セルフィアにもう一人オリキャラをぶち込みたくなった話   作:からすま

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これまでの話書き直しちゃった。
まぁ、自己満足小説だし。別にいっか!


十三話

 

 

「言葉ハ 用ヲナサズ」

「チカラヲモッテ 指シ示セ」

 

 汝ラノ――――未来ヲ

 

 

 2体の狐を模した石像はそう口にした途端様々な種類の魔法を弾幕のように放ってきた。炎と風が入り交じる隙間を抜けたと思えば水のレーザーが。

 うまく潜り抜けて1体を戦闘不能に追い込むと勢いは更に増す。火傷や傷でボロボロになりながらもう片方にも刃を届かせて、やがて沈黙する。

 

「勇アルモノ 我 コノ時ヲ 待望セリ」

 

「知恵アルモノ 我 コノ想イヲ 渇望セリ」

 

「願ワクバ 汝 モリビトヲ 解キ放チ」

 

「願ワクバ 汝 神竜ヲ 救イ給エ」

 

「…………汝ラノ未来ニ」

 

「幸福ヲ…………」

 

 

 言葉を残した2体の石像はやがて体を崩壊させ、背後にある新たな扉を開く。

 きっと彼らは何年も主人、守り人を守る役目を与えられて苦しむ姿を見てきたのに、守る以外に何も出来ない。そんな役目から開放されて主を、願いを私に託したんだ。

 

「……っ。……助けるよ。」

「セルザも、守り人も。みんなを――救ってみせる!」

 

 

 扉を抜けると真っ暗な回廊が続いており、ただ真っ直ぐ進むだけなのに落ちて行くような錯覚がして足を止めてしまう。

 自分に託された願いを思い出し、冷たい空気が体を抜ける回廊を一歩踏み締める。すると壁に掛けられた松明が手前から順に灯っていく。

 

 何百年と使われていない筈の中は手入れでもされていたかの様に綺麗だった。薄暗い壁にはよく見ると絵が描かれている。

 

 祭壇に乗った竜とそれに跪く沢山の人の前で一人竜へと喋りかけている神官。

 更に進むと、竜の前で棺に入った男の人と、棺と竜の間に立つ人の絵がある。最初の守り人になる儀式だろうか。

 

 そうやって見ていると奥の広間にたどり着いていた。正面には慈愛に溢れた顔の竜の翼で守られたレオン・カルナクの塔。そこには何か読めない文字が彫られていた。

 

 

 カタカタと音がして視線を下げると、人の形に狐の顔を模した棺が青い光をぼんやりと漂わせながら宙を浮き、こちらを見下ろしていた。

 

 これが、最後だ。

 

 

 

 油断なんてしてなかった。

 瞬きもせずに敵を、モンスターを見ていた。

 

 じゃあ、なんで私は、今壁に叩きつけられているのだろう。

 

「…ッカヒュ、グッ、あぁ!」

 

 一瞬意識が飛んで居たのか、痛みで目が覚める。目の前を見ると何か青白い光の塊が棺のモンスターを回るように漂っている。

 とにかく動かなければと転がるように横へ動くと、さっきまで居たところは爆発でも起きたかのように床と壁が弾け飛ぶ。

 

 戦う場としては狭い部屋を走り続け、今使える魔法をがむしゃらにモンスターへと放つ。後ろでは耳をつんざくような破砕音が聞こえるので先程と同じ、見えない攻撃が私を襲ってきているのだろう。

 

 魔法だけでは火力が足りず、ジリ貧だと思い剣と盾を手に前へと突っ込む。懐へ入り込み剣が届く、そう思った瞬間。モンスターは突然消えて後ろからの衝撃で吹っ飛び、地面へと転がることになる。

 

(瞬間移動…?そんなの、さっきまで…!)

 

 気付いた時には人の大きさ程の青白い塊が私目掛けて落ちようとしていた。足は震えて力が出ず、やがてくる衝撃に怯え目を瞑る事しかできなかった。

 

 

 

 しかしモンスターの絶叫により閉じた目を開く事になる。

 所々焦げた後がある外套、光を呑み込むような黒い髪。いつもの装飾のない剣ではなく、手に持った剣は僅かな松明の光でも煌めき確かな存在感を放つ。

 

「カイン、さん。なん、で、だってここは、はじまりの森で…」

 

 地に墜ちたモンスターはフラフラと起き上がろうとしている。カインさんは私の手を取り起き上がらせて力強く見つめてくる。

 まだ行けるだろとでも言うように。

 

 震える手に剣を持ち直し、モンスターを見つめるカインさんの横へと並ぶ。

 

「聞きたいことが沢山あります、後で全部聞かせてもらいますからね」

 

 彼は横目に私を見てこくりと頷く。

 

「相手は見えない攻撃をしてきます。多分魔力の塊みたいな物を飛ばしているのかと…」

「一度だけ剣が届きそうな時に瞬間移動のように後ろを取られてしまいました。気をつけて下さい。」

 

 モンスターから目を離さずに話を聞いていた彼は、それだけ聞ければ十分だと言うように剣を構えて相手へと向かっていく。

 

 近づかせまいと不可視の攻撃をカインさんに向けて次々に放つが尽くを見えているかのように避けて前へ進む。

 剣の間合いへと入り、風を切り裂きながらモンスターへと刃を振るう。しかし音を置き去りに振るった剣は空を切る。仕返しと言わんばかりに後ろに現れたモンスターは目に見えるほどの青白い魔力を放とうとする。

 

「させない!!」

 

 遅れながらも近づいた私の魔法と剣が同時に敵へと突き刺さる。自身の棺を壊され痛みと怒りに我を忘れたように暴れたモンスターはまたも姿を消し、代わりに魔力の塊を雨のように降らしてきた。

 

 躱し、弾き、魔法で相殺してを繰り返していると、意味が無いと悟ったのか、光の魔力を纏って再び現れた。

 

 カインさんは関係無いと言わんばかりに敵へと肉薄し、魔力で出来た光を切り裂く。

 

「これで終わらせます!離れて下さい!!」

 

 その隙を見逃さず、溜めていたファイアボールを隙間に捩じ込むと強烈な爆風と共にそれぞれが巻き込まれる。

 

ア"ァ……ゥァ"ア"ア"ア"……

 

 棺のモンスターは体を崩壊させて光となり、守り人を開放する。そして守り人が開放されたことによる影響なのか、空間が維持出来なくなり、強烈な光を放ちながら端から崩れていく。

 

 

 

・・・

 

 

 

 何日経ったのか分からないが、自分以外の人間が通った足跡を見つけて追いかけていくと、戦闘音が塔から聞こえたのですぐに向かうことにした。

 前に来たときは石像が2体あったが、それは崩れて後ろの通路へと進めるようになっていた。その間にも破壊音が更に激しくなっていたので急いで通路へと走る。

 

 戦っていたのは棺のようなモンスターと、フレイだった。

 

 止めを刺すかのように魔力の塊を当てようとしていたので、消耗しないようにしていた国から賜った宝剣を手にこちらに見向きもしないモンスターへ抜き放つ。

 

 

 ぽかんとした表情のフレイに手を差し出し立たせる。余程俺がここにいるのが不思議なみたいだ。

 確かに偶然だが、適当に歩いていたら街の近くまで来れていたのだろうか?

 

「カイン、さん。なん、で、だってここは、はじまりの森で…」

 

 はじまりの森?ここが?……?

 

 ……あぁ、確かゲートってはじまりの森に繋がっているんだっけ。そういうことだったか…。

 

 準備ができたフレイと共に棺のモンスターを倒す。モンスターが光へと変わると、塔が、いや、空間が歪みだして、強烈な光に思わず目を瞑る。

 

 

 目を開けると、始まりの森を訪れた時に入った真っ白な空間だった。フレイは一緒に巻き込まれたのか近くに居たけど、少し奥に倒れた人を見つける。

 起き上がったフレイと共に近くへ行こうとするが、どれだけ走っても近くには行けない。むしろ遠ざかっていく。

 

「離れていく!?なんで――」

「ダメ……!こんなに近くいるのに、何もできないなんて……。」

 

「この指輪を使えば、助けることができる……。でも、それじゃあ……。…………。もしかしたら、みんなもこんな気持ちだったのかな……。」

 

"………"

 

「目の前にいるのに、何も出来なくて……。誰かにその想いをたくすことでしか、大切なものを守ることが出来なかったのだとしたら……。」

 

「それを受け入れるしかなかったアースマイトたちも。彼らのそばに居ながら、何も出来なかった彼らも。もしかしたら、同じ気持ちだったのかな……?」

 

「セルザ……。守り人のことを知りながら、何も出来なかったキミも……。」

 

「カインさん。…私のワガママ、最後まで着いてきてくれますか?」

 

 隣で震える彼女は申し訳無さと酷く怯えた目で見つめてくる。

 そんなフレイに、優しく微笑む。

 

「…………。『アリア』!」

 

 フレイが倒れた男性へ指輪とルーンスフィアを投げて何か呪文を唱える。指輪は溶けてなくなり溶けた場所を中心にして空間ができる。

 

「う……。これは……?」

 

「…………。」

 

「あんたは……?」

 

「私は……アースマイトです。レオンさん。」

 

「……!」

 

「レオンさん。セルザに、伝えてくれますか?」

 

「ここにきて、

色々な人たちの想いを知って。

 

もっと、

キミと話したくなったよ。

 

もっと、

キミのコトを好きになれる気がしたんだ。

 

だから、お別れだ。」

 

「ありがとう。私の友達でいて、くれ…て…」

 

 言い終わる前にフレイを魔法で眠りにつかせる。そして風魔法で少し乱暴に男の元へと飛ばす。

 

「ぐっ……!おい!!まっ」

 

 

 

 "ありがとう。さようなら、フレイ"

 

 

 

 





まだ続けます。
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