魔法科高校の劣等生に転生してしまった男の物語   作:ラルド1572684

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皆様、お疲れ様です♪
下らない前書きはさっさと終わらせます!

ではどうぞ!



九校戦編Ⅵ

 

ななみん先輩とリンちゃん先輩との会話を楽しんでいたが、少しするとななみん先輩は寝てしまった。

やはり、家の用事とやらで疲れが出てしまっただろう…

 

「寝てしまいましたね、ななみん先輩」

 

「ええ…やはり、疲れが出てしまったのでしょう。ここは寝かせてあげましょう」

 

「ですね」

 

そうして、俺とななみん先輩とリンちゃん先輩との会話は終了した。

その後も深雪の周りに群がる男達を牽制する為に深雪達を十文字先輩と摩利さんの近くの席に強制移動するなどの珍事があったが、バスの中で起きた事と言えばそれくらいだ。

俺も一眠りしていたのだが、急に悪寒を感じたので目を覚ますと、視界が黒く染まっていた。

 

これは……悪意!何処から!!

 

今まで眠っていたのに突然目を覚まし、急に様子を変える俺に声をかけようとするリンちゃん先輩。

 

「黒岩くん、どうかs…」

 

ボン!!!

 

対向車線を近づいてくる大型車が傾いた状態で路面に火花を散らしていた。

それだけなら問題は無かった。

しかし、大型車はスピンし始めてガード壁に激突するとそのまま宙返りしながらガード壁を飛び越え、自分達のバスの方に飛んでくる。

運転手は慌てて急ブレーキをかけた為、直撃は避ける事ができた。

だが、進路上に落ちた車は、炎を纏いながら自分達のバスへ向かって滑ってくる。

 

「吹っ飛べ!」

「消えろ!」

「止まって!」

「っ!」

 

パニックは起こさなかったが、各々の生徒が魔法を発動させた為、事態は悪化してしまった。

瞬間的に、無秩序に発動された魔法が無秩序な事象改変を同一の対象物に働きかけた。

その結果、全ての魔法が相剋を起こし、対象物(この場合、向かってくる車)に魔法を発動させる事ができない。

この状態で魔法を発動させるには先に発動した魔法を圧倒する魔法力が必要となる。

 

「バカ、止めろ!」

 

摩利さんはその事にすぐ気づいた。

魔法の効果が発動する前に全員が魔法キャンセルをすれば、まだ打つ手はあったのだが、全員が摩利さんの指示に従う余裕はない。

 

チッ…

 

俺も正直に言うと余裕はない。

前世で死んでしまったシチュエーションに少し似ているからだ…

前世の時は大型車ではなくトラックだったし、宙に舞ったトラックはそのまま俺に直撃したりと若干違うが……

前世で死んでしまった記憶が蘇り、トラウマを思いっきり刺激する。

 

……落ち着け!今回は死なない!大丈夫。

とりあえず、あの車をどうにかしよう。

 

自分自身で何とか冷静になり、状況を把握する。

摩利さんは十文字先輩に声をかけてはいるが、十文字先輩も焦りの色を出している。

 

それもそのはず、この無秩序に魔法式が重ね掛けされた空間は、キャスト・ジャミングの影響下と似たような状態になっている。

いくら十文字先輩でも、炎と衝突の両方ともを防ぐ事はできないだろう。

 

「わたしが火を!」

 

深雪が火の対処に名乗りを上げた。

既に魔法の発動準備を終えている。

それを見た十文字先輩が、車の衝突を防ぐ魔法式を構築しようとする。

それでも、この状況では、魔法発動は厳しいだろう…

 

「俺は、この状況をどうにかします」

 

「何?オイ、悠仁!」

 

摩利さんの静止も聞かず、既に発動準備を終えていた魔法を発動した。

 

すると、三本の魔力の剣がバスの外に精製される。

その魔力の剣は発動されている魔法陣に突き刺さる。

 

「『爆ぜろ…』」

 

俺が言葉を発した瞬間、剣の形をした魔力が解放され、周りに留まっている魔力諸共、魔法陣を吹き飛ばす。

この結果に誰もが唖然とする。

 

「深雪、十文字先輩!!」

 

名前を呼ばれ、正気になった深雪、十文字先輩は向かってくる車の対処をする。

深雪は、炎上した自動車を常温へ冷却する魔法を使用し、瞬時に消火を果たす。

十文字先輩は、防壁の魔法(設定したエリアに侵入した物体の運動状態を静止状態に改変する移動魔法)で車を止める。

防壁にぶつかり、メキメキと音を鳴らしながら潰れる車を見て、ようやくこの脅威から脱する事を実感するのであった。

 

「フゥ〜」

 

俺は崩れ落ちるように座席に座った。

俺が放った魔法について摩利さんが問い詰めてきた。

 

「悠仁、さっきのは一体…」

 

術式解体(グラム・デモリッション)もどきです」

 

「グラ?…」

 

「これ以上は秘密です。それに今はそんな事話してる場合じゃないですし…」

 

「……ああそうだな」

 

元々、他人の魔法の術式を探ること自体タブーなっている。

俺の回答に納得はしていないだろうが、摩利さんは一端、追及を辞めた。

 

その後…、現場検証等で予定より時間は遅れてしまったが、何とか会場に着く事ができた。

 


 

「さっきのは事故では無かったのですか、お兄様?」

 

「あぁ、自爆攻撃だよ。全部車の中で魔法を発動していた」

 

「下劣な!」

 

達也と深雪は先程の一件について話をしていた。

そして、悠仁について話が変わる。

 

「お兄様、先程の悠仁さんのアレはどう思いますか」

 

『悠仁のアレ』とは複数人の魔法式を弾き飛ばした魔法についてだ。

 

「おそらくだが、術式解体(グラム・デモリッション)の一種だろう…」

 

「でも、何か…剣のようなものが見えたのですが…」

 

「俺も剣のようなものは確認できたが…、よく分からなかった」

 

「お兄様でも分からなかったのですか!?」

 

達也は起動式から魔法の内容を解析し、読み取る能力を持っている。

その能力を駆使しても魔法を解析できなかった事に深雪は驚く。

 

「あぁ、悠仁の魔法は現代魔法とは少し違う…。そもそも、起動式を展開せずに直接、魔法式を展開しているからな…」

 

起動式を展開せず、魔法式を直接展開する技術。

深雪と達也には思い当たる節が一つあった。

だが、それは十師族が一つ、四葉家秘匿の技術である。

深雪は悠仁と四葉の間に関わりがあるのを疑い、達也に聞こうとした。

 

「まさか…、よつb…」

「深雪、周りに人がいる前でそれはダメだ!それに俺は…、できれば悠仁を信じたい…」

 

「お兄様…」

 

人前で四葉の話をしようとする深雪を嗜めた。

四葉の関係を勘繰られる訳にはいかないからだ。

そして、達也と深雪は複雑な心情で悠仁に視線を向けるのであった。

 


 

なんだかんだあって舞台は、パーティ会場。

何故、九校戦の前々日に会場入りしたかと言うと、九校戦開始前に懇親会があるからだ。

それぞれの魔法科高校の生徒達が、これから競い合う相手を見ながら緊張な趣でパーティに参加している。

全員が出席なのは建前なので正直に言うと出たくはなかったのだが、

ななみん先輩から…

 

「わたしも正直出たくないわ……。なので、悠仁くんだけズル休みするのはダメよ?これは会長命令です!絶対に出なさい!」

 

と言う事らしい。

無視したかったのだが、無視すると後で面倒臭そうな事になりそうなので渋々、懇親会に出席している。

今は、俺と達也の二人だけがポツンといる。

他は、一年の男女それぞれでグループを作って、集まっている。

 

「お飲み物はいかがですか?」

 

やけに聞き馴染みのある声で声をかけられたので後ろを振り向くと、

給仕服を着ているエリカがいた。

 

「驚いた……!」

 

「……関係者とはそう言う事か」

 

俺達の反応にエリカは嬉しそうに話す。

 

「達也くんは、深雪に聞いたんだ。ビックリした?けど、悠仁は知らなかったみたいね…。アンタの驚く顔が見れて嬉しいわ」

 

「あぁ、驚いた。それにしてもよく忍び込めたな…。いや、それくらいは当然か…。さすが、千葉家といったところか」

 

「あたり〜!」

 

驚いてる俺を他所に話をしている達也とエリカが話込んでいる。

その会話に割り込む。

 

「俺には一言ぐらいあっても良かったんじゃないか?」

 

ふてくされながら言う俺にエリカは…

 

「ゴメン、ゴメン…。それより悠仁、この格好どう思う?」

 

『ゴメン、ゴメン』で済ませやがった。

まぁ、いいが…

エリカが服装について聞いてきたので素直に答える。

 

「似合っているぞ?可愛らしい格好だしな…。大人っぽいメイクしてるからか、普段の活発な美少女ではなく、大人の余裕のある美女っぽくなってるぞ?」

 

「『っぽく』って何よ、失礼ね!……でも、アリガト」

 

エリカは照れた感じでそう応えた。

話をしていた俺達に席を外していた深雪が会話に入り込む。

 

「ハイ、エリカ。可愛らしい格好してるじゃない。関係者って、こういうことだったのね」

 

「そういうこと。ねっ、可愛いでしょ?達也くんは何も言ってくれなかったけど」

 

体を左右に捻って、丈の短いヴィクトリア調ドレス風の制服を見せながら、エリカは不満げにそう言った。

 

「お兄様にそんなこと求めても無理よ、エリカ」

 

深雪の意外な一言に俺達全員が深雪を意外そうな目で見る。

深雪が達也を庇わず、否定的な発言をしたからだ。

 

「お兄様は女の子の服装なんて表面的なことに囚われたりしないもの。きちんと、わたし達自身を見てくださるから、その場限りのお仕着せの制服などに興味持たれないのよ」

 

「……それなら、エリカの服装を褒めた俺はどうなるんだ?」

 

「別に女の子の服装を褒めた事を非難してる訳じゃないですよ、悠仁さん。女の子を自然に褒める事のできる男の子はモテますよ。お兄様が特殊なだけです。ねぇエリカ?」

 

「そうね…、わたしのこの格好を褒めてくれたのは嬉しかったわよ。あくまで、達也くんはコスプレ姿に興味がないだけで…達也くんが特殊なだけよ…」

 

俺の質問に答える二人。

 

「…これは、褒められているのか、貶されているのかがよく分からないな?」

 

その答えに達也はため息混じりでそう呟いた。

 

「「褒めてるわよ(います)」」

 

二人の返しに達也は苦笑いをするしかなかった。

 

「それにしてもそれコスプレなの?」

 

「男の子から見たらそうみたい」

 

「男の子?西城くんのこと?」

 

「アイツじゃあ、その程度の事も言えないって…。ミキよ、コスプレって口走ったのは。しっかりお仕置きしてやったわ」

 

「ミキ?誰の事?」

 

「そうか…、深雪は知らないんだっけ」

 

何事もなかったかのように会話をする深雪とエリカ。

だが、幹比古の話題が出た時、エリカはその場を立ち去る。

 

「一体、どうしたのでしょう?」

 

「多分、幹比古を呼びに行ったのだろう…」

 

「幹比古?」

 

「吉田幹比古。深雪も知ってるでしょ?」

 

「お兄様と悠仁さんの同じクラスの方ですね」

 

「エリカの幼馴染らしい。エリカはまだ会った事ないから紹介するつもりなんじゃないか?」

 

「多分な…エリカならやりかねん。」

 

そんな会話をしていると雫とほのかがこっちにやってきた。

 

「深雪、ここにいたの」

 

「達也さんと悠仁さんもご一緒だったんですね」

 

「雫、わざわざ探しにきてくれたの?」

 

「雫、ほのか。……君達はいつも一緒なんだな」

 

「友達だもの。別々になる必要はない」

 

「そりゃそうだ」

 

「俺から言わせると達也と深雪もいつも一緒なんだけどな…」

 

「兄妹だからな」

 

「そりゃそ…いや、違うんじゃn…」

 

「違いません!」

 

「えっ?深雪s…」

 

「違いません!!」

 

「アッ…、ハイ。ソウデスネ…」

 

深雪の有無も言わせぬ圧に俺はなす術もなかった。

 

「それにしても他のみんなは?」

 

深雪が雫とほのかに訪ねた。

 

「あそこよ」

 

ほのかが指を差した先に慌てて目を逸らす男子生徒の集団がいた。

一年の女子生徒の集団も一緒のようだ。

 

「深雪に近寄りたくても達也さんがいるから近寄れないんじゃないかな?」

 

「俺達は番犬か何かか?」

 

雫の推測にため息を吐く達也。

 

「オイ、待て達也。『達』とはなんだ。『達』とは……。失礼な…。番犬はお前だけだ…」

 

「悠仁。お前も似たような物だ…。現実を見ろ!」

 

「まぁまぁ、達也さん、悠仁さん。お二人にどう接すればいいかわからないだけですよ」

 

それは…フォローになっているのか?

まぁ、別にどうでもいいが…

それよりも気持ち悪い…。

 

「悠仁、どうしたの?」

 

「悠仁さん、顔色が少し悪いようですが…」

 

俺のいつもと違う様子に心配そうな表情で雫と深雪が声をかけてきた。

(ちなみに雫とは九校戦の練習を付き合う内にいつの間にか呼び捨てで名前を呼ばれるようになった。)

 

「……いや、ちょっと気持ち悪い。……悪いけど、外の空気を吸ってくる。」

 

心配そうに見てくる皆を他所に俺はこの場を立ち去った。

 


 

…気持ち悪い。

敵意を向けてくる一年男子(森崎達)

心配そうに見てくれている友達達。

警戒して見てくる他校の生徒達。

俺の事を見定めようとする人達。

その他、色々。

様々な思惑が渦巻いているパーティ会場。

 

ナメていた。

たかが、高校生の大会のパーティがここまで思いや意志が渦巻くなんて…

たかが、高校生の大会前のパーティに四百、五百人も関わるなんて…

人の意思や感情を司ると言われる霊子(プシオン)

数百人もの思いや意思に活性化された霊子(プシオン)の所為で俺の目は軽い暴走状態となっていた。

霊子放射光過敏症(れいしほうしゃこうかびんしょう)

俺はこの症状に付け加え、人の感情が色となって見える。

普段は、この目を制御しているため問題はない。

だが、狭い所で人が密集しているこの場で様々な思いが交錯してるものならば、この目は暴走してしまう。

 

敵意なら赤。

警戒なら黄色。

他にも緑や青、茶色など…

様々な思い()が混じり合う。

そんな光景なんて…

 

「……気持ち悪い」

 

この小さな声で呟いた気持ちを運悪く聞いてしまったものがいた。

 

「ちょっと、よろしくて?あなた今、なんておっしゃりましたか?」

 

第三高校の制服を着た、金髪の女子生徒が呼び止めてきた。

 

「……何か?」

 

「あなた、わたくしに向かって『気持ち悪い』と言いましたね?」

 

「……別にアンタに向けて言った訳じゃない。」

 

「アンタとは何ですか!貴方、名前は?」

 

「…黒岩悠仁」

 

「『黒岩』…聞いた事ない名前ね」

 

「そりゃあ、一般家庭だったからな。んで、アンタは?」

 

「わたくしを知らないのですか!?」

 

「あぁ…有名なのか?」

 

「あぁ、もう!一色愛梨(いっしきあいり)よ」

 

「よろしく、()()

 

「何故、いきなり名前呼びですの!」

 

叫び出す、愛梨。

何が気に食わないんだ?

色々と余裕のない為、何故相手が怒っているかがよく分からない。

そう思っていると…

 

「貴方、愛梨に馴れ馴れしい」

 

「ワッハッハ!お主面白いな!」

 

「何か増えた…アンタらは?」

 

俺と愛梨の会話に二人の女子生徒が参戦してきた。

三高の生徒のようだ。

 

「増えたとは失礼な!ワシは四十九院沓子(つくしいんとうこ)じゃ!」

 

「…十七夜栞(かのうしおり)

 

「よろしく、四十九院、十七夜」

 

「だから、何故、わたくしだけ名前呼びですの!?」

 

「強いて言うなら……揶揄うと面白そうだから?」

 

「お主、最高じゃな!お主とは気が合いそうじゃ!」

 

「俺もそう思う。四十九院」

 

「沓子でいいぞ!」

 

「なら、俺も悠仁でいい」

 

そんな会話をしていると愛梨が話を戻す。

 

「ああ、もう!それで、さっきの『気持ち悪い』とは?」

 

「さっきも言った通り愛梨に向けて言った訳じゃない。それにしても、三人とも選手なのか?」

 

「ええ、そうですわ。わたくしも栞も沓子も全員が選手ですわ」

 

「そうか…じゃあ頑張れ!では!」

 

「待ちなさい!」

 

逃げようとする俺を愛梨は捕まえる。

戦線離脱に失敗した。

 

「チッ!…なんだ?」

 

「貴方、舌打ちって……」

 

「お主、あの愛梨にその態度とは…面白いのう!」

 

俺の反応に栞、沓子はそう言った。

 

「貴方はどうなのよ?」

 

「俺か?俺はクラウド・ボールに出場するぞ」

 

「なら、貴方は三高の選手に敵わないわね。わたくし達は人の反応できる限界速度を超えたスピードで練習したもの。貴方では三高の選手に勝てないわよ」

 

なんかケンカ売られた。

『貴方じゃ勝てない』?何様のつもりじゃお前…

 

「なぁ、参考までに聞くぞ?そいつらは七草真由美生徒会長よりも強いのか?」

 

「そ、それは…」

 

「少なくとも、そのレベルじゃないと俺には勝てないぞ?」

 

「「「!!!」」」

 

「嘘か本当かは実際に俺の試合を見るんだな…。じゃあな!」

 

俺はその場を立ち去った。

会場を抜ける前にどこぞの高齢者が精神干渉魔法を発動させやがったが気にしない。

俺は会場を抜けて、外のベンチで寝るのであった。

 





どうでしたでしょうか。
シリアスに書くつもりがシリアス?になってしまった気が……

優等生キャラもこんな感じだけど多分大丈夫でしょうか?
多少、違っていても許して下さい!

もし悠仁が九校戦の競技に出場するなら

  • やっぱりなし…
  • スピード・シューティング
  • クラウド・ボール
  • バトル・ボード
  • アイス・ピラーズ・ブレイク
  • モノリス・コード
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