新入社員とホロメン   作:主義

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新入社員と癒月ちょこ

そろそろ梅雨の時期ということもあってジメジメとしている。湿気が増えているせいで太陽が出ていないのに体感的にはあつい。そして何よりもこの季節は体調を崩しやすい。寒暖差が激しい事なども影響して体調が悪くなることが増える。

 

自分だけは大丈夫と思っていた……。でも、ダメだったらしい。

 

携帯のアラームが勢いよく鳴り、起きる時間であることを教えようとしている。まだ寝たいという欲と戦いながらも僕は頑張って立ち上がろうとした瞬間にめまいが急にした。

 

 

足元もおぼつかない。

体が熱い。

めまいもしてくる。

 

誰がどう見ても風邪。

 

 

「かい…しゃに…でんわだけで、も」

 

そこで僕の意識は完全に途絶えた。

 

――――――――――――――――

 

ちょこはあるアパートの一屋の前に立っている。なんで、ちょこがこんなところに居るのかを説明すると今朝まで巻き戻る。

 

今日は朝から収録があっていつもより早く家を出た。今日の収録はとても順調で早く終わった。帰りに事務所に寄ってから帰ろうと思っていたので事務所に寄ることにした。事務所はいつもと同じで少し慌ただしい感じがしたけど、いつも通り。

 

それかこれからの予定などを相談して事務所から出ようとした時に「新入社員様が連絡を取れない」というのが耳に入ってきた。でも、それぞれに仕事があるために確認に行けるのは昼食のタイミングぐらいしかないという感じになっていた。

 

 

 

それを聞いた、ちょこは社員さんたちに「私が行きましょうか」と言うと少し驚いていたけど、ちょこに任せてくれた。

 

そしてちょこが社員様の安否を確認するためにアパートまで来ている。

 

「社員様~~開けてくれませんか?」

 

いくら言っても中から鍵が開けられるような感じはしない。ちょこは仕方なく、植木鉢の下に置いてあって合鍵を使って入る事にした。

 

 

「それにしてもあまり簡にも単すぎる隠し場所だったわね。後で社員様には少し注意しておいた方が良いかもしれないわね」

 

植木鉢の下に合鍵を隠したりするけど、まさか本当に隠しているとは思っていなかった。でも、念のためにと思って確認するとそこに合鍵があった。

 

 

「社員様、いらっしゃいますか」

 

でも、返事は何も帰ってこない。少しずつ家の中へと入っていき、社員様の生活している様子が見て取れる。洗濯物が溜まっていたり、昨日の夜に食べたであろうものを冷やかしたまんまで洗っていなかったりと。日々が忙しいのが見て取れる。

 

 

寝室を開けてみるとそこには床に倒れている社員様の姿が目に入ってきた。ちょこはすぐに社員様の近くまで言って話し掛けた。

 

 

「どうしたの!?どこか痛いところがある!?」

 

 

「……ち、ち…ょこさ、ん」

 

意識が朦朧としていて、額に触れてみると考えられないほど熱かった。

 

 

「あ、あっつ!!これは熱を測るまでもなく、高熱ね。まずはベッドに寝かせないと」

 

ちょこは社員様に肩を貸して、ベッドに寝かせた。正直、成人男性を自分一人で寝かせるだけでもかなりの重労働だ。でも、社員様が苦しんでいる今の状況で疲れたなんて言ってられない。それからちょこは熱の時にするべき対応をした。

 

社員様はベッドに寝かせると深い眠りにまた落ちたようだった。

 

 

「社員様。少しは落ち着きましたか?」

 

 

「…う、うん。癒月さんのお陰で…」

 

 

「それじゃあ、何か食べられそうですか?」

 

 

「…大丈夫だよ」

 

 

「こういう時ぐらいはちょこに腕を振らせてくださいよ!まあ、そう言ってもお粥なので腕を振られるほどの料理ではないですけどね」

 

 

「ごめんね」

 

 

「謝らないでくださいよ。ちょこは本当に社員様に感謝しているんすよ。社員様を覚えてないかもしれないですけど、ちょこが前に大事な案件の相談を事務所で行うってなっててそれに遅刻しそうになった時に社員様が電話を掛けてきてくれて「大丈夫ですから焦らないでください。まだ時間はあるので、焦らずに来てください。もし、遅れたとしても僕も癒月さんと一緒に謝りますから」。本当にあの時、社員様が電話を掛けてくれなかったらパニックになっていましたよ」

 

あの時は本当に焦ってたのを今でも思い出せる。ちょこがホロライブに入って一番と言ってもいいぐらいのピンチだった。

 

 

「僕はただ…社員として当たり前のことをしただけですよ」

 

 

「社員様がなんと言おうとちょこは感謝してるんです。だからこんな風に少しでも恩を返せて言うのは嬉しい。じゃあ、ちょこはお粥を作るので水分を取ってまた寝ていてくださいよ」

 

 

「うん。本当にありがとね」

 

その日、ちょこはずっと社員様の近くで看病をした。

 

 

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