今回は、こっちの世界でのコラボの前日譚のようなものです。
それではどうぞ。
次元の狭間にて
「これぐらいで良いな。」
赤髪の青年はそう言って立ち上がる。彼の目の前には火が通される前の焼き鳥が大量にあった。その近くには塩ダレや醤油ダレといった味付け用の調味料も置いてある。
「こんぐらいありゃあ足りるだろうな。」
うんうん、と頷いた彼はそれをクーラーボックスに入れ始める。このボックスは彼の主人である零が造った
「……あとは、マシュマロだよなぁ!」
焔は3、4袋の市販のマシュマロ(紫に買ってもらった)を入れる。
「…久々のキャンプ?」
そこへやってきたのは青い髪と瞳の少女、翼だ。
「キャンプってか遊びに行く。ほら、御主人今仕事だろ?それの手伝いに。」
「…!…私も行く!」
「じゃあ準備してこい。」
「…わかった!」
彼女はパタパタと羽を動かし自室に向かった。
「……さてどうするかな。」
焔は顎に手を置いて考える。
それは、数分前の事だ。
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「御主人の援護?」
胡散臭いヘルメット(奴はフォーウルムと名乗った)はそう言ってきた。
「うん。彼の手伝い……もとい様子見に行ってほしいんだ。」
「んな必要あるかぁ…?」
零の戦闘に関して、焔はよく知っているつもりだ。
彼が帝国軍にいたころの話だ。彼は大量の軍隊を率いて連合軍の領地へ進攻する作戦の真っ最中だった。準備を整え、明日進攻…というタイミングで作戦は中止になった。
何故ならば、たった1人の少年によって壊滅させられたからだ。その少年が、連合軍の技術者である神薙 彩の息子のクローンである零だった。何万もいた軍勢は呆気なく狩り散らかされた。最後の一騎討ちで少しは足掻こうと思ったが3分と持たなかった。圧倒的な実力の差があった。
死を覚悟した焔だったが、零は彼を助け、味方に加えたのだった。
そこまでの強さの御主人に援護など不要だと感じている。
「意味ないんじゃねえの?御主人だったら問題なく………」
「それは『
「な?!」
メット野郎の一言に驚愕する。
無天。それは彼等式神の六人目にして、零自身。一定の条件を満たした場合のみ発動する式で、発動すれば唯々殺戮を繰り返す怪物となる。
「あり得ねぇ……。」
「いや、これは断言できる。無天は必ず現れる。」
「……場所は?」
そうして彼は、零の向かった場所を聞いたのだった。
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「……準備、出来たよ?」
「ん?そうか。」
気が付くと翼がリュックを背負ってやってきていた。
「じゃあ行くぞ。」
「…うん。」
焔はゲートを開く。
「間に合うと良いんだけどなぁ……。」
続く。
四章が終わったら…
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描かれなかった日常編
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そのまま五章に突入