気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 新年あけましておめでとうございます!
 段々と投稿ペース落ちてきてますが、失踪だけはしないよう頑張ります!失踪したらお亡くなりしたと思ってください。

 今回は新年明け、元日の様子です。どんちゃん騒ぎしてもらいましょう。



神代の夜明け【蛇足】

 

 

 

 

 1月1日、即ち元日。ほとんどの人が家で温々している日だ。まぁ、言い方を変えればダラダラする日でもある。

 え?そんな日にお前は何処いんだよ、って?はは、それは―――

 

「―――フィィィィィッシュ!!!」

 

 今俺は瀬戸内海にいます。

 いやぁ、絶好調だな!神樹の漁業補正ないって言うのにこんなじゃんじゃん釣れる。これがシャルルマーニュの幸運Aの力か?さっすが、シャルルマーニュ!やっぱ最高だぜ!

 

 そんな感じではしゃいでいると操舵室の窓からひょこりと女性が顔を出す。

 

「シャルルマーニュ君、身を乗り出し過ぎないようにね。助けれる自信はないわよ」

 

「わかってますよ、安芸先生。そん時は自力でなんとかするんで!」

 

「そうじゃなくてね·········そう言えば泳いでたわね、貴方」

 

 的外れな、と流そうとしたものの以前瀕死の状態から泳ぎで復帰した出来事を思い出し、それ以上の口出しはなくなった。

 

 カサゴから針を抜き、水槽へ入れる。ちなみにこの船は大赦が所有している物だ。それを今日は園子に頼んで使わせて貰ってる。マジで園子には感謝しかない。

 

 てことでこっからもガンガン釣ってくぞぉぉ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャルルが釣りをしている一方、シャルル宅では女子会が開かれていた。ちなみにペット兼家族であるクロは友奈の膝の上ですやすやしている。実に可愛らしい。

 メンバーは当然勇者部のみ。何故か集合場所がシャルル宅になっているが気にすることではないだろう。シャルルの承認なしという事実を除けば。

 

「シャル先輩の趣味って釣りだったんですね。

 あっ、一回休み·········」

 

「おじさんみたいな趣味よね。

 ん?スタートに戻る?·········はぁぁぁぁ!!?」

 

「大丈夫だよ、花凜ちゃん!私は一ヶ月休みだから!」

 

「おかしい!絶対、この双六おかしい!!一ヶ月休みとか聞いたことがないぞ、園子!?」

 

「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。楽しそうでなにより」

 

「騒がない、騒がない。今年は更に女子力高めで········婚期を逃す········ぬわぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ああ、お姉ちゃん落ち着いて·······!」

 

「なら、私がシャルル君と·······婚期封殺、―――」

 

「須美が急死したぁぁーー!?」

 

 もうハチャメチャ。この場を治めるなど王様でもない限り無理だろう。元日ということもあり天井突破している。

 と言っても未だ騒がしいのは風先輩のみであり、それ以外は休みとなった番を消化している。まぁ、ある一名は番関係なく命尽きたが。

 

「········それにしても、シャル先輩の趣味が釣りとは驚きました」

 

「あっ、戻すんだ」

 

 女子力に亀裂が入った姉は無視することにしたのか、最初の話題を再度振るう。それを冷静ながら銀がツッコむ。しかし、それさえも無視。この話題で一旦全員の冷静さを取り戻す三段のようだ。

 

「ふぉっふおっ、そうじゃよ。シャルの数少ない趣味みたいじゃ」

 

「私としてはそもそも趣味があったことに驚きなんだけど」

 

「アタシの女子力磨きみたく、シャルもカッコ良さ磨きが趣味じゃなかったのね」

 

「アンタと同じにされたらシャルも心外よね」

 

「なぁにぃ〜?」

 

「やっちまっ――」

 

「それ以上はいけない」

 

 どうやら樹の目論見通り、一旦は冷静になったようだ。一名を除いて

 まぁ、それ程の話題なのだから妥当と言えば妥当だが·······やはり、シャルルは傍から見れば完全無欠に近いみたいだ。

 

「なんだか安心するよね。シャルくんにもそういった事を楽しめるんだ、って」

 

「··········そうね」

 

 シャルルがこの場に入れば、友奈に対してお前が言うか?などと言いたげな目を向けるだろう。というかシャルルでなくとも向ける。

 

「でもでも〜それ以外にもあるよ、シャルの趣味。というより癖?」

 

「鏡を一日に十回見るとか?」

 

「え、あの髪の毛って毎回セットしてるの?」

 

「そんな訳········ないとは言い切れないのがなぁ」

 

 シャルルの癖毛は勇者部七不思議として讃州中学に知れ渡っており、何人もの歴戦の猛者が挑んだが悉く散っていった。これには涙がドバドバ。

 しかし、それもその筈。シャルルの癖毛は正しい霊基の姿であり、どうこうすることは出来ない。どんな事を試そうが霊基を再読み込みすれば元通り。便利なものだ。

 

「で?結局、シャルの癖ってなに?」

 

「それはね〜。なんと!シャルには抱きつき癖があるのですっ!」

 

「―――なんですって!?」

 

 裏技みたく明かされたシャルルの癖に誰よりも早く急死していた東郷が反応する。その目は驚愕と········中学生が持ってはいけないようなモノが混ざっている。

 

「さっすが東郷、復活が早い。

 てか、それだとシャルに何度も抱きつかれた事があるって言ってるようなものよ?そんな頻繁にアンタらが抱きついてる所なんて見た事ないけど」

 

「いや、まぁ·······それは、そうですけども·······」

 

 そう、確かにシャルルと園子が抱き合っている場面などこの場の者は一、二度しか目にしたことがない。だが、それは人の目に映るような場所では、ということだ。

 

「添い寝して起きたら、ぎゅっ、て♪」

 

「え?」

 

「は?」

 

「?」

 

「んん?」

 

「え、―――えええええええ!?!!?」

 

 新年早々樹の絶叫が四国中を木霊した。

 まぁ、それはないけれども。だが、今園子が言ったことが事実であればそれ程の絶叫の一つや二つは出る。約一名わかっていない様子ではあるが

 

「も、もも、ももしかして·······!そのっちとシャルル君が·····?!」

 

「うんっ♪優しく包んでくれたよ〜」

 

「なっ、なな、ななななななな!?」

 

「やばっ、東郷が壊れた!友奈!」

 

「はい、東郷さんぎゅ〜♪」

 

「―――はうわっ!?」

 

「ヤバイ!須美の目が······ヤバイ!!」

 

 本日二度目の東郷昇天。もうお手上げとし、語彙力が消失した銀以外スルーしていく。

 きっと勇者部恒例行事と受け継がれるだろう。次の代があれば、の話だが。

 

 ―――玄関が開く音がした。

 

「たっだいまぁ〜!」

 

 溢れ出る陽気。即ち陽キャ。言わずもがなシャルルのご帰宅である。その肩からはクーラーボックスが提げられており、身動きが取り辛そうだ。

 

「おかえ―――」

 

 シャルルの声がしてか、ソファーでゴロゴロしていた園子が直ちに立ち上がり玄関へと直行する。目的はもちろんシャルルへの突撃だが、敢え無く本人の静止によって止められてしまう。

 

「ストップ。今、調理してきたから血生臭くなってんだ」

 

「り〜♪」

 

「話聞いてましたか、園子さん!?」

 

 そんなの関係なしとシャルルに抱きつく。やはり、シャルルの乙女心に対しての理解度は0に近しいようだ。

 数十秒後、満足したのかようやく離れた園子と共にリビングへと向かう。シャルル入室と共に挨拶が飛び交い、それに対する返しをスパッと終わらせてテーブルにドシッとクーラーボックスを置く。中身はもちろん今回の戦利品。

 

「大漁大漁♪ってことで俺は風呂入ってくる。適当に時間潰しといてくれ!」

 

 そう言い切るや否や風呂へと走り去っていった。

 

「嵐のようだったわね」

 

「まっ、潮風とかでベタベタなんでしょ」

 

「大橋付近で転んじゃった、とか?」

 

「よく滑る、って言ってましたもんね」

 

「··········」

 

 大橋付近はよく滑る。

 うんうん、五ヶ月前ぐらいにシャルルがそう言っていた。実際に転んで頭から大量出血して、一度死んだし。

 って、なんで風先輩は黙ってるんですか。笑い話ですよ、笑い話。

 

 そんな風先輩唯一の地雷に踏んだのを察してか、静観していた銀がクーラーボックスへと手をかける。

 

「うひゃー、ほんとに大量だ·······」

 

 クーラーボックスの中身は卸された魚達と、市場で買ったのかビニール袋に入っているサザエだった。正しく海の幸勢揃い。

 

「わぁ〜♪こっちがイカで、こっちは········?」

 

「これは鰤だよ、ゆーゆ。そしてこっちがタイ」

 

「そのちゃん、すご〜い!」

 

「凄かろ〜」

 

「うんっ!」

 

 友奈の一点の曇りもない笑顔は園子に大ダメージを与えた。

 これには普段ふわっとしている園子であっても照れる他ない。あまりにも純真無垢、穢れを知らない少女が眩しすぎる。

 もちろんシャッター音は途切れない。

 

「そ、それで、シャルル君の感触は!匂いは!温もりは!?」

 

 ようやくシャッター音が途切れた矢先これである。

 息を荒くしながら園子へと詰めかける東郷。周りも気になるのか傍観する。

 そんな喧騒で起きたのか、友奈の膝上で眠っていたクロが起き風呂場の方へと歩いていった。

 

「ガッシリしてて〜、暖かったよ。ね、ミノさん」

 

 その言葉で全員の視線が銀へと向けられる。東郷に関しては錆びた機械音と共にゆっくりと首が回った。

 

「銀?」

 

「いっ、いや、アレは出来心で·········はい、シャルは暖かったです」

 

「っ!そのっちだけじゃなく銀もだなんて·········シャルル君を吊るします!」

 

「ああ待て待て!シャル風呂だから!裸だから!!」

 

 何処からともなく取り出した縄を両手で強く握り締め風呂場へと突入しようとする東郷を身を呈して止める銀。

 流石の東郷も銀による全身全霊のディフェンスを突破出来ないのか一項に進めず、その場で足踏みをするのみだ。

 

「園子。シャルも男の子なんだし、あんましそういうのは控えなさいよ?」

 

「は〜い」

 

「アレに思春期男子みたいな特徴当て嵌まらないでしょ。中身二十代後半なんだし」

 

「年齢関係ないわよ。園子を見てみなさい。ゆるふわ系美少女よ?ね、わかった?」

 

「·······男子ってああいうのが良いの?」

 

「さぁ?人それぞれでしょ。まっ、アタシは女子力の塊だから?視線を釘付けにしちゃう?的な」

 

「うざっ」

 

「辛辣!?」

 

 悪ふざけを心からの言葉で潰される。まぁ、正直今の風先輩はうざかった。ちなみにこの会話はボソボソ声で話しているため友奈や樹、園子でさえも聞こえていない。だが、遠目から見ていた樹ですらも風先輩のくねくねはうわっ、となったようだが。

 

 と、そんな会話をしている間に東郷対銀が終わったのか東郷が仰向けに倒れ荒い呼吸を繰り返している。それに反して銀は呼吸乱れず出口付近の壁に寄りかかっている。体力の差が如実となった。

 

「どうし―――た、って東郷!?」

 

 騒ぎを聞きつけ急いで身支度したのか髪の毛がびしょ濡れの状態で登場。

 リビング出口に仰向けの東郷。もちろんシャルルに無視するという選択肢はなく、膝をつき東郷へ呼びかける。

 

「―――」

 

 ここでシャルルの状態を思い出そう。

 風呂上がり、濡れた髪の毛。シャンプーの柔らかい匂いが鼻腔を満たす。そして顔が良い。

 

「はうっ」

 

「東郷!」

 

 やはりシャルルマーニュ、濡れた髪の毛と相まって色気たっぷり。幻想代表はレベルが違う。そして顔が良い。

 そんなシャルルに急接近されたためか、脳がオーバーヒートしたのか顔を真っ赤にして意識を失った。いくらシャルルが揺さぶろうが起きることはない。

 

 この状態をシャルル視点から見てみるとどうなるか。

 仰向けに寝ていた東郷が唐突に意識を失う。うーん、何かの病気?或いは他の何かか。あと顔が良い。

 そう、思っても仕方ない。だって元はシャルルマーニュではない誰かなのだから。

 

「呼吸·······ある。脈········もある。

 気を失ってる········だけ?いや、脳に異常が·····それなら病院に―――」

 

 最悪を想定し、ポケットに入っているスマホへと手を伸ば―――

 

「東郷は友奈の『彼氏できたんだ』っていう冗談で気絶してるだけよ」

 

「えっ、―――」

 

「友奈さん、ここは話を合わせてください」

 

「う、うん?」

 

 風先輩のナイスカバー。

 東郷も意中の男子に近づかれて気絶した、という理由で救急車を呼びたくないだろう。まぁ、当の本人は気絶しているため拒否は出来ないが。

 その言葉を聞いてか、伸ばしかけの手を引っ込める。

 

「あー、それなら納得だな。でも、こんな所で寝たら風邪引くぞ」

 

 そう言い、クロに頭をペシペシされている東郷をお姫様抱っこで園子以外誰も座っていないソファーへとそっと降ろす。

 

「あれ?園子も寝てるのか?」

 

「そ、そうじゃない······?てか、アンタはさっさと髪乾かして来なさいよ。風邪引くわよ」

 

「おっと、忘れてた。これじゃ人のこと言えないな」

 

 無論園子も気絶している。

 想像力が豊富な彼女だ。濡れたシャルルを見て創作が捗ったのだろう。気絶という代償つきではあるがね。

 

 花凜の指摘を受け、シャルルは風呂場へと戻っていった。

 

「なんたる破壊力·······末恐ろしいわ〜」

 

「ほんっと心臓に悪い。銀はよく気絶しなかったわね」

 

「·········」

 

 東郷と同じくリビングの出口付近にいた銀だったが気を失うたいったことはしていない。あれ程近くにいたというのにだ。

 これには称賛を送りたいが、生憎その本人は上の空。ボーっと床を見下ろしている。

 

「? 銀先輩?」

 

「えぁっ、―――なっ、なに?」

 

 不思議に思った樹の問いかけでようやく再起動したのか上擦ったような声で返答する。どうやら、無傷とはいかなかったようだ。

 

「ほら、今ので二人犠牲が出たじゃない?それなのにアンタは気絶してなかったから·········なんか秘訣でもあんの?」

 

 聞こえてなかったため再度称賛を送り、問いを付け加える。

 

「秘訣?秘訣はー、何と言うか········シャルって顔良いですよね」

 

「それはそう」

 

「だから顔だけで判断しないように、って気をつけてるんスけどねー········つい反応しちゃうことがしばしば」

 

 もうなんもかんもシャルルが優良物件なのが悪い。

 顔良し、性格良し、頭良し、器良し。終いには家事も出来るときた。

 なんだコレ?世界探してもここまでの一級品を見つけるのは至難の技だろう。というより二次元でなければいないだろう存在だ。

 

「あー、確かに言われてみればそうね。

 アタシ、最初会った時警戒なんてしなかったもの。あの笑顔はちょっとズルい」

 

「そう?私は正体不明と強さが混ざって化け物に見えたわよ。実際化け物だった訳だし」

 

「そう、ですね········何も考えず『良い人』って判断しちゃいました」

 

 シャルルから溢れる底抜けの明るさ。それに絆されて良い人と判断したのならまだわかる。

 だが、彼女らはそもそも警戒などしていなかった。その明るさが虚偽のモノではないかという探りも入れずにだ。それは余りにも無防備。もしもシャルルが『悪い人』であれば即座にバットエンド直行である。

 しかし、今現在そんな事になっていない。なら―――

 

「―――シャルくんは良い人だよ。

 私の押し花、笑顔で受け取ってくれたから」

 

 自己の見解ではあるが―――他人、それも初めてあった人から贈り物を貰い心の底から笑えるという人間はあまりいない。

 だが、シャルルは初対面の友奈から押し花を受け取った際心の底から嬉しいと笑顔していた。

 笑顔を受け取った者だから解るのか。それともあまりにも幸せそうに笑ったから解るのか。どちらかはわからない。けど、そんな人物が悪い人の筈がない。

 そう、友奈は確信している。

 

 

 

 その十分後、身支度を終えたシャルルがクーラーボックスの前に立ち献立について頭を悩ます。

 ちなみに気絶していた二人はシャルルが来る少し前に目を覚ました。

 

 「鰤しゃぶにタイの刺し身、それとー·········茶漬けもいけるな」

 

 もう献立を聞くだけで涎が止まらない。絶対美味い、誰が料理しようが美味いに決まっている。

 

 と、最初作る献立が決まったのか卸してある鰤をクーラーボックスから取り出す。取り出された鰤は三昧卸しにしており、後は献立に沿って切ることが出来る。

 

「寒くなってきたことだし、鍋にするか!」 

 

「待ってましたっ!」

 

「白菜は持ってきたわよ」

 

「私はネギを」

 

「アタシは餅ね」

 

「私の、東郷さんと被っちゃった········」

 

 被ったことが悪いと思ったのか、明らかにテンションが下がった友奈。そんな友奈の機微を東郷が見逃す訳がなく、手に持っていたネギが消え失せうどんへと形を変える。

 

「ネギなんて持ってきてないわよ、友奈ちゃん」

 

「えっ、あれ·······?」

 

「きっと気の所為よ。ね、そのっち」

 

「うんうん、わっしーが持ってたのはモチモチうどんだったよ〜」

 

「気のせい······うん、私の気の所為だったみたい。ごめんね、東郷さん」

 

「いいのよ、友奈ちゃん。うどんがネギに見えることなんてよくあるわ」

 

 これには皆苦笑い。

 ねぇよ、というツッコミを必死に抑え、シャルルへと白菜を渡す花凜。ツッコミを抑えているためか少し肩が震えている。

 

 食材を受け取ったシャルルはキッチンへと持っていき、鍋で使う用の大きさにカットしていく。そして順次切った食材を鍋へ放り込む。

 

「·······よし、少し待つか」

 

 タイマーで五分セットし、座るためリビングへと移動。園子以外座っていないソファーに腰を降ろす。

 

「もちろんうどんはシメよね?」

 

「当たり前だろ。シメの頃には汁も美味くなってるだろうしな」

 

 雑炊ではなくうどん。やはり四国県民はうどんをこよなく愛すようだ。ただまぁ、その分糖尿病患者が多いようだが······食いすぎ注意。

 

「じゃあじゃあ〜、シャルもスゴロクどう?」

 

「スゴロク?」

 

「あっ、それは·····」

 

 スゴロク、という誘いを受けソファーの直ぐ側に置いてあった台紙に目を向ける。どうやら未だゴールしている者はいないようだ。

 ここは幸運Aの見せ所、と思ったのかサイコロを握り締め投げる。

 

「······6!」

 

 予想通り最高値である6。初っ端からトップスピードではあるが、それが吉と出るかはマス目の項目次第。さて、何が降りかかるか········

 

「6進む〜♪。はい、五十年休み〜」

 

「ふぁっ!?」

 

 一回などの回数指定の休みではなく、年単位の休み。そんなもの聞いたことがないのか目を見開き素っ頓狂な声を上げる。

 

「五十年、6マス目·······確実にシャルだけを狙ってるな」

 

「え、狙えるものなんですか?」

 

「シャルは運が凄く良いんだよ。だから、6を出すんだろうな〜、っていう勘?かなぁ」

 

「流石、園子ね·······怖くなってきた」

 

 これには一同ガクブル。全てを考慮しての勘ではなく、一部分のみからの勘。それが今的中した。圧倒的なまでの勘の鋭さ。第六感に届き得るナニかだ。

 

「五十年後しようね、シャル♪」

 

「おう!·······それでもう一回五十年休み引いたらどうすりゃ良いんだ?」

 

「また五十年後〜?」

 

「それシャル一人じゃない」

 

「やっぱり人間を辞めるしか······」

 

「それは絶対ダメでしょ」

 

 俺は人間をやめるぞ、ジョジョォォ!!

 そんなことをしでかすと天の神を倒した意味がなくなるためシャルルの為とは言えどすることはないだろう。ただし、シャルルは全員の死に顔を見なければいけないが········

 

「ま、鍋食おうぜ!」

 

 そんな重苦しい空気を吹き飛ばし、キッチンへと行き鍋をリビングへと運んできた。中身はグツグツしており、絶好のしゃぶしゃぶ時だろう。

 そんな鍋をカセットコンロの上に置き、続けざまに点火する。

 

 この後、皆でワイワイ鍋を囲んだのは語るまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 





 早速ですが一旦投稿を休みます。ほんとすんません!
 ちょっと短編でブルアカ挙げるのでお楽しみに

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