もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら   作:にしむー

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金山のコースのふもとに着いた健二の180と、引き連れてきたエンペラーのランエボ軍団。早速下ってきた走り屋のマシン3台がハザードを焚いて待っている。果たして、どんな光景が待ち受けているのだろうか……!?


Act.63 走り屋達の楽園(前編)

 

 

 

健二「おっ、インプにシルビア、そしてMR2か」

 

池谷「健二、お前いつもこんな所で腕を磨いてたのか?」

 

健二「あぁ、そうだぜ?なかなかシビれるだろォ!?」

 

樹「進化した健二先輩の走り、見てみたいっすよォ!!」

 

健二「あそこの連中もエンペラーも待たせてるみたいだし、行くか!!」

 

 

 

 

\フォン フォン/

 

待っている走り屋に隊列を組むように並ぶ健二。

 

エンペラーを歓迎するかのように、その隊列は少しずつ前へと進んでいく。

 

そして、エンペラーのマシン全台がコース上に入った。すると……!?

 

 

 

 

\ブロロォォォォォ/

 

先頭のインプレッサが全開走行に入った!!

 

他の走り屋、そして健二、エンペラー軍団もそれに連なる!

 

 

 

\ギャアアアアア/

 

\ギャアアアアア/

 

 

 

走り屋B「速えよアイツ!!」

 

健二「くっ!!相変わらずレベル高ぇよッ!!」

 

 

 

京一「フン……悪くないな……」

 

清次「なんだァ!?ここが楽園かァ!?」

 

 

京一にとっては初めてのコースだ。とはいえ先程のバトルで目が慣れている。軽く付いて行ける。

 

 

何が楽園なのかは、頂上に付けばわかる。

 

 

 

タイトヘアピンに、うねったコーナー、キツい勾配、そして荒れた路面……まるで碓氷峠を短く切り取って、キツい勾配を付けたような、そんなコースだ。

 

 

 

このコースの見せ場は2つある。その1つ目……!!

 

 

 

\ギャアアアアアア/\ブロロォン ブロロォン/

 

 

 

バンクのついたタイトヘアピンだ。

 

直前に反対曲がりのコーナーがあるため、進入が非常に難しい。

 

先頭のインプは、フェイントモーションをかけて一気に進入、そのままタイトヘアピンを立ち上がっていった!

 

 

 

\ブロロォォォォォ/\ヒュルルルル/\ブロロォォォォォ/

 

 

 

 

そしてもう一つの見せ場は……

 

 

 

 

\ブロロォォォン ブロロォォォン ブロロォォォォォォォン/

 

幅の狭い中高速多角形コーナーだ。

 

金山で最も難しいコーナーである。

 

 

 

いつ対向車が飛び出してくるかわからない。イン側の岩壁によりブラインドコーナーになっており、先の状況が全く読めない。

 

そしてカクンカクンと何度もコーナーのRが変わり、ラインが制約される。

 

峠センスが物を言うコーナーである。ポイントは左足ブレーキが使えるかどうかだ。

 

 

 

 

軽々と進んでいく前3台と健二。

 

京一「一体何なんだ、このコース……!?」

 

 

 

京一は涼介に指摘された欠点その通り、対向車を恐れて前4台に付いていくことができなかった。

 

樹「スゴいっすよ健二先輩!あのエンペラーの須藤京一を突き放してますよォ!!」

 

健二「まだまだこんなモンじゃないぜェ!?」

 

 

 

 

そして最終セクション。急勾配が終わり、超高速セクションとなる。そして急に終わりを告げるかのように現れる、一方通行で行き止まりの広い駐車場。

 

 

 

\ブロロロロロ/ \キィィーーーー/

 

広場のような駐車場の枠に適当に停める先頭の3台、そして健二。

 

後ろからは大量のランエボ。

 

集まっている走り屋達は絶叫する。

 

 

 

 

走り屋D「うおぉーーー!!なんだこのランエボ軍団!!」

 

走り屋E「インプでもこんな軍団見たことねぇ!!圧巻だぜ!!」

 

そこにはセリカGT-Fourとロードスターが停まっていた。

 

 

 

 

そして京一たちはマシンから降りる。すると……

 

 

 

走り屋達「ワァアアアアアアア!!」

 

あまりの迫力に、湧き上がる金山の頂上。

 

 

 

 

走り屋F「すげぇ!!みんな栃木ナンバーだぞ!!」

 

走り屋G「遠くからこんな団体でやってくるなんて、すげぇぜ!!」

 

 

 

 

健二「どうだ、これが金山だ!」

 

京一「………確かに、他の峠とは雰囲気が違う……何と言うか……来る者拒まず、去る者追わず、といったところか」

 

清次「大抵俺達は敵意の目で見られるのになァ……こんな峠は初めてだぜ!!」

 

 

 

一方……

 

 

 

池谷「群馬にこんな和気あいあいとした場所があったなんて……健二から話だけは聞いてたけど……予想以上だよ!!」

 

樹「何というか、雰囲気が楽しいッすねェ!!拓海の奴も連れてきてやりたいッすよォ!!」

 

こちらの二人も、他の峠との違いに驚きのようだ。

 

 

 

そして、健二はエンペラーのメンバー達に、金山について説明する。

 

 

健二「この時間帯なら、一般車はまず来ない。だけど、攻めてくる対向車の走り屋が来る可能性があるから、そこは気をつけてくれ!でも、弱点の克服にはうってつけだぜ?下りで誰ともすれ違わなかったら、ほぼ間違いなく上りでも誰ともすれ違わないと思っていい。みんな解ってるからな」

 

京一「そうか……わかった」

 

健二「でも、万が一があるから、気をつけてくれよ!」

 

京一「恩に着る……」

 

 

 

健二「スタート前は、ハザードを焚いて一緒に走りたい車が来るのを待つんだ。全員揃ったら、ハザードを消して全開スタートするだけだ!それじゃ、自由に走ってくれ!」

 

京一「あぁ……」

 

 

 

 

そして……

 

 

 

京一「行くぞ!お前らも付いてこい!!」

 

 

 

\バン/    \バン/ \バン/

 

一斉にドアを占める。そして……!

 

 

 

\フォオオオオオオ/

 

 

 

 

走り屋D「すげぇぜ!ランエボ軍団の迫力!!」

 

走り屋E「こりゃあ、滅多に見れないモン見させてもらったなぁ!!」

 

 

 

健二「さて、俺も」

 

池谷「俺も、横に乗っていいか?」

 

健二「あぁ、乗れ乗れ!!」

 

樹「先輩、俺は……?」

 

健二「すまないが今回は降りていてくれ……2本目で横に乗っけてやっから!」

 

樹「待ってますよ!頑張って下さい!健二先輩!!」

 

健二「おう!!任しとけ!!」

 

 

 

健二「(エンペラーの奴らが不甲斐なくてかわいそうだったのもあるけど……本当に俺のやりたかったのは……これなんだよなァ……!!)」

 

 




遂にエンペラーを金山まで連れてきた健二達。金山の走り屋は、涼介に負けた彼らをさげすむ様子もなく、あたたかくランエボ達を迎え入れた。驚きの様子だったエンペラー達、そして池谷、樹。だが健二が本当にやりたかったのは、ここからだったのだ……!!
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