もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら 作:にしむー
\ギャアアアアアアアン/
池谷「突っ込み過ぎたぜ……危なかったァ……」
「道塞いじまった……ヤバい、早くどかなきゃ……」
???「ちょっとォS13のお兄さん、こんなとこでスピンなんていい加減にしてくんない!?後ろの車が来て詰まっちゃって危ないよ!!早く退いてくんない!?」
女の子の乗るシルエイティにどやされてしまった。
それは紛れもなく、碓氷峠で最速と言われる、インパクトブルーと呼ばれるシルエイティだった。
焦って車両を元の位置に戻し、退避しようとする池谷。
ところが、そのドライバーを見るやいなや、池谷は硬直してしまった……
池谷「ホント……どうもすいませ…………!?」
シルエイティのドライバーと目が合ってしまった。
そのドライバーはなんと……
先日池谷が助けた女性、真子であった……
真子がなんと、碓氷峠最速のシルエイティを操る張本人だったのだ。
池谷「まさか……真子ちゃんが……あのインパクトブルーのドライバーだっただなんて……」
このトリッキーでツイスティなコースで最速の、奥手だけど優しくて綺麗な、ブルーのシルエイティに乗る女性。
池谷「俺なんかには手の届かない存在だったんだ……そんな凄い子が、俺なんかに振り向いてくれるはずがないや……」
異性の事情に関しては、とんでもなく疎くて自信のない池谷。
自信をなくすのも無理のないことだった。
一方、真子のほうはというと……
真子「(池谷さんと、まさかこんな形で鉢合わせしちゃうなんて……私がこんなことしてるなんて知ったら、池谷さんきっと私のことはしたないって思っちゃう……)」
こちらとどうしようもなく奥手だった。真子は、外見は綺麗で素敵な女性なのだが、こちらも異性に関しては疎くて自信がなかった……
まさに典型的な、異性間のすれ違いだった。
一旦車をアタックコース外まで走らせて停止する池谷。それに付いていくメンバー。
健二「どうしたんだ池谷……っておい!おまえすごい顔してるぞ!?どうかしたのか!?さっきの女の子にどやされたのが、そんなにショックだったのか……!?」
池谷「まぁ……そんなところさ……」
答えて説明する気力すら失っていた池谷。
健二は最近、GSに顔を出していない。
それはそれで池谷や樹はなんとなく違和感を感じていたが、そういう事情もあって、健二はまだ真子と出会ったことを話していない。
そのうち言うつもりだったが、真子のことを手の届かない存在だと思った池谷は、もう言わないでおこう、恥ずかしいだけだ、と考えていた。
池谷「ちょっと、気分悪くなっちゃってさ……このコース、ツイスティでトリッキーだろ……?俺ちょっとここで休んどくよ……お前たちだけで走っててくれ」
健二「あっ……あぁ……わかったよ……」
方向転換して再度アタックに入る健二たち他のメンバー。だがそれからしばらくしても、健二のドライビングは全くミスらないどころかどんどん冴えていく。
メンバー1「おい、健二アイツ最近めちゃくちゃ速くねぇかぁ!?」
メンバー2「思ったよそれ、ビジターなのに、あいついつの間にあんな走りするようになったんだァ!?」
最近全くGSに顔を出さない健二。そしてドライビングが以前と比較にならないくらい冴えている。池谷はまだそのことに気付かない。一体最近の健二はどうなっているのか……!?