ホロライブには博衣こよりという自称研究者のコヨーテが存在する。そしてそのコヨーテこと博衣こよりは日夜薬剤を調合して新たな薬を生み出す。
「やった~~」
そして研究室に博衣こよりの声だけが響いた。机の上は色んな薬剤が乱雑に置かれていて、素人には何が何だか分からない。
「これさえ…あれば……」
それからも研究室の光が消えることはなかった。結局、朝日が昇るまで何かしらの作業をしているようだった。
―――――――――
少しずつ肌寒くなってきたと感じたのは間違いじゃないはず。そろそろ厚手のコートでも押し入れから出そうかなぁなんて考えながら事務所の中へと入って行く。
事務所の中は誰もいない。どうやら僕が一番早く出勤したようですね。そして自分のデスクの前まで来るとそこにラッピングされた袋が置かれていた。
「なんだろう…」
贈り物をされるようなことはしていないし、誕生日とかも近くない。それにまず僕の誕生日を知っている人がいるとは思わないけど。
かなり怪しいし、もし何かの危険物かもしれないと思ったらラッピングを開こうとは思えない。
数分の間、考えた結論に――――――――
「開けてみましょうか」
さすがに危険物ということはないと思うし。恐る恐る、ラッピングを解いていくと何のラベルも入っていないワインの瓶のようなものだった。でも中身は透明な液体で瓶を閉じているのはコルクではなくて只の蓋。怪しい薬のような
飲んで数秒もしないうちに体が火照って来る。
「あ、あつ……」
呼吸も荒くなってきて、視界も歪んできて…まともに立つことすら難しくなってきた。片膝を付いて必死に呼吸を整えようとするけど無理だ。どんどん呼吸も荒くなってくるし、体温も熱くなってくる。
それから十分ぐらいその状態が続いて来て…徐々の収まってきた。
「…なんだろう。これって危ないものだったのかも…」
十分前の自分に絶対に飲むと言いたい。でも、今の自分にはそこまで影響がないかな。
パソコンを立ち上げて…作業を始めた。これから仕事が忙しくなるのは目に見えているし。
スバルは今日も元気。今日は朝まら事務所で打ち合わせがあるから早起きした。
「おはようございま~す」
そして事務所へと入って行くと…早過ぎたみたいで誰もいない。でも一つだけパソコンの電源が入っている明るい所があると思って近付いていくとそこには…社員さんが倒れていた。
「え…だ、だいじょうぶ!??社員さん!!」
「は、はなれてください…」
「そ、そんなこと出来ないよ!!すぐに人を呼んでくる!」
ここを離れるのは少し不安だけど…今は仕方ない。そして急いで助けを求めに行こうと踵を返した。そこでスバルにとって予想外の出来事が起こった。
なぜかさっきまで倒れていたはずの社員さんが後ろから寄り掛かってきた。そしてスバルのことを強く抱きしめて来る。
「え、社員さん」
「…ごめん…」
「え…」
スバルは困惑し過ぎて頭が働かない。
「…我慢できない…スバル…さ、ん」
社員さんは言い終わると同時にスバルのことを床に押し倒してきた。今さっきまでも頭が混乱して理解できなかったのに余計に理解できない。
「ど、どうしちゃったの!??」
明らかに社員さんの状態がおかしいのはスバルでも分かる。普段の社員さんはこんなこと絶対にしないし、息が荒い。
「…す、スばるさん…はぁ…はぁ…はぁ…」
「…ど、どうしたの?…」
すると社員さんは少しずつスバルに近づいて来て…スバルの耳元で――――――
「大好きだよ」
と囁いた。
そしてそこでスバルの意識は完全に飛んじゃった。だって急に…『大好きだよ』なんて囁かれたんだよ。耳元で囁かれて無事でいられるホロメンなんていないよ。
最終的に…多くのホロメンが彼の犠牲者となった。