もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら   作:にしむー

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秋名のダウンヒルでまたもや助手席の男を気絶させてしまった拓海は、180で頂上まで戻る。そしててっきりバトルしていたと思い込み、ふもとまで一人で勝手に全開で走っていった中里。大恥をかいた中里だったが、遂に本命である秋名のハチロクへアクションを起こし始める……!!


Act.22 新たなる挑戦者

 

 

 

 

池谷「いらっしゃいませ〜!!(……!!この前の32……)」

 

突然池谷たちのGSに現れた中里。

 

 

 

 

 

中里「おっ、お前昨日の……散々コケにしやがって……!!」

 

池谷「何のことかサッパリわからねえが、何の用だ!?」

 

中里「……まぁいい……ガソリンはいらねぇ……」

 

池谷「(何しに来たんだこいつ……まさか……!?)」

 

 

 

 

 

中里「仲間から聞いたんだ……ここのスタンドに来れば、秋名のハチロクのドライバーに会えるってな……」

 

池谷「くっ……(やはりハチロクに挑戦してきたか……!!)」

 

中里「ハチロクのドライバーに伝えておいてくれ……俺が秋名のハチロクに勝って、群馬で最速だということを証明してみせるってな……!!」

 

 

 

 

\バン/ \フォオオオオオオオン/

 

 

 

 

 

それだけ言い残して走り去っていった。

 

そこに秋名のハチロクのドライバーがいるとは知らず……

 

 

 

 

 

池谷「拓海、マジになることなんかないからな!S13や180ならまだしも、あのGT-Rって車、ハチロクじゃ相手にならないくらい速い……」

 

拓海「そうなんですか……?」

 

池谷「あぁ、今回ばかりはやめておいた方がいい」

 

拓海「そう……ですか……」

 

空返事をする拓海。何か決めあぐねているようだ。

 

 

 

 

 

〜後日、週末〜

 

樹「いらっしゃいませ〜っ!!(この前の、黒の32!!)」

 

中里「この前の返事を聞きに来た……秋名のハチロクの返事は……!?」

 

樹「もちろんOKですよぉ!!秋名のハチロクは、秋名山じゃ絶対負けないっすよ!!」

 

ノリで勝手に返事をしてしまった樹。

 

中里「わかった……今週の土曜夜10時、秋名山の頂上で待っている……!!」

 

樹「わかりましたぁ!!」

 

 

 

 

 

 

\バン/\フォオオオオオオオン/

 

その場を立ち去る中里。

 

樹「ノリで返事しちゃったけど、大丈夫っしょ!!拓海ならやってくれるよぉ!!」

 

その時は拓海は非番、池谷も休憩中で居なかった。

 

 

 

 

 

ところが……

 

池谷「何ぃ!?中里のバトル、勝手にOKしただとぉ!?マズいよそりゃあ!!」

 

「拓海の腕をもってすりゃ、S13や180ならどうにかなるかもしれない……だけどハチロクじゃ流石に無理だよ……あんなFRと4WDのいいとこ取りしたようなマシン……ハチロクで勝てるわけないよ……」

 

樹「マジっすかぁ!?どっ、どうしよう……拓海になんて声掛ければいいんだ……」

 

 

 

 

 

しかし、横で聞いていた拓海。

 

拓海「俺、やめる気ないっすよ……」

 

池谷「!?」

 

 

 

 

拓海「昨日、健二先輩の車で、そのGT-Rって車に付いていったんです」

 

池谷「(やっぱり追いついてたのか……)それで、どうだったんだ!?」

 

拓海「なんか、本気で走ってないみたいでしたよ……リアタイヤ、全然使ってませんでしたし……ブレーキかけるのも、真っ直ぐ走ってるときにしかしてませんでした」

 

「だから見てみたいんです……あの人が本気を出したらあの車がどれくらい速くなるのか……そして俺が本当に速いのかどうか……」

 

 

 

 

 

池谷「(リアタイヤを使う……?まぁいいや)本気を出してなかったから追いついただけだ、本気を出されちゃあ、いくらお前とハチロクでも、勝ち目ないぞ……!」

 

拓海「それでもいいっすよ……とにかく知りたいんです、俺がどこまでいけるのか」

 

池谷「拓海……」

 

 

 

 

 

この時拓海は勘違いをしていた。あのとき中里は、本気で走っていた。それに拓海は、流して走らせていた180で、追いつくどころか煽る形になっていたのだ。そして更に、ハチロクのほうが、下りでは総合的に見て180より速い。

 

 

 

 

 

と、なんだかんだで当日バトルすることになった拓海。しかし、そこにまさかの障壁が……

 

 

 

 

 

 

夜9時頃。

 

 

 

 

ハチロクが、ない!

 

 

 

 

 

拓海「どうします?池谷先輩の車貸してもらえるなら、バトルしますけど」

 

池谷「それはダメだ……相手は『秋名のハチロク』に挑戦しに来てるんだ……高橋啓介を破ったハチロクにな……ハチロクに勝たないと、相手は納得しないんだ」

 

拓海「そういうモンなんですか……」

 

 

 

 

 

事情がよく解らない拓海。だが、ハチロクでないとダメだということは解った。

 

拓海「(なんで今日に限ってハチロクがないんだよ……バカ親父、ハチロク返せ!!)」

 

 

 

 

 

夜9時30分頃……ようやく文太が帰ってきた。

 

拓海「親父、今日この車でバトルすることになったんだ、すぐ乗ってくけど、いいか?」

 

文太「あぁ……」

 

拓海「ところで親父……GT-Rって車……そんなに速いのか……?」

 

文太「あぁ、とんでもなく速えよ……」

 

拓海「それで、どうなんだ……ハチロクじゃ、勝ち目あるのか……?」

 

 

 

 

 

 

文太「余裕だね……秋名の下りじゃ話になんねぇよ……勝つね」

 

文太は、秋名の下りでGT-Rに起こり得る事態を、予測していた……

 

 

 

 

 

 

 

拓海「わかった、行ってくる。ガソリン満タン、約束だからな」

 

 

 

 

 

拓海は何か事情ありげな様子だった。

 

 

 

 

 

健二「とにかく急がねぇと、間に合わねえぜ!!早く行くぞ!!」

 

拓海「わかりました」

 

 

 

 

 

すぐにその場を後にする。

 

文太「(ふっ……今度はGT-Rか……勝ってこいよ)」

 

 

 

 

 

 




文太とハチロクが帰ってきて、なんとか時間ギリギリ間に合いそうな拓海。しかし、早とちって責任を取ろうと、秋名山頂上には今回のバトルを申し受けた「張本人」が先に到着していた。いつまで経っても来ないハチロクに、ピリピリしたムードになっていく秋名山と妙義ナイトキッズのメンバー達。果たして、拓海は約束の時間に間に合うのだろうか……!?
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