悟空がウマ娘界に来て数ヶ月。"気,,の解放も修行場所もなく、平凡な修行をする毎日。
そんな悟空でもさすがに弱体化するのでは、と思いました。
注意
・ドラゴンボール世界で超サイヤ人を極めたはずの悟空はいません。
・理事長(やよい)は本当に何も知りません。本能に従ったまで!!
・内容はご都合解釈
ー 前回のあらすじ ー
エル「え、えるは…怖がってなんかないんだからっ!勘違いしないでよネ!!」
グラス「なんですそれ」
エル「ジャパニーズ文化デース!」
グラス「今では絶滅危惧種ですよ」
エル「ケ?」
ーーーーーーー
【食堂】
ウマ娘「あ!たづなさん、こんにちは!」
たづな「はい。こんにちは」
ウマ娘「たづなさんが食堂に来るのって珍しいですね。食べたい物があったんですか?」
たづな「いえ、そういう訳ではなく、ちょっと待ち合わせをしていまして」
ウマ娘「待ち合わせ?」
たづな「はい。先に来ていると思ったのですが…、」
そう言って、たづなは辺りを見渡した。
彼がいるならすぐに見つかるはず。そう思っていたら、カチャン、カチャンと凄い勢いでお皿が重なる音がする。
その方向を見ると、特徴的な髪型をした男性と、芦毛のウマ娘が積み重なる皿で見え隠れしていた。
たづな「・・・」
ウマ娘「た、たづなさん…待ち合わせって、もしかして…」
たづな「……ええ」
ウマ娘「」ウワァ…
ウマ娘がした顔は驚愕か、戦慄か、、、しかし一番近い表現なら…同情だろう。
たづな「……あの中に混ざるのは少々勇気が入りますね…」
誰にいう訳でもなく、そう呟いた。
ガーツガツガツガツガツ!!!!むしゃむしゃむしゃ…パクパクパクパクパクパク!!!ずるずるずるっっっ、…じゅるるるるるるっ!!!
オグリ「っ!…もふぅ」(悟空)
悟空「なんふぁ?」(なんだ?)
オグリ「ほよふぁはな、ふおいうわいほ」(この魚、凄い美味いぞ)
悟空「ほんほは?ふぉっほふへ」(ほんとか?ちょっとくれ)
オグリ「ばあ」(ああ)
ーーーーぱくりんちょ。
悟空「!、ふへーうえーわ!!」(すげぇうめぇな!)
オグリ「ほうはろう」(そうだろう)
たづな「ちゃんと飲み込んでから話しなさい」
悟空「!!!」
オグリ「!!!」
リスのように頬いっぱい膨らませ、机の傍らに佇むたづなを見た。
ーーーーごっっっくんちょ。
たづな「しっかり噛みなさい!!」
悟空「ぷはーっ。つい美味すぎて飲み込んじまった!」
オグリ「うん。私もだ」
たづな「ハァ…、」
オグリ「あ、たづなさん。こんにちは」
たづな「…こんにちは」
オグリ「悟空が待ち合わせをしてると言っていたのは、たづなさんの事だったのか?」
悟空「そうだぞ。言ってなかったか?」
オグリ「ああ。待ち合わせしてるからそれまで食おう…としか」
悟空「そうだったか」
たづな「もう…それで話とは何ですか?」
悟空「あ、ちょっと待ってくれ」
たづな「???」
悟空「締めのアイス取ってくる。オグリの分も持ってくっからな!」
返答を聞かず、床を滑るようにして悟空は行ってしまう。
たづな(……アレ少し浮いてません?)
オグリ「たづなさん」
たづな「なんですか?」
オグリ「悟空は私の分も持ってくると言っていたが、話しをするのに私は邪魔じゃないだろうか」
たづな「いえ、大丈夫だと思いますよ。聞かれてマズい事なら食堂で話そうとは言わないでしょうから」
オグリ「そうか。では待ってる間に、たづなさんにはフルーツをあげよう」
たづな「・・・お気持ちだけいただきます」
・
・
・
たづな「で、お話しとは何です?」
何故か三個分のアイスカップを持ってきた悟空。
たづなはアイスを舌でじっくり味わうと、悟空に問いかけた。
悟空「もう少ししたら凱旋門賞があんだろ?エルの応援に行きてぇんだけど、おめぇの許可貰っとこうと思ってな」
たづな「・・・、」
悟空「たづな?」
たづな(…とても食堂で話す事ではないですね)
悟空「おーい」
たづな「一応伺いますが、興味本位で行かれるのですか?」
悟空「興味?んー、まぁ強ぇ奴がいるってんなら目の前で見てぇって思ってたかな。行く気はなかったけど、エルの奴が会場まで来てくれって言うんで行ってやろっかなって」
たづな「なるほど…」(興味本位や遊び感覚で行こうとするなら却下しようと思いましたが、、、)
悟空「やっぱ他の国に行くのはダメか?」
たづな「………いえ、良いですよ」
悟空「おっ、やりぃッ!」
たづな「ただし!凱旋門賞は多くのメディアが集まります。変装だけは絶対にしてください」
悟空「おーけー、前にルドルフとやった時みてぇな感じで良いか?」
たづな「んー、、、アジア系なら、わざわざ応援に来た人としてインタビューされかねないですね…」
悟空「でもオラって分かんなきゃ別に構わねぇだろ」
たづな「万が一を考えては不安なんですよ。咄嗟に嘘をつくなんて器用な真似出来ないでしょうし」
悟空「ムッ、失礼な事言うなよ。オラだって嘘くれぇつけんぞ」
たづな「ついた所で100%嘘だと思われたら意味ないです。何か良い方法があれば良いのですが…」
オグリ「スーパーサイヤ人になれば良いじゃないか」
悟空「ん?」
たづな「え?」
スプーンを口に入れたまま2人はオグリを見た。
オグリ「髪が金色になるんだろう?それなら海外でも周囲に溶け込むんじゃないのか?」
確かにオグリの言う通りだ。
下手な変装より、別人に切り替わる方が何かと便利だ。何かあっても逃げれば良いだけだし。
しかし、疑問が1つ生まれた。
悟空「オグリ。おめぇスーパーサイヤ人の事知ってたんか?」
オグリ「ああ。ウララから聞いたぞ」
悟空「ウララ?おめぇウララと話したりすんだな」
オグリ「意外か?こう見えてもウララと私の共通点は誰よりも多いんだ。私の初出走は地方ダートで短距離だったからな。中央では他にいないから、たまに2人でダートの短距離を走っている」
悟空「へぇ、そんな事してたのか。……ちなみに勝敗はどんな感じだ?」
オグリ「私の全勝だ」
悟空「い"い"っ!!?……オグリって引退してて、もうレースに出てねぇんだよな?」
オグリ「ああ。トレーニングはしているが」
悟空「んー、………オグリが速ぇのは知ってっけど、全敗かぁ…。鍛え方がたらなかったか」
オグリ「まぁ本気で走っているが、真剣勝負という訳ではない。ゴールだって僅差ばかりだしな」
悟空「そっか………でもやっぱ1回くれぇは勝っときてぇな。ちょっくら修行つけてくっか」
オグリ「?……これからか?」
悟空「ああ。思い立ったが何とやらってな」
オグリ「………怒られるぞ」
悟空「誰にだ?」
オグリは横を見た。つられて悟空も顔を動かす。
たづな「・・・・・」
悟空「ぁ、」
たづな「では私は戻ります。"孫さん,,は適当にやってください。ああ、バレたとしたらウララさんや学園に被害が来るのはもちろん。不法入国や出生登録のないアナタが存在していると国騒動にもなるので、お気をつけを」
もう用は済んだと、悟空に目を向ける事はなく席を立つたづな。慌てふためいた悟空はすぐにたづなの手を取った。
悟空「すまねぇ!オラ、あの、、ほら!、、、?」
たづな「離してください。謝るだけで何も言葉が浮かんでないじゃないですか。悪いと思ってないのでしょう」
悟空「思ってるってぇ、、、そんな怒んなよたづなぁ」
たづな「知りません。では失礼します」
悟空が力の差を気にしてか、緩く掴んでいた手を振り払った。もはやたづなに愛想笑いも営業スマイルも無い。ただただ無表情だった。そんなたづなを相手に、
ーー悟空は肩に担いだ。
たづな「きゃっ!な、何を…!降ろしなさいっ!」
たづなが担がれるなんて事は生涯初だろう。そしてそれを見ているウマ娘だって1人や2人ではない。
羞恥で顔を真っ赤に染めて怒るが、悟空は決して降ろしはせず、オグリに顔を向けた。
悟空「悪ぃオグリ!オラこのまま行くから食った皿の片付けを頼む!」
オグリ「ああ。構わないぞ」
悟空「んじゃ、またnっっっ痛ってぇぇ!危ねぇから暴れんなって!」
たづな「貴方が降ろせばいい話でしょう!」
悟空「そしたらおめぇ逃げんじゃねぇか!」
たづな「逃げてません!用事が終わっただけです!」
悟空「まだ終わってなかったろ!」
たづな「先にどこか行こうとしたのは悟空さんではありませんか!」
悟空「だからそれは…ほら、あれだ!」
たづな「どれですか!やっぱり悪いと思ってないのでしょう!?」
悟空「だから思ってるって。おめぇもしつけーなぁ」
たづな「はあぁぁ!!?しつこい!?私が!!!?」
悟空「ほら話すっぞ」
たづな「する訳ないじゃないですか!」
食堂を出るまで怒鳴り合いは続いた。
いや、姿が見えなくてもウマ娘の耳はたづなの怒号を拾う。
呆然と入り口を見ていた1人のウマ娘は、おずおずとオグリの所へ近寄った。
ウマ娘「あ、の、、オグリさん」
オグリ「何だ?」
ウマ娘「その…たづなさんと、もう1人の男性の方は大丈夫なんでしょうか」
オグリ「ん?ああ。心配ないと思うぞ」
ウマ娘「でも、喧嘩してましたよね?」
オグリ「フッ。…自分の意思はな、怒鳴るのが1番伝わる。私も昔はそうやって怒鳴られ叩かれ、怒鳴ったものだ…」
オグリの脳裏に浮かぶライバルs。
フジマサマーチ、シンボリルドルフ、タマモクロス。誰もが信念を貫くために心から叫んだ。そうやってヒトとヒトは分かり合っていく。
オグリはそう思っていた。………が、
ウマ娘「……懐かしんでる所すみませんが、怒鳴らなくても静かに話し合いで済むと思います…」
オグリ「え、…そうなのか?」
ウマ娘「はい…」
オグリ「………そうか」
・
・
・
ー 理事長室 ー
たづな「・・・なぜこの部屋なんです?」
悟空「やよいの"気,,がなかったからな。ここなら他の奴も入ってこねぇだろうし」
途中でたづなを降ろして歩いていたからか、たづなのほとぼりは冷めつつあった。
たづな「…………ハァ、」
悟空「…………すまねぇ」
たづな「もういいですよ。私も後に引けなかっただけですから」
悟空「そっか」
たづな「ええ。………では話を戻しますか」
悟空「そうだな!」
たづな「まず超サイヤ人の事ですが、私も話を聞いただけなので実態を見てません。どういうものか出来ますか?」
悟空「おう。少しだけ離れてろよ」
たづなは悟空から距離をとり、成り行きを見守る。
その事を確認した悟空は"気,,を爆発させないように、ゆっくりと力を入れ、
そして、
悟空「ーーーーーーふっ!」
ドンッッッッ!!!
見えない塊がたづなの身体を叩いた。
たづな「っ!……こ、れは…」
ウララ達から話で聞いていたオーラは見えない。だが髪は逆立ち、目付きだけで覆しようがないほどの圧倒的な力が見て取れる。
何とか目の前の事を理解しようと、思考をめぐせるたづなに、低く重い言葉が飛んできた。
悟空「これで良いのか?」
たづな「っ、悟空、さん?」
悟空「何だ」
これも聞いた話。
この超サイヤ人になった悟空は怖いと言っていた。だけどそれは力を解放したからだと思っていた。
こんな口調そのものが変わるとは思いもせず。悟空の言葉を借りるなら、悟空が口を開く毎に"気,,が宿っているようだった。
たづな「確認ですが、、、怒ってます?」
悟空「?…怒ってねぇよ。ウララ達にも言われたが、この超サイヤ人ってのは理性を失う程の力が溢れて興奮状態になる。それを何とか抑えても話し方に出てくるってだけだ」
たづな「そうですか…」
悟空は嘘をつけない。本当の事だろう。
たづなは気にしない事にした。
悟空「それで、これなら凱旋門賞行っても平気か?」
たづな「ええ、そうですね。これなら…………あれ?」
海外勢の中で見ても、ちょっと強面の人だろうと思ったが、たづなに違和感が生じる。
悟空「どうした?」
たづな「…………いえ、ちょっと待ってくださいね」
その場でたづなは"目を閉じた,,
たづな「悟空さん。微かな音も立てずに部屋の中を移動してください」
悟空「?…ああ」
ふわり。
悟空だけの重力が変わったように少しだけ浮くと、まるで幽霊みたいにスーッと部屋の隅に移動した。
音を立てるなという事は声も出すなという事だろう。
悟空の脳内に疑問を浮かべたままたづなを見ていると、たづなは手を前に出しながらゆっくり動き始めた。
たづな「・・・・悟空さん、喋ったり動いたりしないでくださいね」
悟空(……何やってんだコイツ?…………ん?)
悟空は腕を組みながら突っ立っていると、その方向一直線に目を瞑ったたづなが向かっている。
部屋もさほど大きくないとはいえ、迷いのない歩行だ。
そして、悟空のお腹にたづなの手が当たった。
たづな「っ、…あはっ……あたった」ボソッ
悟空「たづな」
たづな「!…コホン。失礼しました」
悟空「お前、"気,,が分かるのか?」
たづな「もちろん分かりません」
悟空「でも目ぇ閉じてても、『オレ』の所完全に分かってただろ」
たづな「そうですね」
悟空「どういう事だ?」
たづな「んー、何と言えば良いのか……さっき悟空さんが言ってた超サイヤ人による興奮状態のせいですかねぇ……この人がここにいるって分からせられるんです」
悟空「オレが居場所を感じ取らせてんのか。…なら単純に"気,,を小さくすれば分からなくなるだろ」
たづな「試してみましょう」
悟空「ああ」
悟空は"気,,を操り、一般人並みまで落としてたづなから離れた。
だが結果は同じ。フラフラと悟空に近づき、手が触れそうになった。
悟空(・・・避けてみるか)
さっ、と器用に体を動かして躱わす。
たづな「あら?………?」
たづなには確信があった。なのに全く手が当たらない。
あちこちに手を伸ばすが掠りもしない。
たづな(気のせい…ですか?だとすると分からないですね)
"気,,を小さくすれば分からない。という結論を出して目を開けた。
たづな「近っ!!って、場所あってるじゃないですか!」
悟空「悪いな。簡単に当てられんのがちょっとばかし面白くなかったんだ」
たづな「そんな子供みたいな理由で!?…………ハァ。何だかんだ分かってしまいましたね」
悟空「そうだな。原因が"気,,じゃないならオレもお手上げだ。………それに時間切れみたいだ」
たづな「え?」
ーーーーーガチャ
やよい「ッッッ!………唖然。…たづなよ、さすがに理事長室を逢瀬の場にするのはどうかと思うぞ」
部屋の隅で向かい合う2人を見て呟いた。
たづな「なっ、そ!そんなのではありません!許可もなく理事長室を利用してすみませんでした!」
やよい「その流れで謝罪を入れるお前は本当にたづなだな…」
たづな「どういう意味です!?」
やよい「それに…そっちの彼は、悟空さんでいいか?」
悟空「ああ。よく分かったな」
やよい「ふっ、これでも人を見て来た回数は誰よりも多いんだ。だがッ!何をやっていたのかまでは分からん!理由を聞こうか!」
たづなと悟空が互いに見合うと頷くと順を追って説明をした。
悟空がエルコンドルパサーのレースを見にいく事。
万が一にもバレないようにと思案している事。
空気に溶け込むには超サイヤ人の見た目があっているが、目を瞑っていても分かるほどの存在感を出している事。
たづな「悟空さんが言うには"気,,の大きさとは違うみたいなんです」
やよい「…………ふむ、」
ざっくりとした説明だが伝わったらしい。口元を扇子で隠していて考えが読めないが、たづなは不思議と心強さを感じていた。
やよい「把握ッ!聞いた話の中で1番可能性としてあるのは、興奮状態で出る無意識の圧力が原因かも知れん!」
悟空「無意識か…」(セルの時にコントロール出来たはずだが、、、さすがに鈍ったか)
たづな「となると、悟空さんのトレーニング次第って事ですか?」
悟空「それしかねぇな。だが精神鍛錬はすぐに出来るもんじゃねぇ。急いでやってもエルのレースまでには間に合うかどうか…」
頭を悩ます2人にやよいは人知れず微笑んだ。
やよい「なぁ悟空さん。少し話しでもせんか?」
悟空「話し、だと?オレはすぐにでも、」
やよい「なぁに少しだけだ!ほら椅子に座ると良い」
悟空「お、おい」
たづな「理事長?」
やよい「たづなはお茶を頼む!」
そう指示を飛ばし、悟空の背中を押して来客用の椅子に座らせると、やよいは対面に座った。
やよい「早速ッ!悟空さんが関わってるウマ娘について教えてくれ!」
悟空「ウマ娘?ってウララやキング達の事か。なんでそれを今話さなきゃならねぇんだ?」
やよい「無論ッ!知りたいからだ!悟空さんの事情は理解しているが、どうか付き合ってくれ!」
悟空「まぁ、やよいに言われたら断るつもりねぇよ。つっても誰の何を話せばいい?」
やよい「そうだな……悟空さんから見て、みんなと最初会った時と最近とでは何か違ったりする所はないか?」
悟空「最初の頃と違う所…。・・・ウララが、レースに勝ちたいって言う時が多くなったな」
やよい「ほう?だがそれは当たり前ではないのか?」
悟空「ああ。前のウララはレースは楽しいってだけだった。もちろん今でもその気持ちはあるけど、負けたくねぇって、、、勝ちてぇって言うんだ」
やよい「そう聞くと中々変わったな。"あの,,ハルウララが逞しくなったものだ!感心ッ!!」
悟空「そうだろ?とか…スペがはっちゃけてんな」
やよい「というと?」
悟空「この前見たのはエルと手を組んでグラスにイタズラしていた。誰かにちょっかい出すような奴とは思わなかったが、バ鹿みてぇに笑って怒られてやがったな」
やよい「あの子がココに来る前は北海道という地にいたんだ。そこではウマ娘は1人もいない。一緒に遊ぶ友達も限られていただろう」
悟空「へぇ。それじゃあ今が慣れて来たって事か?」
やよい「慣れというより遊び方を知ったのだろう。恐らく悟空さんを見ながら、な!」
悟空「?オレは何もしてねぇぞ」
やよい「だからこそだ。悟空さんが裏表無しに行動するから、スペシャルウィークも自然と真似ているかも知れん!子供は周りの影響で変わるからな!」
悟空「そうなn、ッッッ!」
突如、悟空の髪がブワリッと浮いた。
悟空「チッ!油断するとコレだ!危ねぇから下がってろ」
悟空は溢れる"気,,を抑えようと精神を集中した。
この場で爆発させたらたづなや、やよいに被害が及ぶ。悟空は一生懸命だった。
だからこそ、やよいが椅子から離れて目の前まで来ている事に気づかなかった。
悟空「っ、やよい。問題ねぇとは思うが少し離れて、」
やよい「今、この時…何を思って"気,,が乱れる事があるのだ?」
悟空「え、」
やよい「悟空さんにとってスペシャルウィーク達は何だ?」
悟空「す、ペ達は…オレの友達だ」
やよい「そうだろう。ならば余計な事は考えず友達の…ウマ娘の事だけを考えるんだ」
悟空「ウマ娘、だけを…」
やよい「そうだ。他にあの子達のエピソードはないのか?」
悟空は胸の内で暴れるナニカを無視して、楽しい記憶だけを思い浮かべた。
悟空「ッッ……フゥ…この前の警備の巡回の時、木の陰で寝ているスカイがいたんだ」
やよい「全くあの子は…。トレーナーが嘆いておったぞ。それに特別珍しい光景ではないな!」
悟空「いやまだ続きがあって、木で見えなかったけどスカイの横にもう1個"気,,があったんだ」
やよい「なんとッ!!誰だったのだ!?」
悟空「キングだ。寒いのか知らねぇけどスカイにくっついてやがった」
やよい「驚愕ッ!!キングヘイローだと!!?彼女がそんな無防備を晒すとは………ふっ、セイウンスカイといい、さぞかし気持ち良かっただろう」
悟空「だよな。『オラ』もそう思って起こせなかった」
たづな「!!!」
悟空「それを後で言ったら怒られたけどな。気づいたのなら起こしなさいよーっ!つってよ!」
やよい「ははははっ!キングヘイローとてやるせないのだな!悟空さんに当たる事で恥を紛らわせていよう!」
悟空「あいつは変に大人ぶる癖にその辺ガキなんだよなぁ」
やよい「そういう所が可愛いのだろう?」
悟空「まぁな」
やよい「しかしッ!!そんなウマ娘達の日常を聞くのは新鮮で良いな!もっと教えてくれ!」
悟空「おう良いぞ!オラそういう話けっこう持ってんだけど、変に気恥ずかしくて話せなかったんだ」
やよい「期待ッ!!存分に語ろうじゃないか!」
お腹を抱えそうな勢いで話す悟空と、興味津々で1つ1つの話しに表情をコロコロ変えるやよい。
そんな2人を見てたづなは思う。
たづな(………ふふっ。あなた方も他の子にも負けないくらい子供ですよー)
悟空「そんでよぉ!寝ぼけたオグリがルドルフに噛み付いたんだ!そん時のルドルフの顔なんて、こーーーんな顔してたんだぜ」イーーッ!!!
やよい「あはははっ!あのルドルフがか!?存外ッ!可愛い所もあるじゃないか!」
悟空「だよな!」
・
・
・
やよい「ーーーーふーっ、ふーっ、………笑いすぎてお腹が痛いぞ」
悟空「……オラもだ、」
やよい「はぁ、、ん?もうこんな時間だったのか?」
悟空「何か用事あんのか?」
やよい「肯定ッ!!理事長としての業務をせんとな!」
たづな「はい。では私も、」
やよい「あー、たづなは来なくて良いぞ。この部屋で引き続き逢瀬を楽しむと良い!」
たづな「っ!理事長ッ。その逢瀬と言うのはやめてください!」
やよい「ふっ、その程度で焦るとはたづなも青いな。…いや顔は赤いから、赤いの方が正しいか?」
たづな「〜〜〜〜ッ!!!!!」
やよい「ははっ!では失礼するとしよう。………と、悟空さんに言いたい事があったんだ」
悟空「オラにか?」
やよい「そうだ」
悟空「なんだ?」
やよい「この世界は…この学園は楽しいか?」
悟空「…なんだよいきなり。………楽しいさ。オラの鍛錬より他の奴を鍛えんのが…強くなっていくアイツらを見んのが、すげぇ楽しい」
やよい「そうか。良かった。……それなら、この世界にいる間だけでも存分に羽を休めておくといい」
悟空「!…やよい。おめぇ何か知ってんのか?」
やよい「否定…。何も知らん…が、これは予感だ」
悟空「予感?」
やよい「孫悟空という男を、未来が…世界がこのまま放っておくとは思えん」
悟空「……なに、言ってんだ?」
やよい「…………フッ、適当ッ!!私も分からん!」
悟空「はあ!?」
たづな「理事長……」
やよい「まぁ、何だ!この世界は平和そのものだから肩肘張るな!戦いに備える必要はない!ウマ娘と共にレースを楽しめ!」
悟空「ん、んー、、、何だかよく分かんねぇけど…分かった!」
やよい「うむっ!」
悟空の返答に満足だったのか、小さな体を弾ませて部屋から去っていった。
たづな「・・・何だったのでしょうか」
悟空「さぁな。けど、、、何だか胸の内がスッキリした感じだ。ーーーよしっ、んじゃオラ達も………何してたんだっけ?飯の時間か?」
たづな「ご飯はさっき食べたでしょう。それに、、、問題は解決しましたよ」
悟空「?……あっ!オラ結局何も出来てねぇ!このままじゃ凱旋門賞行けねーじゃんか!」
たづな「だから問題解決してると言ってるじゃないですか」
悟空「え?」
たづな「口調が普段通りですよ。さっきまでの圧力は感じませんし、悟空さん自身の興奮状態はいかがです?」
言われて初めて気付く。
悟空「!…この感覚、超サイヤ人をコントロール出来た時と同じだ…。でも何で急に出来たんだ?」
たづな「……その辺りのシステムは知りませんが、理事長と話をしてる途中で口調は元通りでしたよ」
悟空「まさか…。アイツらの事をやよいと話したせいか?」
たづな「元を辿れば急な話題転換。意図的なモノでしょうね」
悟空「………ははっ。今回はやられたな。とんでもねぇ奴だ」
たづな「当然です!この歴史ある中央トレセン学園のトップに立つ人なんですから!」
悟空「……………いや、おめぇ達は人じゃ、」
たづな「え?」
悟空「ぇ、」
たづな「イマ、ナニカイイマシタ?」
悟空「何も言ってない、ですっ!」
たづな「………………よろしい」
次回予告:(エルコンドルパサー)
…………まさか、主役のエルを自分で予告する事になるとは…エルビックリデース。【……ぷぷっ】
ですが!エルはエンターテイナー!やってやりマス!【けっぱれ!】
凱旋門賞に挑むエルコンドルパサー。対するは現ウマ娘界の中で最強と呼ばれるブロワイエ。
世界最強を自負するエルコンドルパサーは、果たして最強の称号を手にする事が出来るのか!
次回ッ!日本のウマ娘を舐めるな!!
悟空さん!応援お願いしますネ!!!【おう!任せとけ!】
タイトル決まらんくて雑になった…