気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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美しき舞う花と黒き勇者【下】

 

 

 

 

 

―――第8章【憐憫】―――

 

 

 御影の手には草薙剣、優斗の手にはそれぞれ焔と雷が握られている。優劣をつけると神秘性なら草薙剣、総合的に見るとしたら焔と雷。

 と、言っても所有している武器によって勝敗が別れるのなら御影は無敗ということになってしまう。だが、実際にはそんなことありえない。

 

 であれば勝敗は何によって変わるのか。答えは知らない、だ。

 だって本当に知らないもん。武器、腕力、技術、判断力、環境。軽く挙げるだけでのこの量だ。もちろん挙げていないものもある。

 戦いとはそういうものだ。どのように優位に立とうとも足踏みのみで地面は崩れる。誰が勝つなど最後までわからない。それが答えではない及第点だろう。

 

 

「くたばりやがれっ!!」

 

 

 威力の調整などせず、可能である最大火力まで高めた雷を御影の胴体へと飛ばす。その速さは村正戦の比ではなく、光の速さを超えるだろう。

 

 

「もっとだ!」

 

 

 そんなの関係なし、と雷を裂きながら前進。

 この際の速さはもちろん雷超え。観戦している村正が目で追えない程であり、渋々須佐之男の称号を借り受けている。

 

 

「焔――ッ!」

 

 

「ハッ!」

 

 

 迫りくる御影の足留めとして黒炎の壁を生成。行手を阻もうとするが瞬きの間に何千もの斬り込みが入り、炎の壁は崩壊。

 

 

「万策尽き、――ッ?!」

 

 

 消え行く黒炎の裏から翼による突きが迫るも驚きながら草薙剣で斬り落とす。そして、そのままの勢いで優斗へ肉薄する。

 

 

「チぃ·····っ!」

 

 

 鍔迫り合いとなり、一見均衡しているかのような状態になっているが―――

 

 

「踏み込み浅えぞ!」

 

 

「ガ―――ッ!」

 

 

 少し加えている力を増しただけで二振りの大剣を突破し、斜めに胴体を裂く。そして更に振り終えた草薙剣を振り上げ追撃を入れる。

 

 

「ダメ押し、だっ!!」

 

 

 トドメとばかりに硬直している優斗へと蹴りを入り、開幕時と同じように蹴り飛ばす。

 木片がパラパラと散っており、燃え上がる黒炎すらも隠れている。そんな光景をじっと観察し、今か今かと草薙剣を強く握る。

 

 ―――横から強い衝撃が加わる

 

「ッ―――゛!」

 

 

 衝撃と共に伝わる熱。燃え移ることはないが直に当たっている左側の服が燃え滓となる。

 じんわりと広がり始める痛み。左側の肋骨は全壊だろう。

 痛みで朦朧とするが意地で奮い立たせる。

 ギョロッと眼が顔と共に上げられる。その視点は標的へと向けられる。

 

 

「ハハっ·······楽しくなってきたなっ!」

 

 

「っ·······!?」

 

 

 奮い立たせると言うよりは子供の感覚のようなものだろうか。ゲームしている子を寝かせようとするも今イイとこだから、と寝ない状態に近い。

 これにはいい一撃を入れた優斗は困惑を通り越し、恐怖する。観戦中の村正とシャルは教育間違えたかな、と思う始末。

 

 

(スピードは俺の方が速い。なら、このまま······!)

 

 

「おお、おお。速えな」

 

 

 御影の視界から音なく消え、周りを循環するようにして加速する。体の限界、その一歩手前まで加速し突っ込む。

 

 

「とっ―――」

 

 

「   」

 

 

 とった、そう思った。が、その瞬間御影の頭がギュルんとこちらへと向き、目線が交差する。

 そう自覚した時には遅かった。

 顔面間近にそっと添えるように置かれる草薙剣。

 もちろんここから急ストップなど出来ない。空中でそんなこと出来る者などいない。

 

 

「あ、えっ········」

 

 

 勢いそのままにして草薙剣へと入刀。即ち、真っ二つ。

 ぼとりと左右に別れた体が樹海へと血飛沫と共に落下する。あまりの理解不能な出来事なためだったからか再生はなく、黒炎が唸るのみだった。

 

 

「なんだお前、自死したかったのか?」

 

 

 この呆気ない終わり方に心底ガッカリなのか、いつもの雰囲気でそう優斗へと告げる。あまりの温度差に風邪引きそうだ。

 その問いへと答えるべくか状況を理解し、ようやく再生が始まり終わる。だが、維持はそこまで。あまりにも体力を消費したためか切り札、そして勇者服すらも解かれる。

 

 

「なんなんだよ、お前は··········」

 

 

 喉から捻り出されたのは解答でもなく疑問だった。

 異質なこの男。昨日の印象とはガラリと変わり、ただの戦闘狂へと成り果てた男。

 心の底から怖い、理解出来ないという叫びがいくつも出てくる。

 

 

「俺は御影 士郎だ。いっち番最初に自己紹介したろ」

 

 

「ちがっ、········お前はどうしてこんな·······」

 

 

「ああ、この感覚が良くないのもわかってる。村正よりも質が悪いことも教えられた。でも、でもな·········そう生きるしか出来ないんだ。

 気分が悪くなったら謝ろう。ただ、これだけは言わせてくれ。お前との戦いは案外楽しかった。またやろうぜ」

 

 

「··········嫌だ」

 

 

 その答えは全員が頷ける答えであった。

 その後、村正とシャルが合流。決着までの時間は驚愕の三分弱であった。勝者は御影、だが重症なのは御影のみだった。

 当然そのような状態で学校など行ける訳がなく即座に病院へと搬送。その際に同じクラスだった千景と風先輩が不思議な顔をしていた。明らかに不思議に思っているだろう。だが、それがどのように転ぶかは不明。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――第9章【悔恨】―――

 

 

 

 優斗は昨日同様夕方、ではなく学校が続いている真っ昼間から歩いていた。通報されるという可能性も考え、あまり人通りがない村正宅から結構離れた海沿いの道を歩いている。

 

 

「············」

 

 

 考えることはもちろんつい先刻まで行っていた御影との戦い。

 なんの躊躇もなく卸され、敗北を期した。だが、あまりそこは関係ない。そんなことはどうでもいいのだ。

 

 本題はあの異質、理解し難い本能。あれは正しく狂気。自分で狂っていると自覚している分尚質が悪い。否定しようが彼には何も届かない。全て等しく無駄なのだ。

 

 

「そこの不良さん、お時間宜しいでしょうか?」

 

 

「······あ?」

 

 

 突如としてカフェのテラスから素直に綺麗だと褒めることが出来そうな女性が優斗へと話しかける。周りから見れば大胆なナンパだろうが、虫の居所が悪い優斗にとっては煩わしいと思う他ない。

 

 

「わぁ、本当に不良さんだったなんて········」

 

 

「用がないみたいだな。それじゃ」

 

 

「奢りますよ♪」

 

 

 と、言うことで入店しナンパを仕掛けていた女性が座るテラス席に相席する。決して奢るという言葉に反応したのではなく、このカフェに用があっただけなのだ。存在知らんかったけど。

 

 

「貴方が井嵩 優斗、さんですね?」

 

 

「·········知ってるのか。大社関係者か?」

 

 

「そんなところです。名前は········無視でいいですね。それでは早速本題に移りましょう」

 

 

 あまりにも大雑把。あの堅苦しい大社の管轄者の雰囲気からかけ離れている。

 ········いや、俺はこの雰囲気を知っている。改まったような口調が大分砕けているが、それでもわかる。

 

 

「ひなたか?」

 

 

「バレちゃいましたか·········」

 

 

「学校行ってるんじゃないのか?そもそも、どうしてこの世界にいるんだ?」

 

 

「いいえ、私はこちら側です。貴方側の上里 ひなたではないと断言しておきます。

 学校は知りません。中学校はもう卒業した身なので」

 

 

「そうか······」

 

 

 二日ぶりの同郷の者に会えたれたと思えば、ただの勘違いであった。これは全部柚葉が悪い。

 何故300年経ったこの時代にひなたがいるのかは複雑な事情のため手短に説明する。転生した、以上。

 

 

「では気を取り直して本題です。

 今の戦況は勝利、敗北となっていますが気分はどうですか?」

 

 

「煽ってる?煽ってるよな?

 はぁ········村正には勝ったは勝ったが実質負け。御影は何だよアイツ。どうやったらあんな性格になんだよ。親は何してんだ」

 

 

「言われてますよ、シャルルさん」

 

 

「いや、すまない。アレに関しては俺の指導不足だ」

 

 

「··········お前はナチュラルに入ってくんな。普通に怖えよ」

 

 

 もうここまでくると恐怖すら感じてきた。

 何の気配もなく流れるように空いている席へと座り謝罪する。違和感なさすぎてスールしてしまうところだった。

 

 

「はい、シャルルさん。頼まれた資料です」

 

 

「助かる」

 

 

「何の資料だ?」

 

 

 シャルのみに手渡された封筒。結構な厚みでどれだけの内容が書かれているのか不思議でたまらない。だが、勇者に与えるということは企業秘密案件ではないことは確かだ。

 

 

「ただの企業秘密案件だ」

 

 

 企業秘密案件だったわ。

 まさかの予想と反対のことがくるとは思いもしなかった。狙っているまでもあるぞ、これは。

 

 

「さて、士郎さんについてでしたね。経歴お読みします」

 

 

「お、おう」

 

 

 愚痴ってみたものの本当に答えるとは思っていなかった返答に思わず戸惑うが、実際気になっているが故にその提案は有り難い。

 

 そういうことで話された御影 士郎の他者が記録した経歴。御影本人が話した大雑把なものではなく正確、正確過ぎる情報。時刻すらも話すという奇想天外っぷり。流石という他ない。その間、シャルは仏頂面で封筒から取り出した資料に目を通している。

 

 

「···········唯我独尊、いや·····唯我だけか。なんとなくだがわか·······やっぱわからん」

 

 

「シャルルさんと村正さん、二方が理解できてないという時点で期待はしてませんので大丈夫ですよ」

 

 

「お前、精神図太くなったな。うざい程に」

 

 

「年月とは怖いものですね」

 

 

 今現在は誰も知らないであろうが、柚葉は悪神を傀儡にする程のヤバさを有している。悪神が馬鹿だったという点もあるが、それでもだ。

 

 

「それで、どうしてそっからシャルルマーニュが出てくる」

 

 

 経歴はわかった。だが、シャルルマーニュの指導不足とはなんなのか。そもそも時代も異なる二人になんの接点があろう。

 

 

「誰のためでもなく自分のために、そう言った。結果は見ての通り·······まぁ、本人は楽しんでいる。然程問題はないだろう」

 

 

「俺にとっては結構な恐怖体験だったが!?」

 

 

「士郎さんが楽しいなら何でもいいんですよ」

 

 

「良くねぇだろ!」

 

 

 なんなんだ、コイツらは·······御影好きすぎだろ。いや、確かに西暦の出来事を考えるとこの世界でぐらいと思う·········思っちゃうんだよな。

 

 そうこうしている間に資料を読み終えたのかシャルルマーニュが席を立つ。

 

 

「それでは、俺はお暇させてもらう」

 

 

「その資料は燃やしといてくださいね」

 

 

「ああ」

 

 

 了承すると同時に封筒が燃え滓と貸す。俺とは違うよく見る赤い炎だった。しかも手から········人間って手から炎出せたっけ。

 

 

「では、ご馳走になりました」

 

 

「ん?」

 

 

「?」

 

 

 あれ、ひなたが奢るとか言ってたような気が······。あ、シャルルマーニュがか?いやでも、その本人も困惑してるし········

 そんな中ひなたは困惑している俺達を置き去りにし、車で颯爽と去っていった。

 

 

「なぁ······」

 

 

「ああいう奴だ、気にするな。ここは俺が払っておくさ」

 

 

「········助かる」

 

 

 これが真の頼れる大人ってヤツか。でもまぁコイツとも殺し合うのか········はぁ、気分が乗らないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャルルマーニュと別れた後も数時間海沿いを練り歩き、夕方頃に飽きた。うん、時間を無駄にした感が否めない。

 

 ということで放浪を辞め帰宅途中なのだが········俺は足止めをくらっていた。別に腹を壊したとかトイレットペーパーがないとかそういうのではない。

 では何故足留めをくらっているのか。

 そんなこと俺が知るか。目の前の風雲児にでも聞いてくれ。

 

 

「左側の肋骨は全壊。そのどれもが内臓に刺さっており、今現在は危篤状態だ。

 医師が言うにはただトラックが衝突しただけではこうならない。そもそも学校でそのような事故はなかった」

 

 

「は········?」

 

 

 肋骨全壊?危篤状態?

 いやいや、アイツ平気そうに喋ってたろ。樹海化解けるまで駄弁ってたろ。

 そんな訳·······嘘か?いや、俺が知り得る乃木 若葉はそんなつまらん嘘はつかない。

 どういうことだ········。

 

 

「以前、摩訶不思議な事象が起きたら神の仕業だ、とシャルルマーニュが言っていたの思い出してな。士郎の勇者システムに記録されている戦闘映像を閲覧してみた。

 これだけ言えばわかるか、井嵩 優斗····っ!」

 

 

 事実確認が終わるや否や勇者システムを起動。次の瞬間には抜刀。

 花弁が散ったことで意識を切り替える。自身の勇者システムへ手をかけるがあまりにも判断が遅かった。

 刀身を露わにした生太刀を俺の首を―――

 

 

「―――刀を抜くには早計だ」

 

 

 落とすことはなく、何者かの素手によって受け止められる。薄皮一枚斬れることなくだ。これは人間では出来ない芸当だ。

 そのような芸当を可能にするのは俺と若葉の間に入るように立っている170台の鎧姿の男。言わずもがなシャルルマーニュだ。

 

 

「ッ········」

 

 

「少し頭を冷やせ。

 御影はどうあれ死なない。そう信じて鍛錬でもしていろ」

 

 

 シャルルマーニュからの反撃を恐れたためかすぐさま身を引く若葉。させない、という選択はあったが見逃し、静かに淡々と説教?のようなものを始めた。

 

 

「だがっ!」

 

 

「新たな造反神側の勇者でも殺戮を楽しむ極悪人でもない。だと言うのに、貴様はその刃を向けるのか?」

 

 

 造反神········確か村正が言ってた元天の神陣営の神様か。過去から勇者を読んだのはソイツを倒すため、だったな。

 そんで、今俺はその神様の手下と思われてる訳だ。なるほど、それなら納得がいく。

 

 

「っっッ········、士郎にあの一撃を入れたのはどうしてだ?」

 

 

 シャルルマーニュを睨んでいた瞳が俺へと矛先を変える。どうやら、少しは頭が冷えたようだ。まぁ、本当に少しだけだと思うが。

 そして、若葉の問いに対する答えだが········そんなもの考えなくともわかる。

 

 

「·········怖かったからだ。

 士郎が、帰り道を一緒に歩いた士郎が顔に笑顔を浮かべながら殺しに来る。何か······言い表せない底冷えするような恐怖から身を守るために反撃した。自衛本能、だったんだと思う」

 

 

「そっ、そんな筈あるものか!士郎が友達を殺すなど·······殺すなど·······」

 

 

「············」

 

 

 自身の記憶の中にある御影 士郎という勇者の姿を思い出す。

 折れず曲がらずの負けを知らない勇者。託し託し託しまくって最期には···········

 思わず口を抑える。

 嘘だ嘘だと否定しきれない。否定材料が少なく、終いには肯定材料の方が多いというジレンマ。

 

 先程までの威勢など消え、弱々しいだけの少女をシャルルマーニュと共に傍観する。

 信じれない。信じたくないと思っているだろう。俺もそう思っている。だが、事実だ。

 認めろ。認めて前を向くしかないのだ。だと言うのに目の前の少女は········何を観ていた?

 

 

「どうして、士郎はああなった?」

 

 

「俺が―――」

 

 

「違う。シャルルマーニュ、お前の言葉は最後の箍を外したに過ぎない。

 箍を外す、と言うのはその後に流れるモノがなければ成立しない。そして、その流れるモノとなった要因はお前じゃないのか、若葉?」

 

 

 抱え込もうとするシャルルマーニュを静止し、若葉へと問いかける。若葉は俺からの問いに我に返ったように蹲っていた顔を上げた。

 

 

「そう、かもしれない········いや、実際そうなんだろう。士郎一人に全てを背負わせ、私は楽をしていた。崩れそうなことなど気づかず、私は·······っ゛!」

 

 

 ―――なんだコイツは?

 このメソメソ泣いている奴が乃木 若葉?俺に何度もぶつかってきた乃木 若葉なのか?

 う、うーん·······士郎が強すぎただけなのか。それとも俺があまりにも信用ならなかったのか。出来れば前者であって欲しいが·······いや、絶対前者だろ。

 とりあえず、見苦しいな。俺の記憶にある若葉への侮辱に等しいぞ、この光景は。

 

 

「なに泣いてんだよ。なに今更後悔して諦めてんだよ。こっからなんじゃないのか?」

 

 

「もう、この先はないんだ·······この後なんて、士郎には········」

 

 

 シャルルマーニュはただ傍観する。

 自身が成し得なかった、導くことが出来なかった。ただ先導して歩くのみだった自身とは正反対の者の声を。

 

 

「この世界ならあんだろ!

 何事にも報いを。それが乃木の、乃木 若葉の生き様なんじゃないのか?!」

 

 

「ッ―――!」

 

 

 心の底から絶叫する。

 俺が知る乃木 若葉という勇者を。頑固で凛々しく負けず嫌い。そして決して砕けない尊い志。

 俺は知っている。

 若葉は再起出来る。例え、この世界が終わった後士郎の死が決定していても諦めずひた走れる。そういう奴だと心の底から思う。

 

 

「········士郎は命尽きる寸前まで戦ったんだ」

 

 

「ああ、知ってる」

 

 

「左腕をなくしたし、五ヶ月の間昏睡状態に陥っていたこともある」

 

 

 うぉぉ、改めて聞くと凄いな。今回は俺だが命に関わる負傷をし過ぎじゃないか?そんだけバーテックスは強いのか?

 

 

「だが、私は·······なにも渡せていない」

 

 

 流石にそんだけ頑張った士郎になんもなしは酷すぎる。人間がする仕打ちじゃない。後で菓子折り持って見舞いに行ってやるか。

 

 と、そんな関係ないことを考えていると若葉は立ち直ったのか病院へと入っていった。残された俺とシャルルマーニュで顔を見合わす。うん、顔が良い。

 

 

「さて、俺達も行くとするか」

 

 

「ん?······あぁ、見舞いにか?」

 

 

「いいや、そのような時間はない。全力疾走で向かう。勇者システムを起動しろ」

 

 

「·········わかった」

 

 

 若葉が襲ってきた際に使用することはなかった勇者システムを起動。黒いロングコートを身に纏う。

 この場で決着をつけるというならそれでいい。病院以外全部ぶっ壊してやる。シャルルマーニュごとな。

 

 

「よし、着いてこい」

 

 

 その言葉共にシャルルマーニュが士郎程の速さで飛翔。どうやら場所を変えるようだ。

 てか速いな。鳳凰なら追いつけるかもだが、体力消費を考えると使えない。よって素の状態で追いかけるしかない。·········頑張ろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――第10章【聖星】―――

 

 

 場所は海岸、を超えて瀬戸内海へ。このことに対して一つ申し上げたい。

 

 

「なんで手漕ぎボートなんだよ」

 

 

 今現在俺とシャルルマーニュはで手漕ぎボートに乗り込みただひたすらに漕いでいる。目的地は知らん。シャルルマーニュだよりだ。

 

 

「仕方なかろう。何百万もする船を使い捨てには出来ん」

 

 

「使い捨て、って帰りどうするんだ?」

 

 

「気にせずともいい。もう時期目的地だ」

 

 

 そうですか、と相槌を打ち口を閉じる。

 日は落ち、月が出ている。水面に月光が反射し、煌めいている。だが、暗いということもあり灯台の灯り以外はなにも見えない。もし、方角を間違えても気づくことはないだろう。

 万に一つないと思うが、このまま遭難して俺達死ぬとかなったら笑ってしまう。いや、笑う事じゃないけど。

 

 

「ここだ」

 

 

「········?」

 

 

 オールを漕ぐ手を止め、周りを見渡すがなんら変わりない光景だ。光景からでは何故ここなのかはわからない。

 

 

「優斗、切り札を用いて上空へ飛べ」

 

 

「なんでだ?」

 

 

「疑うな。俺に戦う意志はない。もし、俺が攻撃を仕掛けたのであれば御影と共に俺を殺しても構わない」

 

 

「·········」

 

 

 罠ではない。

 それは確信できる。だが、何故切り札を使わなければいけないのか。上空に飛ばすのが目的だ。そんなことをさせてシャルルマーニュに利点があるようには思えはない。それなら·······まぁ、いいか。

 

 黒炎を身に纏い、剥がす。そして手繰り寄せた黒炎を鳥の姿へと変える。

 

「我が身に降りよ、鳳凰」

 

 

 鳥が自身の体に溶けるように入っていく。それと同時に黒炎が吹き荒れる。

 姿を変え、両翼を形成する。これで後は飛ぶだけ。

 

 

「俺を信じ、後に続け」

 

 

「·········信じるぞ、シャルルマーニュ」

 

 

 些か揺れるボートを蹴り、翼を羽ばたかせる。そして更に高度を上げていきシャルルマーニュが小粒に成る程までに到達すた。

 

 

「千変万化の我が剣を此処に」

 

 

 突如としてシャルルマーニュを中心に輝きが放たれる。

 これまでの人生で見たことがない色彩。あまりにも美しく息を忘れる程の聖光だ。

 

 

「無限の色彩よ、我が王剣よ

 全て、―――全てこの輝きに屈せよ!

 その名は―――」

 

 

 三対の青い翼を羽ばたかせ徐々に高度を上げる。ある一定の高度に達したためか上昇が止まる。それに伴いシャルルマーニュの周りに十二の剣が顕現。矛先は海へと向かっている。

 

 

王勇を示せ、遍く世を巡る十二の輝剣(ジュワユーズ・オルドル)ッ!」

 

 

 海岸を散歩していた人々、漁業を営む漁師、灯台を点検していた職員。誰もがその輝きを目にした。

 それ程までの光。それは誰もが目指した―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁー、無事着いて良かったな!」

 

 

「誰だよ、てかここ何処だよ」

 

 

 指示通りシャルルマーニュの後を追いかけた結果、俺達は一面真っ暗な場所へと着いた。

 周りを見渡していると声がしたためそちらへ視線を向けるとシャルルマーニュ········に似ているが、雰囲気が一変したような誰かが立っていた。

 あまりにも情報過多。頭が痛い·······。

 

 

「俺だよ俺、シャルルマーニュだよ」

 

 

「·········二重人格?」

 

 

「ん、ん〜゛·······まっ、多分そんな感じだ」

 

 

 そんな感じなのか。

 先程まで寡黙で頑固なお父さん、みたいな感じだったのに今はただの陽キャだ。こんな早い身替りあんのか。不思議なもんだ。

 

 

「とりあえず進もうぜ。話は歩いてても出来るだろ?」

 

 

「まぁ、それはそうだが·······お前が歩かないと俺は歩けないぞ」

 

 

「おっと、うっかりうっかり。さ、こっちだ」

 

 

 俺の言葉で思い出したのか道があるかすら不明な道を歩き始める。俺はその少し後ろを歩いていく。

 やはり、この空間に景色などない。鳳凰を身に降ろす特訓をした場所の正反対なイメージを受ける。

 

 

「それにしてもアンタは凄いな!」

 

 

「なにがだよ」

 

 

 突発的すぎる褒め言葉。これは俺でなくとも疑問符を浮かべてしまう。

 

 

「戦いとか若葉の事とか······とりあえず、全部だ!」

 

 

 うーんこの、溢れ出る陽気なオーラ。これはモテてるな、絶対に。

 そんな無駄な思考は捨てる。今はシャルルマーニュに着いて行くことのみを考えればそれでいい。

 

 

「俺も御影もああいうの苦手なんだ。前を歩くことは出来ても後ろの奴らを気遣えない」

 

 

「·······村正もなのか?」

 

 

 まだ二日目ではあるが村正は面倒見が良い方だと思う。料理も美味しいし。良いとこに出してくれたよ、神樹様は。

 

 

「アイツは歌野と水都以外興味ないからなぁ。アイツらさえ生きていればどうでもいい、そういう奴だよ。

 だからこそ、今回の戦いの勝敗なんてどうでも良かったんだと思うぜ。もし、優斗の世界で歌野と水都が生きてなきゃもっと必死に戦ってたろうさ」

 

 

「それが·······例え、勇者としての力を失っててもか?」

 

 

「当たり前だろ。アイツが愛してんのは白鳥 歌野と藤森 水都だ。勇者だとか巫女だとかどうでもいいんだよ」

 

 

 やっぱ手抜いてんじゃねぇか、アイツ·······。なにが死力を尽くして、だ。マジで巫山戯やがって。

 というより、どうして歌野と水都の生死を気にしてんだか。どうせこっちの世界でも·······いや、この世界は神樹内の幻想だったか。それじゃあ現世の歌声と水都は········

 

 

「まさか、アイツらって·······この世界じゃ········」

 

 

「ああ、死んでる。諏訪で三年間戦線を維持してある日を境に音信不通となった。その後四国への襲撃が始まった」

 

 

 確かに諏訪は四国の勇者が万全を期すための捨て石にされるような計画はあった。だが、········だが、村正がいたんじゃないのか。

 

 

「あんな強い奴がいてか?」

 

 

「村正は強くない。ただ少し対人経験が半端なく多いだけの奴だ。バーテックスに単独で勝てるような力はない。

 近畿地方から四国地方への大移動。戦力は二人に対し、護衛対象は万を超える。出来る、と言える者は古今東西の英雄達の中でも指で数えれる程度だ」

 

 

「それでも、あの第二形態みたいなヤツで―――」

 

 

「アレは村正のとっておきの中のとっておき。そう安々と使える代物じゃないんだ」

 

 

「···········」

 

 

 一分で終わらせる、というのは延長戦だからだと思っていた。だが、そういう事情があったから使わなかったのか。

 

 

「まぁ、そのとっておきの後ろに本当に最後のとっておきあんだけどな」

 

 

「それはもうとっておきじゃないだろ······」

 

 

 とっておきの中のとっておきの更に上にとっておきがある。これがゲシュタルト崩壊か。始めての経験だな。

 いや、とっておきのゲシュタルト崩壊とか人生どう生きたら出会うんだよ。

 

 

「―――なんか、俺の愚痴が聞こえるんだが?」

 

 

「!?」

 

 

「おっ、やっと着いたな」

 

 

 俺達の進行方向から一人、濁さず言えば村正が歩いてきた。

 俺は別に村正に話を聞かれたことで驚いているのではない。姿を見て驚いたのだ。

 一言で形容するなら黒い煙。輪郭など見えず、ただそこにあるだかの存在。声などから村正が判断出来るというだけでこの者の正体など不明。

 

 

「ん、あぁ·······まぁ、気にすんな。どうせこれで最後だしな。千子 村正黒煙状態ってことで。

 と、無駄話はそんぐらいにしてささっと用件に入ろうぜ」

 

 

「そうそう」

 

 

「そんな適当でいいのかよ········」

 

 

 それは流石に雑すぎだろ、という言葉を飲み込みシャルルマーニュがここへ俺を連れてきた理由に耳を傾ける準備をする。

 

 

「んじゃ、用件入るぞー。

 えーまず、剪定事象が起こる」

 

 

「ちょっと待ってくれ。その剪定事象ってのは何なんだ?」

 

 

「待て早くないか?」

 

 

「剪定事象ってのは行き詰まって閉じられた世界ってことだ」

 

 

「行き詰まる········」

 

 

 世界も成長出来ずに思い悩む時期があるのか。いや、それはちょっと違うな。

 

 

「行き詰まった世界は監理する価値なし、ということでぶっ壊される」

 

 

「ぶっ壊される、って·······世界がか?」

 

 

 行き詰まったと思われたらぶっ壊されるって·······控えめに言ってヤバいな。再挑戦とかないのか。

 

 

「おう。

 てことで剪定事象が優斗の世界とこの世界の狭間ら辺のある場所で起きた」

 

 

「狭間、ってのはいくつもある並行世界?パラレルワールド?みたいなヤツで優斗の世界とこの世界が半分半分でくっついた感じの世界のことだ、と思う」

 

 

「お、おう」

 

 

 丁度不思議に思っていたワードを隣にいたシャルルマーニュが説明してくれたのは有り難いんだが·······そんな一気に言われてもな。

 一先ずまとめると、俺の世界とこの世界な1対1の割合でくっついた世界が剪定事象で潰れた。そういうことだろう。

 

 

「んでだ。この出来事を察知したこっちの神樹様が原因と思しき優斗の世界を潰せと俺に命令してきた訳だ」

 

 

「········潰せたのか?」

 

 

「いや、無理だった。

 俺にいろんな神様特攻持った英霊の要素を混ぜても殺せなかった。なんというか、そうだな········世界そのものを上から殴った感じだ」

 

 

「要約すると何万、何億と積み上げた本を上から殴った感じだ」

 

 

 またまたシャルルマーニュの説明が入る。

 なんかこの二人、言葉がなくとも通じ合ってる感じだな。同一人物かと思わせる程に互いを知り尽くしている。

 

 

「で、そんなこんなで井嵩 優斗とこちらの代表で殺り合って貰った訳だが·········原因、こっちにあったみたいだな」

 

 

「つまり·····俺、俺の世界はとばっちりを喰らったと?」

 

 

「そうなるな」

 

 

「はぁ〜〜〜〜〜?」

 

 

「まぁまぁ、そう気を落とさず行こうぜ」

 

 

 こちとら結構トラウマに近いレベル恐怖体験喰らったんだが?しかも二回。賠償金要求していいよな?

 

 

「はぁ········シャルルマーニュ、お前はこれを伝える為に俺を連れてきたのか?」

 

 

「いや?ただ戦いたくなかったから他の策を探しに来ただけだぞ。まぁ、ここを探すのに一日かかったけどな」 

 

 

「·········ひなたが一日で見つけた、じゃないのか?」

 

 

「ははっ!そこは別口ってことで!」

 

 

 どうやらこの場所はひなたが一日がかりで見つけたようだ。正確にはこの場所が示されている資料かなにかを·······

 

 

「待て、結局ここは何だ?さっきまでいた海の下に普通こんな空間はない筈だ」

 

 

「ここは·······簡単に言えば神樹様の内部だ。と言っても、そもそものこの世界が神樹内部だからな········中枢的なものと思っていいぞ」

 

 

「この世界の中枢········」

 

 

 それならまぁ納得がいく。俺も俺で神樹の中と思われる場所に行ったことあるし。まぁ、こんな殺風景ではなかったが。

 

 

「須佐之男に伝達した筈なんだけどな········伝わってなかったみたいだな」

 

 

「また今回も酒のツマミにでもする気だったんだろ」

 

 

「荒ぶる神は伊達じゃないな」

 

 

 名が同じだけという可能性もあると思っていたが、やはり伝承通りの建速須佐之男命のようだ。何故小型化し浮いているのかはわからないが·········もしかしたら、焔香達もいけるんじゃ?いや、あれは建速須佐之男命だけの権利の可能性あるしな········

 

 

「良し。それじゃあ優斗、お別れとするか」

 

 

「出来るのか?」

 

 

「そりゃあな。じゃなきゃ須佐之男通してお前呼ばねぇよ·········意味なかったけど」

 

 

「どうした?なんかこの世界でやり残しでもあるのか?」

 

 

「いや、やり残しとかないが········こう唐突に来られるとな。心の準備というか·········そういや、この世界が原因とか言ってたよな。何が原因なんだ?」

 

 

 ここは話で少し時間を稼ぎながらその間に心の準備を済ませよう。正直ちょっと村正の晩御飯食いたいとは思うが··········

 

 

「ああ、それは御影だな。狭間の一件は御影が全員殺したから潰れた」

 

 

「人類悪、っていうのに墜ちるか堕ちないか。まぁ。この世界は大丈夫だと思うけど·········そこら辺は西暦勇者に託すしかない」

 

 

「そんな奴でも天の神に負けたのか·········」

 

 

「まぁ、アレは邪魔が入ったからな。なかったら相打ちに持っていけたと思うぞ」

 

 

 相打ち·········いやいや、それでも充分凄いわ。一対一で神に勝つ、ってほんとにヤバいな。

 俺、よくあんな奴と戦って生還出来たな。真っ二つで済んで良かったぁ。

 

 

「後聞きたいことはあるか?」

 

 

「あー········シャルルマーニュは戦いたくないとか言ってたよな。どうして戦いたくないんだ?」

 

 

 この場に到着した際にここへ来た理由とした戦いたくないとういう言葉はどういう意味なのか。戦うのが嫌なのか、それとも負けて死ぬ可能性があったからなのか。あまり気にはならないが最後の機会だ。聞いておこう。

 

 

「そりゃあお前、カッコよくないからだろ」

 

 

「カッコよく········なに言ってんだお前?」

 

 

 世界を賭けた戦いだと言うのにそんな幼稚地味た理由で逃げたのか?力も知恵もあるのに?控えめに言って正気じゃないな。

 

 

「ほら、アンタは別に俺達と敵対している訳でも憎んでる訳でもないだろ?そういう奴を斬るのはな〜、って思ったんだよ」

 

 

「前二人はガッツリ殺しに来たけど?」

 

 

「それも別口でよろしく!

 いやまぁ、御影はわからんけど村正はアンタを殺す気は一ミリもなかったと思うぜ。御影はわからんけど」

 

 

「御影ェ········」

 

 

 あれは絶対俺を殺しに来てたろ。だって真っ二つにされたんだぞ。鳳凰纏ってたから良かったもののそうでなければ即死だ。確信犯だな。

 

 

「あ、話終わったか。それ以外に何か聞きたいことあるか?」

 

 

「ゲームのcpuみたいな動作してんな··········聞きたいことはない。俺を帰らせてくれ」

 

 

 心の準備は万端。例え空間の狭間(あるか知らん)で事故ったとしても自力で行ける筈だ。確証はないけどな。

 

 

「了解。記憶とか諸々全て消えるが飛ばすぞ」

 

 

「ん?記憶消えんの?」

 

 

「おっと、言い忘れてたな。

 お前の記憶、お前に関わった奴らの記憶からお前の記憶が消される。よし、それじゃあ始めるぞ」

 

 

「そんな重要な事言い忘れんなよ········はぁ、叫び損じゃねえか」

 

 

 恐怖体験を忘れれるのはありがたいが、その経験値が消えるのは勿体ないな。御影と村正の技術を模倣·······いや、あれは人間業じゃないな。素直に諦めよう。

 

 

「心配すんなって。一度灯った熱は中々冷めないからな」

 

 

「そういう事にショック受けてるんじゃなくてな·······まぁ、もういいや」

 

 

 そんな会話をしている間にも村正は何かの、十中八九送る準備をしている。手には御影が握っていた剣が握られている。

 

 一閃、文字通り空間を裂く一撃が放たれる。

 どうやら俺はあの安全性の欠片もない裂け目を通らなければいけないようだ。後二時間程心の準備をしても宜しいか?

 

 

「またねかさようなら、どっちがいい?」

 

 

「········さようなら、でいいさ。俺はもうあんな奴らと戦うなんて御免だぞ」

 

 

 シャルルマーニュへと背を向け、村正が維持している裂け目へと歩を進める。

 

 

「そりゃあ失礼。

 それじゃ、さようなら。何度も挫けるかもだが、その倍立ち上がっていけ」

 

 

「それじゃあ挫けてないのに立ち上がらないといけないぞ」

 

 

「ははっ、それもそうだな。逆が良いよな」

 

 

「そんな何度も挫けてたまるか。俺はバーテックス倒さないといけないんだよ」

 

 

 最後だと言うのに、このおちゃらけた空気。もしかしたらコレが強さの秘密なのかもしれない。御影は知らん。

 さてと、俺も最後にお別れ言っとくか。最後のお別れぐらいはしっかり言わないとな。

 

 

「········案外楽しかった。あんな体験は一生したくないが········それ以外ならいつでもしていたいと思えたさ。

 そんじゃあ、さようなら。お前も理不尽に負けるなよ」

 

 

「勿論だとも」

 

 

 その自信満々な言葉を聞き、少し口角が上がる。そんな口元を隠すように俺は裂け目へと入った。

 

 

 

 

 

 






 コラボ完結ッ!!
 改めましてプロトタイプ・ゼロさんありがとうございます!
 この長い話を読んだ人は是非【美しき舞う花と黒き勇者】へ。どぞ

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  • シャルルマーニュ
  • 御影 士郎
  • ⬛⬛ ⬛⬛
  • 結城 友奈
  • 東郷 美森
  • 犬吠埼 風
  • 犬吠埼 樹
  • にぼっ······三好夏凜
  • 乃木 若葉
  • 上里 ひなた
  • 高嶋 友奈
  • 郡 千景
  • 土居 球子
  • 伊予島 杏
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  • その他(北野とか柚葉とか)
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