最強生物の息子、百獣のカイドウを倒すのは俺だ!! 作:t-eureca
ガオウ達が村を治めて数か月が経過した。当初ガオウ達を警戒していた村人達だったが労働環境の改善や工場の排水処理の設備の建造により汚染された河川が徐々に元の奇麗さに戻って行ってる事により村人たちは徐々にガオウ達に信頼を寄せる様になって行った。最近ではガオウを童子、ヤマトの事は鬼姫と呼ぶ様になって行った…。
「ほ~ん最初に比べて大分奇麗になったな…このペースだともう少し経ったら完全に奇麗になるな、いや~長かったわ」
ガオウは自室で村に流れてる河川の水を見比べていたていた、ガオウが治める前の河川の水質は非常に悪い物だったがクイーンが考案した排水処理施設のお陰で当初は泥の様に濁り切っていた川の水がほとんど透明に近い状態にまでなっていた、この事も村人がガオウ達に信頼を寄せる一因にもなった。ガオウは畳に寝そべり思案を始める。
「とりあえず村の人間達の信頼は集めれたし村の噂が外にも広がってる…これを聞いてワノ国の人間がオロチより百獣に支配された方がまだマシじゃないか?って少しは思ってくれればいいんだけどな…」
今はオロチの後ろ盾になっているカイドウだがいずれ邪魔な光月を排除した後にオロチを始めとした黒炭を排除すると考えておりその時までワノ国の人間達の支持や信頼を自分達百獣海賊団に集めオロチにはワノ国の全ての人間達からの憎悪や恨みを一身に集めさせてオロチを始末する時には「オロチ打倒」という大義名分を掲げてオロチを排除しワノ国の乗っ取りをスムーズにできる様にしたいと考えていた。
「う~ん…この国を乗っ取るにはやっぱり黒炭以外の有力者や大名を味方につけるしかねぇなもしくはそれと同じ位影響力のあるやつとか…」
現在ワノ国の将軍として表向きは忠誠を誓っている大名たちだったが内心ではオロチの事をよく思っていない者も多い為「オロチ打倒」という大義を掲げればその時は味方になる可能性もあるがオロチ打倒後その刃をその勢いのまま自分達に向けられる可能性もあった、その為ガオウは他の大名やワノ国の民達からも一目置かれる人物を味方に付け、それから他の大名や有力者達を取り込もうと考えていたのだ。その時襖を叩く音が鳴った後ヤマトとお盆を持ったジャックが部屋に入ってくる。お盆にはガオウ、ヤマト、ジャックの人数分のおにぎりと漬物が置かれていた。
「兄ちゃん、昼ご飯だよ!」
「握り飯を持ってきたぞガオウさん…」
「おう、じゃあ食べようか?」
「うん!」
「ああ…」
昼食を食べながらガオウはヤマトに稽古をする事を伝えるとヤマトは嫌そうな顔をして不満を漏らし、「またか…」とジャックは呆れていた。
「ヤマト、昼飯食い終わったら昼の稽古するからな?」
「え~!?嫌なんだけど!!」
「我儘言わない、特訓しないと強くなれねぇぞ?黙々と特訓してるジャックを見習えよ」
「は~い…わかったよ」
「はぁ…やれやれ」
渋々了承したヤマトを見てジャックは溜息を着いた。その後屋敷の庭でガオウとヤマトがそれぞれの得物をぶつけ合う音が鳴り響いていた。武装色を纏ったヤマトがガオウに殴りかかる。ガオウは意気揚々とそれを受け止めた。
「
「ガララララ!!良い攻撃じゃねぇか!!」
「余裕で受け止めておいてよく言うよ!!」
「…二人ともすげぇ」
ガオウは力任せにヤマトを突き飛ばした後斬りかかって行きヤマトはそれを回避して再び金棒を振り回す。それを見ていたジャックは二人の戦いを見て感嘆とする。暫く打ち合った後ガオウはヤマトとジャックに訓練の後に村の様子を見に行く事を伝えた。
「よ~し、ここまでにしとこう…ヤマト、ジャック後で村の方を見に行こうぜ」
「良いよ~」
「了解だガオウさん…」
その後ガオウ達は村の様子を見るべく屋敷を出て散策を始める。暫く歩いていると丁度畑を耕していた、農夫がガオウ達に気付き挨拶をした。
「あ、童子様に鬼姫様じゃないですか!どうしたんですか?」
「ああちょっと様子を見に来たんだよ調子はどうだい?」
「はい!童子様達が支給してくれた新しい農具のお陰で捗ってますよ!いや~前の奴は大分古くなってたので本当に助かりました!」
「ぶっ壊れたらすぐ言えよ?あ、でも大事にも使えよ?」
「はい、勿論ですよ!」
ガオウが村のの統治を任されたときに村人達に新品の農具を支給していたのだ、多くの村人たちが古くなっても買い替える余裕が無かった為、ガオウが支給してくれた新品の農具は大変ありがたい物だった。
「やっぱり前に比べて村も明るくなってる気がするね?」
「…ガオウさんの統治のやり方があってたんだろう、最近では不満の声も聞こえなくなってるしな」
ジャックの言う通り数か月前まで陰惨な空気が漂っていた村だったがガオウの方針によりその空気も徐々に変わっていき今では村中が明るくなっていった。それを見てガオウは統治のやり方について思案し始める。
(とりあえず村の統治はこの方向性でこれで大丈夫だな…後はこのやり方をベースに国も統治できるように考えないとな…)
その後村の散策が終わった後、屋敷に戻った後に鬼ヶ島に帰って行った…。
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とある家屋からクイーン、ガオウ、ヤマト、ジャックが勢いよく出て岩の陰に隠れクイーンが起爆装置のボタンを押すと家屋が凄まじい音と共に盛大に爆発した。
「あの大きさの家屋ならあれ位の爆薬で良い、余り多く使ったら勿体ないからな?まぁ派手にぶっ飛ばしたいって気持ちはわかるがなぁ!ムハハハハ!!痛ぇ!?」
クイーンが笑いながら解説していると上空から家屋の破片が降って来てクイーンの頭に直撃し悲鳴を上げて頭を摩る、それを見ていたガオウは呆れた様な視線を向けた。
「あぁうん…爆破した時の落下物の事も考えないとなうん…」
「おいガオウ何、人に呆れた様な視線送ってんだコラ!?」
「よくわかったな?」
「そこは否定しろアホンダラ!!」
「何やってんのさ兄ちゃん…」
「クイーンの兄御…」
ギャーギャーと口論する二人に呆れたヤマトとジャックは暇つぶしに潮干狩りをしに砂場に向かって行く。
「ねぇジャック、兄ちゃんたちが終わるまで向こうで潮干狩りでもしよう」
「そうだな姉御…」
その後二人の口論が終わった頃にはヤマトとジャックは貝を沢山見つけ、鬼ヶ島に持ち帰ったという…。
鬼ヶ島上空にて翼竜の姿のキングとドラゴンの姿になったガオウがドッグファイトを繰り広げており上空を無駄のない動きで飛翔するキングはガオウに空中戦について助言をする。
「いいか坊ちゃん、加速する事だけが空中戦を制する訳じゃねぇ…減速や急旋回等の技術を使って相手の虚を突いて敵を落とす、覚えとけよ?」
「まず空中戦に慣れる事だ、始めるぞ坊ちゃん…!」
「わかったぜキング…!」
上空を急上昇したあとガオウに向かって嘴を尖らせながら急降下するキングの突撃を急いでガオウは回避する。
「うお!早ぇ!!」
「よそ見してる場合か…?」
「!?」
回避したガオウに間髪入れずにキングは炎の弾丸を連射し追撃を掛ける、ガオウは旋回して避けながら逃げているが中々攻撃ができない。
「チぃ…!」
急上昇してキングに向けて火球を連射するがキングは余裕綽々で回避していき急上昇してガオウに突撃をする。
「そんな大振りで当たる様な俺じゃねぇ…!」
「ぐぅ…!」
突撃をもろに喰らい体勢を崩すが直ぐに持ち直してキングを睨む、上空に飛んでいるキングはガオウを叱咤する。
「どうした?そんなんじゃカイドウさんを空中戦で墜とせねぇぞ!!」
「わぁってるよ!!」
ガオウは咆哮を上げて火炎放射をキングに向けて発射するがキングはバレルロールをしながら火弾を連射する。一方鬼ヶ島でクイーンは双眼鏡で観戦しながらガオウを応援してキングをボロクソに貶めていた。
「おいガオウそこだ!!ああクソ避けんなクソキング!!墜ちろ!死ね!!」
「ありゃ長くは持ちそうにねぇな、流石にキングに空中戦ではまだ相手にならんか…!」
「プテラノドンになってなくても飛べるしね…あ、落ちた」
酒を煽りながらガオウとキングの戦いを眺めるカイドウの隣にいたヤマトの言葉通りガオウは真っ逆さまに墜落しており、ドラゴンから元の人型に戻っていた。
「いってぇ…!!クソ、一回も攻撃を当てられなかった…」
「坊ちゃんは俺に攻撃を当てることに意識を向け過ぎだ、周りを見れるくらいの余裕を最低限持った方が良い…」
「ハぁ…ハぁ…そんな余裕ねぇよ…!」
人型に戻りガオウの前に降り立ったキングはガオウに問題点を指摘し、ガオウは肩で息を切らしながら愚痴をこぼすがそれを聞いたキングは怒気を込めてガオウを叱責した。
「なら死ぬ気で持て、見分色を鍛えれば索敵範囲が広がってある程度余裕を持てる…そんなんじゃカイドウさんを超えるなんて100年経っても出来ねぇぞ…!」
「…わかった」
「おいジャック、ガオウを医務室に連れてってやれ…」
「わかったカイドウさん…!」
キングの威圧に一瞬圧されながらもガオウは返答した。カイドウの命令でジャックはガオウを担ぎ医務室に運んでいき、キングはそれを見送った後にカイドウの方に歩いていくとヤマトが何とも言えない表情をしながらキングに話しかける。
「…やり過ぎだと思う」
「…手ぇ抜いて中途半端な鍛え方してたら坊ちゃんの為にならねぇ…簡単にくたばる様にしないといけねぇんだわかるなお嬢?」
ジャックに担がれて医務室に着いたガオウは医務室のベッドに寝かされ手当てを受けておりジャックはガオウに容態を確認する。
「大丈夫か?ガオウさん?」
「大丈夫に見えるか?」
「…大丈夫に見えねぇ」
「空中戦でキングの十八番だからな、攻撃を当てるだけでも簡単にはいかねぇ…!」
ジャックが汗を垂らしながら答えると同時に医務室の扉が開くとカイドウが酒を煽りながら医務室に入りガオウのベッドの隣に座りこみ話しかける。
「カイドウさん」
「親父…」
「キングも言った通り見聞色を鍛えろ、そうすれば相手の気配を察知する範囲も広がって色々と使えるもんだ…まぁ極めれば更に面白い事になるがな」
「面白い事?なんだよそれ?」
ガオウの疑問を聞いてカイドウは少し考え込むがニヤリと笑い口を開いた。
「ウオロロロ…それは鍛え上げればいずれわかる!!」
「何だよそれ教えろよ減るもんじゃなし…」
「ウオロロロ…!!悪いが秘密だ!ウオロロロ…!!」
カイドウはそう笑いながら酒を煽り始め、治療が終わった後ガオウはジャックと共に部屋で会話をしていた際、自分の目標の道のりが遠い事を改めて実感して呟く。
「予想はしてたけど道のりは遠いな…」
「ガオウさん、ちょっと聞きたいんだが仮にカイドウさんを倒せる程にまで強くなったら何をするんだ?やっぱり海賊王か…?」
「いや、海賊王になる気はねぇ目指すは世界最強だ…!」
「世界最強か…だがそれってなれるもんなのか?」
ジャックの言葉を聞きガオウは腕を組んで少し考え込んだ後に頭を掻きながらジャックに話しかける
「それはわからん…けど目指すことはできるだろ?俺はその道をどこまで行けるか全力で楽しみながら行ってみたいんだ…!!」
「ガオウさん…」
笑いながら力強く答えるガオウを見てジャックは内心感服する、その顔はかつて自分が初めてカイドウと会った時に見せた笑みとよく似ており、不思議と説得力があった。するとガオウのスマシが鳴り取り出す
「俺だ、どうした親父?」
『敵襲だガオウ…!ワノ国の周辺を警戒していた奴らから海賊旗を掲げていた帆船がワノ国に近づいてきてるのを見つけた、恐らく俺の首を取りに来たんだろうよ』
その言葉を聞いてガオウとジャックの顔は険しくなる、そしてガオウはカイドウに敵の海賊の詳細について尋ねた。
「海賊船?誰かわかるか?」
『ゲッコー・モリア…!!最近名を上げている野郎だ、態々ワノ国に向かってくるのを見ると余程自分の力に自信があるらしい…!』
「わかった…俺はどう動けばいい?」
『とりあえずお前の治めてる村の周辺に来る可能性もあるから村の守りを固めろ、何かあったらすぐに連絡するからお前もすぐに連絡しろよ?』
「わかってるってすぐ連絡するよ、じゃあ切るな?」
「ジャック、モリアとかいう海賊がワノ国に攻め入ろうとしてるらしいから村にいる他の船員達を全員俺の屋敷に呼べ」
「わかったガオウさん、すぐに集める…!!」
ガオウはスマシを切りジャックに指示を飛ばす、指示を受けたジャックはすぐに行動を開始した。暫く時間がたった後村の警備にいた百獣海賊団の船員が全員集まっており、ガオウは全員に聞こえるくらいの声量で力強く檄を飛ばす。
「皆、急に呼びだしてすまねぇ…ワノ国周辺でモリアとか言う海賊の船が確認された、目的は十中八九親父の首だろう…まだわからねぇが連中がこの村を通る可能性がある、俺達はここで防備を固めて敵が来たら迎え撃つぞ!!」
「「「わかりました!!」」」
ガオウの檄を聞き大勢の船員が声を上げる中船員の一人が不安混じりの声で手を上げるのを見てガオウはその船員に視線を向ける。
「で、でもガオウ様!!カイドウさんやキングさん抜きだと正直戦力に不安があるんですが…あ、いや勿論ちゃんと戦いますよ!!?」
「わかってるよ、けど何もそのモリアの首を獲らなくて良い…俺達は親父達が来るまでの時間稼ぎをするのが俺達の役目だ!勝ったら全員に美味い酒と飯ご馳走させてやる!!だから気合い入れていくぞ!!」
ガオウの言葉を聞いて不安げになっていた船員も覚悟を決めた顔になり他の船員と共に声を上げる。
「「「「はい!!!!!!」」」」
「ヤマト、村長に村人達を避難させるよう伝えてくれ」
「わかった!!」
ガオウは隣にいたヤマトに村人の非難をする様に指示を出しヤマトは急いで村長の家に向かった。そしてガオウはこちらに襲撃してきた時の対策を考え込み始めた。
(もしこっちに来た場合の迎撃策を考えないといけないな…)
一方ワノ国の海岸からモリアが高笑いしながら声を上げ、率いている部下たちに檄を飛ばしその檄を聞いて部下たちも声を上げた。
「キシシシ…遂に着いたぞワノ国!!気合い入れろよお前ら?今宵俺達は百獣のカイドウの首を獲る…!!」
「うお~!モリア船長!!」
「百獣海賊団を潰してこのワノ国を俺達の拠点にしようぜ船長!!」
意気揚々に声を上げる部下たちを見て頼もしさを感じながら部下たちにこれからの行動の指示を出していく。
「キシシシ…!まぁとりあえず落ち着けお前ら!!カイドウは鬼ヶ島といういう場所を根城にしているという噂がある、最初は直接鬼ヶ島に行ってカイドウの首を獲るというのも考えたが俺達の事は既に知られてる可能性がある!!…そこでまずこの国の将軍を人質に取って奴が住んでる城に籠城しカイドウを迎え撃つ…!協力してる人間を人質に取っちまえばカイドウの馬鹿も迂闊に派手な攻撃はできないだろうしな…?まず近場の村を襲って将軍が住んでる城の場所を聞き出す…それと道案内の確保だ!わかったな!?」
モリアの指示を聞いて部下たちは「やってやろうぜモリア船長!!」と再び声を上げる。モリアは満足げに笑い持っていた刀を抜いて高らかに空に掲げた。
「よ~し…なら早速行動開始だ!遅れんじゃねぇぞ!!」