遊戯王 デュエリストのお兄さん 蒼銀の導き 作:ひろやん(すぴ出身)
残酷な描写は有りませんがファラオの記憶編のように人が死にますので受け付けれない人は気をつけてください。
第1話 未知の物語へ
ペガサス会長のお使いでエジプトに着くとすぐに
「待っていました、希望の人よ」
「希望の人?」
「見せたいものが有ります付いてきてください。そして移動しながら詳しい話をしましょう」
そう言われるとついて行くしかない。墓守の一族らしい男が運転する車に乗ると隣に座ったイシズが話を始めた。
「始めにペガサス会長に謝罪の言葉を。神のカードの封印を解いた事、深くお詫びします」
「今の言葉、ペガサス会長に伝えます」
私がそう言うとイシズか弟であるマリクとグールズについて説明し、最後にマリクが残りの2枚の神のカードの封印を解き持ち出したことを話した。真面目に聞いていたが私の持つ原作の知識と変わりない。
「私の持つ
…それは予想外だった。確かに
「私は
「残念ながら神のカードを恐れるペガサスでは神のカードを持つマリクには適わないでしょう。あの時点では神のカードに勝てるにはいずれ蘇るであろう名も無きファラオだけだと私は考えていました」
私の疑問にイシズはそう答えた。確かにペガサス会長に神のカードの相手は荷が重い。
「じゃあどうして海馬社長にオベリスクの巨神兵を渡したんですか?名も無きファラオに心を砕かれて修復中の彼には神のカードは扱いきれないと分かっていたはず…。まさか私を試すための試金石にした?」
「その通りです。海馬は名も無きファラオと因縁が有る者。ですが今はまだ時は来ていない。いずれ訪れるファラオへの試練。その時の為にまずは呪われたイシュタール家の因縁を終わらせたかった」
真面目すぎるな。弟を助けたい、一族の使命を果たしたい。悩んでいるところにイレギュラーな存在である私がやってきたから利用するために暴走した。そういう事か。
「着きました、付いて来て下さい」
考え込んでいると目的地に着いたようだ。私は案内されるまま墓守の一族が守ってきた遺跡の奥に進んだ。そして見たものは1枚の石版だった。
「これは…」
「名も無きファラオと海馬の因縁を描いた石盤を移動させたら奥に隠されていました。絵がかれているのはあなたと名も無きファラオの友人、そしてそのモンスターで間違いないですね」
左側に表人格の遊戯と彼のモンスター。そして城之内と
中央には真ん中に目が有る盾を掲げた男がいて多くのドラゴンを従えている。掲げている盾は千年盾とは違う、特に目の部分は青く塗られている。青き目の盾と言った所か。そして従えているドラゴンは…
「これは
アルティメットとは違う2つの頭のブルーアイズと雷を纏ったドラゴン…。元の世界のOCGでは存在しているのだろうか。
最後に右側は…、欠損していてよく分からない。
「これが実際の過去に起きた出来事なのか、それとも未来を予言したものなのかは分かりません。分かるのはこの盾を掲げた男があなたであるということだけです」
確かにこの世界で
「はるか北へ、
それは何故私がこの世界に来た理由が分かるかもしれないという事なのか。私はペガサス会長に一報を入れるとイシズの指し示した場所に向かった。地中海を越えて遥か北へ。
そしてたどり着いたのは人目に触れぬように隠された朽ちた霊堂だった。