校と音楽業に集中しなければいけない。四年という、俺にはどうってことのない年月であろうと周りはそうはいかない。
「·······おう、また来週な。学業疎かにすんなよ〜?」
「はい。シャル先輩はあまり無理しないでくださいね?」
「当たり前だろ!」
その後、俺は程なくして北海道に到着した。そこでは信じられなことに300年前の人々がなんら変わらず生活しており、未だ元勇者が守護していた。
話を聞く限り、天の神が敷いていた結界はネロ・クラウディウスが使用する宝具のようなものであり、世界にのりでぺたりと貼るようなものらしい。その結果、結界の下は300年前の状態で保存されていたようだ。
ちなみに元勇者である者が力を失って尚も守護していたのは住民達がバーテックスが消えたことを信じなかったためらしい。
しかし、ここにもアイツらはいなかった。
「人を探してるんですか?」
「ああ··········俺の親友でな。天才なんけどうざくて、でもあんま恨めない奴なんだ。良い奴、だと思うぜ」
樹には背を向け、必死にアイツの顔と声を思い出す。
本土調査を初めて早5ヶ月。進める度にアイツの記憶が薄れていく。まるで無意識のうちに忘れようとしているかのようだ。
「··········」
「生存能力高かったし、どっかで生きてるかと思ったけど·········食われちまったみたいだな」
「諦めたんですか?」
「········諦めたくねぇ。俺は、諦めたくないんだ。それに絶対どっかでゴキブリ並の生命力で生きてる筈なんだよ」
顔を隠すように蹲りながら言葉を絞り出す。例え、ここで挫けようが結果は変わらない。それなら、いっそ―――
「それなら皆で―――」
「俺の我が儘に皆を付き合わせることは出来ない。樹だって嫌だろ?もしかしたら一生を費やすんだから」
自嘲するかのように天を仰ぐ。もうそろそろ日が暮れるためか微かだが星々が輝き始める。
時間だ。今日はこれぐらいにして帰らないといけないな。明日は復旧組のとこに顔出さないとだな。
「よいしょっと。それじゃあ、また········ん?」
のっそりと立ち上がり、この場を去ろうとする俺の裾を掴み引き留めようとしている。探すまでもなく樹の小さい手だ。
「私は、嫌じゃないです!シャル先輩のためなら一生を捧げても苦じゃないです!!」
「······ありがとう。でも、樹には夢があるんだろ?俺の我が儘に時間なんて割かないでいいんだ。
それと、その言葉は告白みたいだぞ?他の人には言わないようにな」
きっとそれは激情から出た言葉だ。そんな一時の言葉を真摯に受け止めてはいけない。人生を左右するなら尚更。
「告白ですっ!」
「ははっ、冗談·······じゃないみたいだな」
翠色の瞳が少し潤っているも熱意充分とばかりに俺の瞳を射抜く。揺るぎない芯を持っている瞳だ。
「恋愛ってご法度じゃなかったか?」
「私はアイドルじゃないのでセーフです。それで、どうなんですか?応えて、くれないんですか?」
「············すまん」
樹の覚悟を無駄にしてしまうようで悪いが、俺では樹とは不釣り合いだ。こんな芯がブレブレな俺と一緒になってしまっては樹が幸せになれない。
「―――もし、シャル先輩が自分のことを私と不釣り合いだと思ってたらぶん殴りますね」
「違うのか?」
「もう······シャル先輩は一人で突っ走り過ぎなんですよ。私はシャル先輩が隣にいてくれるだけで嬉しいんですから」
「·········そっか」
これは敵わなそうだ。ここまで想って貰って応えない訳にはいかない。誰でもない俺の本心を言わなければ。
「樹、俺と一生を共にしてくれないか?」
「―――はいっ!」
花が咲くように笑う。その顔がとても愛おしくて俺の視線を奪った。
何週間ぶりの投稿ですね。
サボってたとかじゃなくてですね、コラボ作品を書いててですね········はい、上中下の構成になってます。凄い量で自分でも驚愕してます。そろそろ終わると思うので待っててください!頑張っていきますっ!!!
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