気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 オニユリ·····今作でのシャルルマーニュのイメージ花ですね。花言葉は『陽気』『賢者』ですね。これ見た瞬間、まんまじゃんと思いました。



オニユリ

 

 

 

 

「三体か·····」

 

「奥のヤツ·····デッカイなぁ〜」

 

 これだけ離れていてあの大きさということは······半端ない大きさだな。

 

「見て見て〜」

 

「どうした?」

 

「これは····牡牛座、獅子座、魚座?」

 

「獅子座はあの大きいので、牡牛座はあのフワフワしてるヤツで······魚座はどこにいるんだ?」

 

「凄く速く移動してる、みたいだけど····見えないわね」

 

 魚座は他の二体と違い動き回っているな。だが、それが理由で見えないなんてありえない。絶対になにか裏があるはずだ。

 

「とりあえず、見える牡牛座を倒そう。」

 

「よぉーし!一番槍はこの銀様がっ!」

 

「まぁ、落ち着け。」

 

「えぇー···」

 

 銀の肩を掴む。いつも通りで安心するよ。行動はよくないけど

 

「頼んだ、須美。」

 

「わかったわ·····ッ!」

 

「おぉ〜!わっし〜、凄〜い!」

 

「威力が上がってるわね」

 

「つまり、アタシのも!」

 

「銀、園子!突っ込んできたら叩くぞっ!」

 

「おうっ!」

 

「りょーかいっ!」

 

 弓の時と比べ物にならないぐらい威力が上がってるな。

 

「―――征くぞ!」

 

「突撃ィィ!!」

 

「うぉお!!―――なっ!?」

 

「分裂した?!」

 

 銀の攻撃で一刀両断――――までは良かった。牡牛座は切断した所から分裂した。

 

「下がれッ!俺が斬る!」

 

「――!わかった!」

 

「任せたよ!シャル!」

 

「我が勇士の剣よ!」

 

 ジュワユーズをフランベルジュに持ち替える。

 

「リナルドの名において貴様を討つッ!」

 

 連撃を斬り込んでいく。フランベルジュ····炎を意味する刀身。炎のように波立っており、この剣で斬った傷は焼きただれ化膿すると言われている。

 

「ハァッ―――!」

 

 今度は分裂することなく、天に昇っていく。

 

「よし····」

 

「シャル―――!」

 

「なん―――ぐぅっ――!」

 

 コイツが魚座か―――!見えなかった理由は地中に潜ってたからか!

 

「はぁー、―――せいッ!」

 

「せりゃぁあ!」

 

 出てきた所を銀と園子に叩かれ天へと昇っていった。

 

「大丈夫?!」

 

「お、おう。精霊バリアでなんとかな」

 

「早速、精霊が活躍したな」

 

「まだ、気は抜かないで」

 

「わかってる。あのデカいのがどう動くか····」

 

「海の上じゃなぁー·····」

 

「こっちからは手出し出来ないもんね」

 

「だな。どっちみちこっちに来てもらわないと」

 

 シャルルマーニュには水よけの加護とかないからな。

 

「須美、こっから狙えるか?」

 

「·····駄目ね。射程外にいるわ」

 

「手詰まりだな」

 

「もしかして·····」

 

「どうしたの、ミノさん?」

 

「満開·····ここで使うんじゃないか?」

 

「·····っ、···」

 

「·····そうね。武装の中に大和のようなものがあるかもしれない····」

 

「それはないんじゃ―――!」

 

「なんかしてるぞ!」

 

「火球······」

 

「喰らったらひとたまりもないね〜······っ」

 

「でも·····避けたら現実に被害が···」

 

「あれは、俺が迎え撃つ」

 

 ジュワユーズの真名開放をする。それしかない

 

「その間にアタシ達で倒せばオッケーってことだな!」

 

「······そうね。行きましょう」

 

「気合入れていくよ〜!」

 

「頼んだぞ、お前ら!」

 

「うん。行くよみんなー!」

 

「「「満開ッ!!」」」

 

 大きい花弁が展開されたの見届け、目線を前に戻す。あの大きさの火球だ。宝具で相殺までいけばいいってもんだ。ましてや突破して届かせるのは不可能に等しい。

 

 

「永続不変の輝き、千変無限の彩り――!

 我が王勇を示すため、この刃に我らが伝説を刻み給え!

 王勇を示せ、遍く世を巡る十二の輝剣(ジュワユーズ・オルドル)!!」

 

     ゴォォォ

 

「あぐっ、がぁ゛ぁぁあ゛!!!」

 

 熱い、熱い熱い!!!

 

「ぁ、ああ゛!――うぉぉおお!!」

 

 意識を意地で引き戻す。ここで負けるわけにはいかないんだ······!

 

「?!―――ぐっ、ぐぅ!!」

 

 押し負ける。あと一押し。一押しが足りない―――

 

「ちくしょう···!俺じゃ駄目なのか!?」

 

 やっぱり、シャルルマーニュじゃないから駄目なのか。本物のシャルルマーニュならきっと―――いや、違う。スペックは同じなんだ。俺にはまだなにか足りないモノがある筈なんだ····!

 

「ぐぅぅぅ―――!!!」

 

 弾き出される。火球は大橋の中央程で軌道を反らし彼方へと飛んでいった。だが、大橋は中央まで上にありえない角度で折れ曲がってしまった。

 

「ハァー···ハァー···!銀達は····!?」

 

 急いで立ち上がり周りを見渡す。かすかにだが戦ってる姿が見える。

 

「·····ふぅ。俺もやらねぇと···」

 

 息を整えジュワユーズを構える。

 

「永続不――――んっ?」

 

 光が一つ消えた。

 

「まさか―――いや、時間切れか·····」

 

 二つの光がこちらに戻ってくる。近づくにつれてその全容がよく見えてきた。方舟のようなものとロボットのような形をしている。色合いからして方舟が園子でロボットが銀だろう。

 

「――――ッ!」

 

 満開が解除され銀と園子、須美が落下する。全力で落下地点に入る。

 

「―――ふぅー、危ねぇ。大丈夫か?」

 

 抱えた三人を降ろす。

 

「?····足に力が·····」

 

「う、うん。――――あれ·····右目が··」

 

「左腕が····しびれてんのか?」

 

「·····っ、まさかデメリットって····」

 

 あぁ――――解った。満開の代償は体の機能なのか····。

 

「お前ら、よく聞いてくれ。」

 

「······」

 

「····満開を使うと体のどこかしらの機能が奪われる。」

 

「····決まったわけじゃないよな?」

 

「·······。」

 

「ミノさん。私達三人だけが機能不全に陥ってるってことはシャルの考えは合ってる、ってことだよ·····」

 

「私達がもう一回満開したら·····っ!」

 

「ッ―――!!!」

 

 可笑しい·····本当に可笑しい話しだ。世界を守るために自身を生贄にする?はっ、笑わせんなよ。

 

「また、来るぞ」

 

「·····っ」

 

「―――よし!後は俺がしとくからお前達は下がってくれ!」

 

「シャル····?」

 

「なに···言って····」

 

「なぁーに任せとけって!この命尽きても戦いぬくさ」

 

「正気なの?」

 

「俺は至ってマジだよ。お前達を守るためにいつもガチだよ。」

 

 ジュワユーズを盾に持ち替える。さっきのでわかった。俺はまだなにか足りてない。だが、それを探すのは今じゃない。今は奴を倒すことだけを考えろ。

 

「光よ、螺旋となりて!」

 

 盾を掲げる。シャルルマーニュ十二勇士のブラダマンテに恥じぬ王勇を示す。

 

「全力で征くぞッ!!」

 

 熱気は精霊バリアで防がれるから後ろのことは考えるな。銀達は精霊が守ってくれる。

 

目映きは閃光の魔盾(ブークリエ・デ・アトラント)ォォォ!!」

 

 突進する。だが、今回は十と十のぶつかり合いではなく、十と一のぶつかり合いだ。どっちが通りやすいかと言えば、当然数が小さい一の方だよな。

 

「――――見えた!」

 

 獅子座をようやく手が届く範囲に入った。盾をフランベルジュに持ち替える。この剣なら掠り傷でも悪化させることができる。

 

「そこ、だぁぁあ゛!!!」

 

 刺さった。このまま落下と共に切り裂けば――

 

「ぐっ――!!」

 

 横から途轍もない衝撃がきた。まともに受けた俺は体をくの字に変え、飛ばされる。

 

「くぅ·····!」

 

 ここまでなのか!ちょっとの傷しかつけれなかった。無駄死にだな········カッコわりぃな。 

 

「シャル!」

 

「うおっ!」

 

 本来、海に落ちるはずの俺は落ちずになにか····硬い物に掴まれた。

 

「――――銀!?」

 

「心配だったから掩護しにきたぞ!」

 

「みんなで戦うんよっ!」

 

「みんなで生きて帰るんでしょ!?」

 

「お前ら······熱い展開になってきたなぁ!」

 

 諦めかけていた心に火が灯る。

 

「シャル、これ!」

 

「おっ、これは?」

 

「足場に使って!」

 

「助かる!」

 

 園子の方舟についている、オールのようなものに乗り獅子座へと接近する。

 

「さぁ、集えよ勇士!ここが意地の見せ所だぞ!」

 

「火球は私が防ぐから、シャルル君は前へ!」

 

「頼んだっ!」

 

 獅子座から小さい火球がいくつも放たれるが全て須美の精密な狙撃で落とされていく。

 

「一気に畳み掛けるぞ、シャル!」

 

「ラッシュ、ってやつだな!」

 

「気合い入れてけよ!」

 

「そんぐらい最初っから充分すぎるほど分けて貰ってるさ」

 

「それじゃあ心配はないな」

 

 シャルルマーニュからはカッコよさを貰ったしな。百人力ってやつだよ。今の俺は

 

「行くぞ!」

 

「遅れるなよ!」

 

「そっちこそ!」

 

「「うぉおおお!!!!」」

 

 銀は巨大なロボットアームが持つ双斧、俺はフランベルジュと十二勇士達で斬りつけていく。

 

「「園子!」」

 

「まっかせて〜!」

 

 下まで斬りつけていったら、同時に上空へと打ち上げる。その先には園子が待機している。

 

「串刺しっ!」

 

 園子がパチンっと音を鳴らすと槍についていた穂先のような物がいくつも刺さる。

 

「わっしー!」

 

「ここで仕留める····!」

 

 須美の巨大戦艦のような船には左右四つ、計八つの主砲がついている。その全てが獅子座へと標準を向け放たれる。

 

「うっ···!」

 

「須美ー!」

 

 須美の満開が終わる。武装が失くなり、重力に従い海へと落ちていく。が、その前に銀のロボットアームにより回収される。

 

「ハァー―――!!」

 

 煙で見えないが、奴はまだ生きている。ここでダメ押しを加える。五大元素をジュワユーズへと収束していく。

 

「リュミエール・デュ・ソレイユッ!!」

 

 一閃。空気をも裂く一撃を打ち込む。

 

「なんか出た〜!?」

 

「なんだこれ·····あ、待て!」

 

 三角のブロック······?なんなんだあれは····。

 

「乗って!」

 

「おう!」

 

 園子の方舟に飛び乗り、三角を追いかける。三角はやがて壁を這い上がり、外へと出た。

 

「逃さ―――うっ!」

 

「!――――っ、園子」

 

 満開が解除され、空中へと身を放り出される。慌てて園子を抱きかかえ着地する。

 

「ハァー···ハァー·····!」

 

「園子?!だいじょ―――」

 

 背中を擦ろうと背中に手を置く。―――すぐに異変に気づいた。

 

「ちょっと触るぞ」

 

「え、え!シャ、シャル!?」

 

 園子を抱き寄せ胸―――心臓に耳を当てる。

 

「―――――」

 

「·······」

 

 ··········。

 

「·····聞こえない。」

 

「え?」

 

「園子の·····心臓の鼓動が聞こえない。」

 

 心臓の鼓動ってのは血液を循環するのに必要不可欠なんだ。一瞬でも機能が止まれば――――そうか、機能だったな。

 

「話しは後だ。奴を追うぞ」

 

「·····うん。そうだね」

 

 壁の上を進んでゆく。

 

「うおっ」

 

「んっ」 

 

 ―――景色が一転した。先程まで地平線だったのが炎が燃え上がる大地·····大地でもない。一面が火の海という表現が優しく感じるほどの景色が広がっている。

 

「シャル、あれ·····」

 

「あれは·····合体、してんのか·····?」

 

 三角のブロックのようなものに白いマシュマロのような生物が集まり、形を成していく。

 

「あぁ、私······わかっちゃったかも···」

 

「――――」

 

 そうか。勇者御記に書かれていた天の神が造り出した怪物、ってのはこういう意味だったのか。

 

「!―――園子!」

 

「きゃっ!」

 

 白いマシュマロが口を開け園子に迫る。

 

「ここはヤバい!銀達に合流するぞ!」

 

「う、うん···!」

 

 園子を抱え、地獄から抜け出す。その後、壁をつたい大橋付近に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「銀!須美!」

 

「ミノさん!わっしー!」

 

「!―――園子!シャル!早く来てくれ!」

 

「?···急ぐぞ!」

 

「うん!」

 

 なにか胸騒ぎがする·····。

 

「どうした!」

 

「シャル·····須美が、····須美がぁ····!」

 

「落ち着け、な?一旦落ち着くんだ、銀。」

 

「わっしーがどう、した、の····?」

 

 視線の先には満開が解除され、更には勇者での武装も解除された制服姿の鷲尾 須美が異様なナニかを見るような目で俺達を見ていた。

 

「どうした、どこか痛むのか?」

 

「······貴方は、誰···?」

 

「·········あぁ〜、そうきたか·····」

 

「わっしー····〜っ···!」

 

 記憶····記憶かぁ〜······あぁ゛〜!!!

 

「ここは何処!町はどうなってるの!?」

 

「大丈夫だ。安心してくれ·····ここは安全だから」

 

「うん····ここにはなにも通さないから····」

 

「だから、よーく聞いてほしい。」

 

「·······はい。」

 

「よしっ。俺の名前はシャルルマーニュ。気軽にシャルって呼んでくれ·····前は須美····君の友人だったんだ」

 

「······」

 

「私は乃木 園子。私も友達だったんだ〜·····だから、こうやって贈り物しゃおうかな〜♪」

 

 そう言い、園子は自身の髪を結いていたリボンを解き、須美の手首に優しくリボン結びで巻いた。

 

「アタシは三ノ輪 銀。二人と一緒で友達だったんだぜ?信じられないだろ?····それでいいんだ。今じゃなくても、いつか思い出せたらそれで······」

 

「さてと····これで俺達の自己紹介は終わり!須美はここでじっと出来るか?」

 

「はい·····。」

 

「流石、須美だ。あ、そうだ。ここら辺は冷えるからなこのマントで温まっといてくれ」

 

「でも、これ·····貴方のじゃ···」

 

「いいって!次会った時にでも返しくれたらそれでいいからさ!」

 

 さっきのでちょっと焦げてるし、温かいには温かいだろうしな。

 

「シャル、来るよ·····」

 

「·····わかった。それじゃあ俺達行くから」

 

「「「またねっ」」」

 

 前だけを向いて飛翔する。何体ものバーテックスが来ようとここは通さない。

 

「「満開ッ゛!!」」

 

「集え、十二勇士よ!」

 

 戦闘開始ッ!どっちかが命尽きるまでやり合おうじゃねぇか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うりゃあぁ―――うぐっ!」

 

「ミノさ―――きゃっ!」

 

「銀!園子!――――邪魔だぁ!!」

 

 銀と園子を抱え、壁へと登る。これで七度目·····

 

「シャル·····そこにいるか?」

 

「ゴホッ!ゲホッゲホッ!!ハァー···ハァー··!··今度は肺かな·····」

 

「ぁあ·····つ、···〜!」

 

 銀は目から光を失い、園子は徐々に体を蝕まれいく。耐えられない。こんな光景を見るのをただ見とくだけ?くそっ!こんな·····カッコ悪いこと、我慢出来るか!

 

「最後の作戦を伝えるからよく聞いてほしい。」

 

「お!一発逆転の作戦だな!」

 

「わかった·····」

 

「俺がジュワユーズを放った後―――」

 

「突撃だな!」

 

「······。」

 

「銀と園子は撤退。残った敵は俺が全部受け持つ。」

 

「はっ?―――――はぁ!?」

 

「·······。」

 

「園子、頼めるか·····」

 

「帰ってくると約束したらいいよ〜·····」

 

「もちろん。うざいぐらいの元気で帰って行ってやるよ」

 

「それはちょっと〜·····」

 

「待てよ!シャルまで失うなんてアタシには我慢出来ないぞ!」

 

「まぁまぁ、帰ってくるからさ」

 

「こんな時になに言ってんだよ、シャル!園子からも言ってくれよ!」

 

「·······ミノさん、ごめんね。」

 

「ちょ、園子!まだ、話しがあるんだよ!」

 

 園子が銀を強引に担いだのを見届けたと同時に宝具を発動する。

 

「じゃじゃ〜ん!どうだい見てくれよ俺の武器。

 これこそは世界で最も陽気な聖剣、即ちジュワユーズ!!

 もんじょわ〜!って感じだぜっ!」

 

 ここまで来たなら馬鹿になってやんよ!そして勝鬨(もんじょわ)を盛大にぶち上げてやるさ!

 

 

 

 五度目の輝きが終わった後――――花弁が舞った。

 

 

 

 





 最後で不快になってしまった人へ····本当に申し訳ありません。ですが、私はどうしてもこれにしようと思い、変えれませんでした。どうか許してください。

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  • 天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
  • のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
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