ORS白き皇女は悪堕ちしたい~安価は原作ヒロインの肯定ペンギンでした~   作:サッドライプ

18 / 84

 今月いっぱいヴィーナスブラッドがラグーンもホロウ(ちゃんと清楚なシルヴィアが登場するタイトル。ヒュプノリメイク)もDLSiteで半額やってました。興味があれば是非。

 今回、R15の限界チキンレース挑戦中。




日常の清楚姫

 

 日の落ちたエトナ、月明かりが照らす政庁舎。

 薄淡い光に浮かび上がるように、浅黒い肌の男が奥の居住区の廊下を迷いなく進んでいく。

 

 最近急速に整備され賑わいを見せるようになった歓楽街ではむしろこれからが本番といった時間帯で、彼もその喧騒の一部として飲み明かすのは嫌いではない。

 だが■■に対抗する為に生み出された魔神の本能と、そしてザハーク自身の好色さから、産卵母体である自分の女達にその使命を全うさせるのが何より本分だ。

 

 では、今宵彼の毒牙に掛かるのは誰なのか。

 

 吸い付くような感触のエキゾチックな褐色肌に抜群のプロポーションを誇る赤毛の竜魔女アスタ。無理矢理犯して処女を奪った割に、愛嬌ある笑顔で尻尾を振りながら健気に奉仕してくる人狼車掌ムムル。

 抱いた回数も多くなり馴染んだ感がある二人は、地方折衝を兼ねた魔導列車ベヒモスの運行で首都を外している。魔竜王より正式にデルピュネ統治が認められたこの機会に国内を安定させる重要な仕事だが、ムムルの里帰りもついでに予定しているらしく、あと一週間は戻ってくることはないだろう。

 

 正式にティア軍の下で働くよう所有者のヴァジェトに命令された機竜テュポーン。機械らしく損得の計算を重要視しているため戦力となる眷属を作る産卵交尾には非常に積極的で、感性に乏しい問題か時折ズレた発言をしてよくその金髪頭を小突いているが、そういったやり取りも含めザハークはかつての敵だった彼女を気に入っている。

 が、奴は朝ごろにザハークの寝床に突撃してきて「今日は予定が空いた。折角だからここでいっぺんに産卵を詰め込みたい」などと宣いボテ腹の限界に挑戦。機械だから耐久性に多少の無理は利いても彼女の思考容量が快楽に耐えられなかったのか、壮絶なアh…間抜け顔を曝してひっくり返っていた。暫くは彼女を抱く時、エロい気分になるより先に笑いを堪える努力が必要になるだろう。

 

 そして客将だが新参の魔竜姫レヴィア。闘技場で相対した時には、竜翼による飛行をルールで制限されたことでザハークの得意な近接の間合いで渡り合うことになったが、こちらを凍てつかせて動きを鈍らせる氷の竜装とそれがなくても鋭く疾い刀技で攻め立ててきて、油断すれば地に伏せていたのは自分だっただろう。その分勝利の証として観衆の注目の中彼女を犯すのは獣欲を刺激されたし、凛とした気の強い表情が屈辱と『何か』に歪むのは非常に滾るものがあった。

 その『何か』については女の弱みをよく見抜くザハークには大体検討が付いているが……ヴァジェトから『娘を抱くのも別に構わんが加減しろよ』と釘を刺されているし、調教もまだまだこれから。レヴィアにはそのプライドの高さに付け込んだ趣向を凝らしてじっくり当たりたい。

 

 後で決裂時の会話を聴いた全員がドン引きした―――テュポーンにまで「馬鹿か。機械のボクですらティアにそんなこと言ったら怒らせるって分かるぞ」とコメントされたティアの親友?のピアサ。空を素早く舞うことに特化した為か幼い容貌の竜姫だったが、囚われの身となっても一端の将として気丈に振る舞っていた。それだけにあの清楚な微笑みの下でティア以上に激怒していた女軍師の手配でボロボロと矜持を剥ぎ落とし、微妙に持っていたらしい少女的な幻想を踏みつけ、可憐な表情を絶望に歪ませるあの趣向は悪くなかった。

 が、「屈服しちゃったら本当に苗床にするしか利用価値がなくなりますから、陥落させる寸前で止まってください」と穏やかに言われてザハークもそれを呑んだし、どのみち純真さを汚され尽くした彼女はアルトンに内憂の種として返却済だ。

 

…………以来、『絶対にシルヴィアを怒らせてはいけない』はティア軍の共通認識になっている。素行の荒いザハークの乱行もその矛先が自分に向かっても「めっ、ですよ?もー」で済ませるあの温和そのものの彼女が度を失するなど、それこそティアの心を傷付けること以外には想像しづらいものがあるが。

 

 

 そう。今宵の獲物はあの温順だが芯が強く、愛らしい恋人としてザハークに接してくる姿からは似合わぬ明晰な頭脳で新生デルピュネを支える桜髪の魔族少女シルヴィア。そして―――。

 

『んふふー。シルヴィア、ぎゅーっ』

『はいはい、ぎゅーですよティア姫。今日も一日がんばりましたねっ』

 

 たどり着いた先、扉から漏れ聞こえる甘々な声は先客がいることを示す。余人の立ち入るべきでない睦み合いの空間、特に普段大将として気丈に振る舞うティアが全てを開放して痛い―――もとい幼気(いたいけ)になって癒されている時間であることを踏まえれば、たとえばアスタなら顔を引きつらせて回れ右していただろう。目を血走らせてピーピングする狼男なら居るかもしれないが。しかしながら。

 

 

「よう。俺も混ぜろよ、お二人さん?」

 

 

 好都合、とほくそ笑みながら堂々と乱入するのがザハークという男だった。

 

 

 

 

…………。

 

 ティア=エリーシスはシルヴィア=ハマルティアに依存している。

 幼少のたった一度の恩を大事にし続けて、その全身全霊で尽くしてくれている献身に絆されたのは勿論のこと。忠誠を捧げた教えにも親愛を向けた友にも裏切られ何もかも信じられなくなってもおかしくない悲運の少女が、どうあっても疑いようのない忠臣に並々ならぬ好意を溢れさせるのだって責められたことではない。

 

 だが依存と言えば聞こえは悪いが、それは心の支えと呼ぶこともできる。女を篭絡させ屈服させ支配して自分の色に染め上げるザハークの趣向に対し、ティアが快楽以外の逃避先を作るのは不都合―――、

 

(はっ。俺をそこらの竿師と一緒にしてもらっちゃ困るぜ)

 

 むしろ逆だ、と魔神は邪悪な思惑を働かせる。

 

 今日は普段と比べ特殊なことは何もしていない。その分、ベッドに四つん這いにしたシルヴィアを指の隙間に至るまで全身触手を這わせ、持てる技巧の限りを尽くして攻め抜いただけ。

 

「か、ひゅっ…。あぅ、ぁぅ……」

「うう、シルヴィアっ、シルヴィアぁ……!」

 

 その下にティアを寝かせて、だが。

 シルヴィアが彼女を組み敷いているようにも見える体勢で、至近距離から大切な少女が快楽に喘ぎ男に愛を叫びながら果てる様をまざまざと見せつけられた。

 

 当然ザハークに対して激しい怒りや嫉妬を覚えたことだろう。しかしシルヴィアの頭越しに覗くティアの表情を歪ませていたのは、だらしないにやけた笑みだった。

 

 

―――シルヴィアは私の為にザハークに抱かれてくれているんだもの。

 

 

 旗下の戦力となる眷属を孕む母体として犯される、この状況はシルヴィアのティアへの献身であるというのも決して否定はできない一面。それを特等席で見ることで、どれだけこの少女が尽くしてくれているかを実感できる。幸せをくれる。

 だからティアはこの状況を制止できない。依存している母性の象徴が奪われているのに、むしろそれを喜んで見届けてしまう。

 

 ザハークに怒りを感じているのに、何より大切なものを自らザハークに捧げる構図だ。無意識のうちにティアの中で上下関係が構築されていく。シルヴィアを抱いているだけでティアの調教も進行できる、一挙両得とはまさにこのこと。

 

 見込み違いがあったとすれば―――、

 

「ホントに、大した女だぜシルヴィア……!」

 

 手加減一切なしの全力で蹂躙した。注ぎ込まれた快楽は尋常のものではないし、シルヴィアの視界と思考には攻め手が止まった今でも稲妻が弾け続けているだろう。

 

 だが、上半身を支える腕は伸びたままだった。

 崩れてティアに体重を掛けて押し潰すことを厭ったのだろう。実際ザハークの意図としては、快楽に敗けた彼女がそうして『ティアのため』という根源を揺らがせることにあった。だが果たしてこのシルヴィアという少女は、最後まで己の一番大事なものを曲げなかった。

 

 勿論将として戦場で槍を振るうティアに華奢な女一人分の体重が伸し掛かったところで全く大した負担ではない。どころか、流石に生理的にどうしようもなかったシルヴィアの涙や汗や涎を顔面に浴びて、何かに目覚めたのか恍惚としているティアなら喜んで受け止めただろう。

 だからと言って、その方が楽だからと相手に負担を与えてよしとはしないと。自分はティアの負担を喜んで引き受けるのに、本当に献身的で高潔な女だった。

 だからこそ堕とし切る価値があるとザハークは満足げに笑う。

 

 そんな中、自分は今宵指一本触れられていないにも関わらずこの状況に絶頂寸前の高揚を覚えているティアは―――、

 

 

 

∵∵∵演算分岐点∵∵∵

 

 

【ザハークを非難する】ロウ+1

【シルヴィアを抱き締める】カオス+1

【シルヴィアの肘をはたく】破滅+1

 

→【シルヴィアの肘をはたく】

 

 

∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵

 

 

 

「――――ぁ」

 

 何かが罅割れ落ちる音がする。

 

「……あん?くく、ははははっっ!

――――やっちまったなあ、ティア?」

 

「~~~、??シルヴィア、あったかぁい……」

 

 大して思考は働いていなかった。熱に浮かされた状態のティアが―――懸命に伸ばし続けていたシルヴィアの腕を曲げさせ、とすんと彼女の上体が落ちる。

 その衝撃に達した彼女は一瞬目を白黒させたが、自分のすぐ上に何より安心できる温もりが投げ出されていると分かるとほにゃりと笑って無邪気に抱き締めた。

 

 だから決して気付くことはないだろう。

 シルヴィアが貫こうとした意地は、他ならぬティアに否定されて折れてしまったことに。たとえ記憶に残らずともその事実はシルヴィアの魂に刻まれた。そして一度折れたものは、これまでの耐久性を発揮することはない。

 

 確かにこの結果は事前の見込み違いだ。

 だがザハークは、今日の調教の成果が最上のものであることを確信しているのであった。

 

 

 

 





『好都合、とほくそ笑みながら堂々と乱入するのがザハーク』
→VB主人公の場合、百合の間にはむしろ挟まらない方がギルティになるから

『シルヴィアは私の為にザハークに抱かれてくれているんだもの』
→知らないって幸せなことだよね…

『シルヴィアの涙や汗や涎を顔面に浴びて、何かに目覚めたのか恍惚としているティア』
→ておくれみたいですね

【ザハークを非難する】ロウ+1
→その選択肢はもう選べない。

『ザハークは、今日の調教の成果が最上のものであることを確信している』
→清楚姫も大満足。本人も知らないうちに敗け癖がティアの手で植え付けられちゃったけど、多分それ含めてご褒美。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。