幻想郷と別世界からの来訪者   作:フォーウルム

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所詮雑魚は雑魚だ
たった一回の技で壊滅する
これだから蹂躙は嫌いなのだ
どれだけ技を磨こうと、どれだけ研鑽を重ねようとも生まれ持った『才能』の前では無力なのだ
持たざる者は憎むだろう
憎みたいだけ憎んでくれ
もはや、どうでもよくなってしまった


破壊と堕落の魔法剣士

「うーん、マシュマロでも持ってくりゃあよかったな」

気だるそうなやつの声が聞こえる

朦朧としていてもはっきりと耳に届く

「ぐ、う…ぁぁ」

体に力を入れようとすると激痛が走る

天人の体にこれだけのダメージを与えるとは

「まだ生きてたのかよ」

すぐ目の前に焔が立つ

「さっさと死ねば楽なのによ」

「私は…まだ…」

「死ね」

焔が剣を振り下ろす

ガキィン

緋想天の剣で受け止める

「あ?」

「負けられない…お前のようなやつに…私は負けない!」

天子は死力を尽くして剣を弾く

「はぁ、はぁ」

「ふん、随分としぶといな」

焔は剣を構える

「次で仕留めてやるよ」

 

 

何故だ

何故立ち上がる

全く理解できん

足掻けば足掻くほど苦痛を味わうだけだ

一体何がお前をそこまで駆り立てる?

『いつか、お前にもわかる時が来る』

ご主人が言っていたのはこういう事だったのだろうか?

ならば

こいつとぶつかればわかるのだろうか?

俺に足りないものが

 

 

 

 

 

振れて、あと一回か

情けない、実に情けない

天人ともあろう私が、こうも遅れをとるとはな

すまなかったな、緋想天の剣よ

もう私は立ち止まらない

私は、私の道を征く

ついてきてくれるか?

手の中の剣がドクンと跳ねたような気がした

応えてくれるのか

ありがとう

 

 

 

「いくぞ!天人!」

「ええ、来なさい!焔!」

 

二人は地面を勢いよく蹴飛ばす

「ぜあああぁぁぁぁぁ!!!」

「てりゃあああぁぁぁ!!!」

 

そして、2人が交錯する

 

 

 

 

 

 

ピシッ、パァン

焔のペンダントが砕け散る

対して天子の方は右腕が空高く飛ばされる

 

「腕一本で、勝利を掴むか」

「ふ、ふん。これで済めば安いもんよ」

「食えないやつだ」

 

結果は焔の負けだった

だが、彼の顔は

清々しい笑顔だった

 

 

 

 

一方その頃

 

「がっ…くはっ」

「俺の勝ちだな、霊夢」

「…悔しいけど、そうみたいね」

次元の狭間

そこの中でもここは誰も近づけないような複雑な空間だった

「少しは楽しめたぞ」

「少しなの

「はは、好きな人を痛ぶって楽しいやつがいるかよ」

「……もう」

「ほら、帰ろうぜ」

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 ホール

 

 

 

「結果、五対一で幻想郷組の勝ち、ということで!」

『宴だぁ!』

紅魔館はお祭り騒ぎだった

この戦いの関わった妖怪以外にも集まっており

中でも式神たちと仲良く呑んでいる姿が見受けられる

翼と陸斗は酒が飲めずオレンジジュースだが

そんな中…

 

 

「うう、頭いてぇ」

零はバルコニーに来ていた

本来酒を飲まない零

アルコールを能力で分解しているため、酔いは回らないが、頭痛がひどい

「悪くわねえが、あまりやりたいとは思わないな」

「お兄様っ!」

「うおっ?!あれ?フラン?」

抱きついて来たのはフランだった

「むふふ〜お兄様の匂い〜」

「お疲れ様だったな」

フランの頭を優しく撫でる

「頑張ったけど、悔しいな」

「焔のやつか、威力は俺よりも高いからな」

話によると、フランは魔理沙たちと共に焔の一撃で消し飛んだらしい

「まあ、仕方ないさ」

「むー、やりたいことがあったのに」

「今じゃ、ダメなのか?」

「え?!いや、そのー」

頬を赤くするフラン

どうするか迷っていたようだが、一つ大きく頷くと零に向き直る

「零、私と…付き合ってください!」

「いいよ」

「そうだよね、やっぱりダメ……え?」

「いいって言ってるじゃん」

「いいの?本当に?」

「もちろん!」

「そっか、やったぁ!」

再び抱きつくフラン、抱き寄せる零

そこに近づくのは

「零〜?うちの可愛いフランに何してるのかしら〜?」

「ぜろー、にゃにしてんのよー?」

レミリアと霊夢だった

かなり酔ってる

「あー、フラン?」

「…わかってる」

二人は回れ右で後ろを向く

「「逃げるよ!!!」」

そして一目散に走り出す!

「コラー!待ちなさーい!」

「止まりにゃさ〜い!」

「…くくっ」

「…ふふっ」

 

「「あははは!!」」

 

 

 

こうして、夜は更けていく

 

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!
無理矢理感満載ですがこれにて四章は完結、次回より日常編が復活します
章区分けは『日常II』にする予定です
投稿頻度が落ちるかもですがこれからも続けていくのでよろしくお願いします!

四章が終わったら…

  • 描かれなかった日常編
  • そのまま五章に突入
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