魔法科高校の劣等生に転生してしまった男の物語 作:ラルド1572684
お疲れ様です。
話の更新ペースが遅くなってきた今日この頃。
正直、仕事の方休みたい…。
出張さえなければ、もっと早く更新できるのに…。
皆様は本当に仕事を休みたい時どうしてますか?
何か方法あれば教えてくださると助かります。
まぁ、そんな話は置いといて、続きです。
どうぞ!
九校戦四日目
今日から一旦本線を中断し、一年生のみが参加する新人戦が始まる。
今日は“スピード・シューティング”の予選と決勝。
“バトル・ボード”の予選が行われる。
“スピード・シューティング”には雫とエンジニアの達也。
“バトル・ボード”にはほのかが出場する。
雫達を応援する為、客席に向かおうとした時、後ろから声をかけられる。
「ハイ、悠仁くん、おはよう♪」
振り返るとななみん先輩と大怪我をした摩利さん、リンちゃん先輩がいた。
「おはようございます。ななみん先輩、摩利さん、リンちゃん先輩。摩利さんは災難でしたね。体調は…大丈夫そうですね、良かったです」
「おはようございます」
リンちゃん先輩は淡々と挨拶を返す。
「おはよう。悠仁の言う通り体調は大丈夫だが…。もう少し心配してくれてもいいんじゃないか?」
摩利も挨拶を返すがこんな事言ってきた。
何か誤解してそうなので弁解しておこう…。
「病室のベットに寝てないといけない状況なら素直に寝てますよね?摩利さんは自分の怪我を隠してまでここに来る人ではないと知っているので…。摩利さんのそういう所を信用してるんですよ?俺は」
「おお、そうか…」
俺の言葉に摩利さんは照れているようだ。
ちょっと顔赤いし…。
(あんな台詞をスラスラと…渡辺委員長も照れているようですし…。やはり、黒岩くんは凄腕のジゴロですね)
鈴音は悠仁と摩利のやりとりを見てこう思うのであった。
摩利さんとのやりとりが終わるとななみん先輩が満面の笑みで話を切り出す。
何故だ?
その笑顔に俺の第六感が危険信号を発している…。
「今日の新人戦、わたし達と一緒に競技を見ない?」
ただの観戦のお誘いだった…。
杞憂だったか?
せっかくのお誘いだし、一緒に見るか……。
「いいですよ」
「よかった!」
ななみん先輩は嬉しいそうだ。
そのまま距離を詰めて俺の背後に回り込み、肩に手を置く。
そして…
「そういえばなんだけど、わたしの試合、観に行かなかったらしいじゃない?その事について詳しく聞きたいナー」
「!!……誰がそんな事を?」
「深雪さんが教えてくれたわ」
深雪だと!
あの子、何の恨みがあってそんな事!
とりあえず深雪の事は一旦後だ。
今はこの場を抜け出す方法を…
摩利さんに視線で助けを求めた。
摩利さんも俺の視線に気付いたようだ。
何か喋ろうとしてくれる。
助けくd…
「悠仁、お前わたしの決勝も観に行かなかったそうじゃないか。わたしもその件について詳しく聞きたいんだが?」
oh……。
仕方ない…。
助けて!
リンちゃん先輩!!
「自業自得です。さぁ、皆さん行きましょう」
……もう誰も信じない。
はなから味方なんていなかったんだ!
ななみん先輩達に連行されていくのであった。
俺達は“女子スピード・シューティング”の予選会場の観客席にいる。
今はななみん先輩達と
詳しい内容は聞かないでくれ…。
俺の精神の安寧の為にも!
そして、今の話の話題はもうすぐ出番である雫の調整を担当している達也についてだ。
「さて……考えてみれば、アイツのエンジニアとしての腕を実践で見るのはこれが初めてだな」
好奇心をむき出した摩利さんの言葉にななみん先輩も頷いた。
「そうね。わたしの時はお手伝い程度だったし、彼が一から調整したCADがどんな性能を見せてくれるのか、楽しみだわ」
「北山さんを始めとして、選手からはとても好評のようです。黒岩くんは練習期間も司波くんとよく一緒にいましたよね?どんな印象でしたか?」
「一言で言うなら……天才ですね。アイツが調整したCADは他の生徒が調整したCADの一世代先に行っていると言っても過言ではないと思います」
この台詞にななみん先輩、摩利さんが固まってしまった。
俺が達也に対してあまりにも高い評価をするとは思っていなかったからだろう…。
数秒してやっとななみん先輩が口を開く。
「悠仁くん、随分と高い評価ね…。あまりにもハードル上げすぎじゃない?」
「見ればわかりますよ」
そう言っていると雫が会場に出てきた。
もう始まるようだ。
応援するとするか…。
俺達は静かに雫の試合開始の合図を待つのであった。
雫が構えを取った。
スタートのランプが点り始まる。
ランプが全て点るとクレーが空中に飛び出す。
得点有効エリアに飛び込んだ瞬間、クレーが粉砕された。
次のクレーはエリア中央で砕け散った。
その次はエリアの両端で二つ同時に破砕された。
「豪快だな…。市原、北山の魔法について教えてくれ」
魔法を見て感想を言った後、摩利さんは雫の魔法を事を知っているリンちゃん先輩に聞いた。
「分かりました。この魔法は固形物に振動波を与える魔法でクレーを壊しています。得点エリア内にいくつかの震源を設定して、固形物に振動波を与える仮想的な波動を発生させます。魔法で直接に標的そのものを振動させるのではなく、標的に振動波を与える事象改変領域を作り出しています。震源から球形に広がった波動に標的が触れると、仮想的な振動波が標的内部で現実の振動波となって標的を崩壊させるという仕組みですね」
リンちゃん先輩はさらに説明する。
「ご存じの通り“スピード・シューティング”の得点有効エリアは、空中に設定された一辺十五メートルの立方体です。司波君の起動式は、一辺十メートルの立方体を設定して、その各頂点と中心の九つのポイントが震源になるように記述されています」
一応説明するがリンちゃん先輩がここまで詳しいのは達也から調整プランを見せられているからだ。
「各ポイントは番号で管理されていて、展開された起動式に変数としてその番号を入力すると、震源ポイントから球状に仮想波動が広がります。波動の到達距離は六メートル。つまり一度の魔法発動で、震源を中心とする半径六メートルの球状破砕空間が形成される事になります。」
「……余計な力を使っているような気がするが…。北山は座標設定が苦手なのか?」
「確かに精度より威力が北山さんの持ち味ですが……」
摩利さんの問いに答えるリンちゃん先輩。
いつも通りポーカーフェイスでクールなのだが、少し苦笑いしてるようにも見える…。
まぁ、気のせいだろ……。
そんな事思いつつも話は進んでいた。
「この魔法の狙いは精度を補う事ではなく、精度を犠牲にする代わりに速度を上げる事にあります」
「……つまり、その気になればもっとピンポイントな標準も可能と言う事よね?どう言うことかしら?」
「この魔法の特徴は、座標が番号で管理されていると言う点です。“スピード・シューティング”は選手の立つ位置と得点有効エリアの距離、方向、エリアの広さが常に同じです。つまり、この魔法で設定する必要がある震源ポイント、その位置決めをする仮想的な立方体と選手の距離、視野角も常に一体という事です。故に、座標を変数として毎回入力する必要は無く、起動式に選択肢の形で組み込んでおいて、発動時にその番号を指定するだけで魔法を発動させる事ができます。この程度の粗い狙いであれば、CADの標準補助システムでその時に最適なポイントを自動的に選び出す事も可能です。」
試合が終盤に差し掛かる。
撃ち漏らしはまだ一つも無い。
「制御面で神経を使う必要がありませんから、魔法を発動することだけに、演算領域のポテンシャルをフル活用する事ができます。連続発動もマルチキャストも思いのままです」
試合が終了した。
結果はパーフェクト。
「魔法の固有名称は『
そう言ってリンちゃん先輩は雫の魔法の説明を終えた。
試合終了後、ななみん先輩が聞いてくる。
「わたし達は本部に戻るわ。悠仁くんはどうする?」
「俺はこのまま客席で試合を観ます。友達もそっちにいますからね」
「そう?分かったわ。じゃあね!」
そう言ってななみん先輩、摩利さん、リンちゃん先輩は一高本部に向かっていった。
俺はエリカ達の所に向かうとしよう。
先程、幹比古にメールで教えてもらった場所に向かった。
試合は順調に進んでいるらしく、エリカ達に合流できたのは雫の準決勝の直前であった。
観客席には達也、雫以外のいつものメンバーが揃っていた。
「遅い!」
「悪い…。ちょっと迷ってた。」
エリカの叱責を受けた俺は遅れた理由をエリカ達に話した。
「まぁまぁ、エリカ。間に合ったからいいじゃない。それにしてもすごい汗ですね悠仁さん」
エリカを宥めながらも深雪が俺に話しかける。
「遅れると思って走ってきたんだ。雫と
実際他の準決勝は終了している。
もう片方はどちらも一高の選手である為、この試合で一高が一位、二位を独占するか三高が上位独占を阻止するか決まる為とても注目度が高い。
それに雫と栞だけが予選ではパーフェクト。
準々決勝でも相手寄せ付けない強さを見せた為、事実上の決勝と言う者も少なくない。
それに
緊迫とした試合展開になると予想されていた。
「………ん?
美月の一言で場が凍りついた。
先程の俺の発言に引っかかったようだ。
そして、俺が弁明する前に深雪が質問をしてくる。
「……栞とは
深雪さん?何か圧が強くありませんか?
そんな事思いつつも弁明する。
「いや、懇親会で知り合っただけだから」
「それにしては名前呼びとは……」
こんな感じで試合が始まるまで女性陣から尋問を受けるのであった。
ちなみにレオ、幹比古といった男性陣からの助けはなかった。
試合開始のブザーが鳴らされた。
この競技は決勝トーナメントからは対戦型で行わられる。
雫は『
魔法発動エリア内に入った自分のクレーは振動波で破壊。
又はクレーをエリア中心に収束させてクレー同士をぶつけて破壊していく。
そして、相手のクレーはエリア外に弾き飛ばして妨害する。
一方栞は破壊したクレーの破片をさらに別のクレーにぶつけて破壊し続けるという化け物じみた壊し方をしている。
雫の妨害も計算に入れており、雫に弾かれたクレーも難なく破壊していく。
得点はほぼ互角だが、若干栞が点数を上げている状況だ。
「雫…」
戦況が少し厳しい雫の様子を見て心配するほのか。
そのほのかの様子を見て深雪が口を出す。
「大丈夫よ、ほのか。雫の担当技術者が誰だと思っているの?」
俺もすかさず口を挿さむ。
「そうだぞ、ほのか。それに前の試合で布石は打っていたし、まぁ、そろそろ戦況が変わるぞ」
そう言った矢先、栞の魔法がクレーを外してしまう。
遠くから見ても栞がかなり消耗している事が分かる。
この瞬間、俺は雫がこの試合を勝つことを確信した。
一方達也は…
(予想通り特化型かと思って作戦を立ててきたか。残念だが、あれは去年にドイツで発表されたばかりの標準器付き汎用型CADだ。特化型CADに格納できる起動式は九種類。だが、汎用型は九十九種類の起動式が格納できる。いくら十七夜選手の演算能力が優れていようと九十九種類の起動式の対策をしていないのであれば、この勝負はもらったな)
達也もまた、雫の勝利を確信するのであった。
“女子スピード・シューティング”の結果は、
一位…北山 雫 (一高)
二位…明智 英美(一高)
三位…滝川 和美(一高)
四位…十七夜 栞(三高)
一高が上位独占という結果で終わった。
さて、次はほのかの“バトル・ボード”の予選だったよな。
エリカ達は先に客席とってくれてるらしいしな…。
向かうとするか。
とある野暮用を済ませた後、会場に向かっていると挙動不審なほのかを発見した。
何か手のひらに人の字書いて飲み込んでるな…。
緊張してるのか?
まぁ、聞いてみるか。
「ほのか。大丈夫か?」
「ハイ!あっ……悠仁さん」
声をかけた瞬間、驚いてあたふたしてしまったほのか。
少しして俺に気がついたようだ。
それにしても『大丈夫か?』って答えが『ハイ!』って…。
大丈夫じゃないなこの子。
「うん。大丈夫じゃないのは分かった。何をそんなに緊張してるんだ?」
「えーと。皆さん、凄そうな選手ばかりじゃないですか。もう不安で…。さっきまでは雫の応援で緊張してなかったんですけど…」
「ほのかなら一位取れると思うけど…。よし、ほのか。聞きたい事がある」
質問しようとすると不安そうな顔でこちらを見てくる。
「“バトル・ボード”。ほのかを推薦した人は?」
「……達也さんです」
「練習メニューを考えたのは?」
「…達也さんです」
「作戦を考えたのは?」
「達也さんです!」
「そうだ!全て
「わたしだけの為に……」
「ほのか、本当に勝てないと思うのか?」
「思いません!!!」
一応言っておくが、これらは全て達也一人が考えたのは訳ではない。
嘘は言ってない。
ちょっと大袈裟に言っているだけだ…。
「それに想像してみろ。もし優勝できたら…」
「優勝できたら…」
ほのかは想像した。
自分が優勝できた後の光景を…。
『達也さん!わたし達也さんのお陰で優勝出来ました!!』
『それは違うぞ。ほのかが俺の為に頑張ってくれたお陰だ。優勝のご褒美と言ってはなんだが、目を閉じてくれるか?』
『目を…ですか?』
『ああ…』
目を瞑ったわたし。
でも少し薄目で達也さん見ると目を閉じて唇をわたしに向けてくる。
わたしは達也さんのキスをそのまま受けいれ…
(キャー!!わたしなんて事を…。でも、もしかしたら…)
……何か体をクネクネさせながら頰を真っ赤に染めてんな〜
何想像してんだ?
これが恋する乙女ってやつか……。
「ほのか?まぁ、とりあえず、負ける未来なんて想像できるか?」
「わたしは誰にも負けません!必ず優勝します!!そして……エヘヘ(照)」
また、妄想の世界にトリップしてしまった。
何かとんでもない事してしまったのかもしれない…。
まぁ、達也がなんとかするだろう…。
俺は心の中で達也に合掌をするのであった。
なお、この瞬間、達也の方はなんとも言えない悪寒を感じたそうだ。
ほのかが妄想世界にトリップしている最中に…
「おーい、悠仁。何してるのじゃ?」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
振り向くと…
「ん?あっ、沓子か。そういえば沓子は“バトル・ボード”に出場だったな。応援してるぞ〜」
「応援してくれるのは嬉しいが…。普通はお主の学校の選手を応援するもんじゃろ」
「そっちも応援するぞ?」
「……まぁ、良いのじゃ。それよりお主の後ろにいる者は誰じゃ?何故かすごくだらしない顔をしているのじゃが…」
「一応、うちの女子“バトル・ボード”のエース。……オイ、ほのか、ほのか。いい加減戻って来い」
一向に現実に戻ってこないほのか。
ちょっとイラッときた。
ペシッ!
「イタッ!?」
俺はほのかのおでこにデコピンを喰らわした。
ほのかはその痛みでその場に蹲る。
その様子に沓子は…
「……お主の所の選手は大丈夫じゃのか?」
「この子も本番になったらまともだから……多分」
もういい、紹介する気が失せた。
「なぁ、沓子。栞の体調って大丈夫か?さっきの三位決定戦の時、体調悪そうだったけど」
「ッ!!うーん。あー、まぁ、大丈夫じゃろう」
「??……何がだ?」
「実はな、栞、何じゃが……北山選手に負けて精神的な所がやられてしまってのう。悠仁、悪いんじゃが、栞の事励ましてくれんかのう。ほれ、これが栞の番号じゃ」
そう言って、メモ用紙に栞の電話番号を書いて渡す沓子。
「別にいいんだけど…勝手に番号渡して大丈夫か?」
「大丈夫なのじゃ!」
「何で?」
「わしの勘なのじゃ!」
「勘なら仕方ないな」
(勘なら仕方ないの!?)
二人のやり取りを見て、正気を取り戻していたほのかはそう思うのであった。
“バトル・ボード”の結果の話をしよう。
一高はほのかのみが予選突破。
三高の沓子も予選を突破していた。
沓子の方は精霊魔法を駆使し、水面に渦巻きを作り、他の選手を妨害。
相手が手間取っている時に現代魔法を駆使し、圧倒的な差を作り一位で予選突破。
優勝候補と言われる実力を十分に発揮した。
対してほのかはスタートの合図と同時に水面に光学系魔法を仕掛け、目眩し。
相手が視力を回復している隙に圧倒的な差を作り、こちらも一位で予選突破。
目眩し作戦を考えたのは、達也。
達也らしい意地の悪い作戦だ。
なお、ほのかが一位ゴールするやいなや、ウェットスーツのまま達也の所へ駆け寄り、泣きながら感謝の気持ちを伝えている様子を遠くから見ていた悠仁は…
(南無…)
心の中で達也に向けて合掌していた。
今日の競技が全て終わり、宿舎に帰っていた。
片手には沓子から貰った栞の電話番号のメモ。
俺は番号を入力し、電話をかけるのであった。
皆様は一話ごとでどれだけの文字数が一番読みやすいでしょうか?
教えてくださると嬉しいです♪
そして、次こそ悠仁の出番のはず!(多分)
楽しみに待って頂けたら嬉しいです♪
よろしくお願いします!
もし悠仁が九校戦の競技に出場するなら
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やっぱりなし…
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スピード・シューティング
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クラウド・ボール
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バトル・ボード
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アイス・ピラーズ・ブレイク
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モノリス・コード