さぁ、さぁ!始めようか!楽しい楽しいお人気さん達の物語だよ!辛くても、苦しくしても立ち上がって行く冒険。いや、冒険っていう程でもないな······言うならば、ただの散歩····かな?歩く道筋が決まっているのなら、それは散歩と変わりない。だろ?
中学校ニ年目の四月。俺、友奈、東郷はニ年に、風先輩は三年、樹が一年に進級した。風先輩はめでたく受験生へと······勉強頑張ってね〜。
「――王様!」
「なんだい?」
所変わって異世界へと。俺は二度目の異世界転生(?)を致しました。そして、何故か王様になったみたいだ。
「私はなにをすればいいのですか?」
「勇者である君には魔王を倒してほしいんだ。さくっとやっちゃってくれ!」
「は、はい····?」
目の前に友奈にめっちゃ似ている勇者がいるが·····まぁ、世界に瓜二つの人間は三人いるって聞くし、異世界なら当然いるよね。
「俺はフランクな王様で通ってるんだ。ま、気軽にやってくれ」
「わかりました。」
「あ、お土産にこの剣あげるよ。この剣····なんか凄いらしいから役に立つと思うぜ!」
「おぉ〜···!ありがとうございますっ!」
スッと、何処からか剣を取り出し友奈に渡す。確か、この王家に伝わる宝剣だとか·······まぁ、俺が持ってても宝の持ち腐れだからな。
「じゃ、頑張ってきてな〜!」
「はいっ!」
あとは魔王が倒された報告を待つだけだな。裏方に回るよ。
そして、ついに勇者は魔王の城へと辿り着いた。後は魔王を打ち倒すのみ
「やっとここまで辿り着いたぞ、魔王!もう悪さは止めるんだ!」
「儂を怖がって悪者扱いしたのは村人達のほうではないか!」
「だからと言って嫌がらせはよくない。話し合えばわかるよ!」
「話し合えば、また悪者にされる!」
友奈と風先輩が台本通りに喋っていく。テンプレのストーリーだな。あ、ちなみに俺が渡したら剣は序盤で失くなりました。いろいろあったんや·····あの展開は涙なしでは見られない······!
「君を悪者になんか―――しないっ!」
「!」
台詞と共に役者を隠していた板が倒れる。園児に当たることはなかったが、役者の姿が露わになる。
「·······え、えとー」
どうする·····魔力放出で目暗まししてその間に板を立て直すか?いや、体の機能が完成してない園児には危険だ。それじゃあ霊体化か?それだと、怖がらせる可能性がある······一体どうすれば···!
※この間3秒
「―――勇者キーック!」
「えぇー!?」
まさかの続行!?そうか····ここで止めれば中途半端でキリが悪い。であれば、無理にでも続けていい感じに締めくくる·····そういうことだな、友奈ァ!
「や、やったな〜!話し合いは終わりだ。まずは儂を倒してみせろ!」
「うわ〜!」
魔王の反撃。勇者に大ダメージだな
「大変!このままでは勇者が負けちゃうわ。皆で勇者を応援して力を送りましょう!がーんばれ!がーんばれ!」
「「がーんばれ!がーんばれ!」」
東郷が小さな日本国旗をパタパタしてるのが不思議だが·····いい感じに進んでいる。俺はこういう展開は好きじゃないが、まぁいいか。
「子供達の応援が力をくれる····!行くぞ魔王!勇者パーンチッ!」
「ぐわぁああ!!」
勇者の攻撃を受け、魔王は悶え苦しみながら倒れた。これにて茶番―――人形劇は終了。
「こうして勇者に倒された魔王は勇者との話し合いの末に和解し、祖国は守られました。めでたし、めでたし····。」
「皆のおかげだよ!」
「「ばんざーい!」」
いやぁ〜、イイハナシだな〜·····。
月曜の放課後。計五名の勇者部は今日も今日とて勇者部は元気に活動しています。
「結果良ければ全て良しっ!」
「だね〜」
「結構ギリギリだったわよ·····てか、アンタは裏方にいたでしょ!」
「細かいことは気にすんな」
「絶対いないような王様だったわね」
「友達感覚で話しかけてる王様·····確かにいませんね。」
「まぁまぁ、そこも気にせず」
ちなみに台本は風先輩が書いて、王様の部分だけ俺が書いた。
「それで、今日はなにをするんですか?」
「ふっふっ、よくぞ聞いてくれた·····まずはこれを見てちょうだい!」
黒板をバァーンと叩く。そこにはかわいい猫達の写真が多く貼られている。
「かわいい〜♪」
「えぇ、そうね。凄くかわいいわね」
「お前はまず、写真の方を向けよ」
東郷はいつも通り、っと。
「この子達は飼い主探しできた依頼よ。劇の練習とかで消化出来なかったぶん、溜まっちゃったの。」
「これ全部···?」
ざっと見ただけでも十枚以上はある。
「ということで、今月からは強化月間。この子達のためにも飼い主探すわよ!東郷にはホームページの強化、任せたわ。」
「了解!携帯からもアクセス出来るようにモバイル版も作ります。」
「私達は·····海岸のお掃除に行くから、そこで聞いてみよっか!」
「いいですね!」
「俺はとりあえず、猫飼ってる人達に総当たりで聞いてみるよ。」
総当たり·····考えるだけでも、疲れるな。まぁ、総当たりは俺じゃないと出来ないしな。もし、友奈達がヤバい人に会ったらと思うと······
「―――終わりました!」
「「「速っ!?」」」
「おぉ〜!凄いな、しっかり出来てる!」
「これで、シャルル君を超えたわね」
そう言い胸を張る······気合と根性で目線を上に引っ張る。
「前から超えてるだろ」
「そう?」
「おう。」
俺は基本の基本しかおさえてないからな。流石に応用まではいけなかった。
「よし、それじゃあ行動しようぜ。」
「えぇ、そうね。東郷並のスピードで行くわよ!」
「それは流石に無理なんじゃないかな、お姉ちゃん·······」
「はいっ。東郷さんのスピードを超えて海岸を掃除してきます!」
そう言い、猛ダッシュで部室を退出し――
「その意気よ、友奈!」
<廊下は走りませんッ!!
<すいませ〜ん!!
―――先生の怒鳴り声が聞こえた······まぁ、うん。
「····俺達も行くか」
「はい····」
「そうね····走らないようにね?」
「もちろんです。友奈ちゃんは私達に大事なことを教えてくれました·····っ!」
なんか友奈を故人にしようしてない?
「やっぱ、部活終わりのうどんは最高ね〜!」
「それにしてもだろ!?」
風先輩の側にドンドンと皿が積み上がっていき、今では四枚も重なっている。
「アンタも食いなさい。うどんは女子力の源よ」
「俺はバリバリの男なんだが?」
「女子力って····なに?」
「友奈ちゃん、深く考えては駄目よ。」
「すいません、うちの姉が·····」
一年の付き合いだが、今だ女子力がなにか理解出来ない。
「そんなこと言ってるとそのエビフライ貰うわよ〜?」
「食いたいならやるぞ。いるか?」
「·····私もそこまでがめつくないわよ。」
ここのうどんはシンプルに美味しいからな。エビフライがなくても完食できる。
「········」
「····どうしたんだ、友奈?」
「さっきから箸が止まってるわ。どこか痛いの?」
「ぇ···ううん!そんなことないよ!」
「なら、なんだ?」
「いや〜·····なんだか、風先輩とシャルくんが似てるなぁ〜、って」
「俺と」
「アタシが?」
むむっ····何処か似てる場所でもあったか?
「ん〜〜······似てるか?」
「いや、全然。性別から体型まで全て違うわ」
あ、ちなみに俺の身長はグンと伸びて178cmになってます。へへ、あの時の風先輩の表情は大爆笑もんだったぜ。
「いや、えっと、なんというか······雰囲気?がなんか似てると思って···」
「雰囲気····雰囲気ねぇ····」
「·······さっぱり、わかんねぇな。」
雰囲気と言われても、自分の雰囲気は自分じゃわからないし、何とも言えないな。
「樹ちゃん、わかる?」
「私も何となく似てるとは思いますが······説明は、ちょっと·····」
「樹も!?」
「······よし!この話しは止めてさっさとうどんを食べよう!流石にそろそろ夜になっちまうからな」
もうそろそろで夕日が落ちる。そうなったら、女の子だけで家に帰すのは心配だ。
「そうね、そうしましょ。ってことで、おかわりいいですかー!」
「「まだ食べるの!?」」
それで六杯目だぞ······胃の中どんなってんだ。
補足
・人形劇は土曜日にありました。
さて、シャルルと風先輩についてですが······まぁ、完全に俺個人の考えですね。似てねえよって方もいると思いますが、温かい目で見守ってくれると幸いです。
100話記念はなにがいいですか?
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天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
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のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
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誰かとの√[シャルル、誰か]
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その他(感想へゴー!)