もしも秋名スピードスターズが北関東最速クラスのチームだったら 作:にしむー
健二「おっ、インプにシルビア、そしてMR2か」
池谷「健二、お前いつもこんな所で腕を磨いてたのか?」
健二「あぁ、そうだぜ?なかなかシビれるだろォ!?」
樹「進化した健二先輩の走り、見てみたいっすよォ!!」
健二「あそこの連中もエンペラーも待たせてるみたいだし、行くか!!」
\フォン フォン/
待っている走り屋に隊列を組むように並ぶ健二。
エンペラーを歓迎するかのように、その隊列は少しずつ前へと進んでいく。
そして、エンペラーのマシン全台がコース上に入った。すると……!?
\ブロロォォォォォ/
先頭のインプレッサが全開走行に入った!!
他の走り屋、そして健二、エンペラー軍団もそれに連なる!
\ギャアアアアア/
\ギャアアアアア/
走り屋B「速えよアイツ!!」
健二「くっ!!相変わらずレベル高ぇよッ!!」
京一「フン……悪くないな……」
清次「なんだァ!?ここが楽園かァ!?」
京一にとっては初めてのコースだ。とはいえ先程のバトルで目が慣れている。軽く付いて行ける。
何が楽園なのかは、頂上に付けばわかる。
タイトヘアピンに、うねったコーナー、キツい勾配、そして荒れた路面……まるで碓氷峠を短く切り取って、キツい勾配を付けたような、そんなコースだ。
このコースの見せ場は2つある。その1つ目……!!
\ギャアアアアアア/\ブロロォン ブロロォン/
バンクのついたタイトヘアピンだ。
直前に反対曲がりのコーナーがあるため、進入が非常に難しい。
先頭のインプは、フェイントモーションをかけて一気に進入、そのままタイトヘアピンを立ち上がっていった!
\ブロロォォォォォ/\ヒュルルルル/\ブロロォォォォォ/
そしてもう一つの見せ場は……
\ブロロォォォン ブロロォォォン ブロロォォォォォォォン/
幅の狭い中高速多角形コーナーだ。
金山で最も難しいコーナーである。
いつ対向車が飛び出してくるかわからない。イン側の岩壁によりブラインドコーナーになっており、先の状況が全く読めない。
そしてカクンカクンと何度もコーナーのRが変わり、ラインが制約される。
峠センスが物を言うコーナーである。ポイントは左足ブレーキが使えるかどうかだ。
軽々と進んでいく前3台と健二。
京一「一体何なんだ、このコース……!?」
京一は涼介に指摘された欠点その通り、対向車を恐れて前4台に付いていくことができなかった。
樹「スゴいっすよ健二先輩!あのエンペラーの須藤京一を突き放してますよォ!!」
健二「まだまだこんなモンじゃないぜェ!?」
そして最終セクション。急勾配が終わり、超高速セクションとなる。そして急に終わりを告げるかのように現れる、一方通行で行き止まりの広い駐車場。
\ブロロロロロ/ \キィィーーーー/
広場のような駐車場の枠に適当に停める先頭の3台、そして健二。
後ろからは大量のランエボ。
集まっている走り屋達は絶叫する。
走り屋D「うおぉーーー!!なんだこのランエボ軍団!!」
走り屋E「インプでもこんな軍団見たことねぇ!!圧巻だぜ!!」
そこにはセリカGT-Fourとロードスターが停まっていた。
そして京一たちはマシンから降りる。すると……
走り屋達「ワァアアアアアアア!!」
あまりの迫力に、湧き上がる金山の頂上。
走り屋F「すげぇ!!みんな栃木ナンバーだぞ!!」
走り屋G「遠くからこんな団体でやってくるなんて、すげぇぜ!!」
健二「どうだ、これが金山だ!」
京一「………確かに、他の峠とは雰囲気が違う……何と言うか……来る者拒まず、去る者追わず、といったところか」
清次「大抵俺達は敵意の目で見られるのになァ……こんな峠は初めてだぜ!!」
一方……
池谷「群馬にこんな和気あいあいとした場所があったなんて……健二から話だけは聞いてたけど……予想以上だよ!!」
樹「何というか、雰囲気が楽しいッすねェ!!拓海の奴も連れてきてやりたいッすよォ!!」
こちらの二人も、他の峠との違いに驚きのようだ。
そして、健二はエンペラーのメンバー達に、金山について説明する。
健二「この時間帯なら、一般車はまず来ない。だけど、攻めてくる対向車の走り屋が来る可能性があるから、そこは気をつけてくれ!でも、弱点の克服にはうってつけだぜ?下りで誰ともすれ違わなかったら、ほぼ間違いなく上りでも誰ともすれ違わないと思っていい。みんな解ってるからな」
京一「そうか……わかった」
健二「でも、万が一があるから、気をつけてくれよ!」
京一「恩に着る……」
健二「スタート前は、ハザードを焚いて一緒に走りたい車が来るのを待つんだ。全員揃ったら、ハザードを消して全開スタートするだけだ!それじゃ、自由に走ってくれ!」
京一「あぁ……」
そして……
京一「行くぞ!お前らも付いてこい!!」
\バン/ \バン/ \バン/
一斉にドアを占める。そして……!
\フォオオオオオオ/
走り屋D「すげぇぜ!ランエボ軍団の迫力!!」
走り屋E「こりゃあ、滅多に見れないモン見させてもらったなぁ!!」
健二「さて、俺も」
池谷「俺も、横に乗っていいか?」
健二「あぁ、乗れ乗れ!!」
樹「先輩、俺は……?」
健二「すまないが今回は降りていてくれ……2本目で横に乗っけてやっから!」
樹「待ってますよ!頑張って下さい!健二先輩!!」
健二「おう!!任しとけ!!」
健二「(エンペラーの奴らが不甲斐なくてかわいそうだったのもあるけど……本当に俺のやりたかったのは……これなんだよなァ……!!)」
遂にエンペラーを金山まで連れてきた健二達。金山の走り屋は、涼介に負けた彼らをさげすむ様子もなく、あたたかくランエボ達を迎え入れた。驚きの様子だったエンペラー達、そして池谷、樹。だが健二が本当にやりたかったのは、ここからだったのだ……!!