もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら 作:にしむー
バトルの翌日、池谷はみんなの予定を聞いて回り、結果、今週の日曜日が全員空いていることがわかった。いよいよ、そのことを相手方に伝える。
それがどういうことなのか、池谷は重々承知していた……
電話のダイヤルを押す手がブルブル震える……
\プルルルルルルルッ プルルルルルルルッ/
「もしもし、佐藤です」
池谷「もしもし、池谷です……」
真子「池谷さん……」
予想に反して、少し安堵する様子の真子。
自分なんかに池谷が連絡をしてくれるのか、心配だったのだ。
池谷「真子ちゃん……みんなの予定だけど、今週の日曜日、みんな空いてるって……どうする……?」
真子「そうですか……わかりました。沙雪にそう伝えておきますね。私達も予定は大丈夫なので、確認取り次第、また電話しますね」
池谷「わかったよ……じゃあ、真子ちゃん、よろしくね……」
真子「わかりました。それじゃあ池谷さん、よろしくお願いします」
池谷「あぁ……」
\ガチャッ/
池谷「フゥ~〜ッ………なんとか電話できたよ……」
この前真子から伝えられたことが、未だに呑み込めていない池谷。本当にあれが自分に対しての言葉なのか、まだ受け入れられていないのだ。
そして電話したその日の夜、電話がかかってきた。
池谷「もしもし、池谷です」
親に見つからまいと、ずっと電話に意識を向けていた池谷。かかってきた瞬間、速攻で電話に駆け寄り、電話に出た。
真子「もしもし……池谷さんですか……?」
池谷「真子ちゃん……」
真子「沙雪に予定のこと、伝えました。今週の日曜でOKだそうです……」
池谷「そっか……それは良かったよ」
真子「それじゃあ、今週の日曜日、よろしくお願いしますね」
池谷「わかった。みんなにも伝えておくよ」
真子「ありがとうございます」
\ガチャッ/
いよいよ今週の日曜日、再び真子と会うことになった。
どうすればいいかわからず動揺する池谷。
当日まで、気が気でならない。
そして、当日。
沙雪「ヒャッホ〜〜!!たっくみくん、かっわい〜〜」
\ポョン ポョン/
拓海「ちょ///ちょっと///」
拓海は沙雪にすっかり気に入られ、ウォータースライダーに一緒に乗せられたり、振り回されっぱなしだ。
拓海「はぁ………助かった………///」
沙雪「拓海くん!次あっち行こうよ!!」
拓海「あ、あっ……はっ……はい……(ひぃ……この前の碓氷峠のバトルよりキツいぜ……)」
健二「はぁ……うらやましいなぁ拓海は……あんなピチピチギャルに振り回されるなんて……」
樹「ほんとっすよ健二先輩!!拓海のやつボケっとしやがって……ガツンと言ってやんなくちゃ、気がすまないっすよォ!!」
一方、二人取り残された池谷と真子。
真子「池谷さん、この前は私のわがまま聞いてもらって、ありがとうございました」
池谷「いや……真子ちゃんに満足してもらえたのなら……それでいいよ……」
真子「あと……誤解を生んでしまったみたいでごめんなさい……私がこの前池谷さんに伝えたこと……覚えてますか……?」
池谷「あっ……あぁ……///」
緊張しながらも少し赤くなる池谷。
真子「あの言葉、秋名のハチロクとバトルしたいがために、取り引きのつもりで言ったわけじゃないんです……」
池谷「!?」
真子の本心に、ようやく近付いてきた池谷。
真子「だから、あの時の約束は……わたしの本心なんです……だから……受け取ってください!」
池谷「…………///」
恋愛にはどうしようもなく無知な池谷。どう答えていいかわからない。
真子「予定が空いてるなら……来週土曜日の夜8時、池谷さんと出会った釜めし屋の看板の下で、待ってます……」
池谷「あっ……あぁ……わかった……真子ちゃんの方からそう言うなら……」
休日の夜に、一人の女の子がその人のために待っているということが何を意味しているのか、さすがの池谷にも理解することができた……
結局、ほとんどプールで遊ばず真子と二人きりで過ごすだけになった池谷。次の週の土曜日の夜、いよいよ、池谷の男としての勝負の日が来る。果たして池谷は、真子の想いを受け止めてあげることができるのだろうか……!?