ミソラ三中の番長 作:箱の中の破壊神
首を突っ込まされる男
「白いLBX?」
「あぁ、郷田達が持ってるのを見た。昨日の話だけど。」
「パッケージに
朝のHR直前にムツキとユウキがそんな話題を持ち出してきた。昨日はオレいなかったからな、かなり自由に行動してたんだろう。
「……あのTO社がレア枠で市場に出すのは珍しいな。」
「でしょでしょ?てことはさ、かなり高性能なLBXなんじゃないかな!」
先程から話題に出てくる
「都森くんも、気になるだろ?レアLBX。」
「そりゃ気になるさ。まぁ、一目ぐらいは見てみたいかもな。」
「—なんて言ったもんだからミソラ二中のスラム強襲したってわけか。やりすぎだろ。」
放課後になり次第何も言わずに出てったと思ったらとんでもない行動起こしてやがった。ゆっくりでも後から着いて行ってよかった。
「でもさー、郷田がいそうなところって言ったら。」
「あそこが一番だった。」
そりゃ確かにアイツならあの物々しいスラムの最奥にいること多いだろうけどな。
というか、コイツら……。
「珍しく意気消沈してるな?LBXでも壊されたか?」
「いやいや、そんなレベルじゃないって!郷田ったら、ハカイオー修理してるからバトルできないとか!」
「郷田三人衆も、同じく。例のレアLBXも無かったしマジ萎えた。」
「空回りしたわけか……おい待て、郷田のヤツやられたのか?誰に?」
郷田のLBX・ハカイオーが特注品のレアLBXという点を抜きにしても、郷田は強い。少なくとも仙道より厄介。
その他郷田三人衆……ややこしい名称なのだがそれは置いといて、鹿野ギンジ、亀山テツオ、そして矢沢リコまでも倒したとなると、昨日の時点でスラムを襲ったのはかなりの腕前のLBXプレイヤーがと考えられる。まず仙道が思いつくが、アイツは無い。それならもっと噂になってる。となると、考えられるのは二中の通う誰かということになるのだが……。
「さぁねー、ちょっと今興味ない。」
「アテが無くなったわけでもないし、もうちょい追ってみる。」
「……ほどほどにしとけよ。オレの方でも調べてみ—。」
「待て。」
「ぐぇ!?」
首の裏掴まれて引き留められた。かなりの力で引っ張られたのでカエルが潰れたような声を漏らす。
ユウキかムツキかと思って振り向けば、めっちゃ怒ってる志島がそこに立っていた。
「今日は、私とLBXバトルをする予定だったはず。」
「…………ごめんなさいすっかり忘れてました。」
いや、違うのよ?今朝のレアLBXの情報と今さっき起きたアホ双子のハチャメチャでいっぱいだっただけで……。
「さっさとこい。」
「あ、ちょっタンマ!首、首離せ……!」
「いってらー。」
「あとで、連絡しとく。」
ユウキとムツキに見送られながら終始無表情だった志島に連行される。志島の約束すっぽかしかけたのは悪かったが、あの二人を野放しにするのも気になって仕方がない。アイツらがこれ以上のやんちゃしないことを祈るしかないな……。
「ムツキー、そっちどうだったー?」
「全員ハズレだ。二中生なら誰でも知ってるわけじゃないらしい。」
都森と別れた後、ユウキとムツキはミソラ二中が行きそうな場所を歩き回り、目ぼしい人物を見つけてはLBXバトルを挑んで打ち負かしていた。
お互いしらみつぶしな捜索を行い続けた結果、たまたま河川敷で合流することとなる。
「うわダル。都森くんには悪いけど、今日のとこは引き上げ、て……。」
「どうしたユウキ?」
ユウキがある方向を見て固まった。ムツキもその方向に視線を向けると—。
「あのLBX、昨日見たパッケージのと同じヤツだな。」
「うん、それともう一人が持ってるのも見慣れないLBX、レア物間違い無しだね。」
「……都森くんには悪いけど。」
「一足先にレアLBXとのバトル、それも2体同時にやっちゃおうか!」
〜その夜〜
「メール?なんだ、アイツらからか。」
無事(?)予定を全て消化し、自宅に帰っていた都森。携帯電話としての機能もあるCCMがメールの受信音を発したことでズールのメンテナンス作業を中断し、その内容を確認する。
「用件は……白いLBX!?それも写真付きか、まさかアイツらこんな時間まで探してたんじゃないだろうな……?」
まさかのワードに驚きつつも、メールと共に添付されていた写真を見て一言。
「…………いや、そうはならないだろ。」
とりあえずエジプト編から無印スタート。バトル描写は次回に持ち越し。