「おつた~る~~」」
今はやっと1時間による公式配信の終わりを告げた。いつも複数人のホロメンで収録をやるのが普通ですが今日に関してはアキさんとえーさんの二人での収録だった。
「お疲れ様です」
「ありがと~今日はずっとアキロゼのことを見ててくれた?」
「はい。見てましたよ。今日もとっても良かったと思います」
「社員さんにそう言われると嬉しいな…」
自分の言葉だけでそこまで喜んでいただけるのならこっちとしても嬉しいですね。
「そうですか?」
「とっても良い笑顔で言ってくれるので言われたこっちまで嬉しくなるんです。社員さんは気付いていないかもしれないけどね」
自分でもある程度意識はしていたりする。ホロメンの方々や同僚のスタッフの人たちに不快な印象を与えるようなことをしたくないし、笑顔の方が良いと思ったから。
「アキさんにそんな風に言っていただけで嬉しいですよ」
「それにしても最近は大変だったみたいだね」
「はい……まあ、色々とありまして」
あの薬の話は事務所の中でも話題になっている。誰があの薬を僕のデスクの上にのせたのかも分かっていないし。個人的にはもうさすがに同じようなことが三度も起こるとは思っていない。
「アキロゼもあの話を聞いてさすがに驚いた。その場に居なかったから分からないけど、なんかその薬を飲むとおかしくなっちゃうんだよね?」
「はい。でも、あの薬の正体に関してはまだ分かっていないので少し心配ですね。ホロメンの方々が口にしているので…」
まだ体調を崩したという話は聞いていないけど分からないから。それに誰が僕のデスクの上に置いているのも分からないし。
「ちょっと怖いね。話は変わるけど、社員さんはこの後なにか用があったりする?」
「いや、この後は仕事に戻る予定ですよ。僕がここにいるのはアキさんに「見てて」と言われたので配信を見守っていただけですから。収録が終わったら仕事に戻らないといけないでですよ」
「え~~アキロゼとどこか食事でも食べに行こうよ~」
「そういう訳にはいきませんよ。仕事は仕事ですので」
こういうお誘いを頂けるのはとても嬉しいこと。僕も少しはアキさんに信頼されているということかな。そう考えるととても嬉しいことかな。
「え~~いこうよ~」
「ダメです。それの代わりと言っては何ですが、アキさんの予定の会う日であれば一緒に食事にでも行きましょうか?アキさんさえよければですけど……」
「うん!いこう!!社員さんと食事に行くならアキロゼの方で予約しておくから」
「いや、それぐらい僕の方で…」
「いいの、いいの。アキロゼの方から社員さんに食事に行こうって言ったんだし」
「そうですか…?」
「うん!アキロゼに任せなさい!」
数日後にアキさんが予約してくれた料理店で食事をした。まさかアキさんがあんな高級な料理店を予約するとは思ってもいなかった。