セイヤが帝国軍によって焼き討ちされた村の復興を手伝っていたその頃、 Sideコルネリア
「可笑しい…」
「何かあったのパパ?」
「ここ数日ビルの奴と全く連絡が取れねえんだよ…」
「ああ、あの養成所の…他の部隊の子達とは?」
「そっちもさっぱりだ…一体どうなっていやがるんだ…」
「…」
パパが難しい顔をしていたので私がさりげに聞いてみるとそう答えた。
ま、真逆ね…私は心当たりがあったが言う訳にもいかないのでこのまま黙っておく事にしておいた。
Sideセイヤ
「こ、コレは!…」
ボルスさんや村人に別れを告げて数日後、俺の元に一羽の伝書鳩が降りてきた。
括り付けられていた手紙を取って内容を見てみると差出人はフドウさんからだった。
なんでも知り合いのプトラの地と呼ばれている場所に住んでいる墓守達を護衛してもらいたいとの事であった。
俺は早速レムスちゃんを近くの村に預けてプトラの地へと向かった。
~…~
「主がフドウ殿が話ていた護衛の者か…儂は現長であるウェネグじゃけえ」
「ウェネグさんですね。 帝国に度々宝物を狙われていると伺っていますが…」
「そうじゃ…唖奴等は事実を捻じ曲げて儂等を悪者扱いし度々襲撃してきおるんじゃ」
財政を苦しめているのは自分達の自業自得であるのにそうまでして帝国は…
「…儂等もやり過ぎたとは反省しちょる…掟に従ったとはいえ直接は関係の無い者まで手にかけておったからの…要らぬ恨みを買ってしまっちょる事も事実じゃ…」
話を聞くとフドウさんと出会ったのは彼等が襲撃してきた者達の身内を襲おうとして偶然その場に居合わせていたフドウさんに止められたからだ。
その際にフドウさんは墓に招待されてウェネグさんとの殴り合いに発展したらしい。
殴り合いをしてウェネグさん達プトラの民は目が覚めて此れ迄の行いを反省したみたいだ。
「じゃがしかし帝国の刺客は別の話じゃ…唖奴等の目的は墓を荒らし宝を手にし自分達の私腹を肥やすだけ…その様な者達に我等の宝は絶対に渡さん!」
これまで何度も盗掘に失敗してきた帝国の事だ…絶対に失敗は許されないとして本格的に国を挙げて軍を動かし侵攻してくるのは目に見えている。
「我等も子の未来は守りたい…じゃがその気持ちに付け込んで唖奴等は非道な行いをしてくるじゃろうて…そうなれば儂等は滅びるしかなくなるだろう…じゃからフドウ殿に頼み込んだまでじゃ」
「子供好きのフドウさんらしいですね。
俺もこの年で義理の娘が居ますから良く分かりますよ」
「なんと!?そうであったか!」
なんか子談義で盛り上がった。
ああ、そうそう何か突っかかってきた輩が居たけど大人しくさせておいた。
そして数日後…その日はやってきた。
「さあ、貴様等の宝を我々に引き渡して貰おう!」
「…」
よりによって襲撃者のリーダー女性かよ…仕方ねえ…だったら早々に後ろの雑兵達を全滅!させて彼女には大変申し訳無いが深手を負わせた上で丁重にお帰り頂くしかなさそうだ。
俺はあらかじめ取っておいた完全な死角から影の歩で難無く雑兵共の背後を取って南斗聖拳の手刀を振るい斬り裂いていった。
「あがあ!?……」
「はぎゃ!?…」
「ぎゃあああああー!?…」
「!?」
気が付かない内に一斉に一人残らず体がバラバラになっていく部下達を見て女性は驚く。
即座にその隙を狙って俺は南斗聖拳を振るって女性の手足に狙いを絞って仕掛けた。
「ぐっ!?…何者だ!?」
「…」
俺は全身フードを被りながら戦っているので女性からは正体が掴めない。
「だんまりか…面白い!この私に傷を付けられる者が居るとはな!」
マジかよ!?あれだけダメージ受けてんのにまだ動けるのか…。
「!?な、なんだ!?急に体が!?…」
俺は女性の動きよりも素早く指を突き出し彼女の秘孔を突いてなんとか動きを封じる事に成功する。
「しまった!?…」
即座に背後に回り込んで更に秘孔を突いて眠らせた。
眠らせた彼女を俺は墓から大分遠い場所までわざわざ運んで放置した。
俺の拳のダメージに耐えれるようなら構わないだろう。
これでプトラの地はしばらくの平穏に守られる筈だ。
描写外でバッタ野郎は粛清されました。
エスデス軍には一旦退いてもらう事に…あ、リヴァ将軍はこの時点では居ません。
ここで始末しても面白くないし。
クロメ組強化する?
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強化しない
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強化する(門下生の奥義等で)