気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 満開の代償
 銀·····両目(2回分) 左腕 腎臓(片方) 肺(片方) 両足 心臓
 園子·····右目 右耳 心臓 肺(2回分) 左腕 両足
 これでも大赦の人は現人神とやらになりたいのか?



これから

 

 

 

 

 

「――――んっ、うぅ····」

 

 眠い目を擦りながら立つ。

 

「あ、起きた?」

 

「おはよ〜♪」

 

「―――あぁ。おはよう、園子、銀。」

 

 園子と銀の姿を見て気を引き締める。

 

「よく寝てたね〜」

 

「もう、十時····だっけ?」

 

「十時だな。そう考えると十二時間寝てたのか····」

 

 久しぶりに十二時間とか寝てたな。まぁ、そのおかげかいつも通りの調子に戻れたし、いいか。

 

「てか、今日学校だけど····」

 

「遅刻だね·····」

 

「学校は休む。今は、お前らが最優先だ」

 

 安芸先生ならわかってくれる。わかってくれ!

 

「そんなこと言って、本当は学校に行きたくないだけだろ〜?」

 

「三割わな。」

 

「残り七割は〜?」

 

「お前らだよ」

 

「凄い、極端な割合だな···」

 

「二つだけってのが、シャルらしいというか····」

 

「そんぐらいが丁度いい。やることが解りやすいだろ?」

 

「確かに····いや、それでもだろ!」

 

「あはは〜·····」

 

 と、そんな事より早く本題に入らないと。

 

「さて、一旦俺は帰るか」

 

「え、帰るの?!」

 

「······」

 

「おう、風呂に入りたいしな。それに飯も食べないとだからな。あ、銀と園子は飯食ったか?」

 

「あ、うん·····食べたけど」

 

「それじゃあ行ってきまーす!」

 

「いってらっしゃ~い♪」

 

「いってら〜····」

 

 大赦のヤツらは銀と園子にはなにも出来ない。たくっ、偶像崇拝も大概にしろよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――作戦会議を始めますっ!」

 

「いぇ〜い♪」

 

「イェーイ!····それでなにするんだ?」

 

 唐突に始めた作戦会議だし、解らなくて当然か。

 

「とりあえず、今後についてだ」

 

「·······。」

 

「アタシ達、ずっとこのまんまなんかなー···」

 

「心配すんな。絶対に俺が治す。」

 

「なにか策が?」

 

「今ん所三つある。」

 

「おぉ〜!」

 

「どんな内容?」

 

「天の神を倒す。神樹を伐採する。奇跡を起こす。この三つが考えうる策だ。」

 

「天の神·····?他の二つもよくわかんないけど····それ以上に天の神ってなに?」

 

「神の打倒·······」

 

「それをこれから説明する。」

 

 外の大赦関係者は全員、気絶している(させた)から問題はないな。

 

「天の神を簡単にすると····そうだな、世界をこうした原因だな。園子は見ただろ、あの外の光景を····」

 

「うん····。」

 

「外····?」

 

「ミノさん、落ち着いて聞いてね···」

 

「お、おう。」

 

「世界は此処、四国しか残ってない状況なんだ。」

 

「――――はぁ!?」

 

「この結界内しか生物の生存は不可能な状況だ」

 

「で、でもさ!壁の外の光景は続いてるんだぞ!」

 

「あれは多分、そう見えるようにしてるだけだ。」

 

 なんなら、宇宙にこの惑星以外ないかもしれない。まさしくゲーティアが言った独りぼっちの星ってやつか。

 

「信じられないな·····」

 

「説明に戻るぞ。」

 

「あ、どうぞ」

 

「少し前、俺は勇者御記っていう日記を家で見つけた。」

 

「御記·····それって、昔の勇者の···」

 

「?」

 

「あぁ。何故か俺の家に置いてあった。内容は『御影士郎』という勇者の日記だった。」

 

「えぇ〜!」

 

「ビッグネームだな····」

 

「知ってるのか?」

 

「この四国じゃあ知らない人はいないぞ」

 

「うんうん。私のお婆ちゃんからよく話しを聞いてたんだ〜。なんでも、お婆ちゃんもよく子供の頃に聞いて〜、って」

 

「ほへぇ〜」

 

 勇者になったらこんだけ有名になるのか?

 

「それは置いといて·····この日記にこんな事が書かれてたんだ。バーテックスは天の神が造り出した怪物、ってな」

 

「あれを造った·····つまり、親玉的な存在ってことか」

 

「それは解ってたけど·····どうしてだろう?」

 

「こっからが俺の考察なんだが·····」

 

「聞かせて、聞かせて〜♪」

 

 ここからは完全に俺の推理になる。違ってたら顔真っ赤だが····まぁ、話しとくか。

 

「天の神は元々、ガイアっていう地球の防衛システムだと思う。」

 

「?·····地球の防衛システムがなんで、地球ぶっ壊してるんだ?」

 

「······」

 

「地球にとって不要な人を滅ぼすために地球を破壊した。それか、第三者に操られているのか····どっちかは解らない。」

 

「······シャルはなんでそんな事を知ってるの?」

 

「·······」

 

 これを語ると、俺の正体もばれる。······それでいいや。今は情報を共有することのほうが重要だ。

 

「ガイアともう一つ、アラヤという人類の防衛システムがある。こっちは人類の滅亡を防ぐために介入する。」

 

「介入······もしかして···」

 

「ん〜?」

 

「園子が考えてる事と多分同じだ。俺····シャルルマーニュはアラヤによって召喚された、と思う。」

 

 俺を呼んだのはアラヤじゃないと思うが、今はアラヤに呼ばれたということにしておく。そっちのほうが説明しやすい。

 

「召喚された·····?」

 

「抑止力、アラヤとガイアを合わせてそう呼ぶんだが、その中に過去、現在、未来の英雄達が記録されている。」

 

「英雄·····過去の勇者みたいな?」

 

「まぁ、そんな感じだな。」

 

「じゃあ、シャルって昔の人?」

 

「そうなるな。」

 

「凄い人なんだな······どんな事をした人なんだ?」

 

「馴染みがないだろうが、フランスって国で王様してたんだぜ?」

 

 俺がシャルルマーニュとして語るのは烏滸がましい行為なんだが······まぁ、神世紀に入って約三百年経ってるからな。

 

「シャルが王様·······想像出来ないな」

 

「だから王剣、って言ってたんだ〜」

 

「俺はシャルルマーニュ十二勇士っていう物語のシャルルマーニュだからな。王様するよか冒険者してる方が似合ってるさ。」

 

「物語·····現実にいるのに?」

 

「どういうこと?」

 

「英雄は実在した奴、実在していない奴がいるんだ。シャルルマーニュは現実と幻想に両方いたんだ。現実では堅物の、幻想では面白可笑しいシャルルマーニュが」

 

「シャルは面白可笑しいシャルルマーニュってこと?」

 

「そうなるな。」

 

「なるほど〜」

 

「本来、俺が召喚される時は現実と幻想が混ざったのになるんだが·······何故か幻想100%が召喚された。」

 

「エラー?」

 

「いや、多分現実100%はガイアの方にいるんだろう。そうじゃないと説明が出来ない。」

 

「敵ってことか·····ん?ガイアにも英雄がいるの?」

 

「いる·····筈。·······?」

 

 あれ·····じゃあなんで、ガイアは英霊を召喚しない?

 

「じゃあ、なんで天の神は英雄を召喚しないんだろ〜」

 

「バーテックスだけで充分とか考えてるんじゃないか?」

 

「·······いや、きっと英雄達が拒否してるんだと思う。」

 

 それか、ガイアもアラヤと同じくどっかの神々を召喚して力尽きたのかもしれん。バーテックスを造るためにティアマト神でも呼んだか?

 

「拒否ぃ!?召喚って拒否出来るの!?」

 

「一応出来る。それに拒否した英雄を無理矢理呼んでも何もしないと思うぞ。我が強い奴らの集まりだからな」

 

 なんなら自死すると思う。令呪とか使われる前に

 

「召喚されたのはシャルの一人だけ?」

 

「俺が確認出来てるのは俺だけだ。可能性が高いのは御影士郎かな」

 

「その人も英雄!?」

 

「どうして〜?」

 

「勇者御記に写真が挟んでたんだが·····」

 

「シャルの知り合い?」

 

「ん〜······」

 

 まぁ、これも言っていいか。

 

「俺自身というか······俺に似まくってるんだよな」

 

「三百年前にシャルがいたってこと?」

 

「いや、この俺じゃなくて·····えぇ〜っと、ちょっと待ってくれ·····」

 

「?」

 

 ちょっとややこしい話しになってくるな。

 

「よし。まず、俺はシャルルマーニュじゃない。」

 

「?·····さっきシャルルマーニュって·····」 

 

「あっいや、そうじゃなくて·····中身が違うんだ」

 

「体じゃなくて心がってこと?」

 

「そう!つまり、そういうことだ。」

 

「ん〜〜!?」

 

「ミノさんはあんまり深く考えないでいいよ〜」

 

「·····そうします。」

 

「元々俺は普通に生きてたんだが·····なんやかんやあってこうなった。」

 

「なんやかんや、って·······」

 

 だってしょうがないじゃ〜ん······本当にそうなんだもん。

 

「ん〜〜!つまりッ!シャルはシャルってことだな!」

 

「だね〜♪」

 

「―――そうだな。俺は俺だ。そこは胸張って言えるよ」

 

 だからこそ、俺は俺の王勇を張り通すしかない。

 

「今のを要約すると〜······シャルの元々の姿が御影士郎ってことになるね。」

 

「おう。」

 

「だいたいわかった!」

 

「よし、それじゃあ本題に戻るぞ」

 

「本題·····?」

 

 ·······まぁ、長い説明だったからな。しょうがない、しょうがない。

 

「私達の体の治し方についてだよ、ミノさん。」

 

「あぁ〜、そっか、そっか!」

 

「それじゃあ続けるぞ。俺、または誰かが天の神を倒すことにより、アラヤが銀と園子に供物を返してあげようと思うんじゃないかと思ったんだ。」

 

「なんで、ここでアラヤ?」

 

「おっと、説明し忘れてた。神樹様は元々アラヤの可能性が大だ。」

 

「えぇ〜!?」

 

「それか、アラヤが呼んだ八百万の神か····どっちかだな。今はまとめてアラヤで説明しとくから聞いてくれ」

 

「う、うん·····。」

 

「まぁ、この策は無理だと思う。その理由として二つ。天の神が姿を表さない。そもそも俺一人じゃあ勝てない。だな」

 

「シャルが勝てない!?」

 

「·······」

 

「神様とか概念はそういうもんだ。」

 

 シャルルマーニュに神殺しの伝説はないしな。

 

「それじゃあ、二つ目の策を―――」

 

「却下だね。」

 

「流石に神樹様を伐採するのはな〜····」

 

「だろうな。そう言われると思ってたよ」

 

 神樹が結界を維持しているのは解っている。もし、神樹を伐採すれば結果も維持出来ず人類はそこで終了を迎える。

 

「それじゃあ、三つ目は〜?」

 

「奇跡を起こす、だったけ?」

 

「あぁ。これはそのまんまだな。」

 

「具体的には〜?」

 

「十二勇士の武器にデュランダルっていう武器がある。その柄の中には凄い物が入っててな、それを使って奇跡を起こす。」

 

「おぉ〜!じゃあ早速やってみよう!」

 

「―――だな!じゃあ試しにやってみるか!」

 

「······ねぇ、シャル?」

 

「ん、どうした?」

 

「そんな美味しい話しあったっけ·····?」

 

「·········」

 

「もしかして······シャル····」

 

 全部お見通しってことか····流石だな。

 

「奇跡を起こすってことはそういうことなんだよ。」

 

「なにを払う気なの?」

 

「·······最悪の場合、俺自身だ。」

 

「―――っ!!」

 

 あの時······ローランがした事を俺もしようとした。誰の記憶にも残らない·····それでも、仲間を取った。そんなカッコいい最期あるかよ。

 

「それだったらしなくていいよ。」

 

「そうだよ!シャルがいなくなるなら、アタシ達はこのままでいいからさっ!」

 

「そっか·····。でも、俺はお前らを治すのを絶対に諦めない。なにか方法がある筈なんだ····!」

 

「そこはみんなでじっくり考えていこう、ね?」

 

「そうだよ!みんな幸せの方法で治す方法を見つけよう!」

 

「―――あぁ。」

 

 みんな幸せか······そんな方法あるのだろうか。いや、なくても作る。それを今後の目標として置く。何年後になってもいい、また四人で笑える日がくれば·····それだけでいい。

 

 

 

 

 





 あれ?ローランってストーリーでそんな事したっけ?このシャルルマーニュは何言ってんだ····ちょっと一回全章読み直して来ます!それでは!

100話記念はなにがいいですか?

  • 天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
  • のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
  • 誰かとの√[シャルル、誰か]
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