「でも先輩…急に堕天使の掃討とは言っても手がかりが…」
何とも情けない限りだが、情報がなければ如何ともし難いのもまた事実。
「それなら問題ないわ。ちょっと待ってなさい」
そう言うなり、ゆりねは携帯を取り出し何処かへ電話をかけはじめる。
「久しぶりね…ええ…私は元気よ。実はね…うん…頼めるかしら?…ありがとう。後でお礼はするわ。じゃあ」
少しの間話し込んではいたが、その後再び携帯をしまうゆりね。
「ちょっと人を待つわよ」
非常事態ではあるものの、だからこそ焦ってはならないのだろう。
それから十分ほど経過した頃、一台のワゴン車がオカルト研究部一行の前に止まる。
そして、そこから降りてくるのは日焼けした抜群の肉体美を持ち、短くカットされた髪とアンニュイな表情がセクシーな海パン姿の人物だった。
「オッスオッス」
「久しぶりね、それで頼みたいのはこの辺の堕天使の情報なんだけど…」
「バッチェ、任しといて下さいよ〜!!」
「相変わらず頼れるわね。それじゃ、頼めるかしら」
「いいよ!!来いよ!!」
そう言うなり、その人物は乗ってきた車の後ろの座席を親指で指し示す。
恐らく乗れと言うことなのだろう。
その人物はそのまま運転席に引っ込んで地図やらPCやら携帯やらと睨めっこしており、五分と待たず、ゆりねにウインクしつつサムズアップを見せる。
「それじゃみんな、彼女の車に乗って」
「えぇ…」
木場、小猫の二名は困惑しきりであるが、何やら朱乃とリアスは顔見知りの様子。
「その…一体どなたなんですか?」
木場が遠慮がちに問いを投げかけるも
「それは道すがら教えるわ」
と、いつの間にか助手席に座っていたゆりねが言う。
流石に先に乗り込んだ先輩を待たせるわけにもいかず、全員乗車するなりそのまま発進する車。(なお、話しをしている隙にイッセーくんの体にはリアスがこっそり何かした模様)
「それじゃ、紹介するわね。彼女はたどちゃん。堕天使追跡のエキスパートで、元オカルト研究部のエースよ。とは言っても空手部と掛け持ちだったんだけどね」
「オッスお願いしま〜す」
運転しながら片手を上げつつ元気よくそう言うたどちゃんに、部員達は困惑しきりである。
「いやあの…元オカルト研究部ってことは…その…当時は女子校ですよね?」
「?何言ってんの、当たり前じゃないの」
「それで、その…たどっち先輩?見たところ成人なさっているみたいですけど…」
「二十四歳です」
「そ…そうですか…じゃあお仕事とかは…」
「学生です」
「学生あっ…(察し)」
「まぁ彼女、色々と訳ありでね。突っ込んだことは聞かないであげて貰えると助かるわ」
「は…はぁ…」
いくつかある信号を越え、徐々に人気のない方へと車は進んで行く。
「そろそろ着きますよ〜着く着く」
「ありがとうたどちゃん」
そうしてやって来たのは、どこからどう見ても廃れた教会だった。
この人の交友関係ってどうなってるんだろう?
そう思ったのはリアスだけでは無さそうだ。
たぶん次からは出ないでしょ(テキトー)。