気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 水着会は後でするんで許してください。ちょっとイレギュラーのせいで勇者部メンバー(風先輩)が早い段階でガチギレしちゃいました。そっからはなし崩し的に全員持ってかれます。しかも、いつもの陽キャ人間はいない。
 確定演出ですね!

 5/15日間ランキング57位!
 やった!やった!初めてランキングに載ったぞー!本当にありがとうございますっ!


曖昧な答え

 

 

 

 

 

 あれから四日が経ち、土曜日になった。俺はいつもの如く銀達がいる病室に来ていた。

 まぁ、やることがないということでこの一週間の出来事について話してたんだが。

 

「―――てことがあったんだ。」

 

「ちょっと待て·····ツッコミどころが多すぎじゃないか?」

 

「安芸先生と二人っきり······なにもされなかったよね?」

 

「なんかされる訳ないだろ。だから、その真顔をやめてくれ。」

 

 安芸先生のことを何だと思ってやがる。あの人、一応俺と同じぐらいの歳だからな。年齢知らんけど

 

「にしても、須美と同じぐらいの大きさか······ふむ。」

 

「お前は男の前で胸の大きさを確認すんな。」

 

「流石のシャルさんもちょっとドキッとしちゃった?」

 

「おう。めっちゃドキドキした。だから出来るだけしないようにな。」 

 

「ぉ、·····おぅ····。」

 

 さて、冗談はここまでにして本題に入ろう。

 

「今回手に入れた情報だが········ほとんど天の神と関係ないな。」

 

「ほとんど、ってこは〜?」

 

「あぁ。一個だけだが新情報を手に入れた。」

 

「一個かぁー·······大赦の方も天の神についてあんまり知らないのかな。」

 

「まぁ、十中八九そうだろうな。」

 

 相手は腐っても神·····じゃなくても概念に近い存在だ。地球の生存本能によって生まれた存在。それがガイア。

 

「それで、その内容はなに〜?」

 

「西暦····神世紀になる前の話しだ。バーテックスが空より落ちてきて人類を絶滅寸前まで追い込んだ後のことについて、詳しく記録されていた。当然、初代勇者についてもな。」

 

「初代勇者って言うと·····御影 士郎についても?」

 

「あぁ。と言っても天の神に関係ない話しばっかだったけどな。」

 

 まぁ、俺が個人的に知りたかった草薙剣について知れたからいいか。

 

「こっから天の神についてだ。」

 

「わかりやすく頼んます。」

 

「了解。」

 

 一旦情報をまとめる。そこから簡単な感じにアレンジを加えていく。

 ··········よし。

 

「結界の外は神世紀になる前は元の景色だった。それが獅子座を打倒した何ヶ月後に天の神の結界によって火の海となった。」

 

「あのデカいの昔もいたんだな。」

 

「きっと、昔のと変わんないと思うよ。バーテックスは生物としての頂点だからね。」

 

「生物としての完成形ってことか。」

 

 それがただの人殺しマシーン、とはな······結構興味深いな。一回解剖して、中身をじっくりと観察してみたいもんだ。

 

「火の海になった後、大赦は負けを認め奉火祭を決行。巫女六人を火の海に落とした。おっと、奉火祭ってのは····神様に許しを請う儀式みたいなもんだ。」

 

「つまり······巫女六人を神様への供物としたってことか?」

 

「そういうことになるな。」

 

 供物ってのは適切じゃないが·····まぁ、あってるしいいか。

 

「それで戦いは終わったの?」

 

「いや。これだけじゃ天の神は満足しなかった。てことで御影 士郎が次に火の海に落とされた。」

 

「あれ······?」

 

「どうしたの、ミノさん?」

 

 ちょっと雑にしすぎたかな。

 

「御影 士郎の最期って、絵本とかだとだいたい“幸せに暮らしました”で終わってるんだけど·····」

 

「それは多分、描いてる人がハッピーエンド好きなんだじゃないか?」

 

「時代が経つと誇張されて書かれてることもあるしね〜。」

 

 確かにそう書きたい気持ちはわかる。

 御影 士郎の一生には一度も救いはない。仲間を庇い左腕を失い、他の仲間から斬り殺されそうになったり。一年しか生きてない男とは思えない人生だ。

 でも、本当に幸せな一年だったんだろうな。憶測でしかないが、いつも彼は仲間を大切にしていた。戦い方と行動にそれが顕著として表れている。

 

「ここでとびっきりのニュースを言ってやろう。」

 

「とびっきり·····?」

 

「なになに〜♪」

 

「実は·····御影 士郎は生きてますっ!」

 

「マジっ!?」

 

「三百何歳だろ〜?」

 

「いや、そこじゃないだろ!」

 

 流石、園子。俺の予想を遥かに超えていくな。

 

「でも、なんで〜?」

 

「火の海に落とされたんだろ?」

 

「御影 士郎は最後まで戦い続けてな。天の神の八割を消失させた。」

 

「おぉぉ〜!」

 

 そうだよな、そうだよな。やっぱ、そういう反応するよな。

 自分が好きなキャラが活躍すると、どんなシーンでも大はしゃぎしちまう。いやぁ〜·····トラオム最高だった。

 

「それで天の神が――」

 

 ブーッ!ブーッ!

 スマホが鳴る。

 

「ん〜?」

 

 どうやら、メールのようだ。送ってきたのは·····

 

「大赦からか。あれ〜······ブロックしたんだけどな。」

 

「ブロックしてんの!?」

 

「違うのからだったらいくらでもメールできちゃうもんね〜。」

 

 さて、内容だが·······っ!

 『犬吠埼 風が勇者システムを悪用しています。他の勇者様はいち早く無力化、又は打倒してください。』

 

「シャル····?」

 

「ちょっと行ってくる。園子と銀は絶対にこっから出るなよ。」

 

「りょうか〜い。」

 

「了解ですっ!」

 

 風先輩の現在位置を考えると、こっから全速力で向かっても三分かかる。俺以外に風先輩を無力化出来るのは誰もいない。そもそも精霊の守りを破れない。そんな瞬発火力を出せるのは友奈だが·········性格的に無理だ。

 俺がやらないと·······俺がしないといけない。

 

「銀、もしもの時は俺のスマホを使って変身してくれ。多分違う人のでも変身できると思う。精霊もこき使ってやってくれ。」

 

「それだとシャルを守るのが·····」

 

「大丈夫、大丈夫。」

 

 霊基を戦闘時のものにする。

 例え、精霊の守りがなくても鎧があるから一定の攻撃は耐えれるだろ。

 

「帰ってきてね、シャル。」

 

「もちろん。」

 

 霊体化し、窓から飛び降りる。地面に着くと同時に飛翔し、大橋方面へと向かう。会話している間に誰かと接敵したのだろう。剣山から大分離されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 見えてきた。どうやら、夏凜が接敵したのか。

 やはり、少し夏凜が押されている。殺す気がある風先輩と殺す気がない夏凜········迷いがないな。

 

「よっと!」

 

「――――なっ!?」

 

「シャル!?」

 

 風先輩が振るう大剣をジュワユーズで受け止め、蹴りを入れて距離を取る。

 

「一週間ぶりだな、風先輩。それで?何処に向かおうとしてたんだ?」

 

「大赦を潰すの·····それを、邪魔するなら·····例え、アンタでも!」

 

「そうか······」

 

 大赦を潰す、か。いい判断だと思うが·······今、やられると不味い。潰すなら天の神を倒してからだ。

 

「―――それじゃあ、やろうか。俺を殺してから大赦に行きな」

 

「·····そうするわ。」

 

「ちょ、待ちなさいよっ!」

 

 お互いに矛先を向ける。確実に殺りにいく。

 俺は一撃でも喰らえば終了。神樹のバックアップにより、風先輩の身体能力は俺に近い。手加減すれば本当に死ぬ。

 

「アァァ!!」

 

「甘いっ!」

 

「ッ―――!」

 

 縦に振り落とされた大剣をジュワユーズで打ち上げ、すぐさま振り下ろす。ジュワユーズの面と地面で挟み込む動けないようにする。

 

「潰す理由は?」

 

「アイツらはアタシ達を騙した!樹の声は一生、――戻らないッ!」

 

「ッ!」

 

 大剣から手を離したと思えば、地面を蹴り俺に体当たりしてきた。大剣を抑えるためにジュワユーズを使っていたが故に避ける術はなくモロに喰らい、後方へと飛ばされる。

 

「······?」

 

 さっきから体が重い。思うように動かない。

 先程の体当たりだって、横に回避することも出来た。なのに、出来なかった。体が思考に追いついてない。いつもなら、難なく回避出来ていた。

 ··········わからん。

 

「――うぁぁア!!」

 

「グッ―――!」

 

 考え込んでいたためか反応が遅れる。が、なんとか振り下ろされた大剣をジュワユーズで受け止める。しかし、膝が地面についており、完全に不利な状態になった。

 

「負けを認めなさいっ!」

 

「いや、だね·····!」

 

「っ!この―――チッ!」

 

「ふっ。」

 

 全力で力を込めていた右手から力を抜く。当然、風先輩は振り下ろしきり、隙が出来る。

 瞬時に身を屈め、ジュワユーズを手放し風先輩との距離を縮める。

 

「らぁあ!!」

 

「―――ッ」

 

 筋力Aの一撃だ。精霊の守りで勢いは落ちるだろうが、風先輩の意識を刈り取る程度は出来る。

 

「―――!!?」

 

 罅が入る。その程度だった。

 精霊のバリアは健在。風先輩には一ミリたりとも触れていない。俺の一撃は届かなかった。

 

「で、―――りゃぁあ!!」

 

「あがっ―――!」

 

 大剣の面によって弾き飛ばされる。飛ばされた方向には台座がある。この勢いで当たれば致命傷は免れない。しかも、受け身が取れない。········大丈夫だ、俺は耐久Cあるから。

 

 ドゴッ

 鈍い音が響いたと共に頭に激痛が走る。

 

「〜〜〜〜〜ッ!!!」

 

 いてぇ!!過去一痛いかもしれん。

 頭から出血した血が左目に入り、視界を真っ赤に染めていく。

 

「ぁ········じゃあね。」

 

「ちょっとアンタ!待ちなさいよっ!」

 

「はぁ····!はぁ····!いってぇなぁ〜······」

 

「アンタはそこでジッとしてなさい!下手に動くと本当に死ぬわよっ!」

 

 意地で立ち上がる。

 最早、勝敗は決した。それでも、立ち上がらないといけない。

 あぁ―――馬鹿ってのはこういうことか。

 やっとわかった。俺に足りないモノ······くそっ、カッコ悪いったら、ありゃねぇな。

 

「汚名返上しねぇとな·······」

 

「まだ、やるの?そんなふらついた体で·····」

 

「いいや?俺の完敗だよ。殺したいのであれば殺してもらって構わない。」

 

 あと何秒立ってられるかわらない。だが、ギリギリまで堪えないと······倒れるのは全部伝えてからだ。

 

「大赦を潰す理由も、独りで突っ走る理由も俺にはわからない。」

 

「時間稼ぎのつもり?」

 

「―――だけど·····きっと、お前にとっては譲れないモノ、なんだろ?」

 

「っ、知ったふうな口で····!」

 

 わかる····わかるさ。俺と風先輩は根本的な部分で似ている。まぁ、俺に関しちゃー·····中途半端で、見ていて気持ち悪いだろうがな。

 

「俺はもう、止めろとかすんなとは言わない。だけど、少し落ち着いて考えてくれ。そうだな〜······俺が起きるまで考えてみてくれないか?」

 

「·······」

 

「もし、俺が起きた後も大赦を潰したいと思うのなら······俺も協力しよう。二人でグチャグチャにしてやろうぜっ!」

 

 誰かの味方をするということは誰かの味方をしないということだ。そんな簡単なことも忘れていたとはな。

 あぁ·······本当に、俺は―――― 

 

「―――。」

 

「   っ!」

 

 夏凜が何か叫んで駆け寄ってくる。

 なにも心配しないでいい。風先輩には皆がいる。誇れる勇者部の皆だ。きっと、なにもかも上手くいくよ。

 だから、俺は安心して倒れることが出来る。

 風先輩なら大丈夫。だって、風先輩はカッコいいからなっ!

 

 

 

 

 

 





 やっと至ったな。てか、シャルルに足りてないものだいたい風先輩が持ってるな。

 補足
・双子座襲来はなし。そもそも、水着会のだいたい二週間ぐらいの出来事です。
・シャルルがいないうちに東郷が精霊の実験して、あの日の会話を確固たる事実として原作通り、風先輩と友奈に話してます。夏凜は一人で自主練。

100話記念はなにがいいですか?

  • 天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
  • のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
  • 誰かとの√[シャルル、誰か]
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