ORS白き皇女は悪堕ちしたい~安価は原作ヒロインの肯定ペンギンでした~   作:サッドライプ

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☆掲示板住人紹介12
清楚姫@触手悪堕ち志望        ID:sVBLandH
 清楚is何。凌辱系エロゲのレビューで「快楽堕ちさせられて雌奴隷になったヒロインがすごく羨ましかったです」とか書いちゃう系の筋金入りの変態である。何なら堕とされる日が来た時の為だけに、自分の元キャラは知らなくとも異世界転生してからはそれっぽいヒロインロールしていた。
 まあ、転生初日に助けてくれたティア姫に恩義を感じているのはガチである。そのティア姫が竿役の魔神様を連れて来てくれたことで忠義が天元突破していたりはするので、実際安価がなくてもティア姫に対しては似たような対応になってた気がしないでもない。




再会の清楚姫

 

 

「何やってんのよ……」

「あん?俺は闘技場のルールに従って敗者を犯しただけだぜ?」

 

 頭が痛いと言わんばかりの表情でうなるアスタにザハークが真顔で返す。開き直るどころかそもそもまずいことをしたとも思っていないのだろうその表情に、政庁の応接間に集まったティア軍幹部達はなんとも言えない沈黙を共有していた。

 

 魔竜王ヴァジェトの娘、レヴィア=ネフティス。対神竜族の最戦線で指揮を執る軍隊長でもあり、兵達からの信望も篤い。親譲りのワインレッドの竜翼で天空を舞い、刀の竜装『氷刃シャリート』により戦場を氷結の嵐で蹂躙していくその力は四天将にも引けを取らないとされている。

 なので闘技場の戦闘ルールで上空飛行禁止(観客から見えないところで戦われても盛り下がるだけなので)という制限さえなければ、近接格闘主体のザハーク相手にもっと有利に立ち回れただろうが、ピアサを犯してからというもの一層調子を上げている彼に不覚を取って凌辱を受け産卵までさせられたという結果は変わらないのであった。

 

 だが国奪りはやったものの別に魔竜王に敵対したい訳でもないティアとしては、その娘に手を付けて孕ませましたなどというザハークの行為は事案でしかない。

 

「レヴィア様。その、大丈夫ですか…?」

「いいのよテュポーン。敗ければそうなるって分かってて戦いを挑んだ以上、後でどうこう言うつもりはないわ。私は納得してる」

 

 一方で幼少の頃に守役をしていたテュポーンが気遣わしげにしているが、当のレヴィアはアイスブルーの長い髪をかき上げながら平静そのものの顔で紅茶を啜っていた。

 そんな彼女を掛ける言葉に困った顔で見ているティア達。が、一人だけ趣の違った視線があった。

 

「(にこにこ)」

「……シルヴィア=ハマルティア?私達、どこかで会ったことあるかしら?」

「いえいえー。あ、レヴィア殿下、お代わり要りますか?」

「………いただくわ」

 

 その紅茶を淹れたピンク髪の女軍師が非常に朗らかな笑顔でレヴィアを見つめていた。この女がピアサとアルトン公国に仕掛けた手管、あるいはデルピュネ奪取とその後の統治での手配ぶりを思えば『食えない女』という評価が妥当な筈なのだが、レヴィアがどんなに見つめ返してもそこには親愛の感情以外読み取れなかった。胡散臭さすら微塵も感じないド直球の好意に、深紅眼の魔竜姫も背筋のこそばゆさを感じてたじろぐしかない。

 

「……?あ、ごめんなさい。ちょっと諸事情でレヴィア殿下のことは存じ上げていて。一方的にシンパシー感じてるだけなのでお気になさらず」

「そ、そうするわ……」

 

 そうした彼女の心の動きもすぐ読んでくる辺り警戒すべき知恵者であることには間違いないのだが、戦場で幾度も自身の命を救ってきた直感が「深く突っ込むな」と囁いていた。

 

 

 

「――――シ ル ヴ ィ ア ?私にも紅茶のお代わりちょうだい?」

 

「はーい、ただいまーっ」

 

 

 

 そしてこちらは非常に分かりやすかった。

 レヴィアの対面に座った青の竜姫は、縦に裂けたサファイアの眼光をシルヴィアの側頭部に突き刺しながら呼びつけ、給仕をさせたらそのまま自分のすぐ隣に座らせた。そして表情だけの笑顔を向けてくる。

 

(………奪りやしないわよ)

 

 配下に欲しいかと言われれば即頷く程度には能力を見せているし自分にも何故か好意的だが、こうまで露骨に悋気を見せてくるような関係性にちょっかいを掛けようとは思わない。

 それに―――ここまでの行動からほぼないとは思っていたが、魔族の少女にこうも執着している以上自身の神竜族としてのアイデンティティに未練を残しているということはないだろうと確信できた。

 

 だからこそ、氷の魔竜姫は自分がデルピュネに来た最後の目的を叛逆の神竜姫に告げる。

 

 

「ティア=エリーシス、母様―――魔竜王ヴァジェトが会談をお望みよ。

 勿論誓って騙し討ちするような真似はしないわ、ネフティス本国までご足労いただける?」

 

 

…………。

 

 とりあえずピアサと竜装を交換し、アルトン公国と一か月の停戦合意を取り付けて。

 

 レヴィアの提案を呑み、ベヒモスで大陸東部を進むこと五日。王城謁見の間にてヴァジェトからティア達が告げられた言葉は―――。

 

 

「了承」

 

 

「あの……了承とは?」

「全部だ全部。デルピュネの統治者として引き続き神竜族と戦うというなら好きにしろと言っている、裏切者のエリーシスの姫よ」

 

 あまりにティア達に都合の良い発言にそのまま聞き返すも、色香を称えた艶麗の美女は玉座から無造作に補足する。

 

「へ、陛下?それはあまりに―――」

「文句がある者は四天将を捕虜にする手柄を立ててから言え。テュポーンの失政も上手く立て直しているようだし、ここで前線を混乱させるくらいなら現状を追認した方が面倒がないだろう」

 

 壁際に整列した文官が戸惑いと共に諫言しようとするのを一蹴し、ヴァジェトは属国をクーデターで切り取ったティアに“正統性”のお墨付きを与える。

 

「へっ。意外に話が分かるおn―――」

(ザハーク、お願いホント黙って!!)

 

 一方アスタが反射的に口を塞いだザハークを、赤毛の長身女近衛騎士が一瞬殺意の籠った眼で睨んでいた。が、当のヴァジェトは上機嫌にザハークの方を見ながら目を細めて微笑うだけ。

 

(母様……?)

 

 介添人としてティア一行の傍で同席していたレヴィアからは、その瞳に暖かい熱が籠っているように見えた。

 王として血の気の多い無頼を愉快に感じているのとは違う、どちらかというと母が娘である自分を見る時に向けてくれる熱。

 だが、太古に始祖龍に滅ぼされつい最近エリーシスで復活した―――彼が本当に“魔神”なら―――ザハークに対し母が面識を持っている筈もない。

 

 レヴィアの疑念を置いていくように、応援としてレヴィアと引き続きテュポーンを客将とすることと魔神の名乗りを正式に認める大盤振る舞いを出し、激励の言葉で締めくくるヴァジェト。

 当のティア一行が一番呆気に取られるくらいとんとん拍子に進んだ会談には、当然配下達も釈然としない者や憮然とする者も多かったが、このネフティスは女王が法だ。理屈も通っている以上は否と言える者などいない。

 

 そしてこの会談では更にレヴィアに疑念を感じさせるものがあった。

 

「………と、こんなところか。それでお前からは何かあるか、ヴェリトール」

「ふん、好きにしろ。神竜族の内紛にも、そんなものに足元を掬われた間抜けな機竜の処遇にも、俺は興味はない」

「……ぅぐ」

(あ、テュポーンが沈んだ)

 

 威圧感凄まじい白髪白髭の黒鎧、魔竜族ナンバー2の褐色の偉丈夫。戦闘狂につき意図して前線を膠着させて戦争を長引かせているという黒い噂のある男。

 

「―――おいおい、ならなんで貴様はここにいる。その顔をこの謁見の間で見るのはもう何十年ぶりってくらいなのだが」

 

 その噂もヴァジェトへの忠誠の見えなさも実力だけで黙らせて、長年クシナダ方面南方戦線の総指揮官に任じられ続けている怪物が非常に稀なことにこの会談に出席しているのだ。

 果たしてその男は。

 

 

「何、知った娘が何やら国中に大演説をぶったようなのでな。

 久方ぶりにツラでも眺めようかと思っただけだ」

 

 

「あ、あはは……その節は大変お世話になりました。ごぶさたしてます、おじいさん」

 

 

「「「………、え?」」」

 

 

 ティアのすぐ斜め後ろに控えていた、シルヴィアを指さしてのたまった。

 果たして桜髪の少女も苦笑しながら頭を下げて面識があることを示す。

 

 告げられた事実に一同面食らう。ティア達は思わぬシルヴィアのコネに、ネフティス側は“あの”ヴェリトールを『おじいさん』呼ばわりする小娘が居ることに。

 レヴィアも、テュポーンも、ヴァジェトでさえも目を点にして言葉を失うくらい驚愕する。

 

 配下達も含めあまりのショックに気を取られたのか、会談はそのままなあなあの雰囲気で終了したのだった。

 

 

 

…………。

 

 そして一人謁見の間に残されたザハークがヴァジェトから意味深な忠告を受けているのと時を同じくして。

 かつての養父と養女が城壁の傍、見上げる身長差の距離で二人積もる話を交わしていた。

 

「おじいさん、元気そうで何よりです」

「貴様に心配されるほど―――とは言えんか。情けないことにな」

「いえいえ。おじいさんほど元気な人、見たことないです」

「……くくっ。相変わらず、能天気なのか思慮深いのか分からん小娘だ」

 

 レヴィアが見れば三度目を見開いただろう。ヴェリトールが雑談を交わすどころか機嫌良さそうに笑っていた。

 重く響くような渋い声で、小鳥が囀るようなシルヴィアの声と会話するのはなかなかミスマッチであった。

 

 しかしシルヴィアはティア達を待たせているし、もう片方の男もそう口数多い方ではない。互いの近況と二、三の思い出話を重ねると、そのまま視線で切り上げる合図を交わした。

 

「ではまた。会えて嬉しかったです」

「“また”、か。お前は今後もあのティア=エリーシスに従うのか?」

 

「はい。約束しましたから、『あなたを全身全霊で肯定します』って」

 

「………くくく。ふはははははっっっ!!!そうかそうか、お前はあの娘をどこまでも肯定するかっ!!」

 

「え、ええ……今の爆笑するところでした?」

「いずれ分かる。もしお前達が勝ち抜くことが出来たなら、いずれな」

「む。ならその時には聞かせてもらいます、おじいさん」

 

 笑われて憮然としたのか、ちょっと拗ねた顔になりつつも再会を期し、一礼した後立ち去るシルヴィア。それを見送りながら“老人”は『この世界では』遠い昔に想いを馳せた。

 

 

―――小娘、やめておけ。俺のこの体はどうにもならん

―――やってみなきゃわかりません

―――そうやって俺を治したところで、何になる?回復した俺が貴様を殺さんなんて保証もないぞ?

―――それならそれで……シルヴィアっていうばかな子どもがいたの、おぼえててください

 

 

『きっとあなたを迎えに行くから……だから生きて待ってて!!』

 

 

―――こんなむごい世界で生きて待ってることはたぶんできないけれど。もしあのやさしいお姫さまが迎えに来ちゃったら、もうそれはムダなんだって分かるように

 

 

 果たしてあの童女はここまで生き抜いている。これまで『自分と出会わなかった世界』では全て野垂れ死んだのだろう奇跡の癒し手は、形だけの養父となった魔将軍の威光に護られながら育ち、あの白い道化女にも見逃され、やがて因縁のベヒモスに乗ってティア=エリーシスに仕えるようになる。

 

 数奇な話だ。あるいは運命と、そう呼べるのであれば。彼女達がこの演算世界(ラグーン)を勝ち抜くことが出来たなら。

 

 

「その時は一万年以上分の借り、耳を揃えて返してやるさ。あいつ共々な」

 

 

 必滅を誓った相手に付けられた古傷も、永き旅路の中で摩耗した肉体も、一人の幼い少女の祈りにより全て癒えている雌伏の黒龍。

 それが数え切れぬ繰り返しの果て、初めて自身の誓い以外の理由を得て心を燃やしているのだった。

 

 

 





『胡散臭さすら微塵も感じないド直球の好意』
→わーい同志だー♪多分レヴィアが内心を知ったら全力であなた(清楚姫)と一緒にしないでとか言い出す。

(………奪りやしないわよ)
→ティア姫ガルガル期続行中。ヴェリトールにはおっさん相手なので態度保留してます。

『とりあえずピアサと竜装を交換し、アルトン公国と一か月の停戦合意を取り付けて』
→ナレ一行で、“とりあえず”で雑に国に返品されるエロドラゴン。何なら後半の方がこの話に関わってくる(誠実に履行されるとは思ってないが、ネフティス訪問中に侵攻される可能性を少しでも減らす的な意味で)本筋であるという。まあ詳しく描写しても死体蹴りになるだけだけど…。

「了承」
→年齢不詳お母さんネタ。もうこれ何歳以上なら通じるんだろ……。

「文句がある者は四天将を捕虜にする手柄を立ててから言え」
→原作より話がスムーズに進む理由付け。まだまだ先は長いんで展開はサクサク進めたい。

「知った娘が何やら国中に大演説をぶったようなのでな」
→直前の「っぽい☆」も聞いていた模様。ヴェリトールが噴き出したかどうかはご想像にお任せします。

「今の爆笑するところでした?」
→このオッサンからすれば、ティア=エリーシスの全肯定ペンギンなんて聞いたらたぶん笑うしかない。

『きっとあなたを迎えに行くから……だから生きて待ってて!!』
→それは希望であり、諦観であり、祈りであり、呪いだった。

『形だけの養父となった魔将軍の威光に護られながら育ち、あの白い道化女にも見逃され』
→社畜天使は自我持った後なら指示がない限り殺しに掛かることはないだろうけど、そもそもベヒモスに乗るまで清楚姫が無事に生きてたのは怖いオッサンがケツ持ちしてたヒーラーだったから。粗略に扱ったらヴェリトールに制裁される薬箱とかそりゃ誰も手出さん。

『必滅を誓った相手に付けられた古傷も、永き旅路の中で摩耗した肉体も、一人の幼い少女の祈りにより全て癒えている雌伏の黒龍』
→ロウルートに行ってた(仮定法過去形)場合、清楚姫大戦犯である。

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