魔法科高校の劣等生に転生してしまった男の物語 作:ラルド1572684
お疲れ様です!
悠仁くんの過去回です。
本当は追憶編みたくしたかったんですけど、ちょっと難しいかったです…
細かい所は気にせず読んでもらえると嬉しいです!
ではどうぞ!!
「俺の生まれた家は普通の一般家庭なんだ…」
「一般家庭?」
「そう、一般家庭。俺の家の親戚や血筋に一人も魔法師の才能は無かった中で俺だけが魔法師の才能を持って産まれたんだけど…」
「けど?」
「俺の家は“魔法”というものを憎んでたんだ。所謂、“人間主義”ってやつだ」
“人間主義”って言うのは『人間は人間に許された力だけで生きよう』と主張している反魔法主義団体の人達の総称だ。
まぁ、ブランシュみたいな人達の事だ。
「何でそんなに魔法の事を憎んでいたの?」
「俺もよくは知らないけど、俺の祖父母の代や親戚達は昔は警察官とかだったんだけど魔法の適正が無いせいで閑職に追いやられたらしい。その恨みがずっと続いているらしい」
魔法という物が世の中に広まってからは、警察官や軍などは魔法師である事が絶対になった。
魔法師が増えるにつれ、魔法師ではない警察官や軍は辞職を進められるか閑職に追いやって、安い給料で事務作業をやらせたかの二択だったらしい…
実際この国の対応のせいで反魔法団体が未だに騒いでいる。
まぁ、魔法師の才能がある事が珍しいらしいから、魔法師の才能に家族全員が嫉妬していたかも知れないけど…
そんな事を思いつつ、話を続ける。
「そんな魔法を嫌っている人達の前で、俺はある一件で魔法師としての才能がある事がばれてしまったんだ」
「何があったの?」
俺はエリカの疑問を聞くと目に魔力を集中させる。
すると俺の目の瞳が不思議な色合いに帯びていく。
エリカが俺の目のを見て息を呑む。
「ある親戚の集まりで霊子放射光過敏症が突然発症したんだ。今はある程度制御できる様になったけど、小学生くらいの頃まではこれが制御出来ずにずっと目が今みたいになった。それのせいで親達にバレた。それからは俺が第一高校に入学するまではずっと大変な目に遭った。」
「どんな目に遭ったの?」
エリカが聞いてきた。
俺は一回深呼吸した後、エリカの質問に答えた。
「『もうお前の面倒なんか見たくない。義務教育までの金は出してやるし、月に1万の生活費を中学卒業までは出してやるから私達に関わるな』って言われた。実際その後からは飯も作ってくれないし、服とかも買ってくれない…家は流石に泊まれたけど、それ以外は全部自分一人でやらないといけなくなった」
もう完全な育児放棄である。
他にも色々言った。
あの人達に遭ってしまったらその都度、殴られてしまっていた事。
反撃したら一ヶ月分の生活費を無しにされて、地獄だった事。
親以外でも目の色のせいで学校とかでイジメられていた事。
それで不登校で家に引きこもっていたら、生活費が五千円にされていた事。
親戚の集まりに無理矢理連れられて、親戚全員のサンドバックになっていた事。
etc…
全部話した。
俺でも前世の記憶が無かったら、精神病になるレベルである。
俺、よく死んでいなかったな…
俺の親の処遇にエリカも絶句している。
するとエリカが…
「何で…何でそんな事出来るのよ!実の息子に!!たかが魔法の才能が有っただけで!」
「その“たかが魔法の才能”があの人達にとっては許せなかったんじゃないか?」
「悠仁!何でアンタはそんな平然としていられるのよ!」
「もう、終わった事だからな。“何で?”とか“どうして”とかもうどうでもいい。あの人達の事考えたくないからな」
逆上しているエリカに俺はそう答えた。
そして、エリカにある質問をした。
「さて、エリカ。そんな魔法を憎んでいる人達の息子である俺が千葉家の道場に内緒で通っていた。もしそれがあの人達にバレてしまったら?」
「まさか…」
「そのまさかだよ」
「アンタが道場に来なくなった理由って…」
「そう。流石に生活費を人質に取られたら辞めざるを得なかった。しかも俺が道場にいた時、突然あの人達が親戚全員を連れて道場に乗り込んで来たからな…あの人達を無視して道場に通い続けたら千葉家に迷惑もかけそうで嫌だったから道場に通うのを辞めた」
「悠仁…」
「そんな深刻そうな顔するなよ…まぁ、第一高校に入学する金も無かったからそれを貯める為にも辞めた所もあるけどね」
エリカが質問してきた。
「何で道場に通っている事がバレたの?」
「俺の家に千葉家から何か物が送られたらしいね。俺はその物を見れなかったから何か分からないけど、あの人達がそれを受けとったからバレた」
「……それってわたし達のせい?」
「……ノーコメントで…」
ぶっちゃけ千葉家のせいである…
丈一郎さんには入門する時に家庭の事情を話していたから知っているはずなのに…
「「……」」
場の空気が悪くなった。
エリカが場の空気を変える為、別の質問をしてきた。
「そういえば、どうやって第一高校に入学したの?今の話だとお金どころか入学も認められなさそうなのに…」
「入学はあの人達にバレない様に全部勝手にやったよ。親の署名とかは全部俺が偽装してやった」
「偽装って…」
「エリカ…バレなきゃセーフだ!」
「アウトよ。まぁいいわ、それでお金は?中学生ならバイトもできないでしょ?」
「ひ・み・つ!」
俺はエリカに頭を殴られた…
「殴るよ!」
「殴ってんじゃねぇか…ちょっとしたお茶目だろ?」
「もう一発殴られたくなければ言いなさい」
「宝くじ」
「は?」
「だから宝くじだよ。俺は賭博の神様のご加護があるからな。お金と賭け事に関係する運はめっちゃいいんだよね〜」
「冗談でしょ…」
「ところがどっこい!全部本当だ。エリカも賭博の神様の神像いる?実物の1/3スケールで素材にこだわって木造の手作り、俺の自信作だ。ご利益あるよ!」
そう言って俺は自分の懐から神様の神像をエリカに見せた。
「悠仁…」
…何かエリカに引かれた。
エリカからすると過酷な環境に耐えきれず、神様という偶像に縋る哀れな人に見えているらしい。
(今の悠仁は幸運の壺を簡単に買わせられるぐらいやばい状態ね…)
エリカは悠仁の様子を見てそう思った。
「エリカ、可哀想な子を見るような目で見ないでくれるか?全部本当なんだ!!」
「悠仁…辛かったんだね…嘘つかなくていいんだよ」
お金の件は誠心誠意説明したせいか何とか信じてもらったが、神様の事は一切信じてもらえなかった。
本当の事なのに…
「ーーまぁ、これが俺が道場を辞めていた理由かな?丈一郎さん達は勿論この事は知っているし、陰で色々手伝ってもらっていたよ」
飯くれたり、第一高校の入学に必要な事教えてもらったりとか。
その他にも色々…
「悠仁…最後に一個聞いてもいい?」
「何?」
「魔法の才能の所為で今まで過酷な目に遭ってしまったのにどうして魔法師の道を進もうと思ったの?」
「一つは独学で何とかなっているこの目をちゃんと制御出来るようにする為。後は、まぁ…エリカとかに会えるかもと思ったし…」
「はぁ!?何言ってるの!冗談はやめてよ…」
「冗談じゃないよ。確かに
「た…確かに不思議ではないかとは思うけど…」
何かエリカの様子がおかしいが俺はそのまま話を続ける。
「俺は正直“魔法師の道”とかはどうでもいいんだ。友達がより出来そうなのがこの高校だったから俺は入学したんだ。今まで出来なかった学生らしい生活、青春時代を過ごしてみたい!」
「…そう」
エリカの様子を見る限り、取り敢えず納得はしてくれたっぽいな…
重くなり過ぎず、長くなり過ぎず、何とか話せて良かった。うん…
俺は話を切り上げて、エリカにある提案をする。
「エリカ気分転換に手合わせしないか?昔みたいに…」
「…いいわよ!アンタの剣の腕、見てあげる!」
「一応、俺、“皆伝”なんだけどな〜」
俺とエリカは雑談しながら道場に向かった。
《達也サイド》
一方その頃…
達也はある人とテレビ通話をしていた。
「ーーでは“黒岩悠仁”の調査をお願いできますでしょうか?」
「あぁ、分かった。特尉の報告通りなら“黒岩悠仁”は一般生徒ではない。何かしらの部隊などに秘密裏に所属しているだろう…特尉も気をつける事だ。では失礼する」
「はい、よろしくお願いします」
テレビ通話が終わる…
すると席を外していた深雪が達也の所に戻っていった。
「お兄様、今のお電話は風間少佐でしょうか?」
「あぁ、そうだ。悠仁の事について調べてもらう」
「…その事なんですが……叔母上が『“黒岩悠仁”について知っている事はありませんか?』と…」
「!!!」
達也は深雪の言葉に驚いたが、すぐに冷静になり考えをまとめようとする。
(四葉の情報網でも悠仁の情報はまともには無いのか…だが、四葉でも情報を集めているのならば、悠仁は四葉の関係者ではない?ならやはり、悠仁は千葉家の部隊に所属しているんだろうか…それとも、)
「あの…お兄様?」
「何?深雪」
「お兄様は悠仁さんの事どう思っているのでしょうか?」
達也が考えをまとめている最中に深雪から質問がきたので答える。
「あいつの実力や秘密裏に何かしらの部隊を所属しているかも知れないことを一旦抜きにして何だが…」
(そういえば俺は悠仁の事どう思っているんだ?)
達也が話の途中に首を傾げて考え込んでしまった。
悠仁の事をそこまで深く考えた事がないからだ…
「お兄様?」
「あぁ、すまない。多分なんだが、あいつは俺にとって初めて“友達”と言える存在かも知れないな…多少、ムカつく事もあるが基本的に悠仁の性格は好ましいとは思っている。」
「!!」
「出来れば、あいつとは敵対したくない」
深雪はすごく驚いた。
達也はとある魔法実験の後遺症で深雪に関係する以外の感情が希薄になってしまっている。
今までなら『深雪以外はどうでもいい』と言っていた達也が悠仁とは敵対したくないまで言っている。
(悠仁さんならもしするとお兄様を!)
深雪は悠仁に微かな希望を抱いた。
悠仁ならば達也の感情を取り戻す事ができるかも知れないと…
(悠仁さんは何としてでもこちら側に引き込みます!)
深雪は覚悟を決めた。
悠仁の存在はこのブランシュの一件で四葉家や十文字家、軍や警察関係者に知れ渡ってしまった。
ブランシュでの一件で悠仁が監視対象にされてしまったことを悠仁はまだ知らない。
次回から九校戦編に入りたいと思います。
悠仁くんの競技どうしよう……
まだアンケートは続けますので回答を頂くと嬉しいです。
これからもこの作品をよろしくお願いします!!!
もし悠仁が九校戦の競技に出場するなら
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