もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら   作:にしむー

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全日本ラリー選手権用のブルーバードSSS-RのCA18エンジンの情報を店長から聞いた池谷。しかし引き渡す条件は、「自ら愛車に魂を入れること」、つまり載せ替え作業の手伝いをすることだった。それを自ら率先して引き受けることにした池谷。そして池谷は、S13を持ち込んだ工場の代表にして店長の旧来の知人・政志へ、どのように修復するか提案していく……


Act.3 復活への道しるべ〜池谷とS13 前編

 

 

 

池谷「すみません、そういうことなんで、私のシルビア、知り合いの所に任せることにします。少しの間でしたが引き受けてくださって、ありがとうございました!」

 

事故の後に一時的にS13を預けていたショップに事情を話し、申し訳無さそうに礼を言う池谷。

 

そう、池谷のS13は、板金修理も、全て店長の知人、政志のところへ引き受けてもらう決断をしたのだ。

 

 

 

 

 

 

仕事の後、政志のところへ店長と共に向かう池谷。

政志の工場の積車で、そのショップへと向かう。

 

3人乗りの積車の真ん中に座る池谷。政志に挨拶を交わす。

 

 

池谷「池谷浩一郎と申します。この度は、本当にありがとうございます!」

 

政志「はっはっはっ、やっぱりキミのことだったんだな!(笑)祐一と文太から話は聞いてるよ」

(祐一=店長、便宜上表記は「店長」で統一)

 

 

政志は文太から、呑み屋で「頭を怪我した誠実で熱意のある好青年」の話を聞いていたのだった。

 

 

 

 

 

 

池谷はそれまでに2度、レッドサンズの交流戦の話を、文太のところへ持ちかけに行っていた。文太自身は乗り気ではなかったが、池谷のような人間は嫌いではない。

 

文太はその時、池谷のS13の音を聴いて、なんと一発で初期型のCA18搭載のシルビアだと見抜いていたのだった。

 

実はブルーバードSSS-RのCA18の話を最初に政志に持ち掛けたのは、元ラリーストの文太だったのだ。池谷の熱意に最初に気付いた人物であった。

 

直近の全日本ラリーで、極上のエンジンながらクラッシュで廃車になったSSS-Rの存在を知っており、それを譲ってもらえないか裏で政志に話をつけていた。文太は池谷の熱意を感じ、密かに楽しみにしていたのだった。

 

そして文太や政志のツテのおかげでその交渉がうまく行き、SSS-RのCA18入手に漕ぎ着けた。

 

 

 

 

 

まずはS13を置いてあるショップに出向く。そして積車でS13を引き上げた後、政志の工場へ降ろす。

 

S13の様子をじっくり観察する政志。

政志「ほーう、なるほどねぇ……これはエンジンだめだねぇ……ブロックぱっくり割れちまってる……」

 

「シャーシの方はフロントメンバー、フェンダー、ヘッドライト、グリル、ラジエーターってとこか」

 

「(ふふっ、俺ならヘッドライトを新しいPS13型のプロジェクターヘッドライトを入れて、フレーム修正の後遺症をフェンダーにサイドブレースバー入れて帳消しにするかな……さて、この青年はどう来る……?)」

 

色々試行錯誤しながらも、あえて何も提案しない政志。池谷を試しているのだ。

 

 

 

 

 

池谷「コイツを、元通りかそれ以上にしたいんです。俺のせいで痛い目に遭わせちゃったから……ワガママですけど、俺のお願い、聞いてもらえませんか……?」

 

政志「おう、なんだい?何でも聞くぜ?」

 

政志も楽しみにしている様子。

 

 

 

 

 

池谷「まずは、今回せっかくお世話になるんで、これからこのS13の面倒、ここで見させてもらえませんか……?」

 

 

政志「おう、そりゃ嬉しいねぇ。全然構わねえが、つまりどういうことだい?」

 

 

 

 

 

政志はこの後、池谷の意志を深掘りさせていく。

 

そして池谷は、政志の予想通りどころか、それを超える提案を口にしていく……

 

果たして池谷は、どのような提案をするのであろうか……?

 

 

 

(次話 2022.09.19 18:00 公開予定)

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