もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら   作:にしむー

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ランエボに乗った男達に、秋名のハチロクを散々けなされた樹と拓海。だが拓海は、気にする様子はなかった。その後ランエボは早々と姿を消し、秋名のダウンヒルへ向かっていた。しかし、その後ろから、一台のマシンが姿を現した。果たしてそのマシンは、ランエボにどう仕掛けるのであろうか……!?


Act.46 戦闘機、撃墜されし

 

 

 

 

清次「あァ?後ろから一台、ポンコツが来やがった……京一、車種は何だ?」

 

京一「ヘッドライトの形状からして、恐らくS13かシルエイティだろう……」

 

清次「ヘッ……またFR小僧か……飽きてるんだよなァ……もうカニ走りのパフォーマンスだけの走りは」

 

 

 

 

\フォオオオオオオオオ/

 

 

 

 

ランエボをアクセル全開で加速させる清次。だが……

 

 

 

 

???「……………………………」

 

 

 

\ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

 

両者、1コーナーを抜けた。そして…………!?

 

 

 

 

 

清次「あァ!?どうなってやがんだ!?」

 

 

 

そのS13は、とてつもない切れ味の突っ込みと、ブレのない舵角、そしてそのスピードを維持したまま、立ち上がってきた。結果、ランエボの後ろに、ピッタリと張り付いた……!!

 

 

 

その後、ランエボは高速コーナーで一旦S13を引き離すも……

 

 

 

 

 

\フォンンンンン フォンンンンン/

 

\ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

 

またもや突っ込みで張り付かれる。

 

清次「くっ……ふざけやがって……」

 

 

 

 

 

\フォオオオオオオオオ/

 

流石は4WD、立ち上がりのトラクションは他を寄せ付けない。流石のS13も、これには付いて行けない。が、しかし……

 

 

 

 

\フォンンンンンン フォンンンンンン/

 

\ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

ブレーキングしながら、ヘアピン手前の複合S字コーナーで、またもやランエボはS13に張り付かれる!!

 

清次「どうなってんだァ……ふざけんなァ!!」

 

 

 

 

 

そしてすぐヘアピン。ここの立ち上がりで、再びS13を引き離す。

 

清次「へへっ、所詮FRなんてこんなもんだ……この先FRなんか乗ってても先がないぜ……」

 

 

 

 

 

ところがこの先、4WDが最も苦手とする中速のやや直角のコーナーが2回連続で押し寄せる。まず一つ目……

 

 

 

 

\フォンンンンンン/

 

\ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

清次「何なんだこりゃア!?」

 

突っ込みがモノをいう直角コーナー。立ち上がりでS13が追い付いてくる……!!

 

 

 

 

 

そして、2つ目のキツい方の直角コーナー手前で、ランエボは遂にS13に並ばれる……!!

 

ランエボは、FFベースの4WDだ。ゆえに、コーナーの突っ込みがどうしても鈍くなってしまう。

 

フェイントモーションを使えば力技でかき消せるのだが、横に並ばれた今、それをするスペースはない。

 

 

 

 

 

 

???「………………………………」

 

 

 

\フォンンンンンン/

 

\ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

 

とうとう清次のランエボは、S13に抜かれてしまった……

 

清次「何だとォ!?このツートンのS13、ふざけたマネしやがって……!!」

 

 

 

 

 

しかし、ここでストップが入った。

 

京一「やめとけ清次、お前には無理だ」

 

京一はそのS13の実力を見抜いた。

 

リアには『AKINA speed stars』のステッカーが貼られていた。地元の速い走り屋だと判断したのだ。

 

清次はこのコースを走り慣れていない。また、高速急坂下りで、フロントヘビーのランエボのタイヤとブレーキが保たないことも、京一には解りきったことだった。

 

 

 

 

 

清次「くっ………わかったよ………」

 

強気な性格の清次も、唯一京一には頭が上がらない。

 

京一の言葉に、素直に従った。

 

 

 

 

 

\フォンンンンン フォンンンンン ギャアアアアア/

 

 

 

 

 

そのまま前回で下っていくS13を、ただ後ろから眺めるしかなかった。

 

 

 

 

 

\フォアアアアアア/\プシュー/\フォアアアアアア/

 

 

 

 

 

スケートリンク前の全開区間を、とんでもないスピードで駆け抜けるS13。

 

 

 

 

 

土曜の夜だ。当然、ギャラリーがいてもおかしくない。

 

スケートリンク場の直後のヘアピンは、特にギャラリーの多い場所だ。

 

ギャラリー1「やべぇ!!一台とんでもないスピードで突っ込んでくるぞ!!でも秋名のハチロクじゃねえ!!多分S13だ!!」

 

ギャラリー2「ブレーキが遅すぎる!!やばい!!突っ込んでくる!!」

 

 

 

 

そして……

 

 

 

ギャラリー一同「ぐわぁあああああああ!!!!」

 

 

\フォンンンンン フォンンンンン ギャアアアアアアア/

 

 

 

 

ギリギリのレイトブレーキングで、ストレートのスピードをそのままコーナーの突っ込みに乗せていくかの如く、S13は曲がっていった……

 

 

 

 

\フォオンンンンンン/

 

走り去っていくS13。

 

 

 

 

ギャラリー1「おい……あのツートンのS13……スピードスターズの、池谷……だったよなぁ……」

 

ギャラリー2「あぁ……ちゃんとスピードスターズのステッカーも貼ってあった……いつの間にあんなとてつもない走りをするようになったんだぁ……!?」

 

 

 

 

 

その後……

 

 

清次「ペースを落としながら走ってみたが……あのS13、もう消えやがった……」

 

京一「だから言っただろう……速い奴じゃなければ、姿くらいは見えていたはずだ」

 

清次「クソったれがァ……この俺が……俺のランエボが……FR小僧なんかに……」

 

 

 

 

そして、先程のギャラリーコーナーでも……

 

ギャラリー1「おい、もう一台、飛ばしてないけど来るぞ……?」

 

ギャラリー2「見慣れない車だな……ランエボ……?」

 

 

 

 

\フォオンンンンンン/

 

 

 

 

ややキビキビとした程度の走りで過ぎ去っていった。

 

 

 

 

ギャラリー1「この辺のエリアに、ランエボなんかいたっけかぁ?」

 

ギャラリー2「いや、知らねぇ……何か嫌な予感するなぁ……」

 

 

 

 

この数日後、ギャラリーたちの予感は、見事に的中することになる……

 

 

 

 




まさか清次のランエボが、秋名を走り慣れていないとはいえ、『ツートンのS13』に抜かれてしまった。4WD乗りとして、FRに抜かれるのは最大の屈辱だった。もちろんそのS13の正体とは……しかしこの後、そのランエボは、とてつもない集団を引き連れて、編隊飛行で群馬の山々に押し寄せてくるのであった……!!
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