もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら   作:にしむー

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衝撃のハチロクのエンジンブローの翌日。いよいよ週末を迎えた桐生・梅田。拓海にとってはあまりに衝撃的な出来事だったが、それは文太の筋書き通りだった。そんな中、いよいよエンペラー群馬遠征の最終目標にして京一の目的、高橋涼介とのバトル当日を迎えたのだった……!!


Act.58 群馬 vs 栃木 魂のバトル!(当日)

 

 

〜週末〜

 

 

 

今、自動車工場の期間工として働いている健二だったが、なんとか時間が取れ、池谷と樹を乗せて桐生方面に向かっていた。

 

 

 

健二「なぁ池谷、どっちが勝つと思う……?」

 

池谷「そりゃあ、高橋涼介に決まってる……そうなってもらわないと困るぜ……!!」

 

樹「そうっすよ健二先輩!!あの高橋涼介なら、必ずやってくれますよォ!!」

 

 

 

そんなことを話しながら、いよいよ梅田のふもとの峠道に入る。

 

しかし、そこに突然後ろから現れた、一台の車……

 

 

 

健二「なんだァ……?後ろからスゲェはええ奴が来てる……」

 

池谷「地元の奴かもしれない。ここは無理するな、行かせろ」

 

健二「あっ、あぁ……」

 

 

 

\キィイイイイイイイン/\バシュ/

 

 

 

一同「何ィ!?ハチロク!?」

 

健二「俺のSR20をモノとせず、かっ飛んでいきやがった……行くぞ……お前ら、掴まっとけ……!!」

 

 

 

 

健二も、勤務先の近くにある峠、金山で、日々腕を磨いている。チューニングもかなり進んでいる。恐らく280馬力は出ているだろう。

 

健二「ダメだ……知らないコースだと、攻めきれねぇ!!」

 

 

 

 

ハチロクターボは、徐々に健二たちを引き離していく。

 

そして、立ち上がりの挙動を見て気付く池谷。

 

 

 

池谷「あのハチロク……時代遅れのドッカンターボか……あんな危険なマシンを乗りこなすなんて、相当な腕だぞ……」

 

健二「そうだな……こっちは3人も乗ってるしな……それに、もう目的地も近い……くっ……ここまでかァ……」

 

 

 

 

梅田は、ふもとの峠からスタート地点のダムの橋まで、そんなに距離はない。

 

健二たちは、追いかけるのを潔く諦めた……

 

 

 

健二「俺にはまだ、課題があるってことだなァ……」

 

健二は、ビジターでの走りの経験があまりない。ましてやバトルなどしたことない。金山では相当なレベルに達してきてはいるものの、知らない場所となればまだその真価は発揮できない。

 

 

 

 

一方、スタート地点周辺。

 

ギャラリーのマシンが沢山停まっている。

 

 

 

 

 

???「和美、見るならここがいいな」

 

???「そうね」

 

 

 

\バッ/

 

 

ハチロクから降りてくる男女二人組。

 

健二たちも偶然、そのハチロクの付近に停めることになった。

 

 

 

樹「うわぁあああ!!さっきの、ハチロク!!」

 

健二「しかも、女連れてやがるぜ……」

 

池谷「……………」

 

 

 

だが、何やらその場にいた高橋啓介と口論になっている。

 

???「何故だ?俺がハチロクだからか!?」

 

啓介「違う……今日はアニキのバトルの日だからな……水を差すわけにはいかないんだ」

 

???「くっ……」

 

啓介「誤解のないように行っておくが、俺達はハチロク乗りを甘く見ちゃいない……群馬エリアには、下り専門の凄いハチロクがいるんだ……そいつはバトルで負けたことがない……どんなクルマにもだ」

 

???「どんなクルマにも……だと……!?」

 

啓介「そうだ……俺だって、アニキさえもやられている……」

 

???「フッ……いい情報を聞かせてもらったぜ……」

 

啓介「そういうわけだから、俺は今日お前とはバトルできない……すまないな」

 

???「くっ……」

 

啓介「じゃあ俺は、コースの状況確認をしなくちゃなんねぇから、行くぜ……バトルはまた今度だ」

 

\バンッ/\プォオオオオオオ/

 

 

 

???「……………」

 

和美「ちょっ、兄貴、何考えてるの!?」

 

???\バン/\フォオオオオオオ/

 

和美「あ〜あ……また始まっちゃった……」

 

 

 

 

???「(強引なやり方になっちまったが、悪く思うなよ……!!)」

 

 

 

 

バックミラーを見る啓介。

 

啓介「フッ……来やがったな……どうしようもねぇ奴だぜ……そこまでやるならこっちもやらせてもらうっ!!」

 

 

 

ギャラリー1「おいおい何だぁ!?前哨戦か!?」

 

ギャラリー2「なんだあのハチロク!高橋啓介にピッタリ食いついてってるぞ!?秋名のハチロクかァ!?」

 

ギャラリー1「バカ、秋名のハチロクはトレノだろ!それに、熊谷ナンバーだったぜ!?」

 

 

 

 

\パァアアアアアアア/

 

\フォオオオオオオオ/\パシュ/

 

 

 

 

啓介「この音……あのハチロク、ターボチューンか……!?」

 

???「オラオラ!手ェ抜いてっとブチ抜くぜ!!」

 

 

 

 

\キィイイイイイキュキュキュキュキュキュ/

 

\パァァンンン/

 

\フォンンンン/

 

 

 

 

ギャラリー\ザワザワザワ/

 

 

突然の出来事に、ギャラリー達もざわつく。今回のバトルに、啓介とハチロクレビンとのバトルなど、組み込まれていないからだ。

 

 

 

 

2台はダム湖周辺のセクションを抜け、集落セクション、そして幅の狭い林道セクションへ突入した。ところが……!?

 

 

 

 

啓介「ヤバいっ!!オイルだ!!」

 

\キューキュキュキュキュ/

 

\ギャアアアアア/

 

 

 

路面が虹色に光っているところがあり、さらに昼間に他の車が通ったことにより、引き伸ばされている。拓海のハチロクがエンジンブローによりオイルをダダ漏れにさせてしまった場所だ。

 

 

 

???「!!」

 

\ギャアアアアアアア/

 

レビンターボのドライバーもそれを察知し、即座にスピンモードから停止を試みる。

 

 

 

 

\キュキュ/

 

間一髪のところで、オイルへの乗り上げと接触は免れた。

 

 

 

 

啓介「(全く……下見だってのに、ムチャさせやがるぜ……)」

 

???「(今日はここまでだ……勝負は預けとくぜ……)」

 

啓介にハンドサインを送るレビンの男。

 

 

 

 

 

\フォオオオオオ/

 

レビンターボは道を引き戻し帰っていった。

 

しかし、啓介の任務はバトルコースの状況確認。少し広い所で再びUターンして順路に戻り、ゴール地点まで様子を見て回った。そして、スタート地点に戻り、状況を涼介に伝える。

 

 

 

 

啓介「アニキ、大方は問題ない。だが、一箇所オイルが散らばっている場所がある」

 

涼介「藤原のトレノか……」

 

察しのいい涼介。おおかたオイルの散らばっている場所まで把握した。

 

 

 




コースの状況確認も終わり、いよいよ涼介vs京一のバトルが始まろうとしている。バラエティに富んだコースレイアウト、路面状況、道幅……魂のバトルが、いよいよ幕を開ける……!!
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