気持ちのいいバカ(偽物)をブチ込んでみた   作:王勇を示す者

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 シャルルが保有する聖騎士帝EXには神性への特防があります。



聖騎士帝

 

 

 

 

 翌日、朝ご飯を作ろうと銀と園子よりも早く起きた朝。いつもの習慣で郵便箱を確認しに、外へ出た。昨日の朝に比べれば幾分か気温も下がったようだ。

 そんなことを思いながら、郵便箱を開ける。中には一枚の写真が入っている。

 

「ふむ·········大赦に行くか」

 

 写真には輪切りにされた男の姿が写っている。銀達の目に触れないように即座に火の元素で燃やす。

 この写真についてわかることは二つ。俺が前言ったことを守らず、大赦がなんかしでかした。そしてもう一つは、大赦の連中は俺に来てもらいたくないようだ。

 子供がすることに似ている。

 

「·······良し。ほら、クロもだ」

 

 朝ご飯を作り終え、机に並べて置いていく。そろそろ銀か園子が起きてくるだろう。

 そんなことを思いつつクロの皿に餌を入れていく。ゆっくりながらも、着実に量が減っていく。

 うん、カワイイ。見てて癒やされる。

 

「ふぁ〜······シャル、おはよ〜」

 

「あぁ、おはよう。朝ご飯用意出来ているから、早く顔を洗ってくるといい。」

 

「りょうか〜い······ん〜っ。」

 

 眠たい目を擦りながらも、洗面所へと向かっていった。

 正直心配だ。この前、洗面所までの廊下で立ったまま眠っていたからな。その時は、銀が洗面所へと連れていった。

 

「おっはよー!今日もいい朝ですなー!」

 

「おはよう。今日も元気でなによりだ」

 

 銀は先に洗面所に行ってからここに来る。

 最初、銀も俺と同じように起きて朝ご飯を作っていたが授業中に寝ていたため、充分に睡眠を取らせることにした。

 

「やっぱ、シャルの朝ご飯は美味しそうだな」

 

「さぁ、冷める前に頂くといい」

 

「うん、そうする〜」

 

「うおっ、園子。いつの間に·····」

 

 いつ帰ってきたのかわからなかったが、気づいたら園子が席に座っていた。それに続き、俺と銀も席に座る。

 全員が席に座ったことを確認して手を合わせる。

 

「「「いただきます」」」

 

 やはり、これがなければ食事は始まらない。世界がどんなに変わろうともだ。

 

「うんっ!美味しい!」

 

「我が家の専属シェフに」

 

「却下だ。それよりも話がある」

 

 どこぞの各国を歩いてきた赤い弓兵にお願いするといい。良い環境なら、喜んで働くと思うぞ。多分

 っとそれよりもだ。銀と園子に今日、俺が休むことを伝えなければ

 

「なに〜?」

 

「相談事か?出来る範囲で受け付けるぞ」

 

「今日、俺は学校を休んで大赦に行く」

 

 二人の箸が止まる。

 

「·········呼び出し?」

 

「いいや。少し用ができただけだ。」

 

「アタシ達も―――」

 

「お前達は普段通りに過せ。他の皆が心配するぞ」

 

 流石に三人抜けるとなると部活の活動に支障をきたす。それだけは避けないといけない。

 

「ごちそうさまでした。」

 

 唖然としている銀を尻目に皿を流しへと運ぶ。ささっと洗い、手を拭って玄関へと向かう。

 

「それでは行ってくる。もし、ご飯時に帰ってこなかった場合は出前を取るなり風の家に行くなりするがいい。」

 

 風先輩なら温かい料理を出してくれるだろう。それに、銀も料理出来るし心配はしないでいい。俺は俺がすべきことをしなければ

 

「いってらっしゃ〜い」

 

「·······いってら」

 

「あぁ。」

 

 扉を開け、霊体化する。そのままの状態で飛翔する。目指すは大赦本部がある剣山。

 話し合いで終わらせたいが、あの写真を俺に送ってくるということは誓いを破ったということだ。しかも、赦して貰うが故に自分達の手で同士を輪切りにした。

 一人二人は指先から徐々に輪切りにしていってやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数十分かけて剣山に到着した。

 

「さて········むっ、この感覚は」

 

 早速本宮へと参ろうとするが、何か妙な感じがする。念のため霊基を変え、ジュワユーズを構える。

 

「―――アナタがシャルルマーニュね?」

 

 突如として木の影から一人の少女が出てきた。勇者服のような服装でだ。

 

「あぁ、俺がシャルルマーニュだ。貴様は?」

 

「防人の楠 芽吹。」

 

 防人········ほーん、なるほどな。やっぱ、大赦は一回潰しとくか。

 

「楠、俺はこの先に用がある。通してくれるか?」

 

「それは出来ない相談ね。」

 

 おおっと、このパターンは·········。

 

「ではれば、戦うか?」

 

「もちろん」

 

「ルールは?」

 

「何でもアリ······そう、こんな感じに」

 

 ジュワユーズで背後から迫る弾丸をたたっ斬る。そして、上空からの鞭のような物での攻撃も弾く。

 

「いいだろう、その勝負に乗ってやろう。ただし、骨のいち二本折れる覚悟はしておけ」

 

 俺の命狙いなら、手加減する必要はない。というか、そんな余裕ない。もちろん殺さないように力は抜くがな。

 この数、そして遠近両方いけるときた。正直言ってかなりキツイ。一瞬でも気を抜けば、俺の頭から脳髄が出ることになるだろう。

 

「っ·····!」

 

 そんなことを考えていると、楠が俺へと接近してくる。手にはカッターのような刃。当たればスパッと斬れそうだ。

 

「言っただろう。骨のいち二本折れる、となっ!」

 

「あぐっ――!」

 

「メブっ!!」

 

 ジュワユーズで刃を受け、空いている左手で楠の鳩尾当たりを殴る。殺さないように力は抜いてはいるものの、想像を絶する痛みだろう。

 吹き飛ばされた楠は砂利の上を転がり、荒い呼吸を繰り返して倒れている。そんな彼女に一人の防人が近づいていく。

 

「よくも芽吹さんを······!」

 

「ハァーッ!!」

 

「二人だろうが結果は変わらない。」

 

 銀髪と金髪の少女が鞭と双剣で攻撃してくるが、些か連携力が弱いな。

 金髪の方は連携を意識しているが、銀髪が全て乱している。正に猪突猛進ガールってな。

 

「これで三人―――」

 

「チィッ····!」

 

「やばっ!」

 

 ジュワユーズで武器を粉々にする。真の神造兵装に劣るがジュワユーズも名刀だ。神樹の力を内容しているとしても、どちらが頑丈かは比べるまではないだろう。

 これで一度に二人持っていける。後何人いるかは不明だが、これで主戦力は終わりだろう。

 

「ッ!」

 

 二人の前に透明な盾のような物が出現する。

 これは·······宝具か?トロイア戦争で大英雄の投擲を防いだアイアスの盾に似ている。

 

「これ以上は誰もやらせない·····っ!」

 

「助かりましたわ!雀さん!」

 

「恩に着るぜ!」

 

 一旦二人から距離を置き、誰を最初に倒すか考える。倒しやすさなら、銀髪の子だろう。だが、雀と呼ばれるあの子がそうはさせないだろう。

 狙うは盾役だな。

 

「耐えてみせよ」

 

「ッ!」

 

「雀さん!」

 

 瞬時に三つの盾が出現する。

 あの硬さの盾を三つとは·······ちょっと面倒だな。

 ジュワユーズを地面に刺し、体を固定する。

 

「我が栄光の輝きをッ!」

 

 俺から半径10mが輝きに満ちる。まぁ、ただの輝きではないがな。

 濃密な五大元素を俺から放っただけだ。濃密であるが故に質量を持ち、当たった全ての物を破壊する。

 

「あっ―――」

 

 轟音に紛れてナニかが砕け散る音がした。

 

 

 

 

 

 

 

「生きているな」

 

 倒れ伏す少女の脈を測り、生存確認。目立った外傷はないから、吹っ飛んだ際に何処か打ったのだろう。

 

「お前ぇぇぇ!!!!」

 

「感情任せはオススメしないな」

 

「がっ·····?!」

 

 武器も持たず、素手で俺へと迫る銀髪の子を蹴り飛ばす。これで後一人

 

「射撃戦か·······それもまた一興」

 

 乱発される弾丸を斬りながら、相手の出方を伺う。どのうような行動をしようが、叩き伏せる。

 

「躊躇するな。」

 

「っ―――!」

 

 俺の背後へとバレずに近づいてきている楠に語りかける。

 

「悪だと認識したのなら、殺せ。そうでなければ俺が全員の息の根を止める」

 

 そういう戦いをしているんだ。まぁ、俺は誰も殺さないんだけどね。

 

「っ――、ハァーッ!!」

 

 鞭と刃によって逃げ場のない攻撃を繰り出す。そこに弾丸が加わるとマジでどうしようもない。

 しょうがない、使いたくはなかったが出すしかないだろう。

 

「我が勇士達よっ!」

 

「なっ······!?」

 

「デタラメですわね·····っ!」

 

 アストルフォが弾丸を斬り落とし、ローランとレナルドが楠の攻撃を防ぎ、そのままの勢いで武器を破壊した。

 

「どうする、まだやるか?」

 

「〜っ゛········。」

 

「芽吹さん、ここは負けを認めましょう。どこからどう見ても私達の負けですわ。」

 

 凄い形相で俺を睨んでくる楠とは正反対に金髪の子は素直に負けを認めてくれた。

 

「·······そうね。早く負傷者の手当をしないと」

 

「負傷者の手当は此処から離れた場所でするといい。」

 

 俺の言葉に頷き、雀という子と銀髪の子を担ぎ離れていった。

 

「さて、やるか。」

 

 もう話し合いはなしだ。

 子供のような事をした挙げ句、自分達は少女達の後ろで安全に過ごしているなど論外だ。

 一応、安芸先生と·······上里 柚葉にチャットで大赦本部にいるか聞く。

 

 安芸先生からは別の場所にいるという返信を受け、上里 柚葉からは家にいるという返信があった。両親の挨拶がなんとかかんとか言っているが無視。本宮へと視線を向ける。

 

「全閘門固定ッ!」

 

 十二勇士の矛先を頂点あたりの本宮へと向ける。中にいる人は無視。死のうが俺には関係ないことだ。

 矛先に五大元素を圧縮、収束していく。

 

「―――放て!」

 

 色とりどりのレーザーのような物が放たれ、本宮へと命中した。凄く罰当たりなような気がするが、大赦が悪いので赦されるだろう。

 木が折れていく音と共に建物が崩壊していく。

 

「帰るか」

 

 踵を返し、本宮を後にする。

 予定より数百倍早く帰れたな。これなら、学校に行けるな。まぁ、なにも情報は得れてないんだけど。

 

 

 

 

 

 





 ゆゆゆいに防人が出ないからと言って、本編に出ないとは限らないんです(超理論)。
 防人好きの皆さん、すいません。うちの馬鹿が······ほんっとすみません。

100話記念はなにがいいですか?

  • 天の神打倒RTA[御影、⬛⬛、シャルル]
  • のわゆの後日談[西暦勇者、知らん奴]
  • 誰かとの√[シャルル、誰か]
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