セルフィアにもう一人オリキャラをぶち込みたくなった話 作:からすま
病院へとダグを連れていきベッドに寝かせた後、ジョーンズさんへ無茶をしたダグについて話す。
「まったく病み上がりなのに無茶をして……ダグ君が今回の件に責任を感じているのは分かりますが、身体を壊してはみなさんを悲しませるだけです」
病院の扉を開けてアーサーさんが入ってくる。急いだのか額に汗を滲ませていた。
「フレイさん!ダグさん!ルーンスフィアを一つ取り返したそうですね」
「はい。ダグのおかげです」
「早速ルーンスポットに設置したいところですが、警備を万全にしておかなければ、また奪われる可能性があります。増援が到着次第、すぐに人員を回す手はずになっていますので――」
突如立っていられないほどの揺れが起こる。
「!?この揺れは……!?」
「みんな!」
「シャオさん?」
「大変だ! 空に……っ、とにかく急いで展望台に来るようだ!」
アーサーさんと一緒に展望台へと急ぐと、そこにはシャオパイとフォルテが居た。空を見ると遺跡のようなものが島のように浮かんでいる。
「アレを見てください」
「フォルテ、あれは……?」
「わかりません……ただ、1つだけわかっていることは、アレがこの国を攻撃しているということです」
「まさかあれがエゼルバードが言っていたゼークス帝国の攻撃!?」
「なるほど…さしずめ、浮遊帝国城といったところですね……」
「あそこにルーンスフィアが…」
「……でしょうね。どちらにしろアレを放っておくことはできません。飛行船であそこまでいきましょう。私は王都に報告してから向かいます。先に飛行船へ行っていて下さい」
「フレイさん、あれに近づけばおそらく帝国からの猛攻を受けます。……今さら、もう止めはしませんが。くれぐれも、準備は怠らないように」
「わかりました」
クロとミドリを連れて飛行船へと乗り込む。待っている間にクロの毛を触っている姿をミドリがじっとりと見ていた。
「フレイさん。お待たせしました。準備はできましたか?」
「はい!」
「では――行きましょう!!」
アーサーさんは舵輪を握り締め、飛行船を発進させる。段々と浮遊帝国城へと近付いていき、改めてその大きさとそれが浮いているという事実に驚きと恐怖心が湧き上がる。
「これほど巨大なものが浮かぶなんて……すごい技術力です。それだけに酷く恐ろしい……」
「フレイさんあれを!!」
アーサーさんが声を出し見ている方向には空を飛ぶ小型の機械にぶら下がり、飛行船へと近付いてくる何十体ものモンスターだった。
「帝国のモンスター!?アーサーさんはそのまま舵を!」
「分かりました!気をつけてください!」
「ミドリ!クロ!行くよ!」
大きなドラゴンと3機の機械が侵入してくるが、何か攻撃をして船が壊される前に処理する。しかし落ち着く暇も無く次のモンスター達が船へと近付いてきた。
「次、来ます!!」
「なんという敵の数…!まだ来ます!!」
三度にも渡る襲撃を越えてようやく落ち着く。船の上で戦うのは落ちる恐怖や、船のパーツを壊さないように立ち回るため精神的な疲労が強い。
「帝国にはどれほどの軍勢が……流石はフレイさんですね。あれだけの軍勢を退けるとは。頼もしい限りです」
「さて、もう少しです。飛ばしますからしっかり捕まっててください!」
こちらへ向かってくるモンスターも今は居ないが、いつまた襲ってくるかわからないので急いで降りれる場所を探す。
「この辺りなら、帝国兵もいなさそうですね。」
「そうですね。ここで降ろしてもらえますか?」
「分かりました。少々お待ちを。」
「アーサーさん。ありがとうございました。町のことをお願いします!」
「ええ、お任せ下さい」
「私は……セルザを救いにいきます!!」
そう言って私達は飛行船の甲板から飛び降り、ミドリの風に包まれ安全に着地する。外からでは分からなかったが近くまで来てようやく浮遊帝国城が朽ちた城跡であることがわかった。
崩れた城壁やかろうじて残った建物にはツルが巻き付き、石が敷き詰められてたであろう地面はヒビ割れ草が生い茂っていた。
少し探索をすると明らかに周囲と浮いたキレイな扉を見つける。全体は白く、厳かな装飾を施された扉は3つ。
おそらく、この先でエゼルバードは私を待っている。
点々と浮かぶ小島を置いてあるワープ装置を使って進んでく。飛ばされた先でモンスターに囲まれたり炎等の罠に掛かったりしたが、くぐり抜けて最奥に鎮座したゴーレムを破壊する。
強風が吹き荒ぶ道を風に抗いながら進んでいく。少し気を抜くと飛ばされてしまいそうな中で襲ってくる機械を避けて、突撃してきた大きな戦車をバラバラにする。
迷路の様な構造の城跡に作られた絡繰りを解き、いくつもの罠を突破した先で待ち構える動く砲台を逆に爆破する。
白く存在感を放つ扉は全て開け放たれている。時折聞こえたセルフィアへの攻撃も止んでいた。
開かれた扉を進み、長く空へと先の見えない程に続く階段を1つずつ登っていく。
何百と続く階段は終わりが見えてくる。残り少ない段差を少しずつ上がっていくと、奥にエゼルバードが見えた。最後の段差を登りきって辺りを見渡すと白い床に柱が数本、壁も天井もない広間だった。
床には沢山の模様が折り重なるように彫られており、柱にも何か蛇の様に捻れた模様が描かれている。
それはまるで、この空間全てが大きな魔法陣とでも言うような。
「来たか、アースマイトよ。待ちくたびれたぞ」
浮遊要塞「⊂二二二( ^ω^)二二⊃ブーン 」