「ここか」
俺は今白玉楼に来ている。
時刻は朝の8時、少々早かったか?
「あ、零さん。おはようございます」
「ああ、おはよう」
門のところで妖夢が出迎えてくれた。
そのまま白玉楼の中に案内される。
「あら~、いらっしゃ~い」
「お邪魔します、西行寺様」
「幽々子でいいわよ~」
中には西行寺幽々子がいた。
「私はしばらく紫のところにいるから~」
「え?!ちょっ、幽々子様?!」
「ごゆっくり~」
そう言って急に現れたスキマの中に入っていなくなってしまった。
「…………」
「行っちまったな」
「……はぁ」
「とりあえず、どうする?」
「え?」
「なんかやりたいこととかないのか?」
「ええっと、じゃあ」
数時間後
「はぁ…はぁ…」
「いい加減やめたらどうだ?」
「はい、そうします…」
以前から考えていた剣術を試したい、といわれたので組手をしていたのだが全く勝てそうな気配がないので終わりにしようと提案した。
まあ、どんな動きをするのかって言うのは能力で探知できるからね、仕方ないね。
「悔しいです!」
「前よりも動きはいい。今後も頑張ったら勝てるんじゃないの?」
事実、以前よりも動きに無駄がなく、精錬された動きだった。
「絶対に勝ちますから」
「期待してるよ」
「じゃあ、お昼にしましょうか」
「もう夕方だぞ?」
「へ?!」
すでに夕方の五時をまわっている。
どれだけ集中していたのだろうか……
「すいません!汗流してきたら夕食の仕度しますね!」
「りょーかい」
そう言って妖夢は中に入って行った。
暇なのでスペルの調整をする
本当は睡眠も食事も俺には必要はない
干渉によって疲れは打ち消せるし、顕現で必要な栄養素は作れる。
それでもこれらの動作をするのは『人間でいるため』である。
ほとんど化物のようになってしまったがせめて生活くらいは人間のようにしたいという、俺の足掻きだ
数十分後
汗を流し終えた妖夢が作ってくれた料理に舌鼓を打っていた。
霊夢の料理は家庭的とするならば、妖夢の料理は旅亭のフルコースとでも言おうか。
見たことも無いような料理ばかりで驚かされる。
「お味は如何ですか?」
「美味しいよ、どれもこれも食べたことの無い味だ」
「それはよかったです!」
「明日はどうする?」
「そうですねー、人里にでも行きませんか?」
「そうするか」
明日は人里に買い物に行くようだ。
それに備えて早く寝るとしよう。
「お布団はこんな感じでいいですかね?」
寝るために妖夢に布団を出してもらっていた
本当は俺がやろうかと思ったのだが、妖夢に「お客様ですので」といわれたので任せている
「サンキューな」
「いえいえ、これくらいなんともありませんよ!」
「じゃあ、お休み」
「あ、はい……」
「?どうした」
「あの…零さん」
「?」
「一緒に寝ても…よろしいでしょうか?」
「……」
「あ、いえ。すいません急に、嫌なら嫌で…」
顔を赤くした妖夢に迫られた。
……まあ、いいよな
「はぁ…しゃーねえな」
「え?」
そう言って零は明かりを消して妖夢に近付き抱き上げる。
「え?!いや、あの?!」
「一緒に寝たいんだろ?」
「いや、そうですけど……じゃなくって?!」
慌てている妖夢を隣に降ろし布団に入る。
「明日は出か掛けるんだし、しっかり休めよ?」
「……はい」
「お休み、妖夢」
「お休みなさい、零さん」
そうして、1日目は幕を閉じたのだった。
紅魔館に集まっている者達がいた
紫、幽々子、永琳、レミリア、さとり。
この五人は前回の異変の時の指示役であり、幻想郷でもかなりの実力を持つもの達である。
「それで、これを進めるの?」
「ええ、今後の戦力増強のためにね」
紫達が見ていたのはとある計画書であった。
「本当にこれでいけるのかしら~」
「それは彼次第ね」
計画の鍵は零であり、幻想郷全体である
「ふん、どうせ私の敵ではないわ!」
声がするほうを向けば、そこにいたのは比那名居天子であった。
「貴女に勝てるの?」
「あったり前よ!あんな外来人ごとき、試すまでもないわ」
「どうだかな」
別の声
その主は……
「あんたに何がわかるのよ、外来人」
「龍義だ、自己紹介したろ」
寄生異変の時に仲間になった龍義である
彼もまた呼ばれていた
「どういうことかしら?龍義?」
「この計画見る限り零に有利すぎる、それに…」
間を開けて龍義は思いがけないことを口にした。
「式神なんて使われたら負けるぞ、あいつに」
『?!』
「知らないのか?あいつがなんて呼ばれてたのか」
「貴方は知ってるの?」
「ああ、いい機会だし、教えてやるよ」
そう言って彼は語り始めた。
次回 人里デート 異名殺し
零「次回予告のタイトルの落差がひでぇ」
龍義「仕方ねーから諦めろ」
次回はデートと零の過去関係のお話です
書いてる間に零が最終決戦で使っていた武器の説明がなかったことに気づきました
それの説明は四章でする予定です
四章が終わったら…
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描かれなかった日常編
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そのまま五章に突入