もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら 作:にしむー
啓介「よく来てくれたな、ハチロクの青年……俺は赤城レッドサンズの高橋啓介だ。お前の名前は……?」
拓海「藤原……拓海……」
全く読めない状況に、戸惑った様子で返事をする拓海。
池谷「おい!拓海、本当にやるのか!?相手は赤城レッドサンズでも有名な高橋兄弟の弟だぞ!?」
拓海「やってみなくちゃわかんないですけど……とりあえずいつも通り走ってみますよ」
池谷「(とりあえずって……しかもいつも通りなのか……?)わかった……どうせ俺たちがやったって勝てる相手じゃないんだ……ここは一か八か、まかせるぞ、拓海!」
拓海「わかりました。(なんか初めて見るなぁ……こんな秋名……なんでこんなに人がいるんだ……?)」
池谷「(本当に拓海で大丈夫なのか、正直わからない……でももし無理だったとしても、どうせ俺達が走ることになるんだ……それならもう拓海に賭けるしかない)」
史浩「勝負は下り一本!秋名の麓の温泉街手前がゴールだ!」
啓介「(こんな若いやつだったとはな……この前の借り、返させてもらう……軽くひねってやるぜ!)」
拓海「池谷先輩……」
池谷「何だ、拓海」
拓海「下り一本って何ですか?」
池谷「(ズコッ)……ああ、バトルやるの初めてだもんな……この秋名の下りを、麓まで全力で走って2台で競争するんだ。それで先に前でゴールした奴の方が勝ち、ってわけだ」
拓海「競争するんですか……なんでそんな事するのかわからないですけど……親父に勝ってこいって言われたから、やってみますよ」
いよいよ、バトルカウント開始……!
史浩「スタート5秒前!4、3、2、1、GO!!」
バトルはスタートする。はじめは啓介が先行するが、中盤以降、背後霊のように張り付かれ、最終的に拓海のハチロクが前に出てそのまま勝利。
レッドサンズメンバーA「先にゴールしたのは……」
固唾を呑むレッドサンズ・スピードスターズ両者……
A「ハチロクです……啓介さんが……負けました……」
池谷・健二・樹「………!?本当かよ!?拓海が高橋啓介に……勝ったぁ!?」
レッドサンズメンバー達「………」
涼介「(フッ……モンスターなのは車じゃなく、ドライバーのようだな……発進の時の加速、シフトタイミング、ラリー用のクロスミッションを入れていると見た……そう考えると精々150馬力程度だろう……それで啓介を打ち負かすとはな……これだから峠は面白い……あのハチロクは……俺が仕留める……!!)」
池谷「(拓海があの高橋啓介を、しかも戦闘力の劣るハチロクで……気が変になりそうだよ……そんなことが可能だなんて……拓海の車がもしS13だったら、もっと圧勝だったってことなのか……?俺、秋名スピードスターズのリーダーとして、S13の能力、もっと引き出せないのか……!?折角この機会に政志さんのご厚意で、特別に手を入れてもらってるんだ……そのポテンシャル、無駄にしたくない……!!)」
今までまったく知らなかった、拓海の実力を思い知った池谷達。まさかこの後、拓海からインスピレーションを得て、スピードスターズのメンバー達が覚醒することになるとは、誰も予想だにしなかった……!!