遊戯王 デュエリストのお兄さん 蒼銀の導き   作:ひろやん(すぴ出身)

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第5話 本選開始

 オベリスクの巨神兵のイラストは下半身が描かれていない。マンガやアニメでも人や物陰に隠れたり、ソリッドビジョンに映し出されなかったりで見た記憶は無い。

 

 そのオベリスクが目の前にいる。きっちり下半身まで具現化して。

 

 オベリスクはビキニパンツだった。

 

「どうだ、アメリカで新調したこのパンツ」

 

 オベリスクはそう言うとポージングをして笑いかけてきた。

 

 …そこで目が覚めた。

 

 

*****

 

 

「悪夢だ…」

 

 ペガサス会長から自分が持っていると悪夢にうなされるからとオベリスクの巨神兵のカードを渡されたのだが…、こんな悪夢を見る羽目になるとは。何故かモンスターは私に対してフレンドリーなのが多い。持つ気は無いが、これでオシリスやラーがそろったらどうなるか考えたくない。

 

 着替えた後、デッキからオベリスクのカードを抜いてポケットにしまうと私は本選開始前の準備のために部屋を出た。

 

 デュエリストキングダムの予選は無事に終了した。しかしスターチップを集める事が出来たのは5人だけで定員の6人より1人少ない。ペガサス会長はいい考えがあると言っていたので任せたのだが大丈夫なのだろうか。

 

 予選を勝ち抜いたのは海馬、城之内、レベッカ、孔雀舞、そして夜行くんの5人だ。期待していた竜崎は星を稼ぐために最後の4天王に挑んで返り討ちにあい、間に合わなかった。それと羽賀はエクゾディアの指ちょんの衝撃から立ち直るのに1日かかり(羽賀には転んで気絶していたと言って誤魔化しておいた)、時間が足らず星を集め切れなかった。他の原作キャラを含む参加者も星は多くて7,8個だったのでどうしようもなかった。

 

「みなさ~ん。お待たせしました。これよりデュエリストキングム本選を開始しマ~ス。まずは本選を戦うデュエリスト達の紹介デ~ス。1人目はシード選手、武藤遊戯ボーイデ~ス。シードなのでエキスパートルールでの公式デュエルはこれが始めて。一体どんなデュエルを見せてくれるのか楽しみデ~ス。2人目は海馬瀬戸こと海馬ボーイ。皆さんもご存知、ソリッドビジョンシステムを開発者であり、海馬コーポレーションの(元)社長デ~ス」

「ペガサス、今こっそりと(元)を付けなかったか?」

 

 海馬のツッコミを無視してペガサス会長は話を続けた。

 

「3人目は城之内克也。今大会参加者の中で最も実績が無いのにも関わらず4天王の迷宮兄弟とブラック・マジシャン・ウーマンの2人を倒していマ~ス」

「内、迷宮兄弟は俺とのタッグで勝てたのは俺の力による物だがな」

「4人目は今大会参加者最年少、全米チャンピオンのレベッカ・ホプキンスデ~ス。見た目に騙された対戦相手を次々と返り討ちにして最後は4天王の古の神官を倒してここにマ~ス。稼いだスターチップの数はなんと15個。参加者の中でもっとも多い数デ~ス」

 

 そう双六じいさんこと古の神官はレベッカが倒した。もっとももうわだかまりは無いから何か揉めるような事は無かったけど。デュエルの内容は古代竜-エンシェント・ドラゴンを呼ぶまでにターンがかかり、レベッカのバーン攻撃でライフの大半を失ってしまったのが敗因だった。それでもレベッカ相手に古代竜-エンシェント・ドラゴンを召喚して見せた腕前は凄かったが。

 

「5人目は今大会最年長の孔雀舞。4天王にこそ勝てませんでしたが、予選中最も勝利数が多いデュエリストデ~ス」

「なんか私が年増みたいな言い方じゃないか」

 

 実際原作のデュエリストキングムと違ってこの大会は子供達の為というのがコンセプトだ。それなのに20代の舞が参加できたのは原作重要キャラだから私がペガサス会長を説得したからに他ならない。女性の参加者がレベッカだけだと問題なのであと1人くらいと言って無理に参加させた苦労を思い出す。

 

「そして6人目は天馬夜行。私の息子の1人で期待どうりに本選に勝ち上がってきたのデ~ス」

 

 ペガサス会長、その言い方は夜行くんにプレッシャーを与える事になりますよ。

 

「そして7人目。我がインダストリアルイリュージョン社の刺客。なみいる挑戦者達を返り討ちにした最後にして最強の4天王、機械王デ~ス」

 

 ペガサス会長が機械王が舞台の上に出現した。いや、よく見るとあれは機械王ではない。

 

「機械王は多くの挑戦者を返り討ちにしてレベルが6から8に上がり、パーフェクト機械王に進化しました」

「あれが最後の4天王…」

「ペガサスめ、ふざけているのか」

「でも、竜崎を始め多くの強敵に勝ったんだよな」

 

 参加者達のざわめきの中ペガサス会長は昔の千年眼(ミレニアム・アイ)を埋め込んでいた頃のあくどい顔になった。あ、これは駄目なパターンだ。

 

「このパーフェクト機械王には元全米チャンピオンのキース・ハワードの頭脳が内臓されているのデ~ス」

 

 ペガサス会長のカミングアウトに会場は騒然となった。ずっと前からこのセリフを言いたかったのは知っていたけど、こういう場合1回戦を勝ってから言うべきでしょう。それに顔つきがあくどいから皆怯えている。

 

「えい」

「な」

「おい!」

 

 仕方が無いので私はパーフェクト機械王の後ろに回り込み、頭の被り物を持ち上げた。すると中から頭にタオルを巻いた、キースの顔が出てきた。

 

「えーと着ぐるみ?」

「着ぐるみかよ」

「確かに中に内臓されているな」

 

 キースの顔を見て安心する一同に対してペガサス会長は私に怒鳴りかけた。

 

「キリノ、一体何を考えているのデ~ス。着ぐるみには中に人はいないのが鉄則なのに」

「ペガサス会長。パーフェクト機械王は着ぐるみではなくてロボです。ロボなら中に人がいてもおかしくは無いでしょう」

「そうでしたパーフェクト機械王はロボでした。私としたことがうっかりしていました」

「(((((でも機械王には中に人はいないんじゃ)))))」

 

 ペガサス会長は騙せたが他は皆その事に気がついたようだ。私はペガサス会長がその事に気づく前に大会を先に進めようとした。

 

「おい、はやく機械王の頭を返せ。いつまで俺の顔をさらすつもりだ」

 

 キース(一番の被害者)はそうぼやくのだった。




 オベリスクの下半身は不明ですが、古代エジプト人が着ていたロインクロスのような物を着ているのではと思っています。

 調べたらオベリリスというのはモニュメントだそうでオシリスやラーのように元になった神様はいないようです。それなのでオベリスクのオリジナル設定はこんなんにしました。

 残りの2神はモデルになったエジプト神話の神様の設定を参考にして考えてあります。
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