死神に転職して幻想入りしました ~東方死転職~   作:生おろしのレンコン

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自身の能力

ミコトはその場で固まっていた。

咲夜に何と返せばいいのか分からなかったからだ。

変に返せば噛み合わなくなって、自分の首を締めてしまう。

そんな事を考えていると、咲夜が口を開いた。

 

「..答えてくれないのはいきなり言われて困惑しているの?それとも、図星?...まぁどちらでも良いのだけれど、貴方が鬼の面の男である事は確信してる。だから否定しても無駄よ?」

 

そう言われ、咲夜から圧がかけられる。ここまでくると騙し通すことはほぼ不可能だと判断したミコトは、軽くうなずいた後、返答する。

 

「そこまで言われるのでしたら、本当の事をお話しします。..確かに、あれは私で間違いありません。まぁ..バレてしまうとは思ってもいなかったのですが...」

 

ミコトはそう言って苦笑した。

そんな答えを聞いた咲夜は納得したようで、本題へと入るようだった。

 

「あなたの口から聞くことができて良かったわ。で、ここからが大事な話なのだけれど...貴方のあの力は何なの?初めて見たときは最低限の力しか感じられなかったのに..勿論今もね。だけど、あの時は違った..妹様と肩を並べるほどの力...まるで別人、一体どんな手品を使ったわけ?」

 

と、言われるが、ミコトはそれに関してはさっぱりだった。

紫から咲夜のナイフを刺され、傷が癒えたと思えば、どこからともなく力があふれ出る。

ただ、いくら考えようとも一人では結論は出ないわけで、ひとまず起きた出来事を咲夜に話してみた。

すると、咲夜は少し黙り込み、また話し始める。

 

「成程ね。紫が関わってるなら納得できるわ。でも、貴方のその能力..実に気になるわね。聞いた感じ、他人の血を体に取り込めばいいって事かしら?」

 

「の..能力...ですか。フランと敵対した時もそうでしたが..不思議な力を使うのはそういう事だったんですねぇ..」

 

「..?もしかして能力の存在を知らなかったの?」

 

ミコトは軽くうなずく。

咲夜は少し引いたような表情を見せると、気怠そうな顔をして能力について軽く話す。

 

「一度しか話さないから、しっかり聞いておくのよ?まず、能力って言うのは、簡単に言うと普通に考えてできないことが出来る。みたいな感じよ。私の場合、時を止めることが出来るわ。便利な力でしょう?...それで、私以外にも能力持ちなんてざらにいるわ。中にはこの世の事象の対象にならなかったり、運命を操ってしまったりできてしまうわ」

 

ここまで聞くと、粗方理解はできた。取り敢えず、幻想郷には奇妙な力を持つ者がたくさんいるらしい。

自分も、何故かその一員となっているらしい。

 

「まさか私もその能力を手に入れているとは...紫さんが事前に教えてくれてれば良かったのですけど...」

 

苦笑いで呟いた。正直、能力だとかそんなのは大抵あって困るような事は無いとは思ったが、少し抵抗があった。

そんな事を思っていると、廊下の奥の方から声がする。

 

「咲夜ー?そろそろ帰りたいのだけれど..良いかしらー?」

 

「あ..わかりましたお嬢様!今すぐ戻ります!」

 

咲夜は少し焦ったような表情になり、急いでレミリアの元に戻っていく。

ミコトも、その後に続き、慧音の場所へ歩いていく。

 

 

~~

「それじゃあ、また何かあった時には協力しあいましょ。この幻想郷に住まうもの同士、仲良くするべきだものね」

 

レミリアはそう言って咲夜と歩を揃えて歩いていった。

ミコトと慧音は彼女らを見えなくなるまで見送った。

 

「さて、レミリアさん達が優しくて助かったよ。話が良く進みすぎて逆に困ってしまったよ」

 

慧音は軽く背伸びをして、笑いながらそう呟く。

ミコトも、それに笑顔で答えた。

そして、一息ついた後に慧音がミコトに語りかけてくる。

 

「それじゃぁ..ミコトには頼み事をしたいのだけど良いかな?」

 

ミコトは出来ることならやります、と頷く。

 

「なら、あの時に行けなかった博麗神社へ一回行ってくれないか?お前も一度、霊夢と会っておくべきだ。彼女ともしかしたら気が合うかもしれないからな」

 

一度はフランに邪魔され、神社には行けなかったが、今なら特に何も起きていない為、安心して行く事が出来るはずである。

慧音が既に支度を済ませていてくれたので、動きやすい服に着替え、護身用の刀を貰い、博麗神社へと歩き始めた。

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