魔法科高校の劣等生に転生してしまった男の物語   作:ラルド1572684

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今回も前回と同じく長くなってしまいました!
話を分けるべきだったか?
そんなこと思いつきながらも投稿しました。


九校戦編Ⅱ

 

「悠仁、止めろ!」

 

「アイアイサー!」 

 

そう言うと俺は相手のパスをカットする。

 

バシ!

 

俺はすぐに近くの味方にパスをしようとする前に相手が突っ込んできた!

俺はパスをすると見せかけダブルタッチで一人躱す。

 

「達也!」

 

俺はボールを()()()()()()()()()

そのボールは()()()()()()()()()()ゴール前の達也に繋がる。

達也は俺のパスをそのままボレーで打ち込み相手ゴールのネットを突き刺す。

達也のゴールに見学している女子から歓声が上がる。

そして…

 

ピッ、ピッ、ピッー!!10対0でE組の勝ち!!!

 

そうして俺達はF組との試合に勝ったのであった。

えっ?何やっているかだって?

俺達は今までレッグボールをやっていた。

 

レッグボールはフットサルの派生系だ。

コートの外側を透明な箱で囲んでプレーをする競技だ。

ボールは超軽量の反発ボールを使用、天井や側面部にはスプリング機能も備えており、まるでピンボールみたいにボールが跳ね返る為、観る競技としても人気のスポーツなのである。

 

俺のサッカー少年心をくすぐる面白いスポーツである。

ただ、ボールのせいでドリブルはしづらいし、フリーキックみたいなのがないのが残念だ…

フリーキックがあれば、俺の無回転フリーキックをお披露目できたのに〜

そこが本気で残念である。本当に!!

 

「イエーい、完全勝利!レオ!達也!」

 

パチ!

 

俺は二人にハイタッチをした。

 

「おう!お疲れ、悠仁!」

 

「そうだな…お疲れ、悠仁」

 

俺、達也、レオ、そして()()()()が大活躍したおかげで10対0という完全勝利をする事ができた。

俺達は勝利の立役者である()()()()と話がしたいと思い、少し離れた所で座っているもう一人の所へ足を運んだ。

 

「ナイスプレー」

 

達也が話しかける。

 

「そっちもね」

 

その言葉に()()()()がそう返した。

続いてレオが…

 

「やるじゃねえか、“吉田”。こう言っちゃ何だが、予想外だぜ」

 

「幹比古。苗字で呼ばれるのは好きじゃないんだ。僕の事は名前で呼んでくれ」

 

「おう!じゃあ俺の事は“レオ”って呼んでくれ」

 

吉田幹比古(よしだみきひこ)

期末テストの魔法理論で四位を勝ち取った男だ。

古式魔法名門、吉田家の直系である。

精霊魔法という系統外魔法を伝承する家らしく、古い家系だ。

まぁ、魔法事故みたいなものを起こしてしまって現在は二科生なのだが…

 

俺は実を言うと幹比古とは話をしてみたかった。

だって、二科生で魔法理論の成績が四位だよ!?

そりゃあ、話したくもなるでしょ?

しかし、入学してから三ヶ月、クラスメイトを含めた全ての人に壁を作って過ごしていた為、中々話しづらかった。

そんな幹比古が打ち解けた態度をとっている。

やはりスポーツはいい!!

スポーツは世界を平和にする!!!

 

みんな!サッカーやろうぜ!!

 

以上、黒岩悠仁、心の叫びである。

 

…何か、みんなが変な目で俺の事を見ている。

気になったので聞いてみた。

 

「どうかしたか?」

 

「いや、お前の事だからどうせ変な事考えているんだろうと思ってな…レオに続いて俺も幹比古と呼んでもいいか?俺と…ついでにコイツのことも名前で呼んでもらっても構わない」

 

「オーケー、達也、悠仁」

 

…達也さん?何か俺の扱いが雑ではありませんか?

そんな事を思ってちょっと問い詰めようとする前に幹比古が話を続ける。

 

「実を言うと僕は、君達とは話をしてみたいと思っていたんだ」

 

「「奇遇だな。実は俺もだ」」

 

何か達也と同時に同じ事を言ってしまった…

 

「…何となく、疎外感を感じるぜ」

 

幹比古の言う“君達”に自分が入っていないと思ってしまったレオがそう言った。

しかし、幹比古は…

 

「いや、気のせいだよレオ。君にも話をしたいと思っていたんだ。何と言っても、あの“エリカ”にあれだけ根気よく付き合える人は珍しいからね」

 

「……何か釈然としないぜ…」

 

レオは何か不服そうだ…

達也が幹比古に質問をする。

 

「幹比古はエリカと知り合いなのか?」

 

「そうね。いわゆる、幼馴染って奴?」

 

「エリカちゃん、何で疑問系なの?」

 

達也の質問はいきなり現れた当人によって答えられた。

いきなり話に乱入してきたエリカは美月の質問に答える。

 

「知り合ったのは十歳だからね。幼馴染と呼ぶには微妙じゃない?それにここ半年、何か避けられてたし…達也くんはどう思う?」

 

「幼馴染でいいんじゃないか?」

 

話に乱入した割に俺達の事は放置…

美月の質問には答え、達也には別の質問をする。

今日もエリカはマイペースである。

すると突然、幹比古が叫び出す。

 

「エリカ!なんて格好をしているんだ!!」

 

「伝統的な体操服だけど」

 

「どこが!」

 

エリカの格好は上は体操服で下はブルマである。

そう!今や幻となっているブルマである。

この世界のファッションは肌を見せない事が基本になっている。

ミニスカートやタンクトップ、透けているタイツとかも過去の産物となってしまっている。

実に嘆かわしい…

そんな時代の中で素晴らしい格好をしているエリカには賛辞を述べなければ!!

 

「エリカ、似合っているぞ!」

 

「そう?ありがとう。でも、あれね…結構締め付けられるから次回からはスパッツに戻すわ」

 

「そうした方がいいと思うよ!!エリカちゃん!!!」

 

美月がエリカの発言に強めに肯定する。

内心ずっとそう思っていたようだが、なかなか言えなかったらしい。

 

そうか、この光景をもう二度と拝めないのか……

俺は心のアルバムの中にこの光景を焼き付ける。

何か幹比古とエリカが言い争っているが関係ない。

俺はエリカの姿をずっと脳内保存していくのであった。

もちろん、エリカにはバレないようにだが…

 


 

昼休み

俺は生徒会室に呼ばれていた。

ななみん先輩から『お昼、一緒にどう?』だそうだ。

生徒会室に入ると既にななみん先輩、摩利さん、リンちゃん先輩、あーちゃん先輩、達也、深雪がいた。

達也が…

 

「今日はこっちに呼ばれたのか」

 

「うん」

 

達也達はほぼ毎日生徒会室で昼食らしいが、俺は時々、ななみん先輩や摩利さんに呼ばれてここで昼食をする。

もう慣れた様子で弁当箱を開けるとななみん先輩から声がかかる。

 

「悠仁くん、早速、卵焼きちょうだい〜」

 

「毎回、俺のおかずパクっていきますよね…」

 

「だって、おいしいだもん!私のと交換するから〜」

 

「分かりましたよ…」

 

俺は基本、昼食は学食ではなく弁当を作ってきている。

昨日の晩ご飯の残りを中心に詰め込めば、学食より安く済むからである。

一応言っておくが、学食のお金がない訳ではない。

だが、CADとかの魔法師用の道具は基本高額だ。

その為、節約できる所はできるだけ節約しているのだ。

 

最初はここにいる全員に驚かれた…

ななみん先輩曰く『どう見ても弁当作るキャラでは無いじゃない!』だそうだ…

今となっては慣れたものでおかず交換をする程である。

 

いつも通り昼食をしているといつもよりテンションが低いななみん先輩が嘆いていた。

何か九校戦のメンバー選出についてらしい…

 

「問題なのは一年生のメンバーとエンジニアよ…」

 

「まだ数が揃わないのか?」

 

摩利の問いかけに真由美は力無く頷く。

 

「実は一年生のメンバーにはアテがあってね…その子の名前出したら十文字くんも賛成してくれたんだけど…」

 

「なら、決まりじゃないのか?」

 

「前例がないからね…()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ん?

何か聞き捨てならない事が聞こえたけど…

何かななみん先輩が獲物を見るような目で俺を見てくる。

俺の直感がこの場からすぐに逃げろと警鐘を鳴らす。

緊急離脱だ!

 

「九校戦のメンバー選出の話を無関係な俺が聞いてはダメですよね…今日はもうかえr…いてぇ!?

 

「どうかしたのか?」

 

達也は心配そうに声をかけているが足を踏んでいるのはコイツだ。

俺を逃すつもりはないようだ…

コイツ…内心楽しんでいるだろ!?

 

達也に構ってしまった結果、ななみん先輩が俺に残酷なお願いをする。

 

「それが悠仁くんにとって関係ない話ではないのよ…ねぇ悠仁くん?九校戦出てみない?」

 

「嫌です!」

 

「メンバーに選ばれるだけでも課題免除に加え、成績がA評価よ?」

「それでも出たくありません!」

 

「何で出てくれないの?」

 

「九校戦で二科生の生徒が抜擢なんて前代未聞ですよ!?それに他の選手が納得する訳ないじゃないですか!ただでさえ、風紀委員で悪目立ちしているのに…」

 

摩利さんが援護射撃してくる。

 

「前例は覆す為にあるんだよ?悠仁」

 

「俺はそんな事無いと思います!」

 

とっとと、諦めろ。悠仁

 

「達也?何か言ったか?」

 

「いや?俺や悠仁が既に“前例のない二科生の風紀委員”だろ?もう一つぐらい前例を覆せ…ククク…」

 

「コイツ…」

 

友人のピンチだと言うのに笑ってやがる…

コイツは後で絶対泣かす!

覚えてろ達也!!

 

ななみん先輩がさらにたたみかける。

 

「生徒会長である私と部活連会頭の十文字くん、そして風紀委員長の摩利も推薦しているのよ?」

 

「……摩利さんが推薦しているとは一言も聞かなかったですけど?」

 

「もちろん、風紀委員長として黒岩悠仁を九校戦のメンバーとして推薦するよ。いい加減諦めろ、悠仁」

 

「そうよ、悠仁くん。拒否権は無いと思いなさい。わたし達の推薦という事で強引にメンバーに捻じ込むわ。わたし達の顔に泥を塗りたくなければ結果で示しなさい!」

 

「それは…もう、脅しでしょ……」

 

「選手になってくれるわね♪」

 

「…………ハイ」

 

俺のその言葉にななみん先輩と摩利さんはハイタッチをしている…

深雪とリンちゃん先輩とあーちゃん先輩は気の毒そうに俺を見ている。

この人達、やっぱ優しいわ…

ちなみに達也の野郎はニヤニヤしながら「気の毒だな…」だ!

お前ふざけるなよ!

俺は達也の復讐方法を考える。

……コイツ、そういえばCADの調整ができたよな。

原作だと九校戦、エンジニアメンバーだったよな!?

……いい事思いついた。

 

俺は流れを変えるべく、ななみん先輩に質問する。

 

「で?エンジニアの方はどうするんですか?」

 

「どうしよう〜」

 

大喜びから一転、ななみん先輩はまた塞ぎ込んだ。

すると達也が席を外そうとする。

今度は戦線離脱し(にげ)ようとする達也の足を踏みつける。

 

「悠仁…痛いんだが?」

 

「さっきのお返しだ。それに何を慌てている?まだ昼休み終了まで時間はあるぞ?」

 

「次の実習の準備をしたいのだが?」

 

達也を引き止めているとあーちゃん先輩が期待していた言葉を発する。

 

「あの、だったら司波くんがいいんじゃないでしょうか?」

 

さすが!あーちゃん先輩!

その言葉を待っていた!!!

 

さらにあーちゃん先輩はたたみかける。

 

「司波さんのCADは司波くんが調整しているそうですよ。一度見せてもいましたが、一流メーカのクラフトマンに勝るとも劣らない仕上がりでした」

 

ななみん先輩が勢いよく身体を起こす。

 

「盲点だったわ…」

 

続いて摩利さんも…

 

「そういえば、委員会備品のCADの調整はコイツが調整していたのだったな…使っているのが、本人だけだから思い至らなかったが…」

 

ここで達也が無駄な抵抗を試みる。

 

「CADエンジニアの重要性は先日、委員長からお聞きしましたが、一年生がチームに加わるのは過去に例がないのでは」

 

先程とは打って変わって、都合の良い事をペラペラ喋りやがっている達也をななみん先輩、摩利さん、俺で追い詰める。

 

「何でも最初は初めてよ」

 

「前例は覆す為にあるんだ」

 

「『いや?俺や悠仁が既に“前例のない二科生の風紀委員”だろ?もう一つぐらい前例を覆せ…ククク…』何だろ?達也〜」

 

馬鹿一人を除いて、()()()()お二人はそうお考えかもしれませんが、他の選手は嫌がるんじゃないですか?一年生の、それも二科生、しかも俺は色々と悪目立ちしていますし…」

 

「俺も同じ立場だけど、選手になっちゃったぞ?(笑)」

 

馬鹿は黙ってろ……CADの調整は、魔法師(ユーザー)との信頼関係が重要です。CADが実際にどの程度の性能を発揮するかは、ユーザーのメンタルに左右されますからね。選手の反発を買うような人選はどうかと思いますが…」

 

もっともらしい事を言う達也。

でも内心は面倒臭いから嫌だ程度にしか考えてないだろう。

どうにか達也をエンジニアとして引きずり込みたい…

作戦を考えていると視線を感じる。

どうやら深雪のようだ…

 

(悠仁さん!お願いします!!!)

(任された!!)

 

一瞬のアイコンタクトで通じ合う。

深雪の許可も出た。

もう何も怖くない。

俺は作戦会議しているななみん先輩、摩利さんに声をかける。

 

「お二人共。達也の扱いがなっちゃいないですね。そんなお願いの仕方じゃあ、あいつは首を縦に振りませんよ…でも、ご安心ください。達也の親友である俺があいつを説得します」

 

「「できるの(か)!?」」

 

「お任せあれ」

 

達也はもの凄く嫌そうな目で俺を見ている。

俺はニコニコしながら達也に話しかける。

 

「達也…なんて目で俺を見るんだ?」

 

「…親友なら分かるだろう?さっさと諦めろ」

 

「俺はお前の為に言っているんだがな〜」

 

「どこがだ!!」

 

達也は取り付く島もない。

だから、まずは交渉の切り札を出す準備をするべく俺は先輩方に質問をする。

一瞬、深雪に目線を向けてから…

 

「先輩方、選手の調整の担当は()()でも受け持つ事はありえますか?」

 

いきなりの質問に全員が困惑する中、リンちゃん先輩が答える。

 

「今の現状だとそうなりますね」

 

「ありがとうございます、リンちゃん先輩。さて、達也?そう言う事らしいぞ?」

 

「…どう言う事だ?」

 

「……お前、本当に気づいていないのか?()()()調()()は誰がやるって話なんだが?」

 

「「「「「「!!!!」」」」」」

 

その言葉に全員が驚く。

さらにたたみかける。

深雪に視線を送り、合図する。

 

(深雪、今だ!!)

(ありがとうございます!!)

 

「あの…お兄様、わたしは九校戦でも、お兄様に調整していただきたいのですが……ダメでしょうか?」

 

これが達也専用切り札“深雪(愛しの妹)のお願い”だ。

この切り札に達也も困惑を隠しきれていない。

…もう一押しだな。

 

「残念ながら、達也は深雪の調整をしたくないようだ…仕方ない、先輩!これでもダメそうです。達也のエンジニアメンバーの加入は諦めてください。達也は深雪の事どうでもいいそうです。()()()()()()調()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「お兄様……」

 

深雪は悲しそうな目で達也を見つめる。

 

「待て、悠仁!」

 

「なんだい?達也(笑)」

 

「俺は…いえ、自分は第一高校の代表として“九校戦のエンジニアメンバーとして加入します」

 

「その言葉を待っていたよ、達也〜」

 

この達也のエンジニアメンバー加入の言葉に全員が喜ぶ。

 

「悠仁くん、ありがとう!」

 

「悠仁、よくやったな!」

 

「ありがとうございます!悠仁さん!!」

 

ななみん先輩、摩利さん、深雪の順番で俺に感謝している。

 

「これも先輩達の為ですから。決して二科生の九校戦メンバー(道連れ)が欲しかった訳ではありませんよ。なぁ、達也?」

 

「……ああ、そうだな」

 

こうして、九校戦メンバーが決まるのであった。

 




ついに幹比古くんが登場しました!
これで一年生ズが揃いました。
ここまで短かったような長かったような…
これからもこの作品をお願いします!!

後、アンケートの回答ありがとうございます♪
次回、悠仁くんの出場競技が決まります!

もし悠仁が九校戦の競技に出場するなら

  • やっぱりなし…
  • スピード・シューティング
  • クラウド・ボール
  • バトル・ボード
  • アイス・ピラーズ・ブレイク
  • モノリス・コード
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